ようやく『バレエツインズ』が見えるところまで着いたタンザナイトとイアス(リン)は送信された場所を確認する。
『あれが『バレエツインズ』か....確かにホロウに飲み込まれてるな.....ん?』
タンザナイトが見つけた先は...ホロウの上に建物の屋上が一部でていた。
「あっバレエツインズの屋上!そっか、共生ホロウが縮んだらしいけど...それで一番上だけははみ出したんだね!」
『ってことはニコから送られたメールはあそこからってわけだな...』
「そうだとして...何を思って、あんなとこに行ったんだろ?」
『一番考えられる可能性は....『誘拐』だな』
「えっ...『誘拐』!?」
っとリンが驚く。
『今日ニコが5、6回メールが届いたろ?....ってことは相当ピンチな場面ってことだろ...早く行ってみよう』
「うん、そうだね。まずは屋上に行ってみよ」
そう言い二人は、早速ホロウへと入った。
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バレエツインズの内部に入るとイアスにそっくりな手をつないだ動かないボンプ2体がいた。
「着いたね....」
『うぅ....寒気がしてきた』
「エーテリアスって温度感じるの?」
中は薄暗いが、何かと綺麗な場所でホコリとかがあまりないようなかんじだった。
ゴトンっ!
「うわっ!何――ムギュッ」
『うおぉぉっ!?ビックリした!!』ジャキッ!!
突然音がして、タンザナイトはリンを抱いて、右腕を剣に変え、警戒した。
――そこにはさっき手をつないでいたポンプの一つが倒れていた......
『ハァ....ハァ.....フゥ――ビビった.....』スッ...
「タッ....タンザナイト.....ギブギブ」ギュギュ
『あっわりぃ』パッ
そう言いタンザナイトは抱き着いていたリンを開放する。
「プハ―....先を急ごっか....ここにいちゃまずいかも(それにしても、タンザナイトの体....触りごごちはゴツゴツしてるけど妙に柔らかかったな.....)」
そうして二人は先に進んだ.....その後ろにうっすらと
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「バレエツインズは随分前からホロウに吞み込まれているから....内部の照明器具がダメになっているようだ」
『なら、『 無ければ、作ろう、ホトトギス』だ.....『
そう言うと、タンザナイトは左腕を懐中電灯のような形に変化し、辺りを照らした。
「わー凄い!なんでホトトギスなのか知らないけど、だいぶ明るくなったよ!」
『これなら進めやすいだろ....』
広範囲な光でおおよその範囲を見渡せるぐらいまで明るくなった二人は先へ進む。
『.....っ』
「どうしたのタンザナイト、何か真剣な顔をして....」
『気をつけろパエトーン、さっきからずーっと視線を感じる』
「なんだって!」
すると、多数のエーテリアスが現れた。
『エーテリアス.....』
「もしかして、視線の正体はこいつら?」
『いや、あれはどちらかというと
『GYaaaaa!』
『パエトーン、離れていろ.....一撃で終わらせる』
「いっ...一撃って、そんな!いっぱいエーテリアスがいるのに!?」
『まぁ見てろ....』ズズズッ....
タンザナイトがそういうと、右腕を巨大化し、拳が龍の頭に変わる。
「えぇっ!?何それ、まるで
『ちょっと
『っ!』
『『
『『『『GYaaaaa!?』』』』
巨大な龍の姿の手でこの場にいたエーテリアス達を粉砕する。
『ふぅ――ざっとこんなもんよ』バキャッ!!
「うっそぉ....あんだけいたエーテリアスが一瞬にして....」
タンザナイトが腕を取り外しながら言うが....まだタンザナイトは
「えっと....どうしたの?――もしかしてまだ何かいるの?」
『あぁ...おい!いるんだろ、出てこい!』
タンザナイトがそう言うと、コツコツ....っと足音が聞こえる。
「お見事です....流石は『蒼光の騎士』――見事なお手前で」
「だっ....誰!?」
「申し遅れました――私共は『ヴィクトリア家政』です」
そう言って出てきたのは、執事服を着た白い狼のシリオン、『フォン・ライカン』だった。
「ヴィ....ヴィクトリア家政?」
『簡単に言えば邪兎屋は『一般市民の何でも屋』に対し、ヴィクトリア家政は『金持ち専用の何でも屋』.....ってことだ』
「なるほど、分かりやすい!」
っと簡単な説明で納得したリンだった。
「あら、意外ですわね....世間一般には知られていないのですが.....漫勉なエーテリアスですわね」ヌッ
[すげぇなぁ、お前!]
[すげぇな、すげぇな!]
