「それで、儂に声を掛けた本題は息子のことではないのでしょう?」
「あ。わかります?」
「この場に
そう言う私に対し、首領さんはトレイニーさんを見ながらそう言う。
「ルーミアちゃん。それで私達にも伝えたいことって?」
「……魔王ゲルドの想いと覚悟について、知ってもらいたくて……」
(『
『了解。』
「「「「!?」」」」
次の瞬間、四人の目の前にあの枯れ果てた荒野が広がる。
「これは……」
「
首領さんにそう説明するなか、酷く痩せ細ったオークの子ども達が泣きじゃくっている姿が映し出される。
「ッ……
「………」
その光景を見て絶狼が辛そうな表情でそう言うなか、シズさんも辛そうな表情を浮かべる。
そんな子ども達に当時の
その光景を見て、トレイニーさんは口元に両手を当てながら、目尻に涙を浮かべる。
「この後、ゲルドはこの状況を脱するために森に食糧を探しに向かいました……」
しかし、その道中で力尽き、倒れていたところにゲルミュッドが接触。
彼からの名付けを受けて
一族のために、全ての『罪』を背負う覚悟で……
「「「「………」」」」
「魔王ゲルドは確かに罪を冒しました。ですが、それは私利私欲に走った愚王としてではなく、ガビルさんと同じように一族の未来を想い、悩み苦しんだ心優しき王としての決断と覚悟でした……」
「そうだったんだね……」
「魔王ゲルドの覚悟、同じ一族を纏める者としてよくわかる……」
「同意見だ。我も奴の気持ちは理解できる……」
「彼もまた、死んでいい器ではない。そう考えた私は魔王ゲルドの魂を私の中に移しました。」
「「「!?」」」
「なるほど……私達に
私の言葉にシズさんと絶狼、首領さんの三人が驚愕の表情を浮かべるなか、トレイニーさんは納得したようにそう言う。
「その通りです。どうか彼の復活を許して頂けないでしょうか……」
彼にはこれからの
私はそう思いながら四人に向かって頭を下げる。
「顔を上げて。ルーミアちゃん……」
「シズさん……」
「私は反対しないよ。魔王ゲルドの気持ちは痛い程わかるから……」
「我もシズ殿と同意見です。主であるルーミア様がお決めになったことだというのもありますが、我自身もまた一族のために侵略行為に走った気持ちは嫌という程わかります。」
「絶狼……」
二人からの許可を得た後、私は首領さんとトレイニーさんを見る。
「……魔王ゲルドはリムル様との戦いに敗れ、死んだ。ならば、甦ったところでそれはもう『魔王ゲルド』ではない。故に儂もルーミア様のお考えに反対致しません。」
「私も。
「ありがとうございます……」
「いえ。礼を言われるようなことではありませんぞ。ルーミア様……息子のこと、どうかよろしくお願いいたします……」
「あ。許可してくれたお礼という訳ではありませんが、首領さんにも名前を送ってもよろしいでしょうか?」
「なんとっ!儂に名をっ!?」
「良いんじゃないかな。」
「これからも一族を纏めるためにも必要になるだろうしな。」
「では、有り難く頂戴致します。」
首領さんはそう言いながら跪く。
「貴方にはガビルさんの父として、『アビル』の名を授けます。」
「アビル……」
「これからも
「ハッ!!」
こうして私はシズさんと絶狼、首領さんとトレイニーさんの四人から魔王ゲルドの復活の許可を貰い、首領さんには『アビル』の名を送ったのだった。
シュウウウ……
アビルとトレイニーさんと別れた後、紅丸にも事情を説明し、許可を貰った私は今、シズさんと絶狼に見守られながら『
『『
「だね。正直『
『なんのなんの!!』
尚、新しい身体の生成はかなりの魔素も使うので、『
13万の名付け……頑張って。リムル。
「ふぅ……」
「ルーミアちゃん。進捗はどう?」
魔王ゲルドの身体の生成を始めてから十日後、一息吐いている私に対し、シズさんがそう声を掛けてくる。
「あ。シズさん……」
「!かなり出来上がってきたね……」
「見た目は複雑なんだけどね……」
『仕方ないよ。今の魔王ゲルドの魂に一番合っているのがこの姿なんだから……』
「ルーミア様!!リムル様がっ!!」
『
「!?父王……ルーミア様。これは……っ!?」
「後で説明するよ。それよりリムルがどうしたの?」
「ハッ……俺に父王の名だった『ゲルド』の名を与えた途端、その……」
あぁ、
「心配しなくても今は名付けで消費した魔素を回復させるために眠っているだけだよ。で、この身体のことについてだけど……」
