「なにやってんだよ……リムルの旦那に兄貴……」
「なんかすいません……」
「ふんっ!バカにお灸を据えてやっただけだ。」
その後、晴れ晴れな気持ちで宿屋へ……とはいかず、後からそう言いながら来たカイドウさんを始めとする警備兵達にリムルとカイジンさん達が連れていかれてしまう。
そりゃ一国の大臣を殴りゃそうなるよね……
因みに私は当時、席を外してたからその場にはいなかったことで仲間とは認識されず、影狼も離れた席で食べてたから同様に仲間とは認識されずに捕まらずに済んでいる。
翌日、牢獄・・・
「なるほど……つまり、先にリムルに水を吹っ掛けてきたのはベスタ―の方だと……」
「あぁ、俺が短気を起こしたばっかりに皆を巻き込んじまった……申し訳ないっ!!」
翌日、鉄格子越しの面会でそう言う私の言葉に、カイジンさんは土下座しながらそう言う。
「いえいえ!カイジンさんが謝ることじゃありませんよっ!!カイジンさんが殴らなかったら私がこの爪と牙で……っ!!」
「いやいや。影狼も落ち着いて……それはともかく私達だけが牢屋の外にいるのはちょっと罪悪感……」
「そう言うな、嬢ちゃん達だけでも巻き込まずに済んで良かったぜ。」
「そうだぜ。ルーミアの嬢ちゃん。」
「影狼ちゃんも気にする必要ないからな。」
「………」コク…コク…
「ところで、俺達はやっぱり裁判を受けるのか?」
そんななか、リムルがそうカイジンさんに尋ねる。
「あぁ、まぁ、死罪にはならんだろ。精々罰金を課せられるくらいだ。」
だといいんだけど………
「それにしても、あのベスタ―って奴は随分とカイジンを目の敵にしているみたいだけど……」
「二人の間に何かあったの?」
「……俺は昔、王宮の工作部隊の団長を任されてたんだ。当時の副官はベスタ―だった………」
そう尋ねるリムルと私に対し、カイジンさんはそう言いながら話し始める。
「侯爵の出である
「「………」」
「そんな時だ。功を焦ったベスタ―の独走で一つの大きな計画、『魔装兵計画』がポシャッちまった……俺は責任を取って軍を辞めた……」
「ベスタ―はお咎めなしだったの?」
「あぁ、奴は当時の軍の幹部を抱き込んで、偽の証言まででっち上げやがったんだ……全ての責は俺一人にあるってな……」
「「うわぁ……」」
「こいつらは当時、俺を擁護してくれてな……揃いも揃って不器用な癖して必死に庇って……結果、四人全員、軍から追い出されちまったっ!!」
「「「はははははははっ!!」」」
いや、笑い事じゃないでしょ。
「ただ、まぁ、ベスタ―だって別に悪人って訳じゃないんだ……研究熱心で努力家だった……俺とは単に馬が合わなかっただけだ。功を焦ったのも王の期待に応えようとした結果だしな……」
「ふぅーん……」
そんなものかなぁ……
「俺が旦那と嬢ちゃん達について消えれば、奴も少しはマシになるだろうよ……」
「カイジンさん……」