転生したらルーミアだった!?   作:デスゴッド

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打ち砕く拳

「!?おい。おまえ………その手甲は………っ!!?」

 

そんななか、怪力少女オーガが目を見開きながら、オークが嵌めている血塗れな手甲を見ながらそう言う。

 

「アァ、コイツカ?オマエノ親父二槍ヲ壊サレタモンダカラ、喰ッタ(・・・)後二残ッタコイツヲ代ワリ二貰ッテヤッタンダヨ……」

 

「!!?」

 

「……喰った?」

 

手甲に付いている血を舐めとりながらそう言うオークの言葉に怪力少女オーガは戦慄し、私は思わずそう呟く。

 

こいつは、いや、こいつを含むオーク共はこの子の父親を含むオーガの仲間達を喰い荒らしたのか……っ!?

 

「シカシ、オマエノ親父、ナカナカ二強カッタガ、“味”ハ最悪ダッタゾ………硬クテ喰エタモノジャネェ………」

 

「ッ!!貴様ァァァッ!!」

 

ドンッ!!

 

「!?」

 

オークの言葉にキレた怪力少女オーガはそう言いながら、肉簿しながら殴りかかる。

 

ドカァァァンッ!!

 

「!?」

 

「グフフ……今、ナニカシタカ?」

 

が、お腹の肉に衝撃が吸収されたのか、オークにはこれといってダメージがない。

 

ってどんだけ分厚い脂肪なの!?

 

「くっ!このっ!!」

 

ドコッ!ドコッ!!

 

怪力少女オーガはそう言いながら何度も殴る。

 

「グフフ……効カネェ……ヨッ!!」

 

「ぐはっ!?」

 

が、オークはそう言いながらその肥大化した腕で怪力少女オーガを掴まえる。

 

「くっ……この……よくも父上を……っ!!」

 

「グフフ……ソノ親父カラ貰ッタ(・・・)コノ腕力デ捻リ潰シテヤル……」

 

涙目で睨みつけながらそう言う怪力少女オーガを、オークは(いや)しい笑みでそう言いながら握り潰そうとする。

 

「いや、私の存在、忘れんなっての。」

 

ズバァァァンッ!!

 

「グッ!?」

 

が、私がそう言いながら右手を変身(トランス)させたブレードで怪力少女オーガを握り締めているオークの左腕を斬りつける。

 

切断するつもりだったのに硬いな……

 

「うっ……」

 

私がそう思っているなか、斬りつけられたオークは怪力少女オーガを解放する。

 

「ッ!!」

 

シュルルルルルルルッ!!

 

「!?」

 

私はすぐさま伸ばした髪を怪力少女オーガに巻きつかせ、そのままオークから距離を取る。

 

「『闇拡散光砲(ダークバスター)』。」

 

「!?」

 

ズガガガガガガガガガガァァァンッ!!

 

「グフゥゥゥッ!?」

 

同時に私は左掌をオークに向けて(かざ)し、イフリート戦で編み出した『水氷大魔拡散光砲(アイシクルバスター)』の闇バージョンである『闇拡散光砲(ダークバスター)』を食らわせる。

 

「!?」

 

(な、なんて威力……こんな魔法を隠し持ってたのか……っ!?)

 

「これで倒れてくれると嬉しいんだけど……」

 

私がそう呟いているなか、『闇拡散光砲(ダークバスター)』によって発生した煙が晴れていく。

 

「グッ……」

 

すると所々、血を流しているオークが片膝を着きながら現れる。

 

シュウウウ……

 

「「!?」」

 

が、次の瞬間、オークが負っていた傷が癒えていく。

 

(『人造全智存在(マザー)』。これは……)

 

『うーん……リムルの『超速再生』程じゃないけど、再生能力を持っているみたいね……』

 

「グフフ……残念ダッタナァ……」

 

第三者Side

 

「くっ……化け物め……っ!!」

 

「オ返シダ……ハァッ!!」

 

ズガアアアァァァーーーンッ!!

 

怪力少女オーガがそう悪態を吐くなか、オークはそう言いながら右拳を突きだし、最初に怪力少女オーガに食らわせようとした衝撃波を放ってくる。

 

「ッ!!」

 

ズガアアアァァァーーーンッ!!

