転生したらルーミアだった!?   作:デスゴッド

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治療と迎撃準備

ルーミアSide

 

「できるだけ手当てはしたのですが……」

 

ゴブリン達の『守護者』になることを約束した後、村長はそう言いながら私達を牙狼族との戦いで傷ついた者達の元へと案内してくれる。

 

「中にはもうあまり長くない者も……」

 

「はぁ……はぁ……」

 

「………」

 

ズズズ……ッ!!

 

「!?リムル様、何を!?」

 

そんななか、リムルが突然、虫の息だったゴブリンを捕食する。

 

ペッ!!

 

が、すぐさま吐き出す。

 

「うっ……!?」ガバッ‼

 

「!?傷が塞がっている!?」

 

吐き出されたゴブリンは痛みが消えたことに驚きながら起き上がり、村長はそのゴブリンの傷が癒えていることに驚きの声を上げる。

 

「なんと……リムル様には蘇生の“力”が!?」

 

な訳あるかい。仲間を勝手に殺すな。

 

文字通りの『奇跡』の(タネ)は洞窟内でリムルが鉱石と共に捕食しまくっていたあの草。

 

人造全智存在(マザー)』曰くあれは『ヒポクテ草』という貴重な薬草でそれの汁と魔素を混ぜ合わせることで『完全回復薬(フルポーション)』ができるらしい。

 

そんな工程をリムルはこれまでの道中、体内で行なって大量の完全回復薬を生成。何かあった時のために隠し持っていたらしい。

 

今回はその完全回復薬を、一旦体内に取り込んだ瀕死のゴブリンにかけて回復させていたという訳。

 

「リムル。ここは任せて良い?私はゴブリン達と迎撃の準備をするから……」

 

「おう。頼んだ。」

 

 

 

 

 

「うん。こんなもんだね。」

 

そう言う私の目の前には前世の田舎とかで見る害獣避け用の丸太でできた柵が並んでいる。

 

急拵(きゅうごしら)えでゴブリン達と協力して作った防壁(バリケード)だ。

 

前世(まえ)の自分に関する記憶は全然ないけど、知識があるのは助かる。

 

未だに変な感じではあるけどね。

 

「あの……本当に(こんなもの)が牙狼族に通用するんでしょうか?」

 

「確かに今のまま(・・・・)だと強度が足りないけど、大丈夫……ユニークスキル『暗黒物質(ダークマター)』。」

 

ズオオオオオッ!!

 

「「「「!?」」」」

 

私がそう言いながら(かざ)した両掌から新物質『暗黒物質(ダークマター)』へと変換された『闇』が飛び出し、柵に纏わり付いて黒く染める。

 

「!?柵が黒く染まって……っ!?」

 

「それになんか硬くなってるッスよ!?」

 

「おーい。どんな感じだ?」

 

「リムル様!!」

 

その光景にゴブリン達が困惑の声を上げるなか、負傷していたゴブリン達の治療が終わったのか、リムルがそう言いながら近付いてくる。

 

「リムル、防壁(バリケード)として丸太で柵を作らせた。強度に関しては『暗黒物質(ダークマター)』でコーティングして強化した。」

 

「おぉ、そうか。じゃあ、念には念を入れて……」

 

私の言葉にリムルはそう言いながら、自分の身体から糸を放出して柵に巻き付かせる。

 

「り、リムル様?この糸は……?」

 

「洞窟にいた蜘蛛が使っていた『粘糸(ねんし)』。便利そうだから奪った。」

 

「奪った……?」

 

『粘糸』に関するリムルの説明にゴブリン達は首を傾げる。

 

そうして時間のないなか、生き残るための準備は着実に進んでいった。

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