side タンザナイト
適当観に戻ると、みんながいたので、合流し情報を出し合うことになった。
「みんな、ダミアンから受け取った事故報告書を確認した。確かに彼は補償を申請していたよ。支払いは依然確認中らしいけど....市長さんがくれた特別なルートでも検証したけれど、やはり嘘をついていた様子はない」
もしアキラの話が本当なら、そうなってくると....
『つまり、ダミアンは白ってことか?』
「そうなってくるね....そちらは何か進展があったかい?」
「福福、労働者さんを何人か尋ねてまわったんですけど....みんな『解脳水』を飲んだことあるって言っていました。でもなーんか、話を聞いていると
変な夢だと?....妙な症状だな。
「それってもしかして、昔のことばっかり夢に見る...ってやつだったりする?」
「ふぇっ、知ってたんですか?....そうなんです。『解脳水』を飲んだら、あったかくて、懐かしい夢を見られる...ってみんな言っているんです。楽しかったこととか....小さい頃のこととか....亡くなったご家族が夢に出てくるって人もいたんですよねぇ。ロア先生はみんなに、薬が効いてる証拠だって言ってるそうですけど....あたしはどこか引っ掛かってて....」
なんか段々ロアさんが怪しくなってきたな.....そう思っていると、師匠が帰って来た。
「あれ?お師匠さま?どうしたんですか?」
「....まさかあの『解脳水』とやら、ミアズマを混ぜてるんじゃないだろうな」
『なんだと....!』
「ミ、ミアズマをですかぁ!?どういうことです?」
「ミアズマに触れた人間は感覚が麻痺し、幻覚がちらつくようになる.....早い話が、痛みなんかを感じなくなるのさ。侵蝕が和らいでいると錯覚するのも、無理はないな。『解脳水』の治療効果.....正体見たり、と言ったところか?」
師匠の推理に釈淵さんが頷いた。
「ええ、その線は濃厚でしょう。ロア先生は痛散をうたって患者に解脳水を飲ませていましたが、実際はとんだ偽物....プラシーボにすぎなかったというわけです。となれば、彼が労働者を欺いた理由もおのずと分かります...ポーセルメックス製薬剤への不信感をあおり、自分の薬を売り込む隙を作っていたわけですから」
「そうだね、最近ラマニアンホロウはミアズマが増えてるって話だし....ロア先生が偽物の侵蝕緩和剤を作ろうとおもったなら、材料がいっぱいあったわけだもん」
『まさかあのとき採取したのも.....』
ミアズマの液体を採取したのも、あの薬を作る材料だったのかよ....!
と、俺は拳を握りしめ、ふつふつと怒りを溜める。
「うん、その可能性は高いよ。それにポーセルメックスの廃棄した生産ラインが生きてたから薬を作れた....って話も、今思うとでっちあげだったかもね?」
「ほ、ほんとうにそうだったら....ひどすぎにもほどがありますっ!!いったいどれだけの人が騙されていたんでしょう....薬にミアズマを混ぜるなんてことをしたら、たちまち侵蝕が広がっちゃいますよっ!」
『....っ!はやくロアのとこに行かないと!あいつは確かパロたちと『定期診療』を受けるためにホロウに入ったと言っていた!急いでホロウに入って本当かどうか確かめるぞ!』
「ああ。さっさと先生を探して真相を暴いてやらないとな」
そう言い、俺たちは急いでホロウへ走って向かうことにした。
.....クソッ
『だから僕たちは企業の提供する薬を信せず、自分たちで侵蝕緩和剤の製法を確立する必要があるんだよ。もちろん合法ではないし、リスクも大きい...ただ、少なくともそこに希望はある』
....クソッ.....!
『エリックに調査結果を伝えてくれたのか?それはよかった!僕の方で一連の証拠をまとめた、これでポーセルメックスの罪は明白だ!』
労働者の為に行動してたんじゃないのかよ...っ!
~~~~~
「リン、タンザナイト、労働者たちが言っていた治療エリアはこのあたりだ。通信シグナルを追跡した感じでは、強度はいまいちなもののすぐ近くから発信されているようだ」
と、アキラがH.D.D越しでナビゲートして到着すると....そこにはミアズマまみれの場所だった。
「ひええ....ここ、ミアズマまみれですよ!?どうしてこんなところで治療を....?」
「労働者たちが言うにはポーセルメックスの目を避けるためのようだ。それも怪しい話だけれど....とにかく、このあたりでパロさんを探してみようか」
そう言って、パロを探すため、先へと進むが.....ミアズマ多すぎないか?
