「あなたは...
冷徹な瞳で、二刀の刀を構えるアンビー。
『やってみろや....バーガー食べ美がぁ!』ピキキッ!
当たり一面エーテル結晶に展開し、威嚇するタンザナイト。
(隊長!なんで...)
『分からねぇが....今の馬鹿は何やっても止まらねぇよ....』
「っ!」バリリッ
『っ!来る!』
アンビーは電光が走りながら高速で接近する。
『『
「ふっ...!」バッ
タンザナイトは目の前で、壁を展開するがアンビーは、そのまま、勢いでジャンプで飛び越える。
「...!」
『目の前にきたらそりゃジャンプするよな...』キィィィッ
アンビーが見た先には、タンザナイトが結晶で作った大砲が待ち構えていた。
『『
バァァァンッ!
「はぁぁっ!!」
ズアンッ!
タンザナイトが作った結晶の大砲から放たれた砲弾をアンビーは一刀両断する。
『マジかよ!?』
「っ!」ギュルルルルッ!
そのまま、アンビーは切った時の勢いで回転し、突っ込んで来る。
『あぶねっ!』スッ
「くっ...」ブワァァッ....
間一髪で、避けたタンザナイト、アンビーの攻撃でその場に土煙が舞う....
「っ!.....いない?」
煙がはれると、そこにはタンザナイトの姿がなかった....
「..............っ!そこっ!」ビュンッ
『うおっ!?』キィィン!
何かを感じ取ったアンビーは、その先へ向けて刀を投げつけると、
『バレるのかよ...』スゥゥゥ...
「いくら透明になっても...気配で分かるわ」
(剣君、シルバー小隊の隊長だけあって、かなりの強さだよ。今のアンビーと比べたら痛い目にあうよ!)
『もうあってるよ....―――ぬぅんっ!』フゥゥゥ―――
ピキピキ――ピキピキ――ビキキキキッ!!
「!」
タンザナイトが右手を大きく振りかぶると同時に、そこから巨大な結晶が山のように生成され、アンビーに突っ込む。
「っ.....私は....!」グッ
バッ――バリッバリッバリリッ!!
『はやっ――『ガキィィンッ!!』うっ!?』ギギギ...
アンビーは飛び出すと、雷が走ったと思わせる速さで、一気にタンザナイトの間合いに入りこむ。
タンザナイトは長きにわたった戦闘の勘で、攻撃を受け止め、なんとか首の皮一枚つながった。
『.....っアンビー、やめろ!こんなことしてる場合じゃないだろ!?』
「...っ、ごめんなさい──これがこの世界にとって良い選択なの」
『んなわけねぇだろ!』
ドコッ!
「ぐっ...」
タンザナイトはそのまま、蹴りを放ち、アンビーを遠ざける。
「はぁ...はぁ...」
アンビーは、戦う前、決断したことを思い返す。
~~~~
『Random Play』
「....はっ?なに言ってるの、アンビー?」
「言った通りよ...タンザナイトは私の手で倒さなければいけないの」
「言ってる意味が分かんないから『はっ?』って言ってるでしょ!?どういうこと!」
アンビーは、目覚めた11号に色々話しをして、11号の記憶をリセットを確認、その後寝かしアキラ達に自分のやるべきことを伝える。
──それは『タンザナイトを倒す』ということ。これには当然、リンは怒る。
「タンザナイトの正体は、私達『シルバー小隊のメンバー』....あれは、私達の唯一の罪...もし、タンザナイトの力を利用する人が
「そんな、そんなの...自分勝手じゃん!」
「うん、そうだね...貴方から見たらそうかもしれない。だから──ごめんなさい。これは私が決着つけなきゃいけないの....ツイッギーもインフィニティも
「アンビー...今ならまだ間に合う。もう少し考えを──」
「ごめんなさい、プロキシ先生...行かなくちゃ」
バンッ!