 

その衝撃波にルーミアは怪力少女オーガを髪の毛で抱えたまま、紙一重でかわしながら距離を取る。

 

「おい!離せっ!!私は彼奴(あいつ)を……っ!!」

 

「ただ真正面からぶつかって勝てる相手じゃないでしょ。また、捕まりたいの?」

 

「うるさいっ!!彼奴は……父上を喰らった彼奴だけは……っ!!」

 

「………」

 

パァァァ

 

「!?」

 

涙目でオークを睨みつけながらそう言う怪力少女オーガに対し、ルーミアは身体に絡みつかせた髪の毛を介してある程度の魔力を渡す。

 

「魔力が……っ!?」

 

「ねぇ。貴女、今渡した魔力も含めて、ありったけの魔力を込めた一撃撃てる?それこそ彼奴の拳に負けないくらいの一撃……」

 

「え?」

 

「できるの?できないの?できないなら、渡した魔力はすぐに返してもらう。」

 

一瞬呆けた声を上げる怪力少女オーガに対し、ルーミアは真剣な表情でそう問いかける。

 

「……できる。やってやる!あんな豚の拳なんかより父上と、私の拳の方が強いってことを見せてやる!!」

 

「じゃあ、その拳に魔力と想いを込めてて。そのための時間は私が稼ぐ。」

 

拳を握り締めながらそう言う怪力少女オーガに対し、ルーミアはそう言いながら解放する。

 

「話シ合イハ終ワッタカァ?」

 

「あぁ、あんたを殺す算段がついたよ。」

 

卑しい笑みを浮かべながらそう言うオークに対し、ルーミアはそう言いながら向かっていく。

 

「グフフ……オラアアアアアッ!!」

 

対するオークはそう言いながら拳を振るってくる。

 

が、ルーミアは怪力少女オーガの時と同じようにひらりひらりとかわしていく。

 

「ッ……」

 

その間に怪力少女オーガはルーミアに言われた通りに魔力の右拳へと込めていく。

 

「クッ……コノ……チョコマカト……ッ!!」

 

そんななか、オークはそう言いながら、ルーミアの左右から平手で挟み込んで潰そうとする。

 

「っ!!」

 

ガシィィィンッ!!

 

対するルーミアは左右に両手を突きだし、オークの平手を受け止める。

 

「ッ!?」

 

「ユニークスキル『荒神(アラガミ)』……」

 

受け止められたことに驚愕したのか、オークが一瞬動きを止めている隙にルーミアは髪の毛を伸ばし、オークの耳元まで動かす。

 

同時に毛先を吸血蝙蝠(ジャイアントバット)の頭へと変身(トランス)させる。

 

(スキル『超音波』!!)

 

キイイイィィィーーーッ!!

 

「グオオオォォォーーーッ!?」

 

次の瞬間、ルーミアは吸血蝙蝠(ジャイアントバット)のスキル『超音波』をオークの耳にダイレクトで食らわせる。

 

「『水氷大魔光砲(アイシクルレーザー)』。」

 

ズガァァァンッ!!

 

「グゥッ!?」

 

ルーミアは続けて左掌を翳し、オークの右腕に青い光線(レーザー)を食らわせる。

 

パキキキ……ッ!!

 

「!?右腕ガ……っ!?」

 

次の瞬間、オークの右腕が凍っていく。

 

(ここまで弱らせれば……)

 

「後は任せたよ……」

 

「あぁ!!」

 

「!?」

 

そう言いながらその場から跳び退くルーミアに対し、怪力少女オーガはそう言いながら右拳を構える。

 

ジュウウウ……ッ!!

 

かなりの魔力が込められているのか、その右拳は怪力少女オーガの怒りが込められているかのように赤く発光し、手甲が融ける程に熱を帯びている。

 

「はあああぁぁぁっ!!」

 

次の瞬間、怪力少女オーガはそう言いながら右拳で殴りかかる。

 

「クッ……嘗メルナアアアアアアアッ!!」

 

ドカァァァンッ!!

 

対するオークはまだ動かせる左拳で対抗しようとする。

 

ズガァァァンッ!!

 

「グオオオォォォーーーッ!?」

 

が、拳がぶつかり合った瞬間、オークの左腕が熱で融解しながら砕け散るかのように吹き飛ぶ。

 

「父上の仇だ……ぶっ飛べえええええええええっ!!!」

 

ズガアアアァァァーーーンッ!!

 

「グオオオォォォーーーッ!!?」

 

次の瞬間、怪力少女オーガはそう言いながら、まだ魔力を密集させ超高熱を宿した右拳をオークのどてっ腹にめり込ませる。

 

「はあああぁぁぁーーーっ!!!」

 

ズガアアアァァァーーーンッ!!!

 

直後、怪力少女オーガは右拳に込めた全魔力を超高熱を帯びたまま放出、オークの身体を再生能力が追いつかない速度(スピード)で内側から融かし、粉砕する。

 

ズガアアアァァァーーーンッ!!!

 

次の瞬間、オークは跡形もなく砕け散っていった。




今回のオーク

腕力と徒手空拳を得意とする怪力少女オーガの父親を直接喰らった個体だからか、並のオーク以上の腕力とその腕力を活かした肉弾戦スキルと衝撃波を放つスキルを手に入れていた。

とある花の影響で妖気(オーラ)が更に強化され、『自己再生』に近い再生能力も手に入れていたが、人格が完全に破綻していた。

今回は娘や他の生き残りのオーガの肉を一人占めするために群れから外れ、単身で追ってきていたがルーミアの奇策と怪力少女オーガの怒りの拳の前に文字通り粉砕された。
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