転生先はエーテリアス   作:YEX

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ver.2.8感想……ビリーかっけぇ!!あれがいちばん興奮した瞬間。

あとパエトーン…アレ化した時は心臓止まったかと思った……というかタンザナイトパワーアップフラグが出てきたな……


古の陣

side タンザナイト

 

ラマニアンホロウへ向かい、早速弟子達がいたので手当をするのだった....

 

「松涛はちゃんと伝えてくれたみたいね....彼大丈夫かしら?」

 

『大丈夫、松涛先輩は無事だ。でも、適当観の弟子たちはミアズマに囚われたって聞いていたが...どうやって脱出を?』

 

「盤岳先生よ。昨夜、あの扉がひとりでに開いて....弟子達で奥まで探索しようとしたの。すぐに勢いよくミアズマが襲ってきて、私たちは別々の場所に閉じ込められてしまった....そこへ盤岳先生が来てくれたわ。私たちを助けて、安全な場所まで連れて行ってくれた後、あろうことかさらに深い所へ向かおうとしてた....」

 

ええ、マジで!?盤岳先生が奥に...!

 

「でも彼の表情を見て、衝動的な動きじゃないことはわかったわ。まるで....覚悟を決めて、何かと向き合おうとしてるみたいだった」

 

「先生は、他に何か言ってなかった?」

 

「この混乱はもはや人の力では止められない...別の方法を探せねば...って。もう一つ意味深なことも言っていたんだけど、私達に言ったのか、独り言だったのかは判断がつかなかったわ」

 

「意味深なこと?」

 

「うん....『人の歩みは、重き荷を負いて彼方へゆくが如し....来し方の過ちは路傍の石となり、己だけでなく、共にゆく者たちの足を止めるだろう....己の為、そして何より共にゆく者たちのため...過ちをそのままにしては....ならぬ』?」

 

「やっぱりそういう感じですか...」

 

やっぱり?何か分かったのかダイアリン?

 

「様子が変だとおもったから、本当は行きたかったけど....怪我のせいで体が思うように動かなくて。仕方なく、せめてシシオを連れて行くようお願いしたの。彼が溢れ出るミアズマの源へ踏み込んでから間もなく、大きな物音がして...私たちを閉じ込めてたミアズマが何かに引き寄せられるように、どこかへ行ってしまったわ。私たちはホッとしてたけど、急いで戻ってきたシシオが言うには、代わりに盤岳先生が閉じ込められてしまったみたいなの!」

 

『マジで!?』

 

「具体的に何が起きたのかは、シシオの視覚記録を見て。状況はとても危険だわ。このままだと盤岳先生は、閉じ込められたまま命を落としてしまうかもしれない!」

 

そう言い、急いでシシオの記憶モジュールを確認するのだった....

 

確認の内容をみると、盤岳先生は寧謙と出会って、陣の中心部を発見した。

 

陣を起動すると、陣からミアズマの渦がドーム状の形になり、盤岳先生たちが囚われた。

 

その場面で、シシオの視覚記録は終了した。

 

.....やべぇ状況じゃん!

 

「ンナ、ンン。ンナ、ンナナ!」

(起動された陣の中に、絶えずミアズマが転送されていく...ミアズマを吸収し、鎮圧するというのは確かなようだ。しかし、盤岳先生が『極悪のミアズマの結界』に囚われてしまうとは....今からわれが一日千里の勢いで進歩を遂げたとて、二人は救えまい。ああ、なんと嘆かわしい!)

 

『だが....これを見る限り、盤岳先生は寧謙の企みを察した上で起動したように見えたが....』

 

「ええ、きっとそうでしようね....みんな、早く盤岳先生を助けに行ってあげて!今回もシシオを連れてって!」

 

そう言って、俺たちは急いで盤岳先生の元へ向かうと.....遠くから陣の中で声が聞こえる....盤岳先生だ!

 

「中に何が起こっているんだ....」

 

『見るだけなら....視覚液晶空間(ビジョンホールド)...!*1』ズズッ...

