二つの依頼を終えたタンザナイトとプロキシたちは、郊外の夕食をいただいていた。
「一仕事したから、今日はたくさん食べてしまったな」
『結構おいしかったな~郊外の料理も』
「よくわからない肉のブリトーも串焼きも....二人は意に介さずという感じだったね」
「豊富なタンパク質最高!」
「ハァ...何かの見間違いだと思おうとしたのに...まぁ、郊外への理解を深めるにはもってこいかもしれないな」
と、アキラが半ばあきらめていると、リンとタンザナイトのスマホが鳴った。
『ん?ルーシーからだ』
「何だろう?」
確認してみると、如何やら
確認した二人は早速、ルーシーが指定した場所へ向かうこととなった。
「ごめんあそばせ、プロキシさん、タンザナイトさん。こんな夜分にお呼び立てして....単刀直入に言うと、追加の依頼があって参りましたの....それも、できれば内密にしてほしいやつですわ」
「どうして秘密にするの?」
と、リンがルーシーの訳を聞いた。
「今は
『まぁ....そうだわな』
「そこで、ベルラムとプルクラの正体を調査しましたの。公開されている限り、走り屋のリストには載っていなかったですけれど....私の推測では十中八九、『トライアンフ』がらみですわ」
「他の走り屋、っていう可能性はないんだね?」
「『ツール・ド・インフェルノ』は私たちとトライアンフの1対1....どちらかが次の覇者となるのだから、
と、リンが言った可能性を否定する。
「私の読みでは、この件の背後に必ずルシウスがいるはずですわ!けれど、
『.....』
「毎度毎度絶好のタイミングで出鼻を挫いてきて....こんなの私たちの
『それか....どっかに盗聴器でも仕込んでるとか?』
「ここ郊外だよ?そんな
『......まぁ、新エリー都の奴らと繋がってたら....可能だな。繋がっている証拠は
「とりあえず、先に疑わしきを調べておく必要がありますわ。あなたがたの出番はその後ですわね。そういうわけですから、ここへは前もって協力を打診にきた次第ですわ」
「安心して。その依頼、『パエトーン』が預かった!ってね」
『この俺、『蒼光の騎士』も力貸すぜ』
「感謝しますわ。それとしつこいようですが、この件はくれぐれも
『圧強っ....』
と、ルーシーは念を押すかのように言い聞かせる。
「バーニスは隠し事ができませんし、シーザーに至っては....いえ、何でもありませんわ」
「ルーシーったら...なんだかんだ、シーザーのことを気にしてあげてるんだね」
「は、はぁ?何をおっしゃっているのかサッパリですわ。シーザー与り知らぬことが多ければ、それだけ私に先手を打つチャンスがあるということでしてよ」
『それなんてツンデレ?』
「ふんっ!」ドコッ!
『痛ぇっ!?』
と、タンザナイトのふとした言葉に、脹脛らへんにバット攻撃を受け、その場で膝をつく。
『――――っ』
「と、とにかく、進展があれば連絡しますわ。ごきげんよう」
そう言い、タンザナイト達は解散してその後休息をとるのであった....
~~~~
次の朝、如何やらルーシーに何か厄介なことが起こったと連絡が入り、早速向かうのであった。
「おっ、プロキシとタンザナイトだあ。ルーシーになんか用か~?」
と、そこにはパイパーがいたのでルーシーとの秘密があるのでごまかす。
「ううん、ぶらぶらしてるだけだよ。おかまいなく~」
『俺もその辺散歩してるだけだよ』
「おおっ、プロキシとタンザナイトはやっぱり口が堅いぜい。これなら安心だ~」
「フフン、言いましたでしょ?秘密が守れて、とっさのことに対処できなければプロキシと英雄としてはおまんまの食い上げですわ」
『なるほど、俺らで試したのか....』
と、どうやらパイパーとルーシーはタンザナイト達のとっさの対応の抜き打ちテストをやらされていた。
「ごめんごめーん。これから重要なことを話すからさあ。しかも、思ったより厄介なことになってそうで~....」
「プロキシさん、タンザナイトさん、パイパーが疑わしいターゲットを見つけたんですの。彼女が詳しく話してくれますわ」
ルーシーがそう言うと、パイパーが口を開く。
「実はさあ、あたしたちがここで野営を始めてから、なーんかおかしなことが起きてんだよなあ。ブレイズウッドの町から工芸品が搬出されると、
『耐侵蝕装備....』
「町に内通者がいるかもってルーシーが聞いてたからさあ、あたし、寝つけないフリをして出かけようとしたカーサと『
「カーサさんが内通者っていうセンが、ぐっと濃くなった感じだね....」
「はぁ...こんなの悲報も悲報ですわ!カーサとカリュドーンの子の交流は、
『.....』
ルーシーはそう言い落胆する。
「それにシーザーは、カーサのことを
「ブレイズウッドの町と、カリュドーンの子....長年の友情にヒビが入っちゃうね....」
「ですから、この件は内密に調査するしかないんですわ。
「まったく厄介だなあ~...下り坂で急カーブに
『あ~....そのたとえはよくわからんぞ?』
「ま、こうなったら身構えるだけ無駄ってゆーか....なるようにしかなんないからなあ。それがカリュドーンの子ってもんでい」
「パイパーの言う通りですわ。猪突猛進の四文字に、退くの字が入る隙間なんてありませんもの!」
と、カリュドーンの子の意思を見せつける。
「プロキシさん、タンザナイトさん。数日のうちに、また町から貨物が出るそうですわ。カーサもきっと、いつも通りに行動するはず....彼女を尾けて、何をコソコソしてるのか暴いてやりますわよ!」
そう決意し、タンザナイト達はブレイズウッドから貨物を搬出する日まで待機するのだった.....
~~~~
貨物を搬出する日の夜.....
「リン、タンザナイト、カーサはもう町を出たようだ。僕たちも早く動こう!」
「そうだね、お兄ちゃん」
『行くか....』
そうしてタンザナイト達はカーサの後を追うと、ホロウに入るのを見る。
「よし、ホロウに入りましたわ」
「バーニスとシーザーの方は大丈夫そ?」
「シーザーはもう寝てましたわ。あれで結構、ルーティンはかっちりしてる方ですのよ」
「バーニスの方なら、俺が手を打っておいた。丸一日スパーリングに付き合ってやったからな。もう起き上がる気力もないだろ」
『準備いいな...』
と、前もって準備していることに感心する。
「流石に俺も堪えた。今日出会うエーテリアスには申し訳ないが、痛みなく消し去ってやるってのは無理な相談だ」
「おだまりなさいですわ、ライト。そもそも...あなたが
「ハハハ....」
と、リンは苦笑いする。
「コホン....では参りましょう。この件は、私たち三人とプロキシさん、タンザナイトさんだけでなんとかしますわよ」
そう言い、ルーシーたちはカーサを追うため、ホロウの中へ向かった....