転生先はエーテリアス   作:YEX

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~終幕~

しばらく経った後、バレエツインズ屋上のヘリポート――

 

「店長!これでラストだぜ!」

 

「お疲れ!やっと全員運び出せたね....」

 

タンザナイト達は飛行船の乗客全員を外に出して、毛布をかけていた。

 

「さいばんちょ~....い、異議ありぃ....」ムニャムニャ....

 

『こいつ夢で裁判してやがる.....』

 

「ニコ達、大丈夫?」

 

と、ニコの寝言を見つつ、リンがライカンに聞く。

 

「ご心配なく。強力な麻酔ですが、あと()()()()()もすれば目を覚まされるでしょう」

 

「ライカンさん達には借りができたね」

 

過分なお言葉です。私共としてもプロキシ様やタンザナイト様という知己を得られ、光栄の至りでございます。あなた様達のご協力の甲斐あって、私共はご主人様の名誉をお守りすることができました

 

ライカンがそう言っていると、ビリーが話しかけてくる。

 

「店長、タンザナイト!治安局から連絡が来たぜ。救助隊と空港隊がこっちに向かってるってさ!」

 

「ビリー、レインだけど...一応ハッカーだし、脅されていたとはいえ()()()()()()()()()しちゃったのは事実だし....治安局に捕まったら大変だから、先に私たちとホロウから脱出するよ。治安局が来たらなんて言うか、わかってるよね?」

 

『俺は麻酔を吸わなかったから、緊急事態に気づいて飛行船を操縦....ここに不時着させた!』――はぁ、それにしてもよ....こんなことが起きちまって、ヴィジョンの裁判は予定通り進むのかねぇ?」

 

その言葉にライカンはこう答える。

 

「まずは治安局がパールマン様を連れ戻すでしょうから、裁判は改めてとなる可能性が高いでしょうね」

 

「ビリー、ここは任せたよ。私たちは行くね」

 

『じゃあなビリー、ニコたちのこと頼んだぜ!』

 

「おう、店長たちも気を付けて帰るんだぜ!」

 

「......」

 

そう言い、タンザナイト達はこの場を後にした。

 

「みんらありがとー!....悪をこらしめるにょが、邪兎屋のシメ~なんらから!お~っほっほ~....」

 

「はぁ、ニコの親分....目ぇ覚めて今日のこと知ったらどんなカオすんのかな....」

 

ニコの寝言を見ていたビリーが何か変な音を察知する。

 

「ん?何の音だ?.....あああ――――!!!

 

見上げると――飛行船が動いていた。しかもそれを操縦してるのは......

 

「パールマン!?」

 

「ふん、驚いただろう!前に麻酔銃で撃たれたおかげで、今回は効き目が薄かったのだ*1

 

そうこの男、パールマンは前にサラから麻酔銃の攻撃をくらっていたのでその効力は短くなっていたのだ。

 

「あの卑劣な連中め!私の要求を呑むふりをして...最初から口封じのつもりだったわけか!もし、また治安局に連れ戻されてみろ、次は一晩だって生き延びれまい....!」

 

とパールマンは言い、ガクガクと震えだす。

 

「こうなってしまってはもはや、一分たりとも、新エリー都には留まってはおられん!」

 

そう言い、パールマンは飛行船を操縦し、新エリー都から出るのであった.....

