side タンザナイト
帰ってきた俺たちに出迎えてきたのは、照さんだった。
「おかえり~。探してた人が見つかったならいいけど」
「繭の中にいた連中はどうだ?」
「みんな無事だよぉ、ダイアちゃんと盤岳先生がお世話してくれてるから。あとは君たちだけだったの。あと一時間経って出てこなかったら、ザオちゃん、追加で捜索部隊を派遣するとこだったんだからぁ....およ?初めましての人がいるね。君がイドリー?」
「.....」
と、イドリーさんがぼーっとしていた...大丈夫?まだぼやけてる?
『イドリーさん?もしかしてまだ誰が誰だか分かんない....とかじゃないよね?』
「あっ...ううん、違うの。ホロウを出たからもう何ともないわ。ただ....見入っちゃって。『夜魔の語り部』に『荒魂丸』....ふたりとも、ハンドルネームの通りだなあって」
そういえばイドリーさん、ホロウの時は服装や声で見分けていたっけ....これでようやく顔と名前が一致するようになったわけか......
「うんうん、なんともないなら良かったよ」
「ハッ、俺らはともかく....イドリーさんが『いちごパフェ』ってどうなんだよ。あんま『らしく』ねぇっつーか....」
「はいはい...とにかくみんな無事でよかったよお。この任務がうまくいったのは皆のおかげ....だから今日はゆっくり休んで。また飲茶仙の個室をとっておくから、改めてお礼をさせてねぇ。あ、それとリンちゃん。貸してた『輝磁の匣』はおいていってね?」
あれ、確かそれなんか故障してなかった?.....知らん顔しーよっと....
「そうだイドリーさん、今晩泊まれる場所はあんのか?もしねぇなら、柚葉に頼んでみろよ」
「んー...そうねぇ、リュシアちゃんはどこに泊まるの?」
「あたしぃ?あたし夜は基本は寝ないから、基本宿無しなんだよね。あっ、でもテントならあるよ。イドちゃんも一緒に寝っ転がる?」
「あら、いいじゃない~丁度マインドリーダーのお話もしたかったし」
「そうじゃんそうじゃん!今回は色々助けてもらっちゃったし、次はあたしが、イドちゃんのマインドリーダーを探すお手伝いをするね!」
なんか、あっちで結構盛り上がっているな....
「それじゃあリン、タンザナイト、僕は先に落ちるよ。適当観で待っているからね」
『おう』
そう言い、アキラからの連絡が切られる。
「何から何まで本当にありがとう、タンザナイト。また明日も....きっと会えるわよね?」
『ん?ああ、もちろん。だから今夜はいい夢みろよ。おやすみ!』
そうして、俺とリンは適当観へ戻っていった。
「....ん?朔?」
『なんだ?....!オシシ?』
朔の案内へ進んでいくと、オシシが屋根の上に登っているのを見つける。
「オシシー何してるの?」
「っ!?シー!!」
『んっ!』
オシシが振り向き、静かにと手で隠す。
―――あれ?このパターンどっかで....思い出した、確か最初に適当観に訪れたときだったな...ということはつまり―――
『....やっぱり!』
予想通り、オシシの上に今にも落ちそうな猫がいた。
「ニャウ!」
『あ』
猫が滑り落ち、オシシと共に屋根から落っこちてきた!
「うおっと!?」ガシッ
『ん』スポッ
「ンナっ!?」
リンは猫、俺はボンプをキャッチする。
「ふー...ギリギリセーフ....」
『たくっ...あんま無茶すんなよ...『ガチャ』ん?』
「....あなたたちは?」
何か音がした方向をみると、そこに立っていたのは....茶髪のシリオンだった。
あの見た目...確か福福さんが言っていたような....
―――いいですか?大きくてふわふわの尻尾に....
―――栗色の長ーい髪を....
―――赤い飾り紐で結んでいる子がいたら....こう呼ぶんですよっ!
『「.....姉弟子?」』
「....ふぇ?―――い、今なんて言った?」
『え?...あ、『姉弟子』って』
「えっ?えっ....」
そう言うと、姉弟子?は段々と近づく。
「えぇぇぇ!!」
『うおっ!』
すると、段々と笑顔になり、絶叫する。
「私の妹弟子と弟弟子~!!」
「『......』」
「ハッ....平常心、平常心....ふぅ。ちょ、ちょっと取り乱しただけだから」
「あはは...大丈夫?姉弟子さん」
「うぐっ!平常心、平常心っ....!」
なんかすっごい心が乱れてんな....
『えーとっ....福福さんにそうよんであげてって言われたんだが....だめだった?』
「なんにも!なんにも間違ってない!ふふん、『姉弟子』ね....ちょっとしたお散歩のつもりだったけど、いつの間にかそんなことになってるなんて―――私、『
「私はリンだよ」
『俺はお節介焼きのスピー....もといタンザナイトだ』
「こほん...それじゃリン、タンザナイト、いい?これから私のことは瞬光先輩ってよびなさいよね。あ、でも待って...シンプルに姉弟子も捨てがたいかも...どうしよ...」
「実は、さらに弟弟子もいるんだけど....呼んでこよっか?」
「えっ...!ふ、ふーん?そうなんだ。でも私、そろそろ行かなきゃいけないのっ。今夜のこと、師匠にはいっちゃダメだからね!」
『ああ、分かったよ、姉弟子さん』
「....」
すると、姉弟子が急に黙ってしまう。
「どうしたの?」
「リン、私達...前にどこかで会ったことないわよね?」
「どうだろ。私、衛非地区には最近来たばっかりだから....」
おっなんだなんだ?実は幼馴染的なもんだったり?
「そ...まあいいわ。なんとなく、またすぐに会う気がするけどね。それじゃ」
こうして、ある日の晩の一会の縁が修行者の生涯に新たな姉弟子をもたらしたのである。
『....タンザナイトの夢縋りの欠片回収完了~』
『いよいよ近いな....あの主と出会うのは....』
『ねぇ、本当にこの欠片必要なの?』
『クククっ....いずれ、
ver2.3完!
色々小説やらなんや書いてたから遅くなっていた...