「……君達は一緒に行かなくていいの?」
「はい。ヨウムさんを見初めて頂いただけでも僕達は貴女達を信用するに値しますから。」
ヨウムが出ていった後、そう尋ねる私に対し、ロンメルは笑顔でそう言い、隣にいるカジルも同じ考えなのか頷いている。
「『
「なるほど……死んだことにすれば、追っ手はかからないって訳か。」
「僕は報酬を受け取り、後から彼らと合流する手筈でした………団員達を前にヨウムさんが言ったんです。『どうせファルムスに戻ったって元の強制労働が待っているだけだ。それが嫌なら俺に付いてきな。』と……」
「あらー、男前。」
「ちょっと言えないですよねぇ……でも、不思議と説得力を感じたんですよね。多分、その時には既にヨウムさんが仲間を大事にする人だとわかっていたからでしょうか……」
「なるほど……」
「で、あんたらは……」
「「………」」
ロンメルとそう話しているなか、リムルはそう言いながら目元に布を巻いた
「……ユーラザニアからの新しい使者か?」
「「ユーラザニア!?」」
そう尋ねるリムルの言葉にフューズさんとロンメルがそう困惑の声を上げる。
「ユーラザニアってまさか、獣王国の!?」
「
「あ。国交は結んでませんよ。ただ、先日に使者が来たというだけで。」
「それで?あんたらはそのユーラザニアからの新しい使者なのか?」
フューズさんとロンメルに私がそう説明しているなか、リムルが再度そう尋ねる。
「いえ。私も隣の子もユーラザニアとは関係ありません。」
そんなリムルに対し、狐の獣人がそう答える。
「先ず自己紹介を……私は『
「!?『
「「!?」」
そう言う狐の獣人、否、
「この『ジュラの大森林』に超希少な
「まぁ、私はこの森の出ではないので……」
「彼女と行動を共にしている時に八体もの槍脚鎧蜘蛛からの襲撃に遇ってしまい、そちらにいるルーミア様に助けて頂いたという次第です。」
「なるほどな……」
「そういえば、この森にも
「……貴女はその集落から来たの?」
「はい……私はこの中央都市リムルに用があり、向かっている最中に
「……その用ってその
「………はい……」
「あの
「なるほどな……」
「しかし、目隠しでよくここまで来れたな。」
「『魔力感知』を持ってますので、目で直接見ずともある程度の把握ができるのです。」
「うーん……」
(『
首を傾げながらそう言う紅丸に
『うーん……見たところ、彼女のスキルが意思に関係なく発動しちゃうのは彼女の魔素が膨大で不安定になっているのが原因だね。』
(どうすればいいと思う?)
『一番手っ取り早いのは名付けでルーミアと『繋がり』を持つことだね。そうすれば、魔素が安定すると思うよ。』
(なるほど……しかし、名付けか……)
『
「勿論、名付けを受けるということは私の配下になるという訳だけど、どうかな?」
「なるほど……」
私がそう提案すると、
「……私は『魔力感知』で周りの状況を把握できます。が、私は直接この目で森の景色を見たい……ですから……」
「貴女様からの名付けを受け入れます。どうか、私を貴女様の配下に加えて下さいませ。」
「……そう……」
「でしたら、私もお願いできませんか?」
そんななか、近くで話を聞いていた
「?貴女も?」
「はい。先程もお話したように私にはもう帰る故郷がございません。そして、貴女様には命を救われたご恩もございます。それを貴女様の配下として返したいのです……」
「……わかった……」
「!?
「まぁ、本人が望んでいますから……」
困惑の声を上げるフューズさんにそう返事しながら、私は二人と向き合う。
「
「鈴仙……」
「
「藍……」
「ッ……」
ドサッ!!
「ルーミア様!?」
「大丈夫ですか!?」
「大丈夫……思いの外、魔素を消費したからちょっと疲れただけだから……」
「『ちょっと疲れただけ』って……
「これがルーミア様の力……」
「ッ……」
フューズさんが軽く困惑しながらそう言い、藍がそう言いながら名付けで自身に流れ込んできた私の魔素を感じとっているなか、鈴仙は違和感を感じたのか、自身の目元に巻きつけられた布を外す。
すると黄色い炎は飛び出さず、綺麗な赤い瞳が露になる。
「まぁ!そのような綺麗な瞳をしていたのですね!!」
「凄い……本当に炎が出ない……っ!!」
鈴仙の瞳を見て朱菜がそう言うなか、鈴仙はそう言いながら感動する。
「ルーミア様……本当にありがとうございますっ!!」
「私もありがとうございます……っ!!」
「うん……これからよろしくね。鈴仙、藍。」
「「ハッ!!」」
こうして新たに鈴仙と藍が私の配下になったのだった。