転生先はエーテリアス   作:YEX

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五章解禁!

ちょくちょく展開が変わるよー


真の敵について

テレビに映るのは、デカいホロウが一個ある場面だった。

 

「おいケビン?港の共生ホロウと今日のニュースに、一体何の関係があるんだ?」

 

「あ?いや....多分何もないが」

 

「....なら、いつまでもボケーっと撮ってるな!さっさとカメラをこっちに向けろ!」

 

と、キレながら強引にカメラを向けさせる。

 

「....えー、市民の皆様!我々は現在、ヤヌス区の南端に来ております。ご覧ください!ここからは活気に満ちた新エリー都の一角がまるっと見渡せますよぉ!」

 

「任期満了に伴う市政選挙を間近に控え、今日の市街はいつもより混雑している模様!治安局は24時間体制でパトロールを実施するとのことです。市民の皆様治安官には協力しましょう!」

 

「治安官、と言えば....本日わが局の選挙特番で最初にインタビューする方も治(・)安(・)官(・)の(・)ひ(・)と(・)り(・)ですよ!」

 

そういうとアナウンサーの後ろにはブリンガー長官の絵が飾られて紹介する。

 

「そう!皆様お馴染み、ヴィジョン・コーポレーションの凶悪犯罪を阻止した英雄....ブリンガー長官です!氏は今回、ヤヌス区総監の座を巡る最有力候補のひとりとして....」

 

すると、現場の熊のシリオンが現れ、アナウンサーたちに注意する。

 

「おい...あんたら何者だ?どうやってここに入った?現場は部外者立ち入り禁止だぞ!」

 

「なんだって?どういうことだケビン、撮影許可とってないのか!?」

 

「え?ここ、工事現場だったのか?なんか空いてて、眺めがよかったから....」

 

と、ケビンがそう言う.....適当だな....

 

「おまえ....!この●●●め!」

 

「さぁ、機材を持ってお引き取り願おうか」

 

そう言い、アナウンサーたちは連行される。

 

「おいコラっ!最後まで言わせろ!市民の皆様、チャンネルはそのままで!ブリンガー長官独占取材のため、我々は....!」

 

ブツッ.....

 

その後、ブリンガー長官の静止画に切り替わった――そこに目覚めたパールマンは指し示した。

 

「こ、こいつだ!ヴィジョンの件の黒幕の一人!サラの協力者で後ろ盾、裏で糸を引いてたのは――治安官のブリンガーなのだ!私はただ、表舞台に立たされた操り人形にすぎん、真の悪人は奴らなのだ!」

 

パールマンが語られた言葉に、邪兎屋一同は、驚いていた。

 

「頼む、信じてくれぇ!!」

 

 

 

 

