藤丸の口調わからん。
なるべくカッコつけた繰り返す文減らしたい。
小児科の院長は手のひらに元からあった様に綺麗なアザを見て、首を傾げながらも膿み止めの薬とガーゼを貼って2人を帰した。
「おそらく個性だと思われますので、お子さんが落ち着いたら大きな病院で検査を受けてください」
そんな言葉を受けて親子は日が落ち始めたほのかな夕焼けを背に歩いている。
母は行きの焦りが嘘のように穏やかな口調で子供に話しかける。
手はもう痛くない?
明日は幼稚園行った後に病院いこっか。
お父さん心配そてるかも、帰ったらいっぱいお話してあげようね。
今日のお夕飯はりつかの好きなものにしよっか。
りつかの個性はどんなのだろうね〜、機械みたいなのじゃ無いからお母さん似かな?
並木道を手を繋いで歩きながら止めどなく会話を続ける
もう痛くないよ!
おっきい病院?なんかこわいな
パパいつ帰ってくるかな、もしかしたらもうお家いるかも!
ほんと!?やったー僕カレーがいい!
藤丸立香はいつものように話しかける母にいつものように返事を返しながらも、いつもの日常に変化を感じていた。
忘れたわけではないがもう手から離れたと思っていた前世の繋がり、今も決して忘れることのできない記憶。鮮烈で刺激的で命を燃やして駆け抜けた旅。
この世界でわずかながら紡いできた普通の生活。新しい母と父との穏やかで静かな湖面のように波風の立たない日々の何かが変わってしまう気がして。
もちろん嬉しいのだ。彼らとまた会えるのかと思うと胸がキュッと締め付けられるほど想いが溢れてくる。
しかし彼らとの美しくも残酷な旅は暴力と絶望がついて回っていたのだ。
この世界の両親に迷惑をかけてしまうのではないか、そんな不安が浮かんでしまう。
藤丸立香は母と繋いだ手とは反対の手の甲を意識せざるにはいられなかった。選択しろと、どちらを取るのかとそう問われているみたいで。
夕日が落ちていくのを背に親子はゆっくりといつもの生活に戻っていった。
あれから俺が家に帰ると父が既にいて俺に痛くないかとか、他に悪いところは無いかとか身体中をペタペタ触診していた。
そんな父を見て俺と母は先に問題がないことを知っていたから父の優しさとか、心配性なところとか色んな事が混じって笑い合った。
その日の夕飯はカレーが出てきてご機嫌な俺は家族といろんな事を話し合った。
明日は病院に行く事や手のひらはもう大丈夫なこと、俺の個性はどんなのだろうとか2人が個性を見つけた時はどんな感じだったのとか。
いつも通りの日常にほっとしながらも俺は無意識に手の甲に浮かんだ令呪の意味を考えていた。
名前も顔も同じで更に魔術的な意味がある令呪すら出てきた。コレに運命的な何かを感じずにはいられない。
前世では大魔術師やら神様やらと関わってきた身からすれば、生まれ直した後の姿が前世と同じ事なのに驚きこそすれど想定外とまではいかない、と考えてしまうのが正直なところだ。
むしろ繋がりがまた一つ増えた事にしよう、とポジティブに捉えて俺は目の前のカレーに集中する事にした。現実逃避ともいう。
大きな病院で検査を受け個性の発現が認められた。ただ俺の個性がどういうものなのかと言うのははっきりわからず、父の個性のように手の甲に電気を通すと何か起こるのではないか、とそういう事を言われた。
この世界では個性を発現したばかりの子供が個性の使い方がわからずにパニックになったり怪我をしてしまうケースが多くあるため、俺の個性の方向性が少しだけでもわかった母はほっと一息ついていた。
試しに病院で弱い電流を流して検査したが薄く光るだけで何もなかった。
家に帰って電気を令呪に蓄えて何か起こらないか色々と試すもうまくいかず。父の個性を参考にして体の力をほんの少しあげるくらいしかできなかった。それも電力が少ないのかすぐ切れてしまう。
手の甲の模様が令呪なだけに期待していたのだが肩透かしをくらってしまった俺は日々を上の空で過ごしていた。
そんな俺に父は「個性なんて鍛え方次第でどうにでもなるさ!」と励ましてくれたし、母は俺の体に個性を使って何か感覚が掴めないかと協力してくれた。
そうして日々は過ぎていき俺は小学校を卒業し、季節は中学の終わり高校受験シーズンになっていた。
あざした
見切り発車だったけどなんとか先が見え始めた。
次の話は山場の予定なので頑張って書きます