剣丞の親友に戦闘狂がいたなら   作:まくろ

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隊の日常

「詩乃。いるか?」

「旭様?」

「ちょっといいか?今日朝食食べにいかないか?」

「……珍しいですね。」

「まぁ、今日の午後からのこと考えたらな。いろいろと忙しそうだし、なるべく量を食べたいしな。」

「結構旭様大食らいですからね。」

「そうだけどさ。あんだけ動いてたらそうなるだろ。」

 

結構領主の仕事も結構体を使う。

頭や兵の件もあるし、考えることも多い。

 

「ついでに剣丞も読んでるし、食べ終わったら剣丞の勉強も見てくれると助かるんだけどいいか?」

「剣丞様のでしょうか?」

「あぁ。あいつも久遠の旦那なら色々できないと将来的に困るのは久遠のほうだしな。俺は登城して打合せあるからな。」

「あの、旭様。結局なんですが旭様休めました?」

「休みなんてないだろ。内政官が足りない中で誰ができるかと答えれば俺、ひよ、詩乃くらいだろ。さすがに次は内政官を募集しないとまずそう。」

「えぇ。それは同意です。元はといえば犬子殿を引き抜いたことに原因はありそうですが。」

「それは言うな。犬子が結構領地経営サボってるとは思いもしなかったんだよ。」

 

 

実際それがなければ領地経営がここまで忙しくなることはなかった。

でも実際ころに犬子をつかせることで犬子の鍛錬や技術は急激に伸びている現状である。

 

「そういや、詩乃はどうなんだ?」

「私ですか?」

「犬子の評価。俺目線犬子って結構状況判断に優れていると思うんだけど。まだまだ若いところはあるけど計算高いし、将来的には織田家屈指の槍使いになると思うんだが。」

「……旭様は犬子殿を買っていられるのですね。」

「まぁな。でも正直詩乃にとって織田家にとって一番狙いやすかったのは、犬子と和奏だろ。」

「……」

「さすがにわかるよ。俺に昔の子供のころにそっくりだから。あの二人。」

「旭様のですか?」

「そう。俺は子供の時はあんな感じだったからな。だから厄介事も多かったわけだけど。純粋に戦いが好きで、手柄を上げたがる。でも、犬子ってちゃんと引くべきところはちゃんと理解できているんだよなぁ。経験さえしっかりと積めば、特に犬子は今後伸びてくよ。知略方面でも武でもな。」

「……そこまで見えているんですか?」

「俺はそう評価している。だからこそ詩乃の評価が知りたいんだ。俺から見た景色と詩乃の評価は違うだろ。そういうことを含め詩乃の評価は俺は誰よりも信用しているしな。」

「本当にずるいですよ。旭様は。」

「ずるくて結構。味方を信じられないような大将にはなりたくないしな。」

 

その言葉に詩乃は驚いたようにしている。

 

「なんだよ。」

「いえ。そんな考えを持っているとは思ってなかったので。」

「……あ~。ん。下剋上とかの問題か?あ~ひよには話してるけど、俺ってそういうやつ効かないんだよ。俺に対する裏切りとかそういうことなら事前にわかる。」

「えっ?そうなんですか?」

「何なら俺個人なら毒殺や奇襲とかも効かないし暗殺とかも事前にわかるから。」

「それってお家流ってことですか?」

「いや。遺伝。元々母親の家系がそういう体質だっただけだよ。お家流というか本当にそういう体質なんらしいからなぁ。」

 

未来視と呼ばれる能力は母型でずっと持っている能力らしい。俺が魔力を持ってない原因に未来視が原因しているんではないかと親父が言っていたこともある。

まぁ毒もよほど強い毒でなければ耐性あるのだけど。

 

「…」

「なんだよ。」

「いえ。だからそんな恥ずかしいことを恥じらえずに言えるのだと。」

「…酷くね?」

「いえ。褒めてるんですよ。その見境もなく人を誑していくのは剣丞様とよく似てます。」

「それは誉めてるといえるのか。犬子はまだ寝てたしたまには二人で食べるのもいいだろ。」

「はい。おともします。」

 

その言葉で一発屋に歩きだす俺と詩乃。ひよやころがというよりも毒舌や言葉は少ないがそれでいながらよい話し相手になってくれている。

…時々驚くべき行動をするけど。

 

「あれ?珍しいじゃん。今日はこっちなんだ。旭くん。」

「あいにく。こういう日は自分で料理っていうよりもちゃんとしたところで食べたほうが気合も入るからな。」

 

一発屋に訪れると店の名物にもなっているきよちゃんが出迎えてくれる。

 

「まぁ演習だけど出陣飯ってことで。とりあえずいつものと詩乃は何食べる?」

「私もいつものでお願いします。」

「あいよ。」

 

