騙されたユメ先パイがホシノと一緒に出演した透き通る系裏ブルーアーカイブが鬼バズりした世界線 作:M92A&J941
さておき1話後編です
各所に張り巡らされた監視装置からの情報を、愛用のタブレットで確認したアヤネは、この攻撃が先日も襲撃してきたカタカタヘルメット団によるものと結論づけた。
また性懲りも無くと憤るセリカや、無言で弾薬ケースに手を伸ばすシロコよりも、この場の誰よりも激怒していたのはホシノであった。よりにもよって妻子が遊びに来ているこの時に――表面上は余裕綽々に振る舞ってはいたものの、目は笑っておらず、額には青筋が浮かび、ハラワタは煮えくり返っている。
「アヤネちゃん、
「ひゃ、ひゃい。9mmパラベラムは2ケースあります、開封分を差し引いて80発ほどかと」
「OK、充分だよ。それと
滲み出る怒気に萎縮気味のアヤネを尻目に、据わった目をしたホシノは、自分の
無遠慮に弾丸や爆弾をばら撒かれる喧騒の中、廊下から聞こえた小走りで近づいて来る足音に、唯一気付いたホシノは、後輩達を手で制しつつスッと扉に向かいガラリと開け放った。
「ユメ先輩、こっちから迎えに……って、なんて格好してるんですか!」
委員会室の前で止まった足音が、娘を連れた嫁だと確信していたホシノだったが、肩から鳩尾まではだけたトップレス同然の出で立ちをしたユメに、思わず頬が熱くなった。ユメはキョトンとしてから、視線を下げると合点がいったと顔を上げる。
「? ああ……丁度ユノちゃんにおっぱいあげてたからね」
走っていた時にずり落ちて、肘に引っ掛かったらしいワンピースの肩布を直す為に寄り添うと、ホシノの目には必然的に大きな乳房が飛び込んで来る。急いでいた為か、片方は赤子の唾液と母乳で濡れたままで、もう反対側も母乳が滲んでいる事も、ホシノには確り見て取れた。
「別に女の子しか居ないんだから、平気だよホシノちゃん」
耳まで赤くしながら、嫁の衣服を整えるホシノに、頭上から暢気な言葉が落ちてくる。自身より1頭身ほど背の低い旦那さまが、無言で手を動かす様子にユメは小さく「あ……」と閃いた。
「――ホシノちゃん、大丈夫? おっぱい吸う?」
「なっ……!!」
平常心を保つ為「ワンピースの丈が膝上だったのは幸いだった」などと必死に考えていたホシノは、後輩達の目の前でとんでもない事を宣うユメに絶句。それは「いやまあ好きですが、本当に大好きなんですが」と頭の片隅を過る思考/ホシノは慌てて後輩達に振り返る。
視線を冷たくしたセリカを、頬を染めながらアヤネがヒソヒソと宥めている。シロコは興味津々といった様子で目を輝かせている。ノノミは胸を両手で持ち上げながら、自身より数カップは大きなユメの乳房と、自分のそれを見比べていた。
「こ、これは違うんだって――!」
広義的に母乳は、汗や尿と同じ排泄物であり、乳腺内に溜おいたままでは良くない。赤ちゃんが飲み切れない分は絞り出す必要があるし、飲ませる母乳はなるべく作られたてが良い。
「――だから
と、医学的根拠を基に、言い訳をするホシノだったが「定期的にユメの胸に吸い付いている」と墓穴を掘っている事には気付かなかった。
「でもホシノちゃん、おっぱいちうちうしながら手でシテあげるの好きだよね」
そして、愛妻によって後輩達に性癖を暴露される恥辱に、ホシノは頭の中が真っ白になった。
彼女たちを正気に戻したのは、ひときわ大きな爆発音だった。慌ててアヤネがタブレットで監視カメラを確認すると、正門が吹き飛んでおり、敵勢力の幹部らしき赤い衣装のヘルメットが高笑いしながら、煙を上げる
「みんなはユメ先輩とユノに付いていて、大した数じゃ無いし私が全員片付ける」
アヤネとノノミは委員会室で籠城、セリカとシロコは上階からライフルでの援護。特に擲弾兵を狙撃で排除する事を優先。後輩達の反論を封じるように、ホシノは矢継ぎ早に指示を出し、アヤネからP229を受け取った。
「ホシノちゃん――」
「なんですか? ユメ先輩はここでみんなと――」
部屋を出ようとする恋人に声をかけたユメは、振り向いたホシノの頬に手を添えると、軽く身を屈めて唇を重ねた。驚きに大きく目を開いたホシノから離れると、ユメは可愛い後輩を諭す姉さん女房の顔になる。
「ちょっと怖い顔してたよ、ホシノちゃん」
2年前を思い出すユメの笑顔に、噛み締める様に目を閉じ、そして開眼したホシノからは、刺々しさがサッパリと消え失せ、口元には笑みが浮かんでいた。
「うへへ……おじさん、張り切っちゃうよ~!」
