転生先はエーテリアス   作:YEX

80 / 330
ボッシュートになります

2体目のテストエネミーを討伐し、HIAに戻ったタンザナイト達....蒼角はそのことに口を開く。

 

「蒼角はナギねえのこと信じてたよ!2匹目もやっつけたんだもンナ!もうすぐ私達の勝ちだね!」

 

「仲間との戦いを、指をくわえて見ているだけ....とはなんとも歯がゆいものだな。お前が無事でよかった」

 

「ふふ....にしても先ほどのあれは――タンザナイトが使っている技にそっくりでしたが....」

 

と月城が先ほどの鎖について言及した。

 

「ああ、あれか?俺も分からないけど、無意識に手を伸ばしたら何故か出てきたんだよな....」

 

「.......」

 

「.......」

 

と、言っていると――蒼角と星見が黙る。

 

「....?なんで黙ってるんだ?」

 

「っ!」

 

すると、怒りの感情が読み取れるほどの謎の声が聞こえる。

 

「憎い....貴様が憎い....!たかだか()()()()()()に....何度も何度も....私の計画を――!」

 

「如何やらその情報官ごときに手こずっていることに怒ってるようだな~月城さん」

 

「そうですね。テストエネミーが最後の一体になって、居ても立っても居られなくなりましたか?貴方の計画も、いよいよ水泡に帰す一歩手前ですね」

 

と、挑発する感じに言う二人だった。

 

「傲慢な奴らだ!貴様のお仲間が、その時まで持ち堪えられるとおもっているのか?」

 

「私は彼らを信じています。貴方は、彼らの強さを何も分かっていません」

 

「ハッ!お仲間に教わらずとも、歯が浮くようなセリフが言えるじゃないか」

 

「事実だろ....でもそりゃ仕方ないか――所詮貴様らは敗北者じゃけぇ....実に空虚でありゃせんかい?

 

「そうですね――あらゆる手を尽くしても、貴方は私達には勝てなかった。時には、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「....そうだな、今回ばかりは貴様と同意見だ。時には諦めるのも知恵だろう....」

 

と、月城の考えに賛同した。

 

「ああ?なんかやけに素直だな?」

 

「フフフフ....諦めると言ったのは、貴様らのことだ。」

 

と不気味な笑みを浮かべ、言う。 

 

「貴様らの介入がなければ、私はとっくにあの二人を始末できていた....だから貴様らのことはしばらく諦めて、そちらに集中するとしよう...」

 

「待って....何をするつもりなんですか?」

 

「これ以上邪魔をするな!私の世界から出ていけ!」

 

「待ちなさい!」「ウォッ!?マブシッ!?」

 

そう言い二人は強制的にログアウトさせられる。

 

「待ちなさい――!」

 

「ひょお――――っ!」

 

目を開くとそこは現実のHIAの中だった。

 

「月城...さん?浅羽さん...!月城さん、浅羽さん!」

 

「私は...?これは...まさか...!」

 

「くっそ...俺達だけ、ログアウトさせられた....っ!」

 

そう言ってると、HIA協会の職員が泣きながら言う。

 

「月城さああああん!!浅羽さあああん!!ようやく目を覚ましてくださいましたね!よかった!本当に良かった!お帰りなさい、ここは現実ですよ!!」

 

「.....そういうことですか....他の皆さんはまだ戻ってきていないんですね――これから話すことはとても重大ですので、どうかよく聞いてください」

 

「はっはい!」

 

そう言い、月城はこれまで起こったことを職員に説明する。

 

――月城の指示で電子戦の専門家と医療チームの手配、HIAセンターの出入り口の封鎖を頼んでる中、月城たちはログインを試す。

 

『ログイン失敗、認証情報が不足しています』....

 

「動けこのポンコツが!動けってんだよ!」

 

「まずい...システムから追い出されて以来、いろいろと試したものの、再ログインできません。ログイン先のリンクまで消えてしまいました」

 

「くそっ――今も星見たちは必死にあがいてるはず.....」

 

「....私にできることは何も....」

 

と弱気になっていると――どこからか熱苦しい声がする。

 

[諦めんなよぉ.....]