料理を頼むとその言葉に詩乃も注文をする。しばらくたわいない話をしつつ待っているときよちゃんときよちゃんの父さんが大量の料理をもってくる。

そして詩乃焼き魚定食と、だし巻き卵に焼き魚、煮魚、おにぎりに味噌汁、漬物など大量の食べ物が並べられる。

 

「あの、旭様?これ全部食べるんですか?」

「そうだけど。煮魚は一口食べるか?」

「えっ?えぇ。」

「てかこれでも少ないほうだぞ。元の世界ではこれの二倍は食べてたし。」

「……これの二倍ですか?」

「剣丞に聞いてみろ。というよりも忍びだからこそかな。食事なんて一日食べれないことなんてざらだし、干し肉とか簡潔なものしか食べられないときもある。こういうおいしい料理を食べられるときに食べておくんだよ。」

「……」

「まぁ食べようぜ。せっかくの一発屋なんだし。ほれ煮魚。」

 

俺は一口大に詩乃の前に煮魚を食べやすいようにとり向ける。

詩乃はきょとんとしていたが頬を赤らめ一口食べる。

 

「どう?」

「おいしいです。」

「だろ。煮魚凝ったものを作ろうとしたら結構手間なんだよなぁ。」

「……本当ずるいですよ。旭様。」

 

真っ赤になっている詩乃に俺は苦笑する。

ずるくても、どんなに卑怯でも。

俺は詩乃やひよ。ころ、犬子を手放すつもりはないんだから。

 

 

 

「お頭!!ただいま帰りました!!」

「ただいまです!!」

「おっと。」

 

朝食後俺が兵の鍛錬をしていると

二人から胸に飛び込んできたの俺は受け止める。

 

「お帰り。二人とも。」

「お頭だ!!お頭。お頭会いたかったですよ!!」

「まぁお疲れ様って言いたいけどもう二仕事しないといけないんだよなぁ。とりあえず趣旨は?」

「はい。西美濃三人衆と稲葉山城の柱を何人かと、お頭が言っていたように井ノ口の町人にも了承をもらいました。」

「うん。よくやってくれたよ。犬子練度あげられるか?」

 

錬場に俺と一緒に赤母衣を鍛えている。犬子に告げる。

 

「わふ!!もっとですか!?」

「戦が近い。ただでさえ戦に関しては犬子の武ところの統率力が基礎になる。稲葉山ではちんたらしてると援軍も来るだろうし一日で稲葉山を落とすことが理想だ。てめえらもできるだけ手柄ほしいだろ。」

「「「「おう!!」」」」

「手柄の稼ぎ時だ。やる気もあるし、うちの隊はただでさえ足軽兵が多い分出世の好機は与えてやるつもりか。川並衆はころ、赤母衣衆を犬子に任せているだけあってお互いにいい影響を与えてくれてる。連携とかは今は必要ない。破壊力や起動力を重視して伸ばせ」

 

すると太鼓の音が一定のリズムで聞こえてくる。

 

「あれ?もうそんな時間だったか?」

「この太鼓の音って登城ですよね。」

「ひよところの報告が主だろうな。演習の細部もあるだろうし。ひよころ。疲れているところ悪いけど。」

「はい。でももう少しだけ補充してもいいですか?」

「私も。」

「……親方好かれてますね。」

「正直そこまで好かれるようなことをした覚えはないんだけど。まぁ、この二人みたいに可愛い嫁がほしけりゃ結果を出せってことだろうな。」

 

実際のところ結果をだせばもてる時代である。位の立場で婚約を決めれる立場だし。

ついでにころもなし崩し的ではあるが婚約というよりもお妾みたいな形にはなるが婚約することになった。慕ってくれてるのは分かっていたし。こちらからも異存はないのだけど。その分犬子や

 

「あの、もしかしてだけど犬子さまも奥に入ったりするんですか?」

「ん?別に束縛するつもりはないけど。犬子は。正直俺の婚姻ほどなりやすいものはないと思う。織田家って今相当俺との縁をつなぐことに尽力しているわけだし。なんなら俺ってすでに三人の婚約が決められているわけだしな。」

「あっ。そういえばそうですね。」

「正直別にいいんだけどさ。そういうところもこみでひよを正室にしてもらったこともあるし。でも、絶対剣丞も何もしなくても女の子を誑していくんだと思うけど。」

「それ旭様が言うと説得力がありますね。」

 

すると最初の百人である。創介があきれたように告げる。

 

「うっせぇ。創介進軍準備で演習場まで軍を前進しろ。」

「了解です。それで、私たちはどうしましょう。」

「美濃方に動きがあれば伝えろ。」

「御意。」

 

そして去っていく創介に俺は苦笑してしまう。本当に初めて会った時とは別人だな。

 

「あっ。ついでにこの演習も結果だしたら昇給考えるからな。」

「「「えっ?」」」

「ひよ。ころ、犬子行くぞ。創介、詩乃とともに兵は任せた。」

「……は、はい。」

 

その言葉に隊の仲間が騒めきを残して俺は登城するために歩き始めるのであった。

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