 

~~~~

 

しばらくして。『Random Play』裏口にて....

 

「ふぅ....ようやく着いたわ!どうして市内ってどの車もチンタラ走ってんのかしら!郊(・)外(・)の(・)半(・)分(・)も(・)スピード出ないじゃない!」

 

『お前制限速度って知ってる?』

 

「まさか....いつも違反しているとか言わないだろうな」

 

「なんですって!?うっかりしてたわ、このところ郊外との行き来ばっかりだったから....でもま、ナンバープレートは外しといたし罰金の通知がくることはないわね!」

 

『おいスピード違反よりやべーことしてんじゃねぇか』

 

「交通課の人間がうちに来るようなことは勘弁してくれよ」

 

「安心して!後はつけられてないし、目もつけられてない。ここへ来たのは、あ(・)た(・)し(・)一(・)人(・)と(・)こ(・)の(・)車(・)だ(・)け(・)よ(・)!電話であいつから聞いたでしょ、ヴィジョンのスキャンダルには黒幕がいるって。この話がホントかどうかで、私たちの次の一手が決まるわ」

 

『もし、本当だったら....俺(・)が(・)前(・)に(・)指(・)名(・)手(・)配(・)さ(・)れ(・)た(・)ワ(・)ケ(・)も納得できるな....』

 

「そういうことだから、あんたたちを郊外へ連れて行くためにわ(・)ざ(・)わ(・)ざ(・)あたしがご足労しちゃったワケ!」

 

すると、リンが疑問に思ったことを言う。

 

「そんなの、なおさらパールマンを新エリー都に連れてきた方が良かったんじゃない?わざわざ私たちを迎えにくる必要あった?」

 

『リン、パールマンは今、指(・)名(・)手(・)配(・)されてる。もし仮に治安官がグルだったら見つかってしまう....』

 

と、リンの疑問にタンザナイトは返す。

 

「そう。だけど、むこうはまだあたしたちのことはバレていない....経験上、こういうときは『こっそり』やるに限るわね!」

 

「それはつまり....ホロウを使うと?」

 

「ふふん、大正解!幹線道路を見張ってる治安局はボンプの耳まで武装してるわ。万が一、ホロウを使う必要が出てきたら信頼できるプロキシが要る...でしょ!」

 

「そういう危険な話のときだけ、僕たちを思い出してくれるんだからな....」

 

すると、『Fairy』が入って来る。

 

[助手三号、容疑者パールマンの供述が事実なら、旧工事現場のモニュメントに封じられていた未(・)確(・)認(・)個(・)体(・)についても何か知っている可能性があります。マスター、助手たちの長期な目標にとって助けになるはずです]

 

「....それはその通りだ。邪兎屋に白祇重工、ヴィクトリア家政にカリュドーンの子....最近あったことは全て元を辿ればヴ(・)ィ(・)ジ(・)ョ(・)ン(・)の(・)ス(・)キ(・)ャ(・)ン(・)ダ(・)ル(・)だからな。そうだろう、リン、タンザナイト」

 

『ホント...奇跡的にかみ合ってるな....』

 

「ぼちぼち決着をつけないとだね....わかった。でも、行くのは私とタンザナイトとニコだけ...お兄ちゃんはうちにいてくれる?H.D.Dシステムで遠隔支援をお願い!」

 

「そうこなくっちゃ!最(・)初(・)っ(・)か(・)ら(・)最(・)後(・)ま(・)で(・)、(・)き(・)ち(・)ん(・)と(・)や(・)り(・)遂(・)げ(・)て(・)こ(・)そ(・)一流よ!あたしは市内からだしてくれるツテに連絡するから、あんたはちっこいのをちゃんと連れてきなさいよね!あっそうそう....あんたたちの車でいっていいかしら?もし邪兎屋の車で捕まっちゃったら、免(・)許(・)の(・)申(・)請(・)いよいよ突っぱねられちゃうかもなのよね....」

 

『今まで無免だったんだな....お前』

 

こうして、三人は郊外へパールマンに事情を聞きに行くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

~~~~

 

同じところ、デットエンドホロウ外、ヴィジョン・コーポレーションのスキャンダルが発覚した場所....

 

そこでは、カ(・)ン(・)ペ(・)ら(・)し(・)き(・)も(・)の(・)で読み始めるブリンガーがいた。

 

「....『新エリー都は奇跡の都市であり、ホロウ災害の時代にあって、ただひとつの拠り所となれる場所だ。私がまだ小さい頃、生(・)き(・)残(・)り(・)た(・)ち(・)の(・)リ(・)ー(・)ダ(・)ー(・)が言っていたことです。ホロウを避けて荒野を放浪する、辛(・)い(・)厳(・)し(・)い(・)日(・)々(・)の(・)中(・)にあってその言葉は私の希望でした。やがて幸運にも、我々はたどり着いた。この街は私たちを受け入れ、あの言葉が示していた通りのものを我々に与えてくれたのです。その時、私は決心したのであります。自らのすべてを捧げて、この伝説を、奇跡を、みなさんの拠り所を、守り抜こうと!これが本選挙戦において、私が掲げる展望です。私がヤヌス区総監となった暁には、ヴ(・)ィ(・)ジ(・)ョ(・)ン(・)・(・)コ(・)ー(・)ポ(・)レ(・)ー(・)シ(・)ョ(・)ン(・)の(・)よ(・)う(・)な(・)人(・)命(・)を(・)軽(・)ん(・)じ(・)る(・)者(・)た(・)ち(・)を、永遠の敵とみなすことを誓うものであります!かつて私を導いてくれたリーダーが言ったように、英雄として、庶民の....』いや、民衆の....?えー、人々のために.....」

