剣丞の親友に戦闘狂がいたなら   作:まくろ

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決戦。桶狭間

「いっつぅ。なんだこれ。」

 

剣が光ったと同時に俺は浮遊感に浮かばれ空を飛んでいたはずだ。

近くには剣丞がうつ伏せ姿で倒れている。意識があるのでいいのだが、空はあいにくのゲリラ豪雨。このままだったら最悪低体温症の可能性もある。

それでいて一番やばい現象は今この時点で俺たちは大勢の馬に乗った人間に囲われていることだろう。

 

「なんだ?急に光が落ちてきたと思ったら。」

「どうしましたか殿!?って何だ此奴は?」

 

どうやら空から落ちてきたところは変わりはないらしい。

つーかすげえ美人だな。うちの叔母さんや剣丞ところの叔母さんたちと変わりはないだろう。

その後ろには多くの甲冑を着た兵らしきものが俺の周囲に集まる。

刀を差し大降りの雨の中でも派手な甲冑を着込み、かなりの腕があることが想像される。特にこの赤色の鎧を着た大柄な女性は明らかに度を超えている。

 

「……」

 

一人なら逃げ切れるけど、さすがにこの状態はまずい。というよりも土地の理もないしここが外史なのであれば…おそらくこの武将はおそらく相当有名な武将であろう。

そして旗印が見える。それはどこか見覚えのある菊の家紋。それを表すのは織田家であろう。

お互いに緊張が走っているがその中で言葉を紡いだのはその殿と呼ばれた女性だった。

 

「おい貴様に聞きたいことがある。一体どうやって天から落ちてきた?いやそもそもどうやって天に昇った。」

「…はい?聞くとこそこ?普通刺客とか疑うんじゃないのか?」

「それをお前がいうのか。」

 

俺はあっけにとられる。どっちかといえばちょっと抜けてるのか?

どうやら、というかおそらくだけどこの抜けている少女が織田信長だろうか?少しだけなんばん

 

「刺客なのか?天から落ちてきたにも関わらず。」

「いや違うけど、……いや、天から落ちてきたのは…この刀を触ったからか?」

「刀?」

「おそらく妖刀の類だと思うけど、……つーか戦の途中だけどいいのか?」

「あぁ、別に構わんだろう。どうやら今川方は田楽狭間にて小休止しているらしいからな。」

「普通光が天から落ちてきたら忍びを出すんじゃないのか?」

「……あっ!」

「おい。あんたらの殿さん大丈夫か?どこか抜けてるような。」

「いうな。小僧。」

 

あっ。はい。というよりも田楽狭間ってことは桶狭間の戦いか。これ。

ゲリラ豪雨の中の奇襲だったよな。

 

「……はぁ。まぁ何かの縁だし、少しだけ助太刀しようか?」

「えっ?」

「一応少しばかりは腕は立つからな。それに、……ちょっと連れが死にかけそうだし。」

「連れって。そいつのことか?」

 

剣丞を織田信長だと思われる女性は指を差す。俺は頷くと少し

 

「あぁ。俺の友達。……できれば加勢するからそいつは助けてくれたら助かるんだけど。」

「別にいいがそいつは役に立つのか?」

「最低限度は戦えるぞ。まぁこの世界ど人殺しはしたことないし戦なんかもしたことないけど。まぁ俺も戦自体は初めてだけど。」

「お主は戦えるんのだな。よい。なら兵に混ざれ。」

「殿!?よいのですか!?」

 

驚いたようにしている一人の女性に俺は少しだけ驚く。

この人もおそらく相当に強い。どちらかといえば力よりも早さを極めたタイプであろうか。

 

「あぁ。その代わりその男の身柄預かってもよいか。」

「まぁ当然だろうな。人質としても保護してくれるのならいい。」

「あぁ。それと貴様の名前は?」

「南雲旭。性南の雲って書いて名は一文字で旭。ついでに寝ているのが新田剣丞。」

「デアルカ。ん?お主真名は持ってないのか?」

「真名?何それ?俺も剣丞も名前はこれだけだ。まぁ。旭って呼ばれることが多いかなぁ。俺は妹多いし。」

「ほう。我の名は織田三郎久遠信長。織田久遠でも呼ぶと良い。」

「了解。う〜ん。それなら20人ほど進軍速度が早い兵を貸してもらえる。田楽狭間まで案内してくれると助かる。どちらかというと遊撃の方が得意だから。」

「遊撃か?」

「こう見えても忍びだから。俺。」

 