 

「「?」」

 

[諦めんなお前!!]

 

「っ!何ですか今のは!」

 

「なっ....何だ何だ?」

 

[マスター、ここです。ここ――マスターの携帯の中です。]

 

「携帯....あっ!」

 

そう言って取り出すと、そこには浅羽の携帯画面に『Fairy』がいる。

 

「『Fairy』!!」

 

[数時間ぶりですマスター、お待たせしました]

 

「えっと....そのAIは一体?」

 

「ん?ああ、こいつは『Fairy』....俺が使ってるサポーターAIみたいなやつだ」

 

[どうも、月城さん....私は『伝説のスーパーとてつもない天才可愛い人工知能』*1もとい、Ⅲ型総順式 集成汎用 人工知能 『Fairy』です。以後お見知りおきを]

 

「えっ...ええ、よろしくお願いします....」

 

と、『Fairy』の紹介に実感引く月城。

 

「ところで『Fairy』....何でここに?」

 

[マスターが入れ替わってしまったことに私、『Fairy』はマスターの安否が心配なため、こっそりと浅羽さんの携帯のデータまでアクセスしてきました]

 

「なっ...なるほど」

 

[さらにマスターの持ち物に悪質なデータがあったため、VR起動後、ウイルスを無力化し、マスターに自動セーフティモードとマスターの戦闘データを移植することに成功いたしました]

 

「あっ!....だからあん時、もうセーフティモードになってたり、俺の手から結晶の鎖とかが出てきたんだ!

 

と、『Fairy』の説明に納得するタンザナイトだった。

 

[黒幕の時間稼ぎに大幅時間を使ってしまったのでマスター以外は間に合いませんでした]

 

「そうですか....っ!ちょっと待ってください。いま()()()()()()と言っていましたが....それって一体....」

 

[マスターと、星見さんと蒼角さんが持っている『新エリー都の守護者バッジ』です]

 

「えっこれぇ!?」

 

「....なるほど、これで謎が解けました」

 

と、月城の眼鏡が白く光った。

 

「とりあえず、時間がありません。そのバッジを専門家チームに持って行って分析しましょう」

 

そう言い、月城達はバッジを分析のために持っていく....そして数分経って戻ってきた。

 

「やはり...不足している『認証情報』はこれで間違いないありません」

 

「よぉーし!ログイン先のリンクも復元できたし....後はログインして皆を助けよう!」

 

「それと....『Fairy』さん、一つよろしいでしょうか?」

 

[何でしょうか?]

 

「システムの核となるルールはまだ生きていますか?この技術マニュアルに記載された内容のことです――『システムは、ユーザーの感覚器官と高度に同期した精密なバーチャルモデルを構築する。全てのテストモンスターを倒すと、テストは強制的に終了する.....』このルールは改ざんされていないですか?」

 

その質問に『Fairy』は答える。

 

[肯定、そのルールはVRシステムの根幹に根差すものです。今のところずっと()()()()()()()()になっており、敵はまだ改ざんする能力の機会もまだありません]

 

「それはよかったです。私達はシステムに入る必要があります。そこで仲間たちがまっていますから....」

 

「俺も一つ聞いて言い?」

 

[何でしょうマスター?]

 

今度はタンザナイトが質問する。

 

「さっき、俺の戦闘データを移植したって言ったけど....()()()()って使えるの?」

 

[はい、使えます。マスターのポテンシャル100%引き出せます]

 

「そうか...」ニッ...

 

と、『Fairy』の答えに二ッと笑うタンザナイトだった。

 

「?...あれとは?」

 

「それは行ってからの()()()()で....」

 

[それと気を付けてくださいマスター、月城さん。一度ログインしてしまうと、もう『セーフモード』をオンにすることはできません。つまり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()]

 

「安心しろ『Fairy』....こっちはいつも通り戦闘できるんだ!負けねえさ」

 

「私たちのサポートをよろしくお願いします」

 

そう言い、月城達はスタッフ達に説明し、VRを起動した....