「『うおっ!?』」
いかにもお姉さんのようなメイドは金髪ぱっつんボブでお喋りな「ドリシラ」と、茶髪おさげで幼げな「アナステラ」という2体のボンプを従えている人物、『アレクサンドリナ・セバスチャン』長いので『リナ』と呼ばれている人が二人の間にヌッと現れ、驚かす。
「リナ....仮にも
「あら♪ごめんなさい....」スィー
そう言い、宙に浮かびながら移動する。
「.....恩人?」
「えぇ....どうやらそちらの人物....タンザナイト様に助けられたと、聞いておりましてね.....」
『....もしかしてそれって――』
「こっ...こんにちは、調査員様!私です、カリンです!」
「あぁ!カリンちゃんじゃん!」
前にヴィジョンの件で出会ったカリンちゃんが現れた。
「あー.....えっと、こんな形でまた会ったけど....覚えてる?」
『やっぱり....エレンだったのか』
次に現れたのは学校の服ではなく、メイドの服装をしたエレンが現れた。
「あれ?あの子どこかで....あっ!そうだ、思い出した!確かサク――」
『っ!』バッ
「ンムムムム!?」
タンザナイトはリンが言う瞬間、バッと口を塞いだ。
「....サク?」
『あーあー....気にしないで、こっちの話だから!』
「はぁー.....」
っとその場でごまかしたタンザナイトだった。
「――ゴホンッ...私共は本日、バレエツインズのオーナー様のご指示で設備のメンテナンスに参りました」
「ムググ.....プハ―。バレエツインズの、オーナー?でも、このビルを建てたバレエ兄弟ってもうとっくに破産してるはずじゃ?」
っと疑問に思ったリンは聞く。
「左様でございます。仰る通り、このバレエツインズは長きに渡り抵当に入られておりましたが.....近頃、当局がラマニアンの活性低下に乗じて、共生ホロウの鎮圧を図ってます。それが実った暁にはビルの価格を向上すると踏み、ご主人様は手付金を振り込まれました」
「うわー....さすがお金持ち、発想が大胆.....」
っとリンは引く。
「調査員様....またお二人にお会いできて、カリンはとっても嬉しいです!ところで皆様はどうしてこちらに?ここはご主人様の私有地ですから、協会のお仕事でいらしたわけでも、ない...ですよね....?」
「えっ....えーっと....」
『.....もうここまで来たら正直に話した方がいいよな』
タンザナイトはそう言い、ヴィクトリア家政にこれまでの事を言う....
「.....ふぇぇっ!?み、皆さまは、調査員様じゃなかったんですか....?」
『そもそもエーテリアスがいる時点で気づかないのか?普通.....』
「まさか....あなた様が、かの有名なプロキシ――『パエトーン』だったとは。ここへは、失踪されたご友人を探しにいらしたのですね」
そう言うライカンにリンは聞いてくる。
「ライカンさん、お仕事の最中それっぽい人を見かけなかった?」
「早速お役に立ちたいところなのですが....当局に配布された『キャロット』のデータが古く、私共もまだ棟内の状況を把握しきれておりません」
「そうか....」
っと残念がるリンにライカンは提案をする。
「それでしたら一つ提案が――プロキシ様、タンザナイト様、私共と行動を共にされてはいかがでしょう。探索であればタンザナイト様単独でも十分でございましょうが、あなた様は人探しを成されているなら人数が多い方がてっとり早いでしょう、たいして私共はホロウのデータが古いため難儀しております。ここは、
「そっか、その手があったね!うん....それじゃあ、お言葉に甘えよっかな!」
『まぁそれが妥当な判断か』
「恐れ入ります。あなた様達のご協力があれば、ヴィクトリア家政も順調に業務を遂行できることでしょう。ましてや、伝説のプロキシ――『パエトーン』とホロウの英雄――『蒼光の騎士』の名声は万人が知るところです。ご縁を紡げたとあれば、ご主人様もきっとお喜びになります」
『ほ....ホロウの英雄....なんか小恥ずかしいな』テレテレ....
「最近そう言われる話は聞くね」
「そりゃあんたが色々しでかしたからねー....防衛軍に治安局、挙句の果てには『H.A.N.D.』の対ホロウ第六課まで戦ったって聞いたからね」
「.....ふっ」
(ん?今....ライカン、笑ったような?)
「とりあえず....一回準備してから一緒に建物の中へ入ろうか」
『ん?あぁーそうだな。じゃあライカン、またバレエツインズの付近で....』
「承知しました....ではあなた様達の御用がお済みしだい、ともに建物の奥へと向かいましょう」
こうしてタンザナイト達は準備しに戻り、再びバレエツインズへと向かうこととなったのだ。