 

と、途中までは良かったのに、最後らへんでぐたり始め、ついには切れる。

 

「ええい!癪に障る演説だ――!」

 

ハイヒールの乾いた靴音が響き、黒と赤の服に身を包んだすらりとした人影が憤慨するブリンガーの視線を無視してゆっくりと近づいてきた。

 

「ふふ...自分で書いた原稿でしょう?自分のことをありのままに話すのが、そんなに難しいかしら?」

 

「サラ...何しに来た?」

 

「どうしたのから?万人が上に立つ、総監の地位が目の前にあるのに....ちっとも嬉しそうじゃないわね?」

 

「...皮肉はよせ」

「本心からの言葉よ」

 

そう言うとブリンガーはこれまで起きたこと失態を言う。

 

「ヴィジョンという隠れ蓑はもはや役に立たず、モニュメントの中にあったものはH.A.N.D.の手の中....千面相の襲撃は失敗し、郊外の愚か者は、鄙びた土地から権力を奪うことすらままならない!挙句の果てには、あの突然変異として出てきたエーテリアスの指名手配を撤回された!ギャングどもは言うに及ばずだ!」

 

「サクリファイスのサンプルがなくては、計画は進まんのだ!貴様は私に、あの六課の虚狩りから発言権を取り上げてみせろというのか?それとも、ただ清廉潔白なヤヌス区総監の誕生を見届けたいだけか?」

 

カッカするブリンガーをサラは冷静に返す。

 

「計画は目的のための手段であって、目的そのものではないわ。シチュエーションに基づいて調整するか、新しい計画を仕立て直すか...信徒としての資質が試されるわね?」

 

「...はっきりさせておこう。私と貴様の位に差はない。頭ごなしに何かを言われる筋合いはないのだぞ」

 

「興奮しないで頂戴。私はただ、貴方に新しい計画に手を貸してあげたいの。これをみて....」

 

ブリンガーは疑わし気な顔で女が流してきた書類に目を通す。やがて――

 

「これは....!?あの星見家に、こんな秘密があるなどと聞いたことがないぞ?信頼できる情報なのか?」

 

「『ホワイトノイズ』が苦労して手に入れたんだから。信頼できるわ」

 

「ホワイトノイズ?赤牙組の件で、ぜんぜん役に立たなかったゴミクズか?奴なんぞ千面相の足跡にも及ばんだろうが!」

 

「今回はホワイトノイズ『本人』よ。思い上がった部下じゃなくてね。まぁ私にも、情(・)報(・)の(・)真(・)偽(・)を(・)検(・)証(・)す(・)る(・)プ(・)ラ(・)ン(・)があるんだけど....それにはあなたの助けがいるのよ。清廉潔白な、ヤヌス区総監の手助けがね」

 

「....また連絡する。このく(・)そ(・)っ(・)た(・)れ(・)な(・)原(・)稿(・)を丸暗記したあとでな」

 

「好きにして頂戴。あなたらしい演説を期待しているわ....ブリンガー次期総監さん」

 

「ふん....」

 

遠ざかるブリンガーの後姿を見つめていたサラが、突然明るい声で聞いた。

 

「ねぇ、そのリーダー....小さいあなたを新エリー都に導いた、生き残りたちの英雄は....その後どうなったの?」

 

「....彼は侵蝕症状に侵されていた。新エリー都に到着する前夜、自(・)分(・)が(・)ず(・)っ(・)と(・)守(・)っ(・)て(・)来(・)た(・)人(・)々(・)の(・)手(・)に(・)よ(・)っ(・)て(・)荒野に捨てられたよ」

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