ルーミアSide
「できるだけ手当てはしたのですが……」
ゴブリン達の『守護者』になることを約束した後、村長はそう言いながら私達を牙狼族との戦いで傷ついた者達の元へと案内してくれる。
「中にはもうあまり長くない者も……」
「はぁ……はぁ……」
「………」
ズズズ……ッ!!
「!?リムル様、何を!?」
そんななか、リムルが突然、虫の息だったゴブリンを捕食する。
ペッ!!
が、すぐさま吐き出す。
「うっ……!?」ガバッ‼
「!?傷が塞がっている!?」
吐き出されたゴブリンは痛みが消えたことに驚きながら起き上がり、村長はそのゴブリンの傷が癒えていることに驚きの声を上げる。
「なんと……リムル様には蘇生の“力”が!?」
な訳あるかい。仲間を勝手に殺すな。
文字通りの『奇跡』の
『
そんな工程をリムルはこれまでの道中、体内で行なって大量の完全回復薬を生成。何かあった時のために隠し持っていたらしい。
今回はその完全回復薬を、一旦体内に取り込んだ瀕死のゴブリンにかけて回復させていたという訳。
「リムル。ここは任せて良い?私はゴブリン達と迎撃の準備をするから……」
「おう。頼んだ。」
「うん。こんなもんだね。」
そう言う私の目の前には前世の田舎とかで見る害獣避け用の丸太でできた柵が並んでいる。
未だに変な感じではあるけどね。
「あの……本当に
「確かに
ズオオオオオッ!!
「「「「!?」」」」
私がそう言いながら
「!?柵が黒く染まって……っ!?」
「それになんか硬くなってるッスよ!?」
「おーい。どんな感じだ?」
「リムル様!!」
その光景にゴブリン達が困惑の声を上げるなか、負傷していたゴブリン達の治療が終わったのか、リムルがそう言いながら近付いてくる。
「リムル、
「おぉ、そうか。じゃあ、念には念を入れて……」
私の言葉にリムルはそう言いながら、自分の身体から糸を放出して柵に巻き付かせる。
「り、リムル様?この糸は……?」
「洞窟にいた蜘蛛が使っていた『
「奪った……?」
『粘糸』に関するリムルの説明にゴブリン達は首を傾げる。
そうして時間のないなか、生き残るための準備は着実に進んでいった。