あの酔っ払イヴリンですよ奥さん、こいつら交尾したんだ!
side タンザナイト
とある夜、ルミナスクエアで散歩していると、男が怒鳴り散らかしていた。
「くそっ!今の世の中って、いいことするのも難しいのかよ!にしても、いってぇ....手加減ってもんを知らねぇのか....」
よく見ると、男は背中を痛がっていた...何事かと俺はそいつに話しかける。
『どうした?』
「うおっ!?....って、あんたか。いやついさっき、そこに優雅な女性がいてさ。ただ、かなり酔っていたみたいで、落ちたジャケットに気づかなかったんだ。だから、ジャケットを拾って渡そうと思ったんだよ。そしたら....」
『そしたら?』
「背負い投げを喰らって、床にたたきつけられたんだ!深夜のストーカーだと思われたか知らんが....いってぇ!」
『酔っ払いに叩きつけられたのか....』
それはとんだ災難だったな....
「ああ、ジャケットは、まだ持ってる...ほら」
『っ!...これは――』
男が取り出したのは、見覚えがあるジャケット.....イヴリンの者だ。
「拾ってやったのに、あの女、一発投げてそのまま行っちまったんだ!こっちはまだ文句すら言ってねぇのに!」
『そうか...ジャケットのことは任せろ。それで彼女は?』
「さ、さすが『蒼光の騎士』、これだけ聞いても怖がらねぇとは....そうだな、俺の頭がクラクラする前に、川沿いの歩道の方に行ったのを見たよ。これを返してやってくれ、俺はもう知らん」
そう言い、男からジャケットを貰う。
「そうだ、気をつけろよ。あの女は本っ当に手加減ってもんをしらねぇぞ。いててて...腰が....」
『そうか....そうだほら、これ『カモンミールティ』の無料引換券だ。好きな物を頼むといい』
「えっ?いいのか!あ、ありがとうな!」
『いいってことよ。さすがに良い事した人間に鞭だけじゃかわいそうだからな....』
そうして、男と別れ、イヴリンがいる歩道の方へ向かっていると、川沿いにイヴリンがいた。
イヴリンが具合悪そうに、手すりに寄りかかっていた...名前を呼ばれて振り返った彼女の頬は赤く染まっていた――
「っ!エーテリアス!」バシュッ!
『危な!?俺だよイヴリン!』パシッ
「....むっ君か...いつの間にかホロウに入ったかと思ったぞ....」
と、いきなり襲い掛かってきたイヴリンに軽々と受け止め話すと、やっと気づいたか、襲うのをやめる....相当飲んでんな、これ.....
「うう、頭がガンガンするぅ....だいぶ風に当たっていたのに、痛みが引かないんだ....」
『一体どれぐらい飲んだ?』
「懇親会だ。あの連中、お嬢様に変な物を飲ませようと...!私の目が黒いうちは、そんなことをさせるものか!それに、私は酔ってなんかいない。意識ははっきりしてる。ついさっきだって、ストーカーに対処した」
(だめだこいつ、早く何とかしないと....)
俺はイヴリンにジャケットを渡そうとしたが、その拍子に足元がふらついて、こちらに寄りかかって来た!ほのかな香りが漂う....いや違う!早くジャケットをかけないと!
「ん...私のジャケットだ。やるな、何処で見つけた?君が毎日傍にいてくれたら、何も心配しなくてもいいんだろうな....」
『はいはい、んなこと言ってないで帰るぞ』
「もう帰るのか?私は帰らないぞ。まだ今日を終えるつもりはない....どこかで飲みなおさないか?」
『ええ....まだ飲むの?』
「飲みたいんだ!こんなになるまで飲んだんだぞ、酔いには迎え酒だ」
この人....酔っぱらうとこんな感じになるの...?時間も時間だし、雑貨店に行くか....
そうして、『飲みたい』とごねるイヴリンと一緒に雑貨店まで来た...何を飲むとは行ってないし、これだけ酔ってるなら、ホットミルク渡してもバレへんバレへん....
「なんだこれは、温かいぞ....」
『新しくでたお酒だ』
「なるほど、なら乾杯だ!」
違和感に一切気づかないイヴリンは嬉しそうにホットミルクを飲んだ。
「本当だ、これはユニークだな。今までに飲んだことない」
『そう』(そりゃミルクだからな...)
「そうだ、君も飲め」
『はいはい、これ飲んだら休もう』
「休む?私はまだ絶好調だ」
ええ....なんだこの人、ダルがらみするおじさんかよぉ....
「ああ、そう言ったそばから、ふらふらしてきた。すごいな、この、新商品....」
(いやぁアルコール入ってないんだけど、それ.....余波で酔ってるだけだよね?)
