ホロウにてタンザナイト達はライカンと出会い、ここの状況を説明する。
「プロキシ様、タンザナイト様、先ほど私とリナでビルの出入り口をいくつか偵察してまいりました。反乱軍は未だ警戒を続けており、立ち去る気配はありません」
「あいつらの任務が何であれ、達成するためにはまだ屋上が必要みたいだね」
「まさに――ですが、周辺を警戒していた隊員と連絡が取れなくなったことで、向こうも警戒を強めているに違いありません。彼らとの
「レインのことは頼んだよ」
すると『Fairy』がいい知らせを持ってきた。
[マスター、良い知らせをお伝えします。たった今、ビルを呑み込んでいるホロウのデータの分析が完了しました。ビル内の熱源をリアルタイムで検知します]
『おぉっし!これで
「皆、プロキシ様とタンザナイト様をお守りください。出発です!」
こうしてレイン奪還するため、タンザナイト達は進むのであった....
~~~~
『Fairy』が熱源反応を検知し、そこに向かう途中、タンザナイトはライカンに聞く。
『なぁライカン、今の状況で言う事じゃないんだけど.....』
「何でしょうか?」
『ライカン....俺があの技使った後の消費した姿に全く動じなかったが.....何でだ?』
「そのことですか.....」
と、タンザナイトの質問にライカンは答える。
「実はあなた様の姿を拝見したのは....初めてではないんですよ」
『えっ、そうなの?』
「はい.....私が拝見したのはそう――
『対ホロウ六課?......あぁ!』
~~~~
ドドドドドッ!!
「何?...仕方ない避けるか、っ!?」ズキッ
「しまっ──」
バキィィンッ!
「 」 『 』
~~~~
『あの時のトラック....もしかしてお前が?』
「左様でございます」
『そっかぁ!ありがとうライカン、おかげで助かったぜ!』
「いえいえ....礼なら私に依頼を申し出でた人に言ってやってください.....でしょう、エレン?」
「ちょっ!?ボス、それは言わないって約束したじゃん!!」
と、ネタばらしされたエレンがライカンに恥ずかしそうになりながらも怒る。
『えっ....エレンが?』
「はい....タンザナイト様が賞金首になった時、真っ先に連絡をくれました――『お願いボス....あいつを、タンザナイトを助けてやって』と....」
「~~~~/////」プルプル
エレンが真っ赤なトマトの色でライカンを睨みつける。
『そうか....ありがとうエレン、心配してくれて――』
「ふんっ!」ビシィッ!
『いてぇっ!?』スパァァァンッ!!
と、エレンがタンザナイトの顔に尻尾ビンタを食らう。
「はぁ....」
「うわっ....痛そう....」
「うふふ♪」
「あわわ.....大丈夫ですか?」
と、皆がそれぞれの反応する。
「もう!そういうのいいから!早く行くよ!」プンプン
『アッハイ.....』
そう言いながらさっさと進むと、反乱軍の人がいた。
『おっと....反乱軍だ』
「畳みかけましょう!」
と言い、ライカン達は奇襲を仕掛けることに。
「んっ?何か音がしたような.....」
『『
「なっ!」「こっこれはぁ!」バババババ
エーテル結晶で出来た鎖で次々と反乱軍を拘束する。
「あ....アトリウムの奴らだ!」
「奴らを行かせるな、計画をぶっ潰されてたまるか!」
「各々方、抵抗をやめ降伏してください!」バキィッ!!
「ぐはぁっ!?」
ライカンの蹴りが反乱軍にヒットする。
「えいっ」ビューン.....ドコッ!!
「ぐわあ――!」
ドテッ....
すると反乱軍の一人が何かケースを落とした。
「しまった、デバイスが!」
「気にしてる場合か!いまは撤退だ!」
『と思っているのか?』
バキッ!ドコッ!バァァァァンッ!