「なんでこんなにミアズマが多いの?」
「治療を受けていた人たちはどこに行っちゃったんでしょう.....なんだか、事態がおかしな方向に向っている気がします...!」
更に進むと、段々とミアズマが多くなりつつ、エーテリアス達がわんさか現れるようになった.....もう治療するとか関係ないぞこれ.....
「この場所はミアズマだらけだぞ....それにエーテリアスまで.....本当に、こんな所で患者の治療を...?俺にはむしろ、ホロウレイダーのたまり場に見えるが.....」
『.....治療じゃないだろうな....あの野郎』
急いで襲い来るエーテリアス達をなぎ倒しながら進むと....っ!パロがいた!
急いで俺はパロを優しく抱きかかえ、様子をみる。
「ゴホッ...き、君達は...!?助けて....助けて、ください....」
『パロ!大丈夫か!?しっかりしろ!ここでなにがあった!』
やばいな....パロが侵蝕症状にかかっている...
「つ、妻と一緒に定期診療を受けようと、ロア先生を訪ねたんです....か、『解脳水』を飲んだのに、ちっとも、痛みがおさまらなくて...!僕と妻を....助けてください....妻はあっちに....ぐあああっ!」
「侵蝕の発作だ!福福、潘、彼を支えられるか。私が体内のエーテルを整えてみる」
『そんなまどろっこいことよりも、直接俺が吸収した方が早い!!』ギュゥゥゥゥッ!!
「なっ...!待て」
師匠が言う頃には、もうとっくにパロの体内のエーテルを吸収する....うっ!このピリピリくる痛みは....!
「うぅ....ああ....」
『フー....フゥ.....』
侵蝕で体力が減ったのか、パロはぐったりとして、眠ってしまった....良かった、これで大丈夫そうだな。
「す...凄いです!お弟子さん!あれだけ侵蝕したパロさんが一気に通常に戻りましたよ!」
「まったく...せっかちな弟子だ....まぁそのおかげでなんとか無事に済んだわけだが....」
「だ、大丈夫なの、タンザナイト!?あんた確かミアズマは....」
『大丈夫....思ったより少量だったから、まだ何とかなる』
...まだ胸がチクチクするが.....時間たてば消えるだろ。
「なんとかって....」
『そ・れ・よ・り・も・だ....他の人を探さないと....またパロみたいに間に合わなくなるかもしれない』
「....仕方ない、タンザナイトの言う通りだ残りの人々を見つけるぞ。だが、タンザナイト....いくら助けられるからって、無理はするなよ?」
『....ああ、分かってる』
「それにしても....パロさんの状況を見る限り、侵蝕症状はちっとも良くなっていませんっ『解脳水』には、侵蝕を緩和する効果なんてなかったんです!ひどい...ロア先生は、皆を騙してたんですね」
「でも、なんでわざわざ患者を集めて、治療のふりなんて....?なんか...ことはそう単純じゃない気がする」
『....急ごう、やばくなる前に』
俺は『
着いた先には、大勢の患者がいたのだった。
こんなに多くの人達がいたのかよ!?
「どうしてこんなにたくさんの人がいるんですか?もしかして、全員ロア先生に騙されて....彼は一体...何をしようとしてるんでしょう...!」
「パロさんもあんな様子だったし、なんか変....前にあった時はまだ大丈夫な感じだったのに、侵蝕症状はあんな一気に悪化しないはず....」
『...取り敢えず、他の人達の話を聞いてみよう。もしかしたら、あの野郎の目的も分かるはずだ』
こうして、俺たちは別々に分かれて、他の話を聞くことにした。
「うう....ゴホ、ゴホゴホ....」
『大丈夫か?』
「た、助けてください....ロア先生にーが、ここに集まれって....ホロウに入る前に....特製の解脳水を飲ませてくれたんです....ホロウに入ってから、侵蝕症状が急に悪化しだして....ゴホゴホッ....なのに先生は、みんなを一瞥しただけで去って行ったんです.....」
やばいな...結構侵蝕が進んで苦しんでる.....
『それで、あいつは今どこに?』
「わ、分かりません....彼はただ、全ては治療の儀式を円滑に進めるためだと言い残して、それ以来、姿を見せていないんです....別の場所に連れていかれた人もいるんですけど....今頃どうなっているのかは....」
治療の...
「元々パロさんもここにいたんですけど、みんなの容体が急に悪化するのを見て、救護を呼ぼうとホロウからでていったんです....なのにずっと戻ってこなくて....ゴホッゴホッ....一体どこにいるんですか、ロア先生...?」
『...大丈夫、その苦しみはもう―――消える』シュゥゥゥゥ....