その言葉に一人の女性が睨みつける。

まぁ、この場面で後々バラさない方が面倒になるだろう。

 

「もしかして他国の草か?」

「それだったら言う必要ないだろ。う〜ん。それじゃあとある程度の作戦を伝えるとこの場合馬よりも歩兵、それも少数のの方が見つかりにくいだろうしな。その代わりできるだけ早めに動きたい。もし光につられて偵察部隊を出すとすればここに本陣からある程度の離れるはずだろうからその隙を奇襲したいんだよ。できればその偵察部隊と交戦してくれたらなおさら助かる。」

「…なるほど。だから速度を求めるのか。……それなら小平太と新介それとひよ、それと壬月と柴田衆を貸し出そう。」

「久遠様!?」

「構わん。これより織田久遠信長の一世一代の大博打。天から降りてきた貴様に預ける。」

 

どこからその信用ができるのか。俺が小さく苦笑してしまう。

でもどこかこの女性の力になりたいと思ってしまう。

まぁ俺にとっても大バクチだ。最悪剣丞が死ぬ。元々家庭のせいで唯一できた男友達というよりももはや親友に近い。

それに俺にとってもう戻れぬ師匠たちの最後の依頼でもある。

 

「了解。というわけで後攻めよろしくお願いしますね。えっと柴田様でいいのか?」

「壬月でよい。まぁ期待はせぬが。」

「それでいいですよ。俺は俺の仕事をするだけなので。」

「はっ!生意気小僧が。」

 

そういいながら俺たちは田楽狭間に向かうのであった。

 

 

 

しばらくほど音をなるべく立てずに走ると俺が真っ先に本陣を見つけた。

そこには今川のだと思われる軍旗と本陣がそこには存在していた。

見張りの数もかなり少ない。あとはどこを攻めればいいのかを考える。この人数だろうしなるべく騒ぎは起こしながらも逃げられるようではならない。だから一直線で今川義元の首を取る必要がある。

 

「…あの!旭殿!?」

「ま、待ってください!!」

「ちょ、ちょっと早すぎますよ!!」

 

すると少しの将兵が後をつけてくる。確かひよと小平太と新介って呼ばれていた少女だ。

 

「まぁ山道は慣れてるしな。ところでどれが今川義元かわかるか?」

「えっ?確か胸白の鎧に金の八龍を打ちたる五枚兜をきているってことだけど。」

「……了解。」

 

そして少しばかり兵を見回すと鎧を探すがその姿は見つからない。雷鳴が鳴り響く雨の中俺たちは目を光らせ探す。

そしてしばらくして

 

「いた!!」

「どこどこ?」

 

と小さな声が聞こえる。そして指差した先には大きな樹の下で陣羽織などがおいてあり、その中でも鎧すらも脱いでいるのであった。

 

「うへっ戦場なのに鎧脱いでいるのかよ。」

「でも、それって好機ってことですよね。」

「あぁ。攻め時だろうな。……どうする?俺は少しだけ突っ込むべきだと思うが。」

「賛成。せっかく私たち四人が来たのだもの。武功は独占してなんぼ。呼子を鳴らしたら、四人で突っ込みましょう。」

「了解。首をとるのは早い者勝ちってことで。」

 

俺も頷き使い慣れている二つの小太刀を胸の中から取り出す。恐らく全員がもはや一人の首を狙いそして

そしてタイミングを見計らいそして新助と呼ばれた少女が声をあげた。

 

「今よ!」

 

その瞬間俺は8mほどの坂を飛び降りすぐ様一直線で今川義元へと向かう。

 

「何奴?」

 

と言うまにも俺は既に中間地点も突破し武器をとらせることもなく突破に成功していた。

 