 

~~~~

 

数日後――

 

いろんな出来事がありつつも何とかレインによって、『記憶素子』の解析が完了したのでリン達はクレタ、グレース、タンザナイトを呼んだ。

 

「プロキシ、タンザナイト....お前ら、この記憶素子を解読するためにまーたとんでもねぇことに巻き込まれたんだってな」

 

「当ててみようか、ニコから聞いたんだろう?まぁ今回は、邪兎屋の面々も危うしといったところだったからな」

 

『ふふふのふ....それに俺もバージョンアップもしたからな』

 

「あー聞いたな....なにやらホロウ空間と同じエネルギーが使えるとかなんとか.....ま、とにかく無事で何よりだ」

 

と、クレタは苦笑いで返す。

 

「最近、この街もなんだかピリついてきたような気がすんだよな。あたしが四六時中、あの『サクリファイス』とかいうバケモンの事を考えているかもしんねぇけどさ。ずっと、この記憶素子の中にあるもんが一刻も早く解読できたらって思ってた....けど、いざその段になってみると、緊張するもんだな」

 

「大丈夫さ、おチビちゃん。この中に入ってるどんなものと向き合うことになろうと、私たちが一緒だよ」

 

グレースがクレタの不安を安心させるように言う。

 

「ああ、グレースさんの言う通りだ」

 

「『Fairy』、あんたの出番だよ。記憶素子のデータを解析して」

 

[かしこまりました、助手2号。記憶素子内部のデータを解析中.....]

 

「......」

 

『Fairy』がそう言うと、解析し始めた。

 

[マスター、助手2号、3号、断片的な音声データが検出されました。システムのタイムスタンプは、旧都陥落前日の夜です]

 

「音声データ?」

 

『早速再生してみようか.....できるか?』

 

[肯定]

 

そう言い、早速音声データを再生する。

 

『.....ふぅ.....ゴホッ....どうやら....君たちを見くびっていたようだな....ゲホッゲホッ.....』

 

「親父の声だ!怪我してる!」

 

「落ち着いておチビちゃん。これは何年も前の録音だよ」

 

と、グレースがクレタを落ち着かせる。

 

「どうやらホルスさんは、誰かと話してるみたいだね」

 

『言った....ずだ。何...知らないふりを...ろと....それが、俺た...のためだと!』

 

『....ゴホッ....俺は父親だ....あんな.....娘の命を脅かすよう....もん....放っとく....には....』

 

「親父....バカ野郎....」

 

『俺は....もうじき...だから、教えてくれ....モニュメントの中のアレは一体....なんなんだ....』

 

『...いいだろう、そ....が最後の願い....聞いてやる。あ...の....名前は――』

 

『『サクリファイス』』

 

『サクリファイス....』

 

「これが....ホルスさんが残した音声....」

 

「....繋がったな」

 

「?....どうしたんだいプロキシ」

 

と、アキラが何か勘づいたのをグレースは聞いた。

 

「実は、飛行船を狙った奴らは、パールマンの抹殺を企てていたと聞いた。そして奴らも口にしていたんだそうだ『サクリファイス』と.....」

 

「はぁ――!?」

 

これにはクレタも驚いた。

 

「待てよ、なんであたしたちが調べてることに、あのくそったれのパールマンが絡んできやがる!?」

 

「クレタ、それ私も言おうと思ったんだけど....!でもパールマンは飛行船を奪ったあと、行方不明なんでしょ?もう『郊外』に逃げてるんじゃ?」

 

「向こうで何が起こっているか情報を探ってみるしかなさそうだ」

 

すると、『Random Play』の近い建物の屋上にライカンとリナが立っていた。

 

「.....」

 

「まさかガイド様たちが私たちと同じことをお調べになっているなんて....彼らは『サクリファイス』を知ってしまった....調査をこのまま続けさせて、本当にいいの?ライカンさん」

 

それに対しライカンは言う。

 

「構いません。『ご主人様』は計画を変更され、新たな指令をくださいました――『彼らはもはや遠ざけられないが、我々の盟友となれるやもしれぬ。適切に導くように....』

 

そうライカンは呟いた.....

 

こうして数々の謎を残したまま、このレイン誘拐事件は幕を終えたのだった......

 

「しかし...分からないことが一つ――何故プロキシ様はエレンを見た時『サクリファイス』っと言おうとしたのだろうか?」

 

「あらあら....じゃあ騎士様が来た時に直接聞いてみてはいかがでしょうか?何やら色々私たち以上に知っていますし.....」

 

「....そうですね」

*1
分岐点 参照




三章 ~完~

次は月城の劇場やって、サブスト色々やってから次に行きます 
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