転生したらルーミアだった!?   作:デスゴッド

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魔王達の企み

「……それで?」

 

「貴方方はどうしてここへ?」

 

あの後、リムル達に事の経緯を説明しながら、他の獣人(ライカンスローブ)達と共に会議室まで運んだフォビオを回復させた後、リムルと私は改めてそうフォビオに尋ねる。

 

因みにミリムに一発KOされたせいで小物だと思われたフォビオだけど、『大賢者』さん曰く『保有している魔素量(エネルギー)が紅丸を上回っている』らしい。

 

……思ってたより大物でした。

 

「♪」モグモグ

 

尚、フォビオを一発KOしたミリムは今、会議室の隅でお昼御飯のサンドイッチを食べている

 

「ふんっ!下等なスライムとガキに答えてやる義理はねぇ。」

 

「「「あ"?」」」

 

対するフォビオの言葉にシズさんと共に後から合流してきた紅丸と紫苑、萃香の三人は軽くキレかける。

 

「三人とも、落ち着いて。今は私とリムルが話している。」

 

「「「ハッ……」」」

 

「下等と言うが、俺とルーミアの方がおまえよりは強いぞ?」

 

「先程、私が貴方の拳を受け止めてみせたこと、お忘れになりましたか?」

 

そんな三人を制した後、私とリムルはフォビオを軽く牽制する。

 

尚、ハッタリではなく『大賢者』さんと『人造全智存在(マザー)』のお墨付きである。

 

「ッ………」

 

「フォビオ様。申し訳ありませんが、私達は貴方様方のことも貴方様方の主である魔王カリオン様のこともよく存じておりません。故にこの場において、魔王カリオン様の使者として遣わされた貴方様の言葉・態度はそのまま魔王カリオン様のものと受け取ります。」

 

「……何が言いたい?」

 

「貴方様の言葉・態度次第では貴方様の主である魔王カリオンと私達は敵対関係になるというのはことです。」

 

「それは同時にこの『ジュラの大森林』の全てを敵に回すことを意味している……そんな大きな判断を、魔王カリオンではなくおまえ(・・・)が下すのか?」

 

「ッ……ガキとスライムが吹かしやがって」

 

カァ……ン……ッ!!

 

「「「「!?」」」」

 

「………」

 

フォビオの言葉の最中、私は毛先を鋭くした髪の毛を伸ばし、フォビオの頬をかするかかすらないかの間隔で獣人達(かれら)の後方の壁に軽く(ヒビ)を入れる勢いで突き刺す。

 

同時に抑えていた妖気(オーラ)を少しだけ解放し、獣人達(かれら)を軽く威嚇する。

 

「ルーミア。」

 

「大丈夫。当ててないから。」

 

「……壁の修繕はおまえが一人でやれよ。」

 

「はぁーい……」

 

リムルと軽くそう言葉を交わしながら髪を引き抜き、元に戻しながら解放した妖気(オーラ)も再度抑える。

 

「フフン♪流石はルーミアなのだ♪」

 

「はぁ……話を遮ってすまないな。だが、俺とルーミアがこの『ジュラの大森林』の盟主なのは事実だ。なんなら樹妖精(ドライアド)を呼んで、支配領域の証明もしようか?」

 

「フォビオ様……」

 

ミリムが笑顔でそう言い、リムルがため息混じりにそう言うなか、配下であろう大猿の獣人が少し焦った様子でそうフォビオに話しかける。

 

「……ここにはカリオン様の命で来た……」

 

対するフォビオはさっきので内心びびったのか、私の方をチラチラと見ながら話し始める。

 

なんでも豚頭帝(オークロード)か私達、どちらか生き残った方を配下としてスカウトしてこいとのことらしい。

 

ということはあの湿地帯での戦いを観ていたのはミリムだけじゃなかったってことか……

 

後で(しっか)りと問い詰めないと……

 

「まっ。話はわかった。」

 

「それでは、お帰り頂いて良いですよ。」

 

「え?」

 

「宜しいのですか?リムル様、ルーミア様。」

 

そう言うリムルと私の言葉にフォビオがそう呆けた声を上げるなか、紫園がそう尋ねてくる。

 

「殺す訳にはいかないからな。」

 

「魔王カリオン様にお伝え下さい。日を改めてご連絡を下されば、交渉には応じます。と。」

 

残念ながらこちらを落とすための交渉をするにはフォビオは脳筋過ぎる。

 

「ッ……」ガタッ!!

 

「フォビオ様……」

 

リムルと私がそう言うと、フォビオはこちらを睨みつけながら立ち上がる。

 

「きっと後悔させてやる……」

 

次の瞬間、フォビオはミリムや私を睨みつけながら、そう言いながら配下達を連れて去っていく。

 

【あれ……多分、伝言は無理だよね?】

 

【だな……】

 

「ってな訳でミリム。」

 

「魔王カリオンについて、聞きたいんだが……」

 

「ム!それはダメなのだ!『互いに邪魔はしない』という約束なのだ!!」

 

はい。『秘密がある』という自白頂きました。

 

「それって魔王カリオンだけとの約束?」

 

「それとも他にも魔王がいるのかな?」

 

「うっ……そ、それは……」

 

「ミリム、教えてくれない?私達、親友(マブダチ)でしょ?」涙目+上目遣い

 

「うぅっ!?」

 

「ほら。親友(マブダチ)の俺達が何も知らずに邪魔しちゃうこともあるかもしれないしさ。そうなったらミリムも困るんじゃないか?」

 

「た、確かに……でも、約束……でも、親友(マブダチ)………」

 

フフフ……揺れてる揺れてる……

 

「あ。そうだ。正直に話してくれたら今度、ミリム専用の武器を作ってもらうよう頼むけど、どうだ?」

 

「!?本当か!?やはり親友(マブダチ)は大事なのだ!!」

 

はい。リムルが止め(トドメ)として切り出した武器(オモチャ)で陥落成功。

 

その後、ミリムから今回のゲルミュッド発案の豚頭帝(オークロード)の件にはミリムと魔王カリオンの他にも二人……計四人の魔王が承認し、加担していたこと。その目的は『傀儡の魔王を誕生させる』ことだったことを聞き出した。

 

「単なる退屈しのぎだったのだ……」

 

「なるほどな……」

 

「……これ……私達が魔王達の計画を邪魔したってことになるよね?」

 

「ですね……」

 

「既にミリムちゃん本人や魔王カリオンからの使者が干渉してきたことを考えると、近い内に他の二人からも何らかの形で干渉してくると思うわ。」

 

「大変なことです……トレイニー様とも相談せねば……っ!!」

 

「大丈夫ですっ!リムル様とルーミア様がいれば、他の魔王など(おそ)れるに足りませんっ!!」

 

「だねっ!!」

 

ミリムから話を聞き出した後、そう言う私に紅丸とシズさんがそう言うなか、リグルドと紫苑、萃香の三人はそう言う。

 

こうして魔王ミリムの来襲と共に巻き起こった暴風はより勢いを増していくのだった。

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