「どうしてヴェルドラさん、封印されちゃったの?」
【それがさぁ……当時、戦っていた女勇者さんに見惚れて負けちゃったらしいんだわ。】
【違うと言うとるだろうがっ!!】
ヴェルドラさん……
【おい。そんな顔で我を見るなっ!!】
【まぁ、とにかく今はヴェルドラをここに閉じ込めてる『無限牢獄』をどうにかしないとな……】
『無限牢獄』……スキルか何かかな……
「……スキルさん、どうにかできない?」
【【スキル“さん”?】】
『うーん……そうねぇ……』
【うおっ!?】
【だ、誰だっ!?】
『あ。ヴェルドラさんにスライムさん、初めまして♪ボクはこの子に宿ったユニークスキル『
【ほぅ……これはまた我の知らぬ変わったスキルのようだな……】
『で、質問の答えだけど、ちょっと難しいかも……』
「そうなの?」
『うん。さっきは説明し忘れていたユニークスキル『
「フラン?」
【おい。それってまさか……】
『とりあえずちょっとそこら辺の壁に意識を向けてくれる?』
「……あそこで良い?」
『うん。それで『ギュッとしてドカーン』って言いながら右手を軽く握ってみて?』
「……ギュッとしてドカーン。」
バキィィィンッ!!
「!?」
【うおっ!?】
【『無限牢獄』がっ!?】
スキルさんの言う通りにした瞬間、何か“結界”のようなものに穴が空く。
パキキキ……
「……塞がったね。」
【……塞がったな。】
が、すぐさま修復されて塞がる。
『見ての通り、今の君の『
「ごっ……」
ヴェルドラさんを解放するための
【ふむ……じゃあさ、ヴェルドラ。】
【ん?】
【おまえ、俺の『胃袋』に入る気ないか?】
……はい?
「え?もしかしてスライムさん、『無限牢獄』ごとヴェルドラさんを喰べる気?」
『お腹壊すよ……』
【それが今は一番効率が良い。って俺のスキル『大賢者』が教えてくれたんだ。俺が『捕食者』で『無限牢獄』ごとヴェルドラを喰って、内側と外側から解析する………】
【しかし、我のスキルは『無限牢獄』で使えぬぞ。】
『ヴェルドラさんは情報を送ってくれれば良いんじゃない?』
【あぁ、情報さえ送ってくれれば、後は俺の『大賢者』が解析するってさ……どうだ?】
【……くくっ、クハハハ。クハハハハハッ!!】
スライムさんからの提案にヴェルドラさんは高笑いを上げる。
【面白い!是非やってくれ!!おまえに我の全てを委ねよう!!】
「そんなに簡単に信じて良いの?」
【無論だ。こんな所で寂しくおまえ達の帰りを待つより、共に『無限牢獄』を破る方が面白い!!】
【それじゃあ、今から『喰う』けど】
【あぁ、待て。その前におまえ達に名をやろう。そして、おまえ達は我と共通の名を与えよ。互いに同格だと魂に刻むのだ。】
【ほほう……】
共通の名前……名字みたいなものかな……暴風……嵐……
「……『テンペスト』……とか?」
【奇遇だな。俺も今、同じのが浮かんでたぞ。】
「じゃあ、『テンペスト』で良い?ヴェルドラさん。」
【テンペスト………】
暫く沈黙が流れる。
【……素晴らしい響きだ!今から我は『ヴェルドラ=テンペスト』だ!!】
が、余程嬉しかったのか、ヴェルドラさんは羽を大きく広げながらそう言う。
ブオオオオオッ!!
【うわわっ!?】
「っ、スライムさんっ!!」ガシッ‼
同時に吹き荒んだ風に吹き飛ばされそうになるスライムさんを捕まえながらなんとか耐える。
【そして、スライムの方には『リムル』、新たなる魔人の娘には『ルーミア』の名を授ける!
パァァァ
そんななか、ヴェルドラさんが私達にそう名付けた瞬間、スライムさん…リムルは色が濃くなりながら魔素量が増え、私も力が沸き上がるのを感じる。
【……頼んだぞ。友よ……】
「お願い。リムル……」
【あぁ……ユニークスキル『捕食者』!!】
次の瞬間、リムルの身体が真ん丸ボディから大きく広がって、ヴェルドラさん…ヴェルドラを包み込んでいく。
【……さっさと出てこいぞ?ヴェルドラ……】
「待ってるからね。」
【無論だ。必ず脱出して、再び合間いえようぞ。】
再会の約束を交わしながら、騒がしいながらも親切で面白い竜はリムルの中へと消えていった。
「……ちょっと寂しくなるね。」
【まぁ、すぐにでも出てくるだろ。】
「……そうだね。」
『ボクも手伝うしね。』
【あぁ、『大賢者』も魂が同格になった今なら『リンク』を繋げたいって言ってるから頼めるか?】
『OK♪ルーミア。リムルと握手して、互いに魔素を流し合って。』
「わかった……」
そうして私とリムルは互いに魔素を流し合って『リンク』を繋げた。