逃げた反乱軍もまとめて片づけたタンザナイト達だったが....レインは見当たらなかった。
「如何やら、ただの雑兵だったようです。人質がいるとしたら、隊長の所でしょう」
『そういえば、さっき落としていったこれ....使えそうじゃないか?』
「これって...何かの通信機みたい」
と、ケースを拾いながら言うタンザナイトをリンが隣で言う。
「ご名答です。そちらはG03型多周波数信号送信機.....軍用の、とても高出力なものでございます。適切なマルチメディア機器と併用すれば、諜報員が高度なセキュリティシステムを突破する助けになります」
「ライカンさん、凄いこと知ってるね....普段はどんな仕事をしてるの?」
と、ライカンの知識ぶりに感心したリンが聞いた。
「物騒がせで申し訳ありません。かような知識は家事代行スタッフにとって、極めてありふれたものでございます」
「ほ、ほんとに?」
『だが分かったことができたな....レインが誘拐したのはハッキングができる人間を狙ったからだな』
「ね、こんなのあったけど」
と言うと、エレンが何かの資料を見つけ、渡して確認すると.....
「これって....司法府の専用飛行船!?」
「時間とルートが記載されたフライトスケジュールに....総合制御システムのハードウェア構成図まで.....」
すると『Fairy』が着信の合図がでる。
[マスター、助手2号、ビリーから着信です。繋ぎます。]
「ててて店長か!?まずいぜ!飛行船が大変なことになってる!」
『ビリー!もしかして.....乗客になんか起こったのか!』
「あぁ....実は十分ちょい前、パールマンが守衛に、スーツケースをあけて中を確認したいって言い出したんだ。ところが、やつがケースを開けたとたん、中から煙が噴き出してきやがってよ!」
「えぇっ!?」
『っ......』
と、驚いているリンだった。
「操縦士含め、飛行船にいる全員が気を失っちまった!俺は吸気システムが故障してたから、難を逃れたが.....」
「そ、それじゃ、今は誰が飛行船を動かしてるの?」
「今んとこ自動操縦になってる。しばらくのあいだ、墜落の心配はなさそうだ!」
そう言うビリーにタンザナイトは聞く。
『....その自動操縦、今行先どうなっている?』
「えーっと.....っ!やばいぜタンザナイト.....航路設定が改ざんされてる!今、こいつは
『やっぱり....』
「ええええっ!?」
「あと少しで俺ら全員、ホロウの中に突っ込んじまうぞ!.....店長、タンザナイト、どうすりゃいい?通報した方がいいか?信じてもらえっかな、これ....」
するとライカンが話に入る。
「ビリー様のお話された通りなら、飛行船が航路を外れてからしばらく経っています。ですが、外部に動きがあるようには見えません.....」
「うん、レインの仕業だね――飛行船の制御を乗っ取りつつ、信号を偽造してちゃんと飛んでいるように見せかけてる!」
「なあなあ店長たち、どういうことだ?なんでレインがここで出てくんだよ?」
『時間無いから簡単に言うぞ.....まずレインは反乱軍によって誘拐された。そしてそいつらはレインを利用して、今ビリー達が乗っている飛行船をジャックしたんだ!』
「なんだって――!?」
「待ってくれ、本当にレインの仕業なら治安官ごときじゃどうにもならねぇぜ!俺ら、もうお終いなのか.....!?」
ビリーが絶望してると、リンが呟く。
「『虎の首から鈴を取り出せるのは、それを付けた人だけ』――この状況をなんとかできるのは、レインしかいない!」
「プロキシ様の仰る通りです。ビリー様。ヴィクトリア家政は現在、プロキシ様、タンザナイト様と共にレイン様を救出すべく、バレエツインズにいます。レイン様を速やかに取り戻すことができれば、
その言葉にビリーは半信半疑で言う。
「ライカンさんよ、ホントか?店長たちも....マジで信じていいんだな!?」
「ビリー、飛行船は絶対に助けるよ!このまま私たちと連絡を取り続けて。後でそっちの助けが必要かもしれないから!」
「あぁ、分かった!」
すると、『Fairy』が飛行船について分析が完了する。
[マスター、飛行船の軌道を割り出しました。飛行船は
「皆、急ぎましょう!」
『あぁ!.....なんだかすこぶる気分がいい!早く着きそうだ.....』
刻一刻と迫る中――タンザナイトはまた更に色が紫になりつつある....