「と、殿をお守り。」

「増援は呼ばせねぇよ。」

 

俺は最低限でありながら時々指揮を出そうとしている武士の首をはね指揮系統を破壊していく。そして数人に守られている奴を発見。さっき上からみた総大将だと思われる奴に俺は小太刀を向ける。

 

「……今川義元だな。悪いな。こっちの都合で首をもらうぞ。」

「ちょ、なにやつ。」

「南雲旭。異世界からの刺客でさっき織田家に入ったばかりの新参だよ。」

 

俺は小太刀を振り下ろす。すると返り血が体中に染まりそしてもう一閃俺は首を斬り取る。

そして俺は首を持ち上げると息を吐く。思っている以上に緊張もなかったな。

元々他の世界で人を殺したことはあったためそこまで意識が少ないってこともあるのだろう。それに依頼であってさすがに剣丞を見捨てることもできなかったこともあるだろう。

でも今何よりも早くやることは勝ち名乗りをあげることだろう。俺は一息入れ大きな声で名のる。

 

「織田家新参南雲旭。今川義元の首を討ち取った!!」

 

するとざわめき始める周囲に俺は警戒を強める。せっかくここまでやったのだ。この場で死ぬなんてことは本当に無駄死にもほどがある。仇討ちなどもある可能性もあるだろう。小太刀を握る手に力を強める。

しかしそんな心配もなく後退していく今川軍に俺は少しだけ息を吐く。後ろには壬月さんも到着していることもあるしもはやこれくらいで大丈夫だろう。

 

「凄いじゃない!!あの東海1の弓取りの今川義元を打ち取ったの!?」

「ん。って新介と小平太か。こいつであってるよな。」

「えぇ。でも、あなたあそこから飛び降りたのによく平気だったね。」

「平気っていうか慣れてるしな。追撃はしなくていいだろ。さすがにこの人数ではな。」

「そうですね。でも何人武将首とったんですか?」

「指揮を出しているは武将は10人ほどかな。なのある奴だったかは分からんけど、増援や立ち直しされたらめんどうだったし。」

「……ほぅ。お主本当に武に優れているんだな。」

 

すると壬月さんも俺に近づいてくる。俺は首を下ろしため息を吐く。

 

「俺はかな。剣丞はさすがにここまではいかないだろうからな。」

「……これじゃ認めるしかないではないか。」

「ん?」

「もし認めんとか言う奴がおったなら私に報告しろ。柴田衆が仲裁をもってやる。」

「いいのか?」

「この戦の第一論功なのだから仕方ないだろう。それに、先行隊のほかの奴ら全員が認めてるんだからな。まぁ気絶している剣丞とやらはわからんがな。」

「まぁ大丈夫でしょ。あいつも人誑しでいえば俺以上だし、剣丞くらいだろ。元の世界でも俺の友人になれたのは。」

「……言っている意味がわからんが。」

「別に気にしないでいいですよ。とりあえずこれで戦は終わりですかね。」

「阿呆。旭にはまだやることがあるだろ。」

 

すると面白くなさそうだが頭を一回叩かれる。

 

「…やることって。」

「この戦は決着した。だからその声を聞かせてやれ。この戦を終わらせた英雄がな。」

 

俺は驚くとその場にいた織田軍にいた全員が俺の方を見て頷く。

正直俺がやるべきではないと思っていても俺は声をあげる。

 

「今川軍は引き織田家新参南雲旭が敵大将今川義元を討ち取った。この戦我が織田方の勝利だ!!勝鬨を上げろ!!」

 

すると壬月大きな声でえいえいおーと大きな声が付近から発せられその声に乗せられて大声が周囲に響きわたる。

とりあえずは一安心か。俺は少しだけ息を整える。

これからしょっぱな戦で大きな手柄を立てたけどこれがどう外史に関係してくるかな。

そんなことを考えながら俺は胸付近が気持ち悪いのに気がつく。周囲には赤色の鮮血が服に染み込んでいる。

……とりあえず服をもらおう

戦の勝者だったがそんな的はずれなことを思っていたのであった。

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