 

「うわっもはやなんでもありですね...で?なにが映ってますか?」

 

『えっと....!これは――――』

 

そこでは陣法の中でエーテリアス達が絶え間なく、陣の中心から現れ、戦ってる盤岳先生の姿があった。

 

NOside

 

寧謙は目じりが裂けそう程目を見開き、ヒステリックな言葉には苦痛と絶望、そして歪んだ快感が満ちていた。

 

「もうやめろ盤岳!とっくに限界だろう!これ以上時間を稼いだって意味はない!けどわかったろ?英雄気取りにも限度があるって...今のあんたがどんな姿をしてるか知ってるか?化け物だよ!見るに堪えない化け物だ!そんなふうになってもまだわからないか?僕をここで死なせてほしいんだ!あんたと一緒に!僕の最後を見届けてくれ!あのとき姉ちゃんを見殺しにしたときと、同じ目で....!」

 

寧謙が必死な形相で言っても、盤岳は止まらない。

 

「どうしてだ!この日のために十年待ったのに!あんた、自分にまだ人の生き死にを決める資格があるなんて思ってるのかよ!あの時...姉ちゃんはあんたを助けた、なのにあんたは姉ちゃんを助けなかった!どうしてだ....!」

 

「......」

 

「この十年、ずっと考えてた....もしあの日、家を飛び出していなかったら、姉ちゃんの傍にいたら....姉ちゃんは孤独に死なずに済んだんじゃないかって。わかるだろ?僕の命は十年前ここで終わってるべきだったんだ。なのに、今日まで生き長らえた....頼むよ『師範』....姉ちゃんの仇を討てるんだ...そうなったら...もう僕に心残りなんてない!」

 

盤岳の重々しい足取りは地面に深い亀裂を刻んでいく。割れ、砕け、ひび割れてもびくともせずそびえたつ孤高の山のようだった。

 

彼は寧謙を背後に守りながら、両の拳に凄まじいエネルギーを纏わせた。その一撃一撃はさながら土砂崩れのような破壊力で、襲い掛かるエーテリアスを粉々に打ち砕いていく。

 

装甲に刻まれていく無数の傷跡や、ほとばしるエネルギーに焼かれる痛みすら意に介さず....彼の瞳の奥には、魂を貫くような深い悲しみと...すでに結末を悟った者の、断固たる覚悟が宿っていた。

 

彼の低く掠れた声の一語一語には、すべてを押し消すほどの重みが込められていた――――

 

「この借り―――我が命を以て、たしかに返そう!我輩とは違う。前途があるのだ.....生きよ!そして姉君....寧舒に代わって、人の世を見届けるのだ!」

 

事故を焼き尽くすような決意、贖罪の意志、そして....生命そのものに対する、最も深く、最も壮絶な守護の炎が、今まさに迸る。盤岳は全ての守りを放棄し、崩壊寸前の機体に残された最後のエネルギーと、存在の全てを惜しみなく両拳に注ぎ込んだ.....

 

side タンザナイト

 

『盤岳先生....』

 

「あっちです!盤岳先生がいつまで持つかわかりません。急がないと!」

 

そう言って、あそこに倒れ込んでいる弟子を救助する。

 

ゲホッ...ゲホゲホッ....やっと...来てくれたか!盤岳先生とその弟子達が...あの陣の中に閉じ込められている!先生はあの青年を守るため、次々出てくるエーテリアスとずっと戦い続けてる。よく聞こえなかったが、青年は自暴自棄になっているようだ。もし先生が持ちこたえられなかったら....」

 

...うん、とりあえず聞いてなくてよかったな!

 

「あの展望台...お父さんがよく星を見てたとこだわ....陣がこんなに近くにあったなんて....」

 

「どうにかして、あの中に入る方法って7ないんですかねー?」

 

「あそこはミアズマの濃度が高すぎて、近づくことすらできないんだ....」

 

「『Fairy』、陣の有効範囲を確認するんだ!リンたちは注意しながらもう少し近づいてみてくれ。僕と『Fairy』で、この陣を破る方法を考える」

 

「オッケー。じゃあ、まずは近づいてみよ!」

 

そう言い、近づいてみるが....

 

「ダメ、陣がミアズマを吸収して....障壁もあるし、入れない!」

 

「呼びかけましょう!盤岳先生....盤岳先生!」

 

どれだけ必死に呼んで叫んでも、ミアズマの障壁の中から聞きたい返事が返ってくることはなかった。

 

『....おちおち待ってられねぇよ....リン、ダイアリン、瞬光さん、俺は先に行く!』

 

「ええ!?行くって...あの中に!?」

 

「ミアズマの障壁で入れないって言ってたじゃないですか!どうやって行くつもりですか!?」

 

『....加工(クリエイト)』ピキキ...