 

~~~~

 

HIAの中にログインできたタンザナイト達は、外にでると...空が黄色く、建物や道路が物理的にあり得ないくらいに曲がっていた。そんな雨が降る中、星見たちが多数の敵と戦闘していた。

 

「さながら、悪夢といった光景ですね」

 

「ほう。これが、悪夢というものか」

 

「....悪夢見たことねえのか....?」

 

ズバッ!

 

「ああ。一度もない」

 

と、タンザナイトの質問に斬りながら言う。

 

『星見雅の戦闘データ収集進捗.....97%』

 

すると、どこからか声がする....もうすぐ戦闘データの収集が終わろうとしていた。

 

「雅、時間がないの。聞いて――!」

 

「不要だ。敵の素性に検討はついたか?」

 

「....はい、課長」

 

『星見雅の戦闘データ収集進捗.....98%』

 

「そして、お前たちには()()()()。そうだな?」

 

「....はい」「ああ」

 

『星見雅の戦闘データ収集進捗.....99%』

 

その言葉を聞くと星見は笑みを浮かべる。

 

「ならば、お前達に任せた」

 

 

ズバババババッ!

 

 

そう言うと、襲い掛かってくる敵を斬り捨てる。

 

『星見雅の戦闘データ収集進捗.....100%。データ収集完了。モデル構築中....』

 

すると、星見の体が光ると、シリオンの耳が生えた、黒色のボンプが現れる。

 

ポテッ....

 

「『都市を守るため』.....」

 

その星見ボンプを持ち上げる。

 

「「『我、月城柳(タンザナイト)は』――」」

 

「「――『光とならん』」」

 

そう言うと、ラストのテストエネミーと星見の姿をした黒い敵が現れる。

 

「ふん...よく来たが、無駄なこと!あの星見雅の戦闘データを手に入れた!貴様らなんぞただのハエよ!!」

 

「月城、あの偽物は俺がやる...お前は最後のテストエネミーを頼む」

 

「大丈夫なんですか?」

 

「安心しろ....そのための数か月だ!

 

「なにをごちゃごちゃと.....くたばれえ!!」

 

ズバァァンッ!!

 

そう言うと、星見シャドウが剣の斬撃を飛ばす。

 

「.....『時空形態(ホロウモード)』」キュィィン....

 

すると、タンザナイトの目が紫に変化したら――

 

 

バキィッ!!

 

 

「......」オォォォッ.....

 

「.....えっ?」

 

「ほう....」

 

「なっ...」

 

「す....凄い凄ーい!!」

 

斬撃を弾き飛ばし、横の建物に飛ばした。

 

「....何だ、いまのは...ありえん.....ありえんぞぉぉぉぉっ!

 

ズバァァンッ!!

 

さっきの出来事に認めてないのか、もう一回、星見シャドウで斬撃を飛ばすが.....

 

ガシッ!!

 

「......」ギギギギギ....

 

「つっ...掴んでる!?」

 

「バカな!斬撃だぞ!?」

 

「――っ」ソワソワ...

 

 

メキャアッ!!

 

 

そしてついには斬撃を握りつぶした。

 

「なっ....な、な、な」

 

「凄い...これが今の貴方....」

 

「ああ、今俺に移植したのは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()....つまりこれは、俺の戦闘経験(通過点)だ!!

 

「っ~~~!!!何者だぁ!!貴様はぁっ!!!」

 

怒り狂ったその言葉に自信満々に答える。

 

「俺はタンザナイト―――」

 

「お前を超えて、倒す男の名だ!!」ドンッ!!

*1
cv.草●毅




次回、皆お待ちかね(多分) 時空形態、圧勝の巻

ツール・ド・インフェルノのボス候補は決まってるけど迷ってるんだよな....どうしよ

  • ポンペイ「もどき」
  • 「ぺらっぺらの正義のなぁ!!」
  • 「許可なく見上げるな小僧」
  • 「チャオ~」
  • 「アークライズ.....」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。