「アンビー!!」
アンビーは、急いでドアを開け、外へ出た。
「不味い...早く連絡したいが...いつの間にか電源が切れていた!」
「っ...アンビー、本気でいってるの...?」
(私は考えた...一体、誰を憎めばいいのか....悩んで悩んで、私が見つけた答えは───)
~~~~
「...シルバー小隊の技術──それを産み出したシルバー小隊のクローンが人間と思わないまま、この世に生まれてきたこと...だから、私は、シルバー小隊で
『.....』
(隊長...)
その言葉を聞いたタンザナイトは黙ってしまう。インフィニティもアンビーの答えに、心配な眼差しを送る。
『ふざけんな...』
「...そうよね。貴方からすれば望んでなったわけじゃないのは分かって──」
『違う...』
「っ!」
怒り籠った否定でタンザナイトは己の思いを開く。
『お前は今、悲しみを圧し殺している....』
「...何を──」
『
「っ!」
タンザナイトが指摘すると、アンビーの手がカタカタと震えていた...
『それに、『生まれたことが罪』?『私たちは、罪そのもの』?―――違うだろぉ!』
「っ...」ビクッ
『確かに、クローン製造なんて『倫理』に犯している....だけど、『存在することが罪』じゃないんだ!!』
「......」
『だから、アンビー達が生まれただけで一生罪深いものなんてことはないんだ!』
「......」プルプル
タンザナイトの必死の叫びは、アンビーの心が揺らいだ。
「だけど...そのせいで....あの技術があるせいで....だから、私が....私が責任もって....」
『責任を理由に言い訳すんなっ!!』
「!」
『なんでもかんでも、1人で抱え込んで....1人で解決しようとして.....1人で傷ついて.....いい加減にしろ!』
「....これが、最善の――」
『俺はそんなごまかしは聞きたくねぇ!!.....
本心を言えよっ!!』
「っ......どうして....どうして、突っかかってくるの!今、私は貴方を葬るために戦っているのに!今の貴方はインフィニティでもなんでもないのに!」グッ
(隊長.....)
アンビーの心は今、限界を迎えていた。
その言葉にタンザナイトは、アンビーの目を向き合い、答える。
『だってお前....泣いているじゃねぇか!』
「―――っ」
今、アンビーは目には、大粒の涙が溜まっていた――それと同時に、アンビーの昔の記憶が蘇る....
『隊長?どうしたんですか?』
『....なんでもないわ』
『....もしかして、廃棄の件ですか?』
『違うわ....ねぇ』
『はい?』
『なんで、いつもあなたは人の事情に入って来るの?』
『えっ!?....あいやははは....』
『人が抱えているものずかずかと入っていくのは感心しないわ....相手にとっては
『...確かにそうかもしれません、けど、私ってついつい行っちゃうんですよ...』
『どうして?』
『だって....今も、あなたが泣いて苦しんでいたから....放っておけないんです』
『っ....!』
―――
――
―
「あっ.....ああ――あ゛あ゛あ゛あ゛!!」ブワッ
その瞬間、アンビーは、今までため込んだ涙が、思い出と共にあふれ出し、その場で座って泣きじゃくる....
『....アンビー』
(隊長....今まで辛かったんだね....)
その様子をみたタンザナイトはアンビーの近くへよると――アンビーは謝罪をしてくる。
「....ごめん、ごめんなさい!私、シルバー小隊の隊長として....皆に対して責任を負うべきだった!」
「だけど、裏切ってしまった!....私は、強くも....賢くも....おまけに勇気もないから.....」
「....ごめん、ごめんなさい.....ごめんなさい......」
『アンビー』
「っ!」
タンザナイトは、謝り続けるアンビーの涙を手で拭った。
『ずっと、1人で苦しみ続けてたんだろ?ずっと、1人でどうにかしなきゃって思ったんだろ?.....なら、もう大丈夫――俺たちが来た!』
「っ!」
アンビーに映り込んだ目には.....インフィニティの笑顔が見えた。
「イン....フィニティ?」
「『アンビー、この手をとって!一緒に...
その光景は、アンビー自身も幻だと分かっていた....分かっていたが―――
「...いいの?こんな私に....手を差しのべて....」
「『ああ、だから...もう1人で抱え込まないで』」
「.....うん、分かった....一緒に、止めよう―――
その手を迷いなく、掴んだのだった。