テストエネミーを一体倒したタンザナイト達、それについ星見が口を開く。
「なるほど。こうして敵の破錠を看破するのだな。柳、お前の判断はやはり正しかった。」
「だから言ったでしょ。ナギねえの言う事を聞けば間違いなしなんだよ!」
「ああ、そうだな!」
と、皆月城を褒めたたえる。
「....信頼に感謝します。敵の反応を見る限り、私たちの
「ならば、ゆくぞ。敵に猶予を与えるべきではない」
「それでは、準備を整えて、もう一度テストに入りましょう――」
そう言い、各自準備を済ます。
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一行は次のテストを開始するため合言葉を唱えようとした。
「皆さん、テストを開始するための合言葉は覚えてますね?」
「覚えてるよー!なんかあのかっこいいやつでしょ!『街を食べ歩き、マンプクにならん』...みたいな!」
「それあんたの願望じゃねえか」
とツッコんだタンザナイト。次に星見が口を開く。
「蒼角、私の記憶ではやや異なる。そう....『妖魔を滅する、除悪の....光たれ』ああ、これだな」
「いやあんたのそれただ戦いだけの願望じゃねえか!!」
これまたツッコんだタンザナイト....そう言い正しい合言葉を言う。
「はぁ...『都市を守るため、なんとか、光とならん』だろ?」
「よくできました、タンザナイト.....今回の合言葉を唱える大役は、貴方に譲りましょう」
「.....もしかして皆、自分が言いたくないからすっとぼけてたろ.....コホン、じゃあ行くぞ――都市を守るため....我、浅羽悠真....光とならん」
タンザナイトが合言葉を言った瞬間、奇妙なデータローディング音がゆっくりと響いた....
不自然な光が皆次第に覆っていく。仮想データ実体の解像度が粗いモザイクと変化し、ついには真っ白な光に溶け込んだ―――
「.....あれ?ステージが始まらないな?故障か?」
「おかしいですね?....何故」
「大丈夫タンザナイト?いま物凄く光ってたけど....」
「ああ...俺は大丈夫だけど――」
そう言って、タンザナイトが振り向くと、そこにいたのは
「そ...そ、そ、そ、蒼角ぅぅぅぅぅっ!?」ズカァーンッ
「えっどうしたのタンザナイト?...ンナ?」
「蒼角!か...体が...」
「ナギねえまで...体がどうかしたの?....ん?ンナっ!」
やっとここで蒼角が自分の状況に気づいた。
「わー!蒼角がボンプになっちゃったよンナ!?」
「蒼角が、ボンプに」
「これは一体....」
(結構可愛いな....)
「ふふふふ....ははははは!!!」
と、皆慌てている中、謎の声が聞こえた。
「!あの時の....!」
「小賢しい情報官よ...貴様は周りのすべてを破滅に引きずり込んでいる。『計画は順調』、『策略が功を奏した』、『敵が隙を見せた』....すべて妄想に溺れた者の戯言だ。貴様の愚かさには....本当に助けられたぞ」
「なんだと?」
「あの戦いで私は十分なデータを集めることができた。このシステムの制御も、貴様らの体も....徐々に私のものとなりつつある。お仲間たちのデータはもうモデリング済みだ。ゆえに、私はバックグラウドで彼女のデータを少々...最適化させてもらった。その女の脳が死を迎えるのも、そう遠くはないことだろう」
「...貴方は、何が目的なんですか....!」
その質問に謎の声は答える。
「はははは、言っただろう?これは無敵の対ホロウ6課へ贈る、私からの復讐だ!」
「....復讐、だと?」
「小鬼は....ほんの手始めにすぎない。次はそこの弓使い、その後は星見家の誇り。そして最後は貴様だ、小賢しい情報官。貴様は特別に残しておいてやろう....その目でじっくり見てもらおう、貴様に導かれたお仲間たちが、一歩一歩、どのように――」
「もういい」
「っ!」
「お前...」
と話している途中タンザナイトが割り込む。
「さっきからグダグダ、理屈やらなんやら並べてうっとうしいけど...ようはあれだろお前...『現実では勝てねえからってデータでずるして勝つイカサマもどき』だろ?もういいって、うざいって....とっとと消えてくんない?」
「.....ははははは!」
と、タンザナイトが言い終わると高笑いした。
「言っただろう...ここのシステムは私のものになりつつある。私は間もなく、この世界の神になるのだ。私が直れと命じれば直り、貴様らの滅びを望めば...それは確定事項となる!」
「.....よくわかりました」
「フンッ!今さら理解したところでもう手遅れだ...!」
「つまり、貴方自身が認めたということです。システムの掌握は完了しておらず、ここのルールを変えられるような力もないのだと」
「あっそうか...掌握していたら
「『技術マニュアル』のルールがまだ有効だと、確認できて良かったです。全てのテストエネミーを倒せば、シミュレーションは強制的に終了する....私たちが進む方向は間違っていないようですから。有用な情報を提供してくださり、ありがとうございます」
「ふん!お仲間の死体を見るまで分からんようだな....それが貴様の判断なら、私が予想した以上の愚かさだ!次に会う時も、同じ笑みを浮かべていられることを祈ろう...」
とそれだけ残し通信を切った。
(...本当ならあの
[........]
