転生先はエーテリアス   作:YEX

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エーテリアスマニア

side タンザナイト

 

アキラにも話して、準備が整った後、俺達は真斗が言っていた奇々解々へ向かう。

 

「ん?来たな...」

 

『おう、来たぜ真斗.....アリスと柚葉は?』

 

「押忍、二人とも抜けられない用事があるらしいんで、今回はジブンたち四人だけで行くことになるっス。んで、さっきも話したネッ友のことっスけど....おい、リュシア。その辺にしとけ」

 

「ん?」

 

すると、さっきまで商品を見ていた角の生えた水色髪の少女が振り向く。

そうして真斗が仕切り、紹介し始める。

 

「おっし...お互い初めましてだな。こっちリンちゃん、そっちのエーテリアスはタンザナイトさん、オレらの信頼できるダチだ。そんでもって、こっちが怪啖屋の―――」

 

「『蒼光の英雄』!!」

 

『.....声でっか』

 

「えっ...えっと?」

 

「....はぁ~」

 

「わー本物だ!いつもの緑色とは違って、青色でクール!『夜魔』と同じくらい実物をみてみたかったんだ~!インターノットでは見かけてるけど、いざ見かけると想像以上にそれ以上な迫力だよ!ああ!この興奮を早くスケッチしたい!ねぇねぇ、タンザナイト君!ご飯を食べれるって聞いたけど何が好きなの!どうやって食べてるの!」ペラペラペタペタ

 

と、早口で言いながら色々俺の体を触りまくっていた....その後、真斗が止める。

 

「や・め・ろ、リュシア!タンザナイトさんが引いてるじゃねぇか!ほら、それ後にして、さっさと紹介しろ!」

 

「えー....しょうがないな~....コホン、どうもどうも~『荒魂丸』のお友達なんだ!あたしは『夜魔の語り部』だよ!」

 

「『え?なんて?』」

 

「おいリュシア、一旦()()()()()()から離れろ。これから一緒に動くんだぜ、いちいちハンドルネームで呼んでられっかよ」

 

「ぶー、残念。タンザナイト君と必殺技を決めるときに一緒に叫びたかったのにぃ....」

 

『えっ』

 

「あの....ハンドルネームなんぞより大事な話があんだ。改めて紹介するっス。このコはリュシア、怪啖屋のメンバーだ。ネット上じゃあもう長いこと知り合いなんスけどね、最近、澄輝坪でオフ会でもするかって話になって....」

 

「真斗君に柚葉ちゃん、それからアリスちゃんにはもう会えたんだけど、あと一人来てなくてさー....どうせ待ちぼうけなら、君達とホロウで怪談集めでもしようかなって」

 

「ああ、だいたいそんな感じだ。リンちゃん、タンザナイトさん。他に聞きてぇことがあったら、遠慮なく聞いてくださいっス」

 

と、真斗が言っていたので、最初に出てきた()()を聞いてみた。

 

「じゃあ聞くけど....『浅はか丸』ってなに?」

 

「『荒魂丸』のこと?真斗君が怪啖屋で使ってるハンドルネームだよ。バトル中に叫んだらか~っこいいと思うんだけどなあ。まあ、最初は違う名前だったんだけど....また別の機会に教えてあげるね!」

 

『じゃあ、『夜魔の語り部』...だったけ、それは?』

 

「『夜魔の語り部』だよ!ひょっとしなくても興味があるご様子だね...!じゃあ、まずは夜魔ってなんなのか私に聞いて!ほら、ほらほら!早く早く早く!」

 

と、リュシアの耳がぴくぴくと動かし、目を輝かせている。こうまでして効かないのはかわいそうなので仕方なく聞くことにした。

 

『あー...じゃあ夜魔って何?』

 

「うわ~それ聞いちゃう!?でもあたしに聞いて正解だよ!....コホン、我こそは『夜魔』の全てを知るもの....あの調査協会ですら知らない秘密さえ、我が手中にありなんだから!夜魔!それは美しくも恐ろしい、()()()()()()()()...!詳しく知りたい?当然知りたいよね?質問ある人は挙手!いいから挙手ったら挙手~!」

