「いらっしゃいませ」
扉を開くと入店を知らせるベルの音とカウンターの向こうでグラスを磨く店主のベルベットの声がかえってくる。レピタとの遭遇から特に問題なくヨミハラを歩き今はとあるBARまでやって来た。
このBARはベルベットという女性魔族が経営するBARで俺がよく利用する馴染みの店でもある。まあ、まだ未成年なので酒はあんまり飲まないし飲んだとしてもアルコールの低いものを少しだけだ。法律違反?このヨミハラには日本の法律違反は適用されないというかできない。
店内では既に待ち人がグラスを傾けて酒を飲んでいた。その隣に迷いなく座るとベルベットによっていつものほぼノンアルコールのカクテルが出てくる。
仮面ライダーベイルのレーダーユニットであるダイナスティニーディスターブにより改めてこの場所にこの3人しかおらず盗聴器やカメラの類も無いことを確認すると変身をときカクテルを口に運ぶ。
「美味い」
酒、というかアルコールの味が苦手な俺にとってはそれをあまり感じられない酒というのは貴重だ。
「ありがとうございます」
俺の言葉にベルベットは嬉しそうに言葉を返す。
もっと気軽に来れたらなぁ、あと仕事の話しも無しでただだらだらカクテル飲んで過ごしたいなぁ。まあ、今日は無理だけど。
「こんばんは。雑賀孫一」
「こんばんは。エドウィン・ブラック」
一息ついたところで俺を待っていたブラックから声がかけられる。
「最近どうかね?」
「相変わらずですよ。なんでこの歳でこんな仕事漬けにされてるんですかね?」
「君も一族の長だ、それ相応の苦悩もあのだろう?まあ、君の言う仕事はそちらではなく五車の方か」
「雑賀衆の長としての仕事なんて五車に比べらたら楽ですよ」
「そうだろうな」
「そちらはどうなんです?」
「こちらも相変わらずさ。ただどうやら鼠が走り回っているみたいでな」
なるほどそれが今回の依頼という事か。
「その鼠の駆除を頼みたいんだよ。少々おいたがすぎた」
魔族の方か人間の方かは知らないがどうやら相当目障りらしい。にしてもヨミハラでおいたがすぎたとは何をやらかしたのか。
「詳細についてはこれに」
そう言って渡されたのはファイリングされた書類だった。軽く目を通せばどうやら娼館を隠れ蓑に薬物関連の研究をしている米連から来た組織らしい。しかも素材は魔界産と人間界産の両方で品種改良にも手を出してる。薬品も毒や媚薬といったものから肉体改造系のドーピング剤やらとにかく多岐に渡るが人体に関係あるものというのは共通していた。
そしてその薬品類はヨミハラの住民で実験されているようで実験後の住民は実験の成果を見る為にヨミハラに放たれココ最近様々な事件を起こしているようだ。
で依頼はそんな組織のデータ奪取と壊滅だそうだ。
まあ、邪魔だけど研究データは興味深いのでそのまま
その点ブラックは性格が軟化しているのが原因で敵組織の代表格とされてきた企業グループ『ノマド』も、裏の顔が凶悪な犯罪結社である本家シリーズとは異なりこの対魔忍RPG時空では、「魔界の停滞と秩序に耐えられなくなった魔族の受け皿」を理念として設立されたのと同時に「魔界から逃れた魔族が無闇に人間に危害を加えないよう律する」と言う条件で人間の協力者を取り込んでいるので、社会的には必要悪とも言える存在となっている。まあ、井河長老衆の洗脳じみた教育せいで井河からはバチバチに敵視されてるけどな。
とりあえず任務を受ける事自体には異論は無いな。報酬も良いし。
「明日には終わらす」
「頼もしい限りだね」
ヨミハラに来るにあたって完全武装できているのでこのまま任務に移れるが一眠りしてからの方が良いだろう。
「ところで、この後暇かね?」
「明日、任務ができなくなるんでパスで」
「それは残念だ」
ブラックの『この後暇?』は戦おうぜの意なので全力で拒否する。自分を殺せそうなやつとは嬉々として戦おうとするその戦闘狂じみた趣味はどうにかなりませんかねぇ。前に一度やった時はこっちは死にかけでヒイコラ言ってたのにブラックは全身から血を吹き出しながら笑ってたからな?とんだ化け物だよ。
あー、この歳でストレスでハゲそう。もしくは胃に穴があくわ。
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