プリキュアと他作品のクロスオーバー小説   作:仮面大佐

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ガッチャ!ホッパー1!

 荒涼としたとある廃墟。

 その廃墟を、何かを持った男が逃げていた。

 

「はぁ…………!はぁ…………!」

「ふぅ〜…………」

 

 その男が走っている中、その男の背後にいた幼い少女は吹きゴマを吹く。

 すると、男の近くにあった建物の窓が割れて、椅子などが出てきて、それが全て矢に変化する。

 別の存在が口琴を鳴らすと、矢に炎が付き、男の周りに着弾していく。

 

「うわっ!?」

 

 爆発すると、男は持っていた物を落としてしまう。

 その中から、ドライバーの様な物が出てきて、男はすぐに回収する。

 すると。

 

「やっぱり完成してたんだね。暗黒の扉を開く鍵」

 

 その男に対して、一際小さい女の子がそう言う。

 その女の子…………アトロポスの横には、2人の女性…………ラケシスとクロトーが並んでいた。

 すると、男が口を開く。

 

「違うな…………。これは生と死を司る…………希望の鍵だ!」

「ほざけ!」

 

 その男…………九堂風雅はドライバーを持ってそう言う。

 すると、ライオンの様なペイントを施されたフェイスベールをつけた女性であるクロトーはそう叫ぶと、フェイスベールを外し、風雅に襲いかかる。

 

「ふっ!」

「はあっ!ふっ!」

「うわっ!?」

「ハハハッ!はぁっ!」

 

 クロトーの蹴りを避けると、もう1人の女性であるラケシスが剣を持って襲いかかり、風雅はラケシスの攻撃を躱す。

 すると、風雅は2枚のカードを取り出す。

 



『WRESTLER(レスラー) G(ジー)

ANTROOPER(アントルーパー)』


 

 その音声が鳴ると、カードからレスラーGとアントルーパーというケミーと呼ばれる存在が出てくる。

 

「レスラー!レスラー!」

「ルーパー!」

 

 レスラーGがクロトーの方に向かい、クロトーに蹴られるが、アントルーパーが無数の個体が繋がり、レスラーGはアントルーパーをムチの様にして、攻撃する。

 そんな中、風雅は別のカードを構える。

 

APPAREBUSHIDO(アッパレブシドー)

SABONEEDLE(サボニードル)

SKEBOWS(スケボーズ)

 

 その音声が鳴ると、武士の様な見た目のケミーであるアッパレブシドー、サボテンの様な見た目のケミーのサボニードル、スケボーの様な見た目のケミーのスケボーズが出てくる。

 

「あっぱれ、あっぱれ、あっぱれ!」

「スッケボー!スッケボー!」

 

 サボニードルが周囲に棘をばら撒き、クロトーが蹴って対処する中、アッパレブシドーはラケシスと剣を交えており、スケボーズはラケシスに突撃する。

 更に。

 

KAMANTIS(カマンティス)

RAIDENJI(ライデンジ)

 

「カマ!」

「デンジ!」

 

 蟷螂の見た目のケミーのカマンティスと、電池の見た目のケミーであるライデンジが出てきて、カマンティスは鎌形の斬撃波、ライデンジは電気を放出する。

 それに対して、アトロポスは吹きゴマを吹き、近くの建材の一部を壁へと変化させ、カマンティスとライデンジの攻撃を防ぐ。

 

「カ、カ、カ、カマーッ!」

「デンジ!」

 

 すると、アトロポスから黒いモヤみたいな物が出てきて、カマンティスとライデンジがそれに捕まってしまう。

 

「ふっ!」

 

 風雅はいつの間にか手にした剣で、そのモヤを切って、カマンティスとライデンジを解放する。

 すると。

 

「ふっ!」

 

STEAMLINER(スチームライナー)

 

「スチーム!」

 