私はそう言いながら黒フードのオーク改めゲルドに魔王ゲルドと交わした約束のこと、アビルやトレイニーさんから復活させる許可を貰ったこと等を説明する。
「我らが父王のためにここまで……感謝してもしきれません……っ!!」
私の説明を聞いたゲルドは涙を流しながら、そう言いながら跪く。
「あ。『ゲルド』の名前を貴方が継いだんなら、貴方のお父さんである父王には新しい名前が必要だね。こっちは私が付けようか。」
「ルーミア様!!でしたら、俺に何かできることはないですか!?」
私の言葉を聞いたゲルドはそう言いながら立ち上がる。
「じゃあ、貴方の魔素を少し分けて貰える?」
「俺の魔素をですか?」
「この身体、形ができて後は魔素を入れて安定させる必要があるんだけど、息子である貴方の魔素もあった方が良いと思うんだ。」
そう。話を聞いたところ、ゲルドが魔王ゲルドの実の息子だということがわかったので私はそうゲルドに言う。
「俺の魔素が役に立つなら、いくらでも使って下さいっ!!」
「ありがとう。とりあえず今は私自身、魔素を大分使ったからリムル同様魔素を回復させてからで良いかな?」
「わかりましたっ!!」
さて、魔王ゲルドの新しい名前、どうしようかな……
「出来た……これで完成だ……」
「おぉ……」
それから三日後、リムルの名付けによって
「それじゃあ、魂の注入と名付けに入るね。」
ポォ……
「そういえば、魔王ゲルドの新しい名前はおまえが付けるんだっけ?」
「良い名前浮かんだの?」
私がそう言いながら胸の中から白く輝く光……魔王ゲルドの魂を取り出すなか、
「うん。って言ってもある物語の登場人物から借りたものだけど……」
私はそう言いながら魔王ゲルドの魂を持って、新たな身体に近付く。
「お待たせ。これからは仲間達と共に明るい未来を歩いて、いや、突っ走っていってね……『
私はそう名付けながら魔王ゲルド、否、乙事主の魂を優しく押し当てる。
シュウウウ……
次の瞬間、私の魔素と共に乙事主の魂は新たな身体へと入っていく。
「……ん……」
「父王?」
「……息子よ……立派になったな……」
「父王!!」
次の瞬間、復活を果たした乙事主とゲルドは互いに抱き合う。
「成功して良かったね。ルーミアちゃん。」
「やったな。ルーミア。」
「ありがとう。シズさん、リムル。」
「ルーミア様、リムル様、シズ殿……話は全てルーミア様の中で見て聞かせて貰った……一族を受け入れ、救ってくれて心から感謝する……」
「私はただ約束を守っただけだよ。乙事主。」
「そういえば、乙事主はルーミアの配下ってことで良いのか?」
「無論です。リムル様。ルーミア様が下さったこの新たな身体と“力”、ルーミア様と一族のために使わせて頂きます……っ!!」
首を傾げながらそう尋ねるリムルに対し、乙事主は跪きながらそう答える。
「そう……これからよろしくね。乙事主。」
「ゲルド共々、改めてハイオーク達をしっかり導くんだぞ。」
「「ハハァッ!!」」
そう言う私とリムルに対し、乙事主とゲルドの二人は跪きながらそう言う。
翌日、乙事主は『
まぁ、何はともあれ無事に復活を果たした魔王ゲルド改め乙事主は息子であるゲルドや他のハイオーク達と共に今日も町作りに従事してくれている。
尚、
まぁ、それは良いんだけど……
「乙事主、ゲルド。」
「おまえら。ちゃんと休んでるか?」
「これはルーミア様、リムル様。」
「飯を食えて、寝床も貰ってるのですから休みなど不要ですよ。」
そう話しかける私とリムルに対し、乙事主とゲルドは良い笑顔でそう言う。
うーん……やっぱり親子だからか二人とも、責任感が強すぎる……
とりあえず……
「「良いから休め。」」
「「は、ハハァっ!!」」
「あはは……」
若干怒気を込めてそう言う私とリムルに頭を下げながらそう言う乙事主とゲルド親子を見て、近くで見ていたシズさんは苦笑いを浮かべていた。
種族:
見た目:白い肌に赤い瞳、白銀の鎧にワインレッドのマント、両肩から牙のようなものが生えた
スキル一覧
ユニークスキル『捕食者』
ユニークスキル『超速再生』
ユニークスキル『
ユニークスキル『
ユニークスキル『
ユニークスキル『
ユニークスキル『
スキル『魔力感知』
スキル『
耐性
毒耐性・炎熱攻撃耐性・暗黒耐性・苦痛耐性・呪術耐性
詳細
ルーミアの『