転生先はエーテリアス   作:YEX

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記憶のピリオド~これからについて~

星見と一緒に三人は車で大地溝帯慰霊の地中部のとある場所に止まった.....

 

記念碑に近づき、母親に手を合わせる星見....手を合わせた後、彼女はゆっくりとこちらに視線を向けた。

 

「今回の件を経て、私はより信頼に足る者になれたと思っている――どう思う?」

 

『....そうだな、あの時――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()俺は今頃......』

 

「.....」

 

「えっと....では、僕たちは....これで失礼するよ」

 

星見は別れの言葉を返さず、ただ静かな瞳で、じっと兄妹とタンザナイトを見つめている。しばらくして、彼女は背を向け、帰り道を歩き出した。

――その時ふと、リンは星見が言った言葉が脳裏をよぎる。

 

『私も、朱鳶と同じだ。信頼に対しては、同じように信頼で応えてもらえると....とてもうれしい』

 

リンは、アキラに謝り、心に思ったことを言う。

 

「お兄ちゃん、ごめん.....私、やっぱり言うべきだと思うの。もし私が間違ってても....その時は許してね?」

 

「リン?....君はまさか.....?」

 

アキラは驚きと動揺を露にしたが、その表情はすぐに絶対的な信頼と....少しの諦観に変わった。

 

「やれやれ、いつもながら大胆だな....さすがは僕の妹だ。いいとも、僕がついている

 

『.....』

 

兄妹とタンザナイトは、一人去って行った星見の後を追う。

 

「雅さん、私達....どうしても言わなきゃいけないことがあるの。とっても、重要なこと」

 

「......」

 

「十一年前.....私達の家は、エリー都の旧ミネルヴァ区の7番通り、その端っこのほうにあるへ―リオス研究所だったの。そこで私達を育ててくれて、色んなことを教えてくれた人.....その人の名前は....カローレ・アルナ。そう。私達は....旧都陥落を引き起こした『罪人の子』

 

「.....!」

 

その言葉に驚く星見だったが、リンはそのことの事実を言う。

 

「でも聞いて!私たちの先生は無実なの!旧都陥落には、まだ裏があるから!

 

「....裏、とは?」

 

「災害が起きたあの夜.....へ―リオス研究所は、正体の分からないやつから襲撃を受けたの。見たことない武装した人たちと、怪物、それに....白くて大きな腕....そう、ブリンガーが最初に変身したヤツに似ていた!」

 

「.......」

 

「こ、こんなの信じられっこないってわかってるけど....!私達はずっと本当のことを探すために、一生懸命やってきたの。雅さんの助けがあったら....きっと真犯人も見つかるって信じてる.....だからね.....!雅さん、お願い....これからも私たちと、一緒に戦ってほしいの....!

 

星見の眼差しは静かのまま、呟いた。

 

「.....お前達がプロキシであっても、それは私、星見雅のプロキシだ

 

「雅さん....!信じてくれるの?旧都陥落には、裏があるって言ったこと.....」

 

「旧都陥落の真相は、もしかすると我らが把握しているより遥かに複雑なのかもしれない。お前達の言う『裏』を信じるかどうかは、まだ調査の余地があるが....少なくとも我らは、()()()を歩んでいる。安心しろ。このやり取りは一切漏れていない....私は監察官と話してくるが、お前達は混乱に乗じて帰れ。奴らが再び手を出さないという保証がないぞ」

 

「本当にいいの、雅さん....?だって、さっきも言ったみたいに私たちは『罪人の子』なのに.....」

 

除悪務本、悪たるを定むるは....()()

 

と、凛とした目で言う星見――そこにタンザナイトが入って来た。

 

『........なぁ、こんな時に言うのもなんだけどさ....』

 

「「「?」」」

 

『.....俺も、言っておくことがあるんだ

 

「言って....」

 

「おくこと....?」

 

そう言うと、タンザナイトは言葉を溜めて、口を開く。

 

『――リン、アキラ、雅......今まで言ってないことはあるんだ....俺が知る未来は....ここで終わりなんだ

 

「「「!!」」」

 

その言葉に三人は驚く。

 

「知る未来....そうか、言っていたな。未来を知っているって」

 

「私は初耳だぞ」

 

「あはは...ごめん雅さん、これ私とお兄ちゃんしか知らないから....」

 

「むぅ...」

 

と、星見は頬を膨らませる。

 

「....って待って、知る未来がここまでってことは――こっから先は分からないっていうの?