 

俺は仕方なく、挙手するが.....真斗によって下ろされてしまった。

 

「付き合ってたら夜になっちまうっスよ。続きは帰ってからだ....リュシア。これからどう動くかはちゃんと伝えたよな?」

 

「はいはい覚えてるって~。輝嶺石の新しい鉱区を探すために、昔日の丘に行くんでしょ?」

 

「ああ、そうだ」

 

「そこで『ジェムゴーレム』っていうエーテリアスを見つけ次第、ジンジャー糖水で脅して、『マインドリーダー』の隠れ家を吐かせるんだったね?」

 

『ごめんなんて?』

 

最後聞いたことない単語が出て来てんだが...!?

 

「いや、それは知らねぇわ....おいリュシア。まさかあの噂、本気で確かめる気じゃねぇだろうな?」

 

「ジェムゴーレム?なにそれ?」

 

「今うちのフォーラムで話題沸騰中の怪物だよ!ラマニアンホロウに棲んでいるってもっぱらの噂なんだ~最初は石ころくらいのサイズしかないエーテリアスなんだけど...鉱石だと思って拾った相手の体を、瞬時に乗っ取っちゃうんだって!そうなったらひっぺがすために、ジンジャー糖水をかけるってわけ」

 

『何故、ジンジャー糖水なんだ.....』

 

「あー....水を差したいわけじゃねぇけどよ、多分デマっス、タンザナイトさん。地元の連中は聞いたことねぇって言ってたぜ?」

 

「いや~あたしは頑張って探したいなぁ。もしかしたら上手く化けてるだけかもしれないし、そもそも噂の描写が正確じゃないって可能性もあるから。いいかな真斗くん?最初から存在しないって決めつけてたら、いざ本当に見つけたときに見逃しちゃうかもしれないんだよ」

 

「....はぁ、わーったわーった。とにかく出ようぜ。パウルも連れて行くつもりだったが、連絡つかねぇし....まぁいいか。リンちゃん、案内はよろしくお願いするっス!ポーセルメックスの連中より先に、まっさらな鉱区を見つけてやらぁ!」

 

『おー!』

 

こうして、俺達は新たな人物リュシアと共に『昔日の丘』へ行くこととなった.....

 

 

目的の場所に着くと、そこは瓦礫が崩れて荒れ果て、人工物が所々見かける場所だった。

すると、リュシアが何か提案し、飲み物を渡される。

 

「そうだ!真斗くん、リンちゃん、タンザナイトくん、ジンジャー糖水を分けてあげるね」

 

『え、何故に?』

 

「怪しい人がいたら、これを手に付けて、その人の耳を弾いてみて!そうすれば、ジェムゴーレムをひっべがせるはずだよ!」

 

初対面にそれしろと!?無理に決まってんだろ!

 

「失礼にもほどがあんだろ、断る」

 

「相手がエーテリアスでもそうじゃなくても殴られそうだし、私もパス....」

 

『俺も』

 

「ぶー...」

 

と、雑談しながらも、道なり道に進んでいくと、1人の鉱夫が立っていた。

 

「あっ、真斗くん、よかったぁ!パウル....パウルが先に行っちまって!」

 

「何があった?ゆっくりでいいから話してくれ」

 

「俺達、パウルに連れられて鉱物を探しに来たんだが、たまたまポーセルメックスの連中と鉢合わせちまってよ。みんなピリピリしだして、だんだん歯止めも効かなくなって....パウルはあいつらより先に見つけるんだっつって先に行っちまった。でも、俺はついていけなくってな...」

 

「ずっと連絡が取れなかったのはそれでか.....」

 

こりゃだめそう。パウルはもうエーテリアスになってそう....