 風雅が新たなカードを一枚構えると、その音声と共に、機関車の様な見た目のケミーであるスチームライナーが出てくる。

 アトロポスの方へと突っ込み、アトロポスが回避すると、スチームライナーは風雅とケミー達を乗せて、どこかへと去っていく。

 それを見ていた冥黒の三姉妹は。

 

「ウロボロス界に逃げ込んだか」

「ほ〜んと。しぶといイケオジですこと」

「問題ない。すぐ見つけるさ」

 

 クロトーとラケシスがそう言う中、アトロポスは冷静にそう言う。

 そんな中、スチームライナーはウロボロス界へと着いていた。

 

「スチーム!」

 

 スチームライナーがそう言う中、風雅が降りると、風雅の前に98枚のカードが並び立つ。

 すると、風雅は手に持っている2枚のカードに話しかける。

 

「…………探せ。運命に導かれし者を探し出せ!」

「スチーム!」

「ホッパー!」

「スチーム!」

「ホッパー!」

 

 風雅がそう言うと、スチームライナーとバッタの姿をしているケミーであるホッパー1はそう答えて、スチームライナーにホッパー1が乗ると、スチームライナーは何処かへと向かう。

 そんな中、とある時代では。

 

「これは…………どういう事でしょうか?」

「はぐぅ…………」

 

 紫色の髪の女の子の見た目をしたアンドロイド、ルールー・アムールは、はぐたんという赤ちゃんを抱えながら、困惑していた。

 それは、周囲の風景が不安定だったのだ。

 それを見ていた1人の男が口を開く。

 

「…………どうなってるんや?クライアス社は全員、改心したはずやで」

「これは…………!どうやら、別の時空と混線している様です!」

「何やと!?」

 

 その男…………ハリハム・ハリーはそう呟く。

 ルールーはHUGっと!プリキュアのうちの一人のキュアアムールで、ハリーは協力者だった。

 ルールーは、そんな風に言う。

 別の時空が混線している影響で、未来が安定しないのだ。

 

「恐らく、この影響ははな達が高校2年生になった時から起こっています。どうしましょうか?」

「…………しゃあない!アイツらの力を借りるで!」

 

 ルールーがそんな風に言うと、ハリーはそう決断する。

 すると。

 

『…………聞こえるか?』

「あ?誰や?」

「この声は…………?」

『…………お前達に頼みがある』

 

 ハリーとルールーに対して、何者かが接触してくる。

 運命の歯車が動き出そうとしていた。

 そんな中、キッチンいちのせという食堂では。

 

「『夢を追いかけるなら、容易く泣いちゃダメさ〜』」

 

 一人の男性がそんな風に歌っていた。

 彼は一ノ瀬宝翔(いちのせたかと)

 キッチンいちのせに住んでおり、店の手伝いをしつつ、創作料理をよく作っている。

 すると、常連の一人が話しかける。

 

「宝ちゃん。今日もまた、けったいな創作弁当かい?」

「けったいとは失礼な!俺は最高のガッチャを探し求めてるんだ!」

「何だい?ガッチャって」

「やったとか、捕まえたとか。そういう意味みたい。ほっ!」

 

 常連のお客さんの一人がそう話しかけると、宝翔はそう答える。

 宝翔の口癖はガッチャであり、その意味は、宝翔のお母さんである一ノ瀬珠実が言った通りである。

 ちなみに、この食堂は宝翔のお父さんが開いたが、現在はどこかで旅をしている。

 宝翔は、創作料理を完成させる。

 

「よし!出来た!きゅうりハンバーグ柚子胡椒マヨ!いざ…………実食!」

 

 宝翔はそう叫ぶ。

 宝翔の作る創作料理は、一癖も二癖もある物だった。

 宝翔がそれを食べると。

 

「げほっ!げほっ!?」

「宝翔!遅刻しちゃう!」

 

 宝翔がそれを食べてみると、咽せてしまう。

 珠実がそう言うと。

 

「……………やっべ!もうこんな時間だったのかよ!よいしょっと…………母さん、エプロン」

「はい」

「いってきます!」

「いってらっしゃい」

 

