「ディアーチェ、ベスターさん、インカローズ、鈴仙。進捗具合はどう?」
「む。ルーミア……」
「ルーミア様!丁度今、お呼びしようと思っていた所です……っ!!」
インカローズが仲間になってから数日後、そう言いながら研究所を尋ねる私に対し、ディアーチェとベスターさんがそう言う。
「そう言うってことは……」
「えぇ。インカローズ君の協力もあって、無事に彼らの修復が完了しました。」
「「………」」
ベスターさんがそう言いながら視線を向ける先には
因みにクロアセラフは両腕と左足以外が、クリノセラフは右腕と右足、右肩に付いた盾以外の装備の色が漆黒に変化している。
「しかし、ルーミア様。本当に彼らのパーツの素材に『
そう。ダブルセラフの不足していたパーツの素材はインカローズとは違い、洞窟から採れた高純度の魔鉱石と
「うん。この二人にはこっちの方が良いと思うからね。」
尚、インカローズを元の形に修復する際、取り外したパーツの方にダブルセラフの残留思念が宿っていたことがわかったので、暴風大妖渦の複製魔核を疑似スピリア代わりとして二人に埋め込み、元のパーツに宿っていた残留思念を複製魔核に移してそれを元にディアーチェが意識データを再構築することに成功している。
複製物とはいえ、暴風大妖渦の魔核を新たな疑似スピリアとして使っていることから『
「それじゃあ、再起動させるよ。」
私はそう言いながらダブルセラフに魔力を流し始める。
「……んっ……ここは……?」
「……少なくとも、君もいるってことはあの世って所じゃないんだろうね……リノ。」
「!?ロアッ!?」
再起動した直後、互いの存在を認識したダブルセラフは互いに戦闘態勢を取りながら睨み合いを始める。
「『チェーンバインド』。」
「「!?」」
が、インカローズがすぐさま発動した『チェーンバインド』によって拘束される。
「ほぅ……あの時、我が使った『チェーンバインド』か……」
「
「!?インカローズ……っ!!」
「やはり、貴様の仕業か……っ!!」
感心したようにそう言うディアーチェにそう言うインカローズに気付いたダブルセラフは拘束されたまま、そう言いながらインカローズを睨みつける。
「………」
「「!?」」
対するインカローズは一歩前に出た後、ダブルセラフに対して頭を下げる。
「……どういうつもり?インカローズ……」
「ディアーチェ様やベスター様達と協力して、おまえ達を修復と再起動を果たしたらこうするつもりでいた………クロアセラフ、クリノセラフ。今更ながらすまなかった……」
怪訝な表情でそう尋ねるクロアセラフに対し、インカローズは頭を下げたままそう謝罪する。
「今、おまえ達が私やクリード様に憎しみの感情を抱いているのはわかる……頭を下げたくらいで赦されないのも理解している……だから、この場は私の首一つでご容赦願いたい……っ!!」
インカローズはそう言いながら、ダブルセラフを拘束していた『チェーンバインド』を解除する。
「……君、本当にインカローズ?なんか僕が知ってる以前のインカローズと感じが違うんだけど……」
「一体何があったというのだ?」
「あぁ~、一先ず二人にも説明しなきゃだよね……」
「ベスターと鈴仙は一旦席を外せ。説明は我とルーミア、インカローズがする。」
「わかりました。行きますよ。鈴仙。」
「はい。」
そんなインカローズの姿にダブルセラフがそう言いながら首を傾げるなか、ディアーチェはそう言ってベスターさんと鈴仙を退室させる。
その後、私はダブルセラフにインカローズにしたのと同じ説明をした。