ザッ……ザッ……
「…………ずっと一本道だな。」
「な、なによ。迷宮って言ったって大したことないわね………」
「で……でも、なんか変な感じがするよ………」
「ん………」
「見たところ、あちこちに方向感覚を狂わせる罠がちりばめられてるね。リムル。ここからは私が先頭になるよ。多分、そっちの方が目的地に着けると思う。」
「悪い。ルーミア、頼んだ。」
「皆。私達からはぐれないようにね。」
「「「「「は、はいっ!!」」」」」
「嵐牙は引き続き警戒を頼む。」
「影狼もね。」
【ハッ!我が主!!】
「心得ております。ルーミア様。」
【うふふ……】
【あはは……】
「「「「「「「「「【!?】」」」」」」」」」
そんななか、頭の中に複数の少女の声が聞こえてくる。
『念話』か……
「な、なんだ……!?」
「頭の中に声が……っ!?」
「ッ……先生ぇ……」
「ん……」
「大丈夫だよ。皆。」
「突然、大人数で押しかけてすまない。俺達は上位精霊に用があって来た。」
「つきましては『精霊女王』にお目通しをお願いしたい。案内してくれると助かるんだけど……」
シズさんが子ども達を安心させるなか、リムルと私はそう交渉を持ちかける。
【ふぅーん……良いよ。】
あら?思いの外あっさり?
【で、も、『試練』に打ち克ったらね。】
「!?先生、ルーミアちゃん、シズ先生……」
「あ、あれ……っ!!」
次の瞬間、前方から一筋の光の道が伸びてくる。
「どうやら誘われてるみたいだね。」
「だな。」
リムルとそう話しながら、シズさんや子ども達と一緒にその道を辿っていく。
が、行き止まりに差し掛かる。
「おい。行き止まりじゃないか。」
「まさか、これで試練終了とか言わないよね?」
【慌てない慌てない。『
パァァァ……
「「「「「「「「「【!?】」」」」」」」」」
辺り一面が光に包まれたかと思えば、ドーム並に広い空間へと変わる。
「すっげぇ~っ!!」
「転移……というより空間そのものを弄って拡張させたみたいだね。」
「で、
「「「………」」」
リムルがそう言いながら指差す先には三体の巨大なゴーレムが鎮座している。
【そうだよぉ~。】
「手伝うよ。リムル。」
「リムルさん。私も。」
「ルーミア、シズさん……わかった……」
「影狼と嵐牙は引き続き子ども達をお願いね。」
「はい。ルーミア様、リムル様、シズ殿……御武運を。」
そうして私とリムル、シズさんの三人は三体のゴーレム達と対峙する。
【三人で一体ずつ相手するつもり?】
【流石に嘗め過ぎじゃない?】
【あっはははははっ!!】
ゴーレム達の単眼に妖しい紅い光が宿ると同時に一体のゴーレムが私に向かって、拳を振り下ろしてくる。
「ッ……」
ズガァァァンッ!!
私がすぐさまバックステップで回避した直後、先程まで私がいた場所に大きなクレーターが出来る。
「おいっ!試練とか言っといて殺す気かよっ!?」
【勝ってるかなぁ?勝ってるかなぁ♪】
【あっははははは♪】
ゴーレムが再び拳を振り下ろそうとしてくる。
「ッ……」
対する私は腰に挿した鏡花水月の柄を握りしめながら、腰を低くして構える。
第三者Side
「ルーミアちゃんっ!!」
ルーミアに迫りくるゴーレムの拳を見て、クロエがそう声を上げる。
……ユラァ……
「「「「「【!?】」」」」」
ズガァァァンッ!!
が、ルーミアの姿が炎のように揺らめくや否やその姿が消え、ゴーレムの拳はそのまま誰もいない地面を穿つ。
「!?消えた……っ!?」
「
「あ!見て!ゴーレムの後ろっ!!」
ゲイルがそう困惑の声を上げるなか、拳を振り下ろしたゴーレムの背後にルーミアが背を向けた状態で現れる。
その右手には黒曜石のような黒い刀身の長刀『鏡花水月』が握られてる。
【ッ!何をしたのか知らないけどっ!!】
ゴーレムがすぐさま振り返りながら、
「『
ズバァァァンッ!!
ズズゥ……ゥゥン……ッ!!
「「「「「!?」」」」」
【はぁっ!?】
が、ルーミアがそう言いながら鏡花水月を納刀した瞬間、ゴーレムの右肩から左脇腹にかけてが
ルーミアSide
【なっ……アタシの『
「ルーミアの奴、また更に強くなってないか?」
一体のゴーレム…『
シズさんも同じようにかわながら、リュウールで的確に攻撃していく。
「降参するなら今のうちだぞ?でなきゃ残りのコイツらもブッ壊す。」
【ふ、ふんっ!やれるもんならっ!!】
「そうか……なら、『操糸妖縛陣』。」
ピキィィィィィンッ!!
リムルはそう言いながら『操糸妖縛陣』で二体の精霊の守護巨像の身動きを封じる。
「っ!リュウールっ!カートリッジロード!!」
それを見たシズさんはそう言いながら、精霊の守護巨像から距離を取りながらリュウールを納刀して構える。
『了解。』
ガシャコンッ!!
直後、リュウールの鍔付近から空薬莢が一つ放出され、シズさんの魔力が爆発的に上がる。
『炎熱加速!!』
「『『飛竜一閃』!!』」
ズガアアアァァァンッ!!
シズさんがアギトと息を合わせながら、そう言いながら抜刀した瞬間、連結刃形態となったリュウールの刃が蒼炎を纏いながら砲撃のように放たれ、一体の精霊の守護巨像の胸元に大きな風穴を空けて機能停止させる。
「別れの挨拶しときな……『
ボオオオオオオオオォッ!!
一方でリムルもまた『
「すげぇ……っ!!」
「シズ先生だけでなく、リムル先生もルーミアちゃんも凄く強い……っ!!」
【そんな……他二体も全滅……っ!?】
「私とシズさんの分は残骸が少し残ったね。なら、ユニークスキル『
ズズズ……ッ!!
リムルとシズさんが残り二体を倒した後、私はそう言いながら『
【!?アタシの精霊の守護巨像達が……っ!?】
後で『
「相変わらずルーミアはちゃっかりしてるなぁ……さて、そろそろ出てこいよ?
【………】
「なんなら、さっきのゴーレムみたいに焼き尽くしたって良いんだぞ?」ボォッ!!
グニュウウウ……ッ!!
【はい!はいはいはいはいっ!!」
リムルがそう言いながら右掌に『黒炎』を灯した瞬間、近くの空間が歪むや否や中から黄色い小さな光がそう言いながら、私とリムルの前まで飛んでくる。
「たった今!恥ずかしながら呼ばれて参じてきました!!」
「……妖精?」
飛んできた光の正体はなんとも可愛らしい妖精だった。
魂魄妖忌
種族:
詳細
『幻想郷』からどういう訳か転移してしまった妖夢の祖父その人。帰る方法もわからない上、行く当てもないのもあって自身の知り合いとよく似た姿をしているルーミアの配下に入ることにした。現在は