 珠実の指摘で、遅刻してしまう事に気づいた宝翔は学校に向かうために、店から出ようとする。

 すると、宝翔は口を開く。

 

「あっ…………今日も帰ったら、店手伝うから」

「うん」

 

 宝翔はそう言うと、珠実も頷き、学校へと向かう。

 

「…………ったく。誰に似たんだか。ねっ」

 

 珠実はそんな風に呟く。

 珠実の視線の先には、家族写真が飾られていた。

 宝翔が通っているのは、ラヴェニール学園の高等部だった。

 宝翔が下駄箱を出ると。

 

「あっ、宝翔、おはよう!」

「「おはよう」」

「おはよう!はな、さあや、ほまれ!」

 

 宝翔に気づいたのか、3人の女性が話しかける。

 野乃はな、薬師寺さあや、輝木ほまれ。

 宝翔のクラスメイトだ。

 

「今日も創作弁当を作ってたの?」

「うん!今日のも自信作!きゅうりハンバーグ柚子胡椒マヨだ!」

「なんていうか…………癖が強いよね」

「でも、宝翔君らしいよね!」

 

 さあやがそう聞くと、宝翔はそう答える。

 それを聞いたほまれとはなはそう話す。

 四人が教室に向かおうとすると。

 

「おい、一ノ瀬」

「あっ、ミナト先生!おはようございます」

「おはようございます!ミナト先生!」

「どうされたんですか?」

 

 そんな風に話しかけてくる人がいた。

 ラヴェニール学園で、歴史の教科を教えているミナト先生だった。

 宝翔とはながそう挨拶をする中、さあやがそう聞く。

 すると、ミナト先生はある紙を取り出す。

 

「これ……………何だ?希望する進路、真っ白なままだが…………?」

 

 ミナト先生が取り出したのは、宝翔の進路希望調査の紙だった。

 だが、白紙だったという。

 

「あ、本当だ」

「これはどうしたの?」

「まだ見つけてなくて…………俺の…………!」

「『ガッチャが…………』だろ?もっと真面目に考えろ。野乃や薬師寺、輝木を見習え」

「いや、俺も大真面目っすよ!」

「大丈夫だよ!宝翔なら何でも出来る!何でもなれるよ!」

 

 はながそう言う中、ほまれがそう聞くと、宝翔は言い訳のようにそう言う。

 それに対して、ミナト先生も宝翔がそう言うのが分かっていたのか、そんな風に言う。

 宝翔とはながそう言う中、一人の女の子が通りかかる。

 

「マジで夢、探してます!じゃあ、授業始まるんで!」

「ちょっと、宝翔君!」

 

 宝翔はそう言うと、教室に向かおうとする。

 すると、さあやの忠告も間に合わず、前を歩いていた生徒とぶつかる。

 

「うわっ!?いって…………!?」

 

 宝翔は倒れると、手が差し伸べられる。

 その右手の薬指には、変わった指輪が付いていた。

 

「サンキュー、九堂!」

「廊下は走るな!誰だか知らないけど」

「りんなちゃん、大丈夫?」

「…………ええ」

 

 宝翔はそう言う。

 彼女は九堂りんな。

 宝翔達と同じクラスメイトだ。

 すると、りんなは宝翔にそんな風に注意をする。

 さあやがそう聞くと、りんなはそう答えて、そのまま去っていく。

 すると、宝翔は口を開く。

 

「はっ?同じクラスの一ノ瀬…………」

「ルールは守る物!小学生でも知ってる」

「りんなちゃんって、相変わらず硬いよね」

「昔のほまれみたい」

「うっ」

 

 宝翔がりんなの前に行きながら、そんな風に言おうとすると、りんなはそう答える。

 それを見ていたはな達はそう話す。

 すると、ミナト先生はりんなに話しかける。

 

「あ〜…………九堂。お前も、希望する進路、早く出せよ」

「出す必要…………ありますか?」 

「…………まぁな」

 

 ミナト先生がそう話しかけると、りんなはそう答えて、ミナト先