 

「最後に見かけた時、あいつらはダムのほうへ走っていった。俺はエーテリアスの声が聞こえて、怖くなって追いかけられなくてよ...引き返してきたんだ.....」

 

「ダムは....たぶんこの先だよ」

 

「俺は一人で帰れるから、気にするな。お前達はロープウェイが見える方へ向かうといい....あとパウルだが.....」

 

『俺達に任せろ!』

 

「あ、ああ、分かった!みんなのことはくれぐれも気をつけてくれ!」

 

そう言い、鉱夫は帰っていった...俺達は襲い来るエーテリアスほーをなぎ倒し、先へと進んでいると、人影が見つかる。

 

「あっちに人影が....パウルだ!」

 

『生きてたんかいわれぇ!』

 

「パウル!てんめぇ、やっぱホロウに入りやがったのか....」

 

「おっ、真斗のアニキ!プロキシの手を借りれたみたいじゃないですか」

 

『...なんかお前、変だぞ?』

 

パウルの服装を見てみると、それは適当観の弟子が斬る服装だった。

....いつ着替えたんだ?

 

「同感っスね。おいパウル、そのカッコはどういうつもりだ?」

 

「どういうつもりって....これのほかに、俺が袖を通すべき服なんてありゃしません!適当観の修行者たるもの、道義を貫き、世の中のためにならなきゃいけないんですから!」

 

[マスター。オシシ様に確認したところ、適当観は道義の販売、ならびに貸し出し等のサービスは行っていないとのことでした]

 

「折角会えたんだ、もう一人でウロチョロすんな。俺らと一緒に、ポーセルメックスより先に鉱区を見つけようぜ」

 

「いえ、それは真斗のアニキたちだけでお願いします。ポーセルメックスも、輝嶺石も、今の自分にはどうでもいいっていうか....俺は適当観の武術師範として、邪祟を滅するためにここにいるんで!」

 

適当観の武術師範?そんなのいたっけ...『Fairy』に確認した所、そんな人物はいないと出た。

 

「ったく、ろくに準備もしねぇで入ったな....?侵蝕でありもしねぇモンが見えてやがるじゃねえか。いいから来い、続きは戻ってから...」

 

「やめてくださいよ!準備ならしてきました、先導してくれる仲間がいるんです!今はすぐ近くで調査してますが...おっ、噂をすれば!」

 

そう言って現れたのは....調査員の格好をした人物だった。

 

「調査はだいたい澄んだ、そろそろ戻るとするか...って真斗くん?真斗くんじゃないか!

 

「....?アンタ、ひょっとしてモスか?」

 

『知り合い?』

 

「こんなところで会えるとはな。本当に奇遇だ、もう2年くらい御無沙汰だったんじゃないか?」

 

「何言ってやがる、まるまる2年も行方知らずだったのはアンタのほうじゃねぇか....」

 

「はは....人間、成長のために色々と経験がいるものだからな。俺はただ、自分なりの道を見つけるのに時間をかけてただけだ」

 

「するってぇと、なんだ....そのナリは。自分なりの道ってのは、調査員になることだったのか?」

 

「ああ、子供の頃からの夢だったんだ。今回はただ....っと、こんなところで昔話をしてちゃ、エーテリアスに失礼だな。この先の町を拠点にしてるんだ、場所を変えないか」

 

町?こんなところに町があんのか?

すると、パウルが先導するかのように俺たちを付いていかせようとする。

 

「行きましょう、真斗のアニキ!知った顔が他にもいますよ!」

 

「えっと....ついてった方がいいかな?」

 

「はぁ...スンマセン。探索だけして帰るハズが、なんかしちめんどくせぇことになっちまって....パウルはなんか道義姿でいみわかんねぇこと言ってるし、モスは久しぶりに会ったかと思えば調査員になってやがるし....なんか、このままほっといたらまずい気がするんス。やっぱついていきましょう」

 

「ふうん。これもしかしたら、『()()』がいるパターンかもね」

 

『....ジェムゴーレムのこと?』

 

「ううん、『マインドリーダー』」

 

『......』

 

こうして、俺達はモスたちと共に、町がある方へと進むことにした......なーんか妙に体がヘンなような気がするんだよな...

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