TCG世界に転生したけど転生特典がチートカードだったせいで全方面から注目を集めている 作:ノーモアセンス
ホビーアニメというとベーゴマとかビー玉とかを俺は想像するわけだが、しかし世間的に言うとホビーアニメとはカードゲームアニメの事を指す場合が多い気がする。
ホビーというとやはりトレーディングカードゲームが一番強いような気がするので、だからその延長でホビーアニメとはカードゲームみたいになっているのかもしれない。
なんにしても、ホビーアニメ。
アニメである以上面白くないといけないので、かつアニメが対象としているのは基本的に子供であるので、だからその演出は派手である事が多い。
爆発、光線、雨あられ。
そこまでは良いけど──いや、本音を言うと全然良くはないのだが──ホビーアニメにおけるカードの効果はやたら派手だ。
一枚のカードがメタクソな値段で取引されるのは当たり前、それで人死が起こる場合だってある。
それだってまだ序の口だ。
俺はカードゲームバトルを阻止するために子供をスナイパーライフルで狙い撃ちするやつを知っているし、そしてそうするのが当たり前なくらい、世界はカードゲームバトルに命運を握られている。
そう、世界の命運を握っているし。
それは比喩ではなく、直喩的な意味でもある。
つまり──カードの効果が本当の意味でリアルなのだ。
例えば……そうだ、ここに『ライトニングソード』みたいなカードがあるとしよう。
それは使うと本当に雷の剣が出てきて人を攻撃する。
まじでやばい。
そりゃあスナイパーライフルで攻撃だってする、だってそっちの方が火力低いし。
そしてカードゲームにはお約束と言っても良いようなものがある。
即ち、『古に伝わりし伝説のカード』である。
いやカードゲームにそんな歴史あるはずないじゃんと思われるかもだが、しかし割と普通にどの媒体でもこのような存在は現れる。
古代エジプトに始まり、モンスターの一族だとかなんとか言ってやべーカードがわんさか出てくるのだ。
そして、何より現状において問題なのは。
「神童ルナ! 今日こそテメーの『神のカード』を奪ってやるぜ!」
その、曰く『神のカード』を転生者である『私』持っている事っすかね……
多分、転生チート的なものだと思う。
マジで私をこのホビーアニメ世界に転生させたやつ許せねー。
美少女になった事を差し置いても、世界を滅ぼせる『神のカード』を持たせやがったのは勘弁してほしかった。
それこそホビーアニメみたいにカードゲーム「ライトナイツ」で世界を滅ぼさんと悪巧みしている悪の組織が普通にあるのに、そこに渡るとかは思わなかったのだろうか?
ちなみに私は親とかなしにいきなりこの世界にポップした、異世界転移と異世界転生の中間みたいな感じの事をしたやつである。
あるいは、もしかしたら憑依系かもしれないがそれはさておき。
「バトル!」「……ばとる」
勝手に戦いの火蓋が切って落とされる。
ホビーアニメ特有の強引なストーリー進行であった。
「ライトナイツ」は持っているキャラクターをターン進行事に増えていくマナを消費して武装させて敵のライフを攻撃していくゲームである。
例えば私が使っているキャラクターカードは「アポカプドラコ」。
属性は『ゴッド、ドラゴン』であり、高火力高耐久の大器晩成型だ。
序盤は守りを固め、強いカードを装備できるようになったらそれで攻撃していくのが普通のドラゴン属性。
そう、それが普通だった。
しかし、私にはその『神のカード』があった。
「【7日目の休日】、発動」
その宣言に敵の「なんとか」は動揺する。
「て、てめえ! それは──」
「呪文カードの効果により、私は今回のターンに限り最大マナを使えるようになる。その後、バトルに強制敗北するけど」
ぶっちゃけ最序盤でいきなり終盤にしか使えないカードを使えるようになるってチートよなと思いつつ。
「私は【魔法聖剣AXIS】を装備する。このカードが装備された時、相手のバトルゾーンに何も置かれていない時に無条件で勝利する事が出来る」
なんか神々しい光が降り注ぐ普通の公園内で、私はさっさと戦いを終わらせるべく相手がバッドラックとダンスってる事を祈りつつさっさと装備カードを場に出して。
そんでもって、終わったらカードバトル警察に捕まりかけたので逃げた。
いや、カードゲーム警察ってなんだよ。
登場するカードの種類は。
「キャラカード」……持っている属性によって使えるカードが制限される。
「魔法カード」……ターンの最初に一度だけ使える。
「シールドカード」……敵のターンに一度だけ使える。
「装備カード」……コストを消費して場に置きキャラに装備する。
な感じです。
なお、クロス◯アみたいに途中から追加されるタイプのカードもあるかも、念のため。