一年前、フランスのパリ郊外。
鉛色のどんよりとした曇り空の中、教会の鐘の音が悲しげに鳴り響いた。
由緒正しい古いヨーロッパの貴族である、ドラクーン家の葬儀が執り行われていた。
大勢の参列者は、ひそひそとある事を話していた。
「ドラクーン家の財産を彼女が継いで、やっていけるのか?」
「たった1人で何ができるって言うんだ」
「両親を亡くしたのに、涙の一つも流さないなんて、なんて冷たい娘だ」
参列者の話は、そんな物ばかりであった。
ドラクーン家は三人の家族だったが、両親が1人の娘を残して、天国へと旅立った。
屈強な執事に手を引かれた少女は、両親の棺に花を供えた。
少女は、キッと口を一文字に結んで前を見つめていた。
その少女を気に掛けたのか、執事が話しかける。
「フェリシタシオン様…………悲しい時は、泣いてもも宜しいのですよ…………」
「いいえ、ピエール。泣くわけにはいきません。私は、ドラクーン家の当主なのですから」
その執事…………ピエールがそう話しかけると、若くしてドラクーン家の当主となったフェリシタシオン・ドゥ・ドラクーンはそう答える。
気丈に答えたが、その心にはぽっかりと穴が開いてしまった様で、今にも崩れ落ちそうだった。
その心境は……………。
『一人ぼっちになったからといって、泣いたりしてはいけない。どんなに寂しいからって…………とても耐えられないくらい寂しくたって…………』
そんな風に言い聞かせていた。
そして、それから一年後。
日向家では、日向夏美が、『ドラゴンウォリアーズ 青き星の守り人』というゲームを興じていた。
「ピッピッピ…………で、冒険再開っと!さあ…………今日こそは何としても、龍のお城まで…………!」
夏美はそう言いながら、コントローラーを操作する。
すると。
「げっ⁉︎何これ⁉︎ドラゴン⁉︎やばいやばい!あ〜んもう!冬樹しっかりしてよ!サブロー先輩、癒やして下さい〜!よ〜し!行くわよ!このっ!このっ!どうだ!ふぅ〜危なかった!」
夏美はそんな風に言いながら、ドラゴンを倒す。
ドラゴンを倒している最中、日向家の室内が暗くなる。
「あら?もう〜…………まだお昼だって言うのに!アレのせいですぐ暗くなっちゃうのよね〜」
夏美はそんな風にボヤくと、リビングの電気をつけるスイッチをつける。
すると。
「っ⁉︎」
『日向夏美に告ぐ!』
「そ、その声は…………!」
『ゲロゲロリ!我輩からの挑戦、受けてみよであります!』
「うわっ⁉︎」
強烈な電気がついて、夏美が目を守ると、そんな声が聞こえてくる。
すると、日向家のリビングに隠されていたシャッターが次から次へと閉まっていく。
そして、ソファーなどの家具が床に沈むと、ジオラマの街が作られていく。
それを見た夏美は。
「もう…………!全く懲りないんだから!」
夏美はそう言って、携帯を操作する。
その頃、街の本屋で立ち読みをしていた冬樹は。
「ん?メールだ。姉ちゃんから?」
そんな着信音が響き、冬樹は読んでいたオカルト雑誌を左手に持つと、右手で携帯を取り出す。
そこには…………。
「えっと………?『冬樹へ。ボケガエルがまた悪だくみの模様。援軍頼む』⁉︎大変だ!」
冬樹はメールを見てそう言うと、雑誌を元の場所に戻して、商店街を駆け出していく。
すると、どこからともなく、東谷小雪が現れる。
「冬樹殿!助太刀致そうか⁉︎」
「あっ…………東谷さん。ありがとう。でも、大丈夫だから」
「承知!」
小雪がそんな風に聞くと、冬樹はそう答える。
ケロロのしょうもない作戦で、巻き込むのは申し訳ないと思ったからだ。
そう話すと、小雪はどこかへと去っていく。
冬樹が信号待ちをしていると。
「冬樹君。何か面白い事?」
「サブローさん。いえ、いつものドタバタなんで!じゃあ!」
その近くの柱に寄りかかっていたサブローが、冬樹にそう聞く。
サブローの問いに冬樹はそう答えて、そのまま走っていく。
すると。
「あれ?冬樹じゃん!」
「お〜い!」
「あっ、ひかるちゃん!はなちゃん!皆も!」
冬樹に気づいたのか、そんな風に話しかける少女達がいた。
そこに居たのは、星奈ひかる、羽衣ララ、天宮えれな、ユニ、野乃はな、薬師寺さあや、輝木ほまれ、ハリー、はぐたんだった。
はな達は、HUGっとプリキュアであり、冬樹達とも知り合いである。
「どうしたんや?そんなに急いで」
「いや、軍曹がまた何か悪だくみをしているみたいで………」
「本当に懲りないわね…………」
「全くルン!」
「せっかくだし、手伝おうか?」
「大丈夫だよ。軍曹の悪だくみぐらいで手伝わせるのは悪いし」
ハリーがそう聞くと、冬樹はそう答える。
それを聞いて、ほまれとララはそんな風に言う。
えれながそう聞くと、冬樹はそう答える。
「そっか…………分かった!」
「でも、何かあったら手伝うよ!」
「ありがとう!それじゃあ!」
それを聞いたひかるとはながそう言うと、冬樹は走り去っていく。
すると、突如、日影に入ったのか、暗くなる。
「あれ?もう暗く…………?」
「やっぱり、あれ、気になるよね…………」
「そうだね…………」
はながそう言うと、ほまれとさあやはそんな風に言いながら、上空を見る。
そこには、謎の巨大なアーチがあった。
このアーチは1ヶ月前、世界各地に出現したのだ。
そのアーチは、蛇かミミズがくねっている様な見た目をしていた。
「アレから1ヶ月…………特に変化はないルン」
「でも…………気になるニャン」
「確かに……………正体不明だけど、何もしないのもあって、慣れちゃったからね………」
「そうだね」
「何だろう…………?」
「少なくとも、ケロロ達は知らないみたいだけど…………」
「宇宙人でさえも気にしてるのに、慣れちゃったんだよね…………」
「何やろうな、あれ…………」
「はぎゅ?」
それを見ていたプリキュア達は、そんな風に話をする。
出現した当初は、ニュースもワイドショーもアーチの話題で持ちきりであり、日向家でも、ケロロが夏美に問い詰められ、とばっちりを受けていた。
アーチが何もしないと分かると、人々は慣れてしまったのだ。
精々、洗濯物の乾きが悪いと文句を言うくらいで。
すると。
「やっぱり気になるから、日向家に行ってみよう!」
「確かに!何か分かるかもしれないし!」
「結局、行く事になるルン?」
「いいじゃない」
ひかるとはながそう言い、ララがそう呟くと、さあやはそう宥める。
そうして、プリキュア達は、日向家に向かった。
この時、ケロロ達やプリキュア達は気づいていなかった。
このアーチによる騒動が、地球の命運をかけた出来事に繋がっていく事を。
今回はここまでです。
今回は、『撃侵ドラゴンウォリアーズであります!』とプリキュアのクロスオーバーです。
HUGプリが出たのは、家族というテーマが共通していたり、愛崎えみるもお嬢様なので、シオンと繋がりがありそうな気がしましたので。
家族を失ったシオンには、はな達も思うところがあるでしょうし。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
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