~~~~~
準備を整えた一行は早速VRテストを行おうとする。
「いつでもテストステージに入れる」
「課長、少し待ってください。皆に話したいことがあります」
と、月城は皆を止める。
「....もしかして、アイツが言っていたことに引きずってるのか?」
「ナギねえは蒼角たちを大切にしてくれるもん。だから蒼角たちが死んじゃうぞ、なんて脅したらいくらナギねえの頭がよくっても、ぐらついちゃうに決まってるよ!」
「ナギねえ、あんな悪い奴を絶対に許しちゃだめだよ!あいつが蒼角達にたたかわせたくないなら、余計に私たちは戦わなきゃ!」
「しかし、それこそが相手の思惑なのかもしれない。囲碁 と同様、数手先を読むことを得意とする手合い....ということもある」
「はい。今は情報が不足しているので、どんな可能性も排除できません」
「ならばその今、お前は自らの判断に未だ自信を持てているか?」
その問いに、月城は....
「私は....皆さん、一つ告白してもいいですか?私は、自分の判断に自信が持てたことがありません」
「えっそうなの?」
月城の告白にタンザナイトは驚く。
「はい。私は対ホロウ6課の情報官として、何の根拠もない自負より、客観的な情報に基づいた理性的な判断を重視したいと思っています。それでも、私は皆さんが心配です。かの名高い対ホロウ6課や今は悠真隊員ですけど『蒼光の騎士』を私の失敗に巻き込んでしまうことを恐れています....敵が残したあの言葉のせいで....胃がきりきりと痛むことも、事実です」
「.....」
「ですが、敵が私の自信を打ち砕くことはできません。言ったように、確かな自信なんて初めから私にないんですから。私が知っているのは、客観的な情報が変わっていないし言う事だけ....むしろ、新たに収集した情報は、私の推測を
「ただし、現在の状況に対しては、少し提案があります」
「ほう....?」
月城がその提案を説明する。
「課長。次の戦闘で、できるだけ手を出さないでください。私とタンザナイトが戦います」
「エッオレェ?」
「それは何故だ?」
「私とタンザナイトはセーフモードを起動されているので、システムを通じて敵にデータを収集されたり、改ざんされることはありません。私とタンザナイトが戦う方が安全です」
「なーるほど、その手があったか....」
「....口惜しいが、承知した」
と、タンザナイトは納得、星見は渋々了承する。
「ありがとうございます。――それでは、今度こそ『光となって』逃げた2番目の敵を捕まえましょう」
そう言い、2番目のテストエネミーを倒すため、VRを起動する。
~~~~
起動して早々、2番目のテストエネミーを発見した二人だった。
「っ!いました」
「待てー!ル●ン」
「....ル●ン?」
そう言って、追いかけるタンザナイトだったが、急に現れた壁により、進路が塞がれる。
「うおっ!?....野郎、時間稼ぎかよ...」
「.....!タンザナイト、あそこに壁が脆くなっています。あそこから行きましょう!」
月城は周りを見渡し、壊せそうな壁を発見する。
「おっホントだ....よーし!」
そう言い壁を壊しながら先へ進む。
「『辻斬り』っ!*1」ズバァァンッ!!
行く手を阻む敵たちを、腕を組むように両手で剣を構え、大きく振りかぶって斬りつける。
「『
その次に、剣を闘牛の角に見立て、敵に突進し、剣で上に吹き飛ばす。
「....もうその体に慣れてきたのは良いんですが――弓は使わないんですか?」
「いやなんか、接近で戦った方が性に合ってるから....つい」
「.....そうですか」
そう言っていると、タンザナイトは気づく。
「あっ、月城さん!あれっ....!」
そこに指したのは....ボンプになった蒼角を担ぎながら避け続ける星見だった。
「蒼角!雅!そんな、これでは向こうにいけない!」
目の前には、道が数メートル壊れていた。
「どうする!?早くしないと、敵に星見の戦闘データが....」
「っ!」ダッ!!
「えっちょっと!?月城さん!?」
すると、月城は走り出し、道が割れた先の所までジャンプする。
――その途中、武器を
ズボッ!!
「ナギねえ...」
「――!柳....!」
「私は大丈夫です!早くそこを離れてください....!」
そこには割れた道の先っちょに捕まっている月城の姿があった。
――すると敵が月城の手を踏みつける....
「っ!」
「あっお前....汚えぞ!!」
「言ったはずだ。貴様のあがきなぞここでは無意味だと....」
「無意味――?本当にそうでしょうか。」
「?」
「こんな風に人をいたぶって....私達が探していたテストエネミーとは――貴方ですね?」
そう言い、月城はテストエネミーの足を掴み、落ちる。
「月城っ!」バッ!!
タンザナイトがダメもとで月城に手を伸ばす―――
....シュルルルルッ、ガッ!!
「「「「!!!」」」」
「なっ...うおっと!」ブォン!!
「きゃっ!?」
伸ばした瞬間、タンザナイトの手から
「うぇっ!?....おととっ!」ガシッ
「んっ!」
タンザナイトは何とか月城をお姫様抱っこでキャッチする。
――そしてそのまま落ちるテストエネミーを見下ろした。
「くそぉ!!.....貴様らぁ!!」
バリーンッ――
『ステージクリア』
2体目を落として倒すことに成功したタンザナイト達....残りはあと1体。
なんで使えたのかは多分皆うすうす気づいてると思う
ツール・ド・インフェルノのボス候補は決まってるけど迷ってるんだよな....どうしよ
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ポンペイ「もどき」
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「ぺらっぺらの正義のなぁ!!」
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「許可なく見上げるな小僧」
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「チャオ~」
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「アークライズ.....」