剣丞の親友に戦闘狂がいたなら   作:まくろ

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忍びの戦い方

「久遠さまは居るか。」

「…どうした。旭。ひよとの婚約は上手くいきそうか」

「悪いがそのことは後から話す竹中半兵衛が稲葉山城を乗っ取った。悪いけど評定って開けるか?」

「………何?」

 

俺が探して数分も経たずに探すとすぐに見つかった久遠さまに告げる。

 

「それは本当か。」

「マキ。」

「は。主犯と思われるのは西美濃三人衆そして主犯は竹中重治殿総勢16名。」

「……なっ。天下の名城をそんな少数名で落としたのか。」

「まぁ、やり方は色々あるだろ。家臣団ってことは外から攻めなくても内に入る方法はある。」

「……なるほど、しかしどうやって武具を中にいれたんだ。」

「十名くらいなら刀くらいなら包を入れて差し入れ持ってきたとか献上品を持ってきたとかいえば入れてもらえるだろ。俺とかのお家流もそういうことできるし。」

「なるほど、……まぁ、どっちにしろ調べる必要があるな。」

「一応うちの隊で既に準備してもらってる。4人くらいなら評定後にならすぐに出せるけど。」

「そうか。それなら貴様を入れて剣丞、ころ、ひよだな。」

 

ちょっと待ってくれ。それはこっちの隊が少し不味い。

 

「…俺やひよもか?墨俣の件で内政溜まってるんだけど。」

「忍び衆や墨俣では旭隊に任せっぱなしになったからな。それくらいなら内政官を派遣してやろう。それにお主らには元々武功に期待してるからな。少しばかりは大目に見るぞ。」

「……大目に見るって。まだ領地のことさえ把握できてないんだぞ。俺の隊は。」

「その代わり川並衆がおるだろう。貴様らには領地運営よりも忍びや戦のほかにも調略や裏方もできる人材を集めておる。」

 

一応理解はしているし、久遠さまが何を求めているのは知ってるけど……

 

「久遠さま。あいつの親友と未来の義理の姉さんとして、1つだけ忠告しておくけど、あいつ俺以上に暴れ馬やぞ。」

「……何だと?」

「あいつが俺の暴れぷりに口出すだけだして何も止めたりしないだろ。あいつ、姉に特殊な人間が多かったから出来ることが俺よりも多いから余計にたちの悪いぞ。」

 

俺は戦闘面や忍びでは役に立てるけどそれ以外はさっぱりである。あいつ多種多様であり、なんなら俺が抑え役に回る機会も多いのだ。

 

「…だからあいつは無茶するけど、言っていること正論だから、多分押し切られるんだよなぁ。だからこそ、裏方仕事が多いのは忍び込んだりする仕事が多いってことだと勘違いしそうだな。なんなら俺も剣丞が忍びだから無茶は今後逃れられないぞ。」

「……本当か?」

「本当だよ。そうでもなければあの模擬戦で勝つために麦穂の胸を触るなんてするわけないだろ。あいつもふざけるところはぶざけるけど、……1回やるといったらそれに向かって一直線だからな。」

 

それが剣丞のいいところであり、悪いところでもあるのだ。

 

「まぁ、内政官についてはそうさせてもらおうかな。」

「どうしたんだ?久遠さま、旭。」

「あれ?和奏か。どうした。」

「いや、早馬で旭が清洲城に来たから気になって。一発屋行こうとしてたんだけど。」

「その件については評定を開く。また旭隊の力を貸してもらおうか。」

 

最近困ったらうちの隊出てるよなぁと思いつつ苦笑しざるを得なかった。

 

 

「……なんかあっさりだったな。」

 

その後評定を開きすぐさま美濃へ向かった俺たちはすぐさま宿に入れた。

 

「そりゃ斎藤にとったら一大事だけども俺達にとっては戦う相手が変わったくらいだしな。」

「そうですね。でも、どうなんでしょうか?竹中半兵衛さんでしたよね?確か前にお頭は戦で相対していましたけど。」

「竹中隊には攻撃しないようにしてたし、なんか向こう側も策略もたててない感じだったから分からん。」

 

実際あの戦では忍びの戦い方をしていたわけだしな。

 

「犬子はなんか知ってるか?」

「わん?新加納では壬月さまの兵もかなりの負傷者がでたからね。」

「……何で犬子が来たんだ?」

「わふ。雛ちゃんが南雲隊だけで稲葉山城に討ち入るって言ってたから。」

「ん……。討ち入るというよりも美濃攻めの下見も兼ねてるからな。とりあえず井ノ口と稲葉山城か。」

「それならひよと旭で井ノ口に出たらどうだ?」

「ん?………ん〜。ごめん。俺は稲葉山城かな。流石に城攻めの時に忍び込む経路決めてしまいたいし。」

「……えっ?お頭忍び込むんですか?」

 

驚きの声があがる。

 

「…そうだけど。ついでに剣丞も連れて行くつもりだけど。」

「あの、それってかなり危険なんじゃ。」

「ん?危険だからこそ俺等がやるんだろ?」

「どういうことですか?」

「こんな難しい仕事他のやつにまかせたら。何人死ぬかも分からないだろ。」

「分からないってその仕事を旭様と剣丞様が。」

「それが忍びなんだよ。」

 

俺の言葉に犬子が言葉を止める。

俺は武将ではあるものの一人の忍びだ。

だからこそ。その任務に関しての責務はかなり重いし、それが褒美としてかえってくるが、その責務をこなせるようなものはまだ育っていないのが現状だ。

まぁ、でも今回の依頼は剣丞を連れていけるだけの余裕はあるけど。

 

「まぁ、今回の件はそれほど危険じゃないけど。どちらかといえば失敗が許されないから俺が行くだけなんだけどな。」

「……そうなんですか?」

「まぁな。……忍びは後ろが山岳になっている城ほど忍びやすいんだよ。一番厳しいのは水堀に囲まれた城や見晴らしのよい城。所謂清洲城とかな。実際もう何人かは城内に潜入してるんだよ。今日の知らせをしてきた忍びもその一人。なんなら城の地図じたい既に持っているし抜け道もいくつか知っている。もう既に忍びの対応どころじゃないのが今の斎藤家なんだよ。」

 

だからこそ稲葉山城ということじゃなければ既に落ちるのは目に見えている。

 

「それじゃあなんで今日来たんですか?久遠様にそういえば良かったんじゃ。」

 

確かにそれだけだったら別にそれでもいい。でも、もう一つ目標があれば話は別だ。

 

「ん?今回美濃に来たのは竹中半兵衛の勧誘のためだよ。」

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