 

『......ああ、リンの言う通りだ。この先どういうことが起きるのか、俺は知らないし、分からない』

 

「......」

 

『前に二度と迷わないって言ったけど....わりぃ、やっぱ怖いわ

 

と、タンザナイトは自分の手を見る。

 

『ブリンガーの時も、予想外すぎてやられそうになるし.....まだまだ皆を守れる強さも弱い.....怖いんだよ俺、自信ないんだ

 

「タンザナイト....」

 

「.....」

 

すると星見は、髪留めを外して、タンザナイトに差し出した―――それは、星見の母の形見を模した、手作りの飾りだった。

 

『....?雅?』

 

「持っておけ。これは信頼の証....お前に()()()()()()があると示すものだ」

 

『雅....』

 

「お前がもつ恐怖は分からない....だが、心配するな。私がついている、私と一緒についてくれば、どんな困難も立ち向かえる

 

「そうだよタンザナイト!私達『パエトーン』もいるんだよ!....たとえこの先のことをしらないとしても、私たちがついてるよ!」

 

『リン....』

 

「リン達の言うとおりだ....それにこの先の未来は()()()()()()()()()()()。確かに不安もあるけど、タンザナイトなら大丈夫だと信じてるさ

 

『アキラ.....』

 

そう言うと、タンザナイトは手を握り、決意を決める。

 

『ああ...そうだな、うん。みんながついてる.....俺は絶対に負けないし、諦めないよ

 

「ふっ....それでこそ、私の好敵手だ」

 

「うんうん!」

 

「ははっ....」

 

そうして、この大地溝帯慰霊の地で4人は決意を固めるのであった.....

 

 

 

 

 

~~~~

 

[マスター、現に私は眠れません]

 

『.....どうした『Fairy』?』

 

ホロウ(拠点)へ帰還したタンザナイトが暇を持て余していると、ついさっき復帰した『Fairy』が言う。

 

[自らの無能ぶりを思うと、寝つけないのです。Ⅲ型総順式集成汎用人工知能は、身を寄せる住まいへの攻撃を防げず、重要な戦闘では役に立てませんでした。助手二号・三号の働きには遠く及ばず、()()()()としての面子を失いました。私の自尊心は崩壊寸前です。再起には、マスターに電源を撫でてもらう必要があります]

 

『....そうか』

 

タンザナイトは、『Fairy』が出てるスマホを優しくなでる。

 

[ありがとうございます、マスター。喜びを知覚しています。私のサポートがない中、マスターは多くの危機を乗り越え、強力な敵を撃破しました。貴方様は自らの行いによって、『蒼光の騎士』の名が、()()()()()()()()()()()()()()()()()()。私は貴方様を誇りに思います]

 

『そう言われると....照れるな』

 

[マスター、それはそうとインターノットにて、数ある多くの依頼が入り込んでいます。私が抜粋した依頼をまとめましたので、どうかマスターの意思でご確認ください]

 

『おお、サンキュー『Fairy』....ふむふむ』

 

こうして、奇妙な運命はここで幕は終わる.....しかしそれは、新たなる物語の幕が始まる者でもあった....

 

これから何が起ころうとも、イレギュラー(ネジ曲がった運命)は再び、原作(次の物語)へ絡み合うのだ―――




第五章完!!

次はアストラとのかかわりますよー
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