「仕方がない、休むとしよう。だが君も飲んだんだろう。君も休め」
『はいはい、休みますよ』
「.....」
『?どうした?』
すると、急にイヴリンが黙ってしまう。何事かと聞いみると....イヴリンが顔を赤くなりながらも、不器用な甘えを繰り出した。
「こんな私は、嫌か...?面倒だと思ったか?」
『ええ....なにそれ、かッッッわ.....』
私、ギャップ萌えが一番弱いんですよ....
「本当か?じゃあ、もっとわがままを言うぞ。まだ帰りたくはないんだ。どこかに休める場所はないか...?」
『え?...そうだな....』
「むっ....あそこ、まだ明かりが点いているな。あそこで休むぞ!なんと書いてある?ええと....『カプセルホテル』だ!」
『ホテル....ホテル!?』
「ほら見ろ、私は酔ってないと言っただろう。酔っ払いがここまで字を読めるものか」
『いや、イヴリン?流石にここでホテルは...』
「では行くぞ!」
『ちょっと!?』
と、イヴリンは強引に『カプセルホテル』まで行くことになった....
「...うっ、もう休むんらな?わかった....」
『呂律回ってねぇぞ、おい』
「だが、君も飲んでるんだからな、忘れずに休むんらぞ....」
『.....おう』
そうして、足元がふらつくイヴリンをホテルのベットに寝かせ、布団をかける....カプセルのドアを閉めようとしたとき、自分の尻尾をイヴリンが握りしめていることに気づく。
「だめぇ.....いかないでぇ.....」
『.....』
....ここで、無理に引き抜いたら起こしちゃうか?いや、でもこんな無防備なイヴリンをこのままにしていいのか?
数分、頭の中で葛藤し、イヴリンから一緒に休むと言われたことを思い出し、それが決め手となり、イヴリンの寝顔を見たまま、俺も数時間過ごすことにした.....
翌朝―――
「.....」
『.....』
「.....」
『....何か言えよ』
「―――ここなら人通りもないし、口封じするなら今だな」
『ちょっと!?』
いくら昨日のことが恥ずかしいからって抹消する考えは物騒だろ!
「帝高が圧倒的な力を持つ大企業であることは、知っているだろう?治安局でも手出しはできないはずだ」
『発想』
「....冗談だ、そう身構えるな」
『冗談に聞こえなかったけど?』
顔が真顔だったぞ今....
「ただ、さっきの私は...変なことをいってなかったか?」
『....うん、すげぇ言ってた』
「......やはり口封じを」
『いやだから発想!すぐデリート方向にもっていくのやめろ!!』
「ハハハ、冗談と言っただろう」
乾いた笑顔でそんなこと言ってもねぇ....
「記憶が飛んだわけではないんだ。おぼろげにだが、全部覚えている。夜通し、世話を焼いてくれたんだな。みっともないところを見せてしまって、本当にすまなかった」
『ほんとだよ』
「今までこんなに無防備になったことは、ほとんど無いんだ....自分ひとりでなんでもやることは昔から慣れてるし、誰かに面倒を見てもらうなんて、考えたこともなかった。だが....たまには、人に゜と夜というのも悪くはないな」
『たまに、じゃなくてもっと頼っていいぜ』
「いつもこんな風に君に頼ってばかりじゃ、職務怠慢になってしまう。それにボディーガードとして...こんな弱みがあるとバレたら厄介なんだ」
あー...まぁ気持ちは分かるが...
「次はさすがに今回のような失態を晒したりしない....たぶんな」
『ホントかなぁ~?まぁとりあえず、酒の飲みすぎには気をつけろよ。今回は大丈夫だったが、未成年に酒とか進めんなよ』
「未成年....?すまない、タンザナイト。とてもそういう風に見えないが....何歳なのだ?」
『16』
「......」
すると、イヴリンの汗が急に滝のようにあふれ出してきた。
「16歳.....未成年飲酒......ホテルに連れ込み――――」ガタガタ
『イヴリン、イヴリン!?落ち着け!未遂、未遂だから!』
「あ、ああ....すまない....すまない.....私は.....」
『イヴリン!?』
この後、自責の念に潰されそうなイヴリンを俺がメンタル回復するまで介護するのであった。
下手したらR-18編に突入してたサブストだったよ★
ツール・ド・インフェルノのボス候補は決まってるけど迷ってるんだよな....どうしよ
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ポンペイ「もどき」
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「ぺらっぺらの正義のなぁ!!」
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「許可なく見上げるな小僧」
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「チャオ~」
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「アークライズ.....」