ルーミアSide
「よぉーしっ!こっちを向いても良いのだ!!リムル!ルーミア!!」
あの後、炎を用いた雪掻きにシズさんとアギトも参加したおかげで雪掻きが思いの外早く終わった後、何かを作っていたミリムがそう言う。
「一体何を作ったのやら……」
「どれどれ……」
対するリムルと私はそう言いながら、ミリムの方を見る。
「「おぉっ!!」」
「フフフ……どうだ!私の力作なのだぞ!!」
どや顔で腰に手を当てながらそう言うミリムの側には巨大なリムル雪像があった。
っていうか本当に凄い……ただ大きいだけでなく丸みとか丁寧に作られている……
「ちょっと意外……」
「だな……っていうかこれ……アレみたいだな……」
「あぁ……かまくら……」
「かまくら?何なのだ?それは……」
「かまくらっていうのは雪で作ったドームの中でご飯食べたり、遊んだり……」
「まっ、言うなれば雪の家だな!」
「なるほど……雪の家か……面白そうなのだ!ちょうどいいからこいつを使って……」
「「え?」」
「おりゃらぁっ!!」
ザクッ!!
思わず呆けた声を上げる私とリムルを他所にミリムは先程、自らが作ったリムル雪像にスコップを突き立てる。
「おりゃ!おりゃ!おりゃ!おりゃらぁっ!!かまくらを作るのだ!!」
「………」
「……どんまい。リムル……」
ミリムがそう言いながらリムル雪像に穴を掘っていくなか、笑顔だけど何処か悲しげな雰囲気のリムルの肩に手を置きながら、私はそう言うしかないのだった。
第三者Side
「「「わぁーっ!!」」」
「凄いのだ……」
その後、リムルとルーミア、そして子ども達も作業に加わった結果、リムル雪像は氷で出来た家具やシャンデリアで飾られた
ルーミアSide
「こんこん。もう暗くなってきましたよ。」
「皆でお餅を食べよう。」
「その後はお風呂で身体を温めて下さいね。」
リムルとミリム、子ども達と一緒にかまくらの中を過ごしているなか、朱菜とシズさん、藍の三人がそう言いながらお餅と七輪を持ってくる。
「「「はぁーい!!」」」
「うむ!約束するのだ!!」
そうして皆で焼いたお餅を食べ始める。
「はぁ~む!……うん!美味いのだ!!」
「うん。焼いただけでこんなに美味しいなら、砂糖醤油とかに食べても美味しそうだね……砂糖はこの間、トウキビの品種改良に成功して、今はベスターさんにも成分の抽出をお願いしているから……」
「ルーミア、おまえなぁ……食べてる時くらいそういう話すんなよ……」
なんかリムルに呆れられたが気にしない。
明日、トレイニーさんに大豆的なものがないか聞いてみないと……
第三者Side
「「………」」
皆が餅を堪能しているなか、乙事主とゲルドの二人はかつて吹き荒ぶ雪の中、先に散って逝った
油断すれば、その寒さでいとも簡単に命を奪われる。
「皆、寒くはないか?」
「「「うん!!」」」
「誰一人、欠けてはいないな?」
「「「はぁーい!!」」」
餅を食べ終えた後、そう確認してくる乙事主とゲルドに対し、子ども達は笑顔で元気良くそう答える。
「……ゲルド……」
「……はい……」
((この町に絶対に『冬』は訪れさせない!!))
そんな子ども達の笑顔を見ながら、乙事主とゲルドはそう決意を新たにするのだった。