「お、お待ち下さい!名付けとは本来危険を伴うもの。それこそ高位の……」
オーガの若様に集めてもらった生き残りのオーガ達に名付けの
「大丈夫だって。名付けるって言ったって俺とルーミアの二人で手分けしてやるんだし……」
「ですが……」
巫女姫さんが気にしている理由は多分、
「なんだよ?俺達に名前付けられるのは嫌なのか?」
「そ、そういう訳では……」
「……名を貰うことに異論はない。」
「お兄様!!」
「ありがたく頂戴する。」
「そう……よかった……」
「じゃあ、始めるか……」
そうして私とリムルはオーガ達七人に名付けを始めた。
リムルSide
「
「いいえ、
「もうっ、紫苑ったら……」
「んん……」
声が聞こえる……なんか聞き覚えのある声が……
「あっ、リムル様!!」
「お目覚めになられたんですね!!」
目を覚ますと、目の前に桃色髪に白い二本角がある美少女と紫髪に黒い一本角の美女が目に入ってきた。って
「え~と……どちら様?」
「「!?」」
「リムル……」
「あはは……」
更に聞き覚えのある声に顔を向けると、呆れた表情のルーミアと苦笑いしているシズさんと………東方の
はぁっ!?なんで萃香がいるんだ!?
【ルーミア!またスキルで生み出したのか!?】
【違う。この子は名付けで
鬼人?
「ここにいる三人は私が名付けたからわからないかな……この子は私と協力してオークを倒した『
「萃香ですっ!!よろしくお願いしますっ!!」
「桃色髪は巫女姫の『朱菜』。」
「朱菜です。リムル様、お目覚めになられて本当に良かった……」
「紫髪はシズさんと戦った『紫苑』。」
「紫苑です。ルーミア様から頂いたこの名前、とても気に入ってます。」
あ。なんか思い出してきたぞっ!オーガの
『どうやら名付ける魔物が強かったらその分、たくさんの魔素を消費するみたいだね。』
【私も約一日半くらい寝てたよ。】
つまり、オーガ達は元々強かったから、たった七人でも俺達二人の魔素をかなり持ってかれたってことかっ!?
『【そういうこと。】』
ルーミアSide
「リムル様。お目覚めになられたか。」
『
「……おまえはオーガの若様……だよな?」
「ハッ。今は鬼人となりリムル様から頂戴した名、『
恐る恐るそう尋ねるリムルに対し、赤髪に黒い二本角のイケメン、紅丸は軽く微笑みながらそう言う。
紅丸……大柄なオーガだった時と比べると一回り程小さくなっているけど、内に秘めた魔素量がびっくりするくらいに増えてる……
「……後ろにいるのは俺の腕を斬り飛ばしてくれた爺さん……『
「ほっほっ。いじめて下さいますな。一瞬で腕を再生されて焦ったのはこちらでしたぞ。」
続けてそう言うリムルに対し、今度は白髪に小さくて白い二本角のナイスミドルなお爺ちゃん、白老が軽く笑いながらそう言う。
私が萃香やオークと戦っている間にそんなことがあったの?
【こっちはなんか若返ってる……】
【これも進化の影響なんだろうね。】
「……鬼人、ねぇ……」
「……『
私と“念話”で軽く話しながら、そう呟くリムルに対し、青髪に白い二本角のイケメンがそう説明しながら現れる。
「おまえは確か……」
「はい。『
「……ん?後一人はどうした?」
青髪に白い二本角のイケメン、蒼影がそう挨拶するなか、一人足りないことに気付いたリムルはそう尋ねる。
「あぁ、
そんなリムルに紅丸がそう説明するなか、開けっ放しにしていた天幕のドアの向こうからこっちに向かってくる影が見えてくる。
「あ。来たようですね。」
「リムル様!元気になって良かっただよ。」
紅丸がそう言った直後、黒髪に白い小さな二本角の……普通のおじさんがそう言いながら入ってくる。
「分かっかな?オラ、『
【おぉっ!ここにきて普通のおっさん!!】
【なんかホッとするよね。】
「仲良くしような!黒兵衛!!」
「んだっ!!」
スライム形態で笑顔でそう言うリムルに対し、黒兵衛は笑顔でそう言った。
第三者Side
「ど、どいてくれっ!!」
「報告がございますっ!!」
その頃、『ジュラの大森林』中央のシス湖周辺の湿地帯を支配領域としている二足歩行の
「なんだ?騒々しい………」
「シス湖南方にてオークの軍勢を確認!!」
「我らリザードマンの支配領域への侵攻だと思われます!!」
「オークだと?」
「それで奴らの数は?」
リザードマン兵士達からの報告に首領がそう言って反応するなか、側近の一人である親衛隊長がそう尋ねる。
「「………」」
「?どうした?数はどれくらいだと聞いているのだが?」
「……オークの数はその……」
「……20万……」
「!?なにっ!?」
「バカな!?我らの二十倍ではないか!!間違いないのか!?」
「わ、私達もそう思って『魔力感知』と『熱源感知』で何度も確認したのですが……」
「結果はどちらも20万でした……」
困惑しながらそう尋ねる親衛隊長に対し、兵士達も困惑しながらもそう答える。
「あり得ん………そもそも
「噂ですがオークの軍勢がオーガの里を滅ぼしたとか……」
「なんだと……っ!?」
「与太話だと思っていたのですが、数にもの言わせたとするなら……或いは……」
兵士達からの報告に他の側近達にも困惑が拡がる。
「………『
「「「!?」」」
「20万もの軍勢をまとめ上げているオークがいるのだとするなら、伝説の
「「「ッ……」」」
そんななか、そう言う首領の推測に周りのリザードマン達は息を飲みながら戦慄する。
「あくまで可能性の話だ……しかし、打てる手は全て打つべきだな……」
首領はそう言いながら玉座から腰を上げる。
「息子よ!我が息子はおるか!?」
「ここにおりますよ。親父殿……それと我輩にはゲルミュッド様から授かった『ガビル』という名があるのですが……」
腰を上げた後、そう呼び寄せる首領に対し、息子である戦士長、ガビルは軽く苦言を呈しながら部下を伴って現れる。
「呼び方などどうでもよい。それよりもそなたにやってもらいたいことがある……」
「……伺いましょう。」