 

俺は手から槍を生成する。そして、更に『時空モード』に変化させ、生成した槍を手にかざす。

 

時空付加・W(コーティング・ワット)...!』*2ポワワ....

 

槍に『弾く』力を纏わせ、ミアズマの障壁目掛けて、突撃する。

 

「!...タンザナイト、何を――――」

 

『空撃 グングニル』!!*3

 

 

バリリリリリリリッ!!

 

 

槍の攻撃がミアズマの障壁をバリバリと火花が起ち込み、風圧が出てくる。

 

『うおぉぉぉぉぉっ!!』

 

「嘘でしょ....ミアズマを強引に破るつもりですか!?

 

「タンザナイト....」

 

待ってろ、盤岳先生....今行くから!

 

 

NOside

 

盤岳は陣法の中でじぶんを呼ぶ馴染みのある声を聞いたような気がした。だが彼にはもはやそれを応える力は残っておらず、その微かな呼び声も意識の深層からくる別の響きにかき消されていった――――

 

『屈せよ....純重なる鉄の塊....終わりなき苦しみに何故耐えようとする?そのコアをさらけ出し、偉大なる力を受け入れるのだ。お前に新たな命と、永遠の自由を与えてくれるだろう....』

 

『聞こえるか?負荷に耐えかねたボディが、悲鳴をあげている――――ベアリングは軋み、回路は焼けきれ、全身に走った亀裂から崩壊寸前だ.....』

 

[感情モジュールに過負荷を確認。冗長な感情データ消去のため、強制アンロードを実行します。コアの指令を再認証:『いかなる代償を払ってもミアズマを鎮圧せよ』]

 

『沈め....この永遠に溶け込むのだ....見るがいい...彼らがどれほどお前を受け入れたがっているのかを.....何故抗う――――お前はもとよりこの穢れの一部だろう!

 

「機体が、持たぬ....もはやこれまでか.....?否...たとえ一縷でも望みがあるのなら...この心、離しはしない」

 

『まだ強がるか!この傷を見よ。これは名誉の負傷などではない....『背負うべきではない』ものを背負った代償だ――――』

 

盤岳の周りに増悪に満ちた呪いが囲む。

 

『あとどのくらい持つ?十分?一分?....一秒?果たしてその価値はあるのか?お前を憎み、恐れる者たちのためだとしても?昼夜問わず呪詛を唱える亡者たちのためだとしても?お前を利用するだけの、いずれ朽ちてなくなる世界だとしてもか?』

 

『苦しいか?疲れたか?それでも望みなき泥の中をもがき続けるか?無意味な苦痛など捨てておけ。お前の存在自体が過ちであり、もがき続ければ大きな過ちとなる』

 

「ここで散るとも...これは我輩が選びし道...この手で償わねばならぬ罪過なり....この志は盤石の如く、不変....たとえこの身砕け、地に倒れ伏すことになろうと....それもまた善し!」

 

『抵抗をやめ、その身に余る責任を手放すのだ...すべてをゼロに戻し、原初の穢れなき空白へ還る....それでよいではないか.....殺戮も、裏切りも、永遠に続く贖罪もなく....責任も、負い目もない。ただ――――永遠の解放があるのみ.....』

 

ピキッ――――

 

『...何?』

 

すると、空間にヒビが入った。

そうして、ヒビが広がっていき、声が聞こえる。

 

『オオオオオッ――――!!』

 

「!....この声は―――」

 

いくつもの声が交錯し、重なり合い、渦巻く.....それでも、たった一つの凛とした声が透き通る―――

 

 

バキィィィィィィィッ!!

 

 

『馬鹿な―――!!』

 

「―――タンザナイト」

 

『助けに来たぞぉ!!盤岳先生!!』ドンッ!!

 

渦巻くミアズマから、槍を持った騎士(エーテリアス)が颯爽と現れる。

*1
手を丸の形を作り出し、そこから対象を見ることで中身を透過してみることができる

*2
物体に『弾く力』を纏わせる

*3
槍に『弾く力』を纏わせ、攻撃する。先端から衝撃波を発生して突きからの衝撃波の二重攻撃する




ねじれポイント
タンザナイトが強引に開けたので展開が少し早くなる。
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