そう言い、俺は苦しんでいる患者の手に触り体内のエーテルを吸い取った。
「えっ?.....っ!か、体が軽い!嘘っ.....さっきまで咳で苦しかったのに....」
『...俺だけの魔法さ....多分疲れてるだろうから、そこでしばらく休んどけ。安心しろ少し時間を経てば救助隊が救護しに来る。』
「あ....ありがとうございます!」
『さて、次に行かなくちゃな......ケホッ』
そう言い、患者の容体を良くしながら、師匠と共に奥の方へ進んだ....途中、リンが新しい術法『顕現』の法という、ホロウに隠れた異変を暴く技で、ようは一部の物体を透過・実態できる術法である。そして、リンがいとも簡単にできたことに驚いてる福福を見ながら、先へと進み続けてると....多くの人々がいたが、何か様子がおかしい.....
「ロア先生に騙された人達かな?」
「この人達、なんか様子がおかしいですっ!」
『そうだな....っ!あのマークは...』
「あっ!あれって....ミアズマの所にもあったマークだよね!何でこんなところに....」
『....丁度人がいるからきいてみようか....』
苦しんでいる人が立っていたのでついでに治療がてら話を聞いてみる。
「ぐぁ...ぅぅ...っ!え、エーテリアスだ....た、助けてロア先生.....」
『落ち着け、俺は敵じゃない。ここでなにがあった?』
「えっ...うう....しゃ、喋った?」
『....これだと話しずらいよな....』シュゥゥゥゥ....
そう言い、俺は苦しむ患者を治療した。
....ん、まだいける.....
「うぅ....う?あれ?何ともないぞ?」
『お前の侵蝕は治った。もう苦しまなくていいぞ』
「ほ、本当ですか?あ、ありがとうございます!」
「えっと...それで、一体なにがあったんですっ?」
「あ、ああ...実はロア先生が近くで待っていろ、すぐに治療に来るからって言われてたんです....でもみんな....急に調子が悪くなって、もうこれ以上持てそうになくて....お願いします!他の皆にも治療を...!」
『分かっている....急ごう、皆』
こうして、治した患者を後にして、次の人へと向かう....
「うう.....痛いよ...私、何処にいるの....?悪夢でも見ているの....?お願いだから、誰か、目を覚まさせて...!」
『安心しろ、今覚ます』シュゥゥゥゥ....
「.....ん?あれ?痛くない?.....ヒュッ」
『あっ』
意識を覚ますと、ドアップのエーテリアスだったのか、見た瞬間、気絶した.....まぁしょうがないか、うん、へたなホラーより怖いし.....グスン
「...えっと、元気出してください!お弟子さんのおかげで、救われていますよ!」
『ありがとう、福福さん...すこし気が楽になるよ....』
うーん、福福さんの幼女顔の笑顔....癒されるな....よしっ!ちょっとミアズマが収まったかも!*1よし、次いこう!
「助けてください...ロア先生がここに集まれって...ホロウに入る前に....特製の解脳水を飲ませてくれたんです....ホロウにはいってから、侵蝕症状が急に悪化しだして....ゴホッゴホッ....先生は、全然こっちに来なくて.....」
『安心しろ、今からはもう、苦しむことは無くなる』シュゥゥゥゥ....
「....あ?ああ!さっきまで苦しかったのに、嘘のようにピンピンになったぞ」
『ケホッ.....ちょっとした裏技でね。これで数時間は活動できるよ』
「あ、ありがとうございます!そ、そうだ、この場所、じつは廃棄される前の輝磁の加工エリアだったので....近くにまだ見つかってない
『侵蝕緩和剤が?わかった、後で探して見るよ』
そうして、多くの患者を治療し、これからの対策について話し合いを始める。
『.....ゴホゴホッ....ゴホッ!』
「お....お弟子さん!大丈夫なんですか!」
『だ、大丈夫....ちょっと喉に塵が引っ掛かったから...』
「そうですか?....うう、福福、心配です」
『とにかく大丈夫だから...けど問題は....』
「ああ、侵蝕症状の出た奴が多すぎる。いくらタンザナイトがいるとしても、限度がある。術法でも時間を稼ぐことはできるが、早めに侵蝕緩和剤をみつけて、治療しなければ」
侵蝕緩和剤....あっそうだ!
『さっきの奴が近くに侵蝕緩和剤の供給地点があるって言ってたな....リン、頼めるか?』
「うん、お兄ちゃんが大体の位置を特定してもらうから、私達で探してみよ!」
『ああ、急ごう』
そうして、侵蝕症状の発作に襲われた患者を救うため、一同は廃棄されたエリアと向かい、まだ見つかってない侵蝕緩和剤の供給地点を探すことにした。
『....ゴホゴホッ....耐えろ、耐えろよ俺....まだ患者の命が届くまで.....!』
ねじれポイント
タンザナイトがいたからパロさん生きてるよやったね!
だからタンザナイトをピンチにするね(人の心)