「いってらっしゃい、ホシノちゃん」
駆け出したホシノと、見送るユメを、突然のキスを目撃した衝撃で、揃って頬を染めながらポカンと見ていた面々が、我に返るには数秒を要した。
校庭に点在する遮蔽物の陰から大跳躍、文字通り飛び出したホシノは、空中で敷地内に侵入したヘルメット団員を一瞥で全て捕捉した。右手のM92Aと、左手のP229が、共に火を噴く。恐るべき精度で撃ち放たれた9mmの火箭群は、必中の矢となってヘルメットの風防ガラスを穿ち貫き、一撃の下に侵入者達を昏倒させる。
そのまま吹き飛ばされた校門前に陣取ると、ヘルメット団のSIG556突撃銃やUZIサブマシンガンによる弾幕を、最小限の動きで避けながら、ホシノはインカムで委員会室を呼び出した。
「アヤネちゃん、他に敷地内に侵入した奴は居ない?」
「はい、学校敷地内に侵入した敵勢力は全て無力化されています」
「了解、じゃあこれから校門前と通学路でたむろしている連中を処理するねぇ」
その間にもホシノは、的確に左右の拳銃で狙撃して無力化している。
「っと、弾切れだね」
そう言いつつも、薬室にはまだ弾丸が残っている。しかも銃口に身を晒したままでホシノは隠れる様子も無かった。
リリースボタンを押し込むと空になったマガジンが滑り落ちる。乱戦状態に等しい中で冷静に残弾をカウントして、初弾装填の手間を省いている。弾雨に曝されながら、まずM92Aをリロード、続いて借り受けたP229をリロード。
「さて、一気に
それまでの揺れる柳のようなゆったりとした動きから一変、ホシノは雷光の様な疾さと鋭さで突撃、ヘルメットを被った無法者達の目を一瞬で置き去りにして、敵陣に肉薄すると、端の方にいた雑草の側頭部に跳び回し蹴りを叩き込んだ。フルフェイスメットが粉々になり、15メートルは吹き飛んで壁にめり込んだ同輩に一同は色を失う。
それは小鳥遊ホシノという傑物相手には目に余るほどの隙であり、その2~3秒で彼女は全ての敵配置を把握する。
動きだけを見れば、ホシノは銃を横構えにして腕を払った様にしか思えなかった。しかしその一閃は、機関砲の制圧射撃にも似た結果を生み出し、その早撃ちで7名の団員が風防を撃ち抜かれ昏倒していた。
カタカタヘルメット団が文字通り全滅したのは、ホシノの出撃から3分足らずの事だった。
「うへぇ、ちょっと鈍ったかなぁ。最近はシロコちゃん達に任せっきりだったし」
敵1人につき1発、マガジン4本分で事足りる計算だったが、数人ほど2発使ってしまった為、赤ヘルメットなどの3人は殴り倒す事になった。呟きながら委員会室を呼び出すと、すでに状況確認を済ませていたアヤネが応えてくれた。
「敵勢力、全員の無力化を確認しました。ホシノ先輩お疲れ様です」
「よしっ。じゃあシロコちゃんとノノミちゃんを寄越してくれる。セリカちゃんとアヤネちゃんは待機で」
あとはロープやワイヤーなどの拘束具とリヤカー。ヴァルキューレ警察学校に引き取って貰う前に、身包みを剥いで、武器弾薬を鹵獲しよう。5.56×45mm弾や9×19mm弾は共通だ。特にシロコは剥ぎ取りが妙に巧いし、ノノミは意外と力持ちだ。セリカは敵対者とはいえ、ひん剥くのは抵抗有りそうだし。
そんな事をつらつらとインカム越しに綴っていると、カタカチャと変な音が聞こえた事に、ホシノは首をかしげる。
「ホシノちゃん」
「え? なんで?」
「アヤネちゃんに、インカムを借りたの」
あの妙な音は、インカムを外して付け直した音だったのかと納得するホシノは、愛する人の声に目を細めた。
「ねえホシノちゃん――帰ったら、いっぱいシようねっ♡」
ラストシーンのユメホシの会話は、アビドス対策委員会の全員に聞こえています。
正に筒抜けで、全員が聴いています。
大事な事なので2回申し上げました。
ホシノは勿論、他のメンバーがどの様な反応をしたかは、読者の皆さんのご想像にお任せしたいと思います。
キヴォトスいきもの図鑑
アビドスパパサンユメモドキ
キヴォトスさいきょうのせいぶつ。(かもしれない)
ユメセンパイ種と番いになった事でシン化したアビドスホルス種。
近縁種であるアビドスオジサンユメモドキと同じように、普段はユメセンパイに擬態しているが、戦闘力はその比では無い。
極めて近い近縁種にアビドスアカツキホルスユメハヨメが居るらしい。
アビドスウシチチママセンパイ
基本的にはアビドスヨメセンパイ種と同一種。ホルス種と番いになってから暫くすると、こちらの名称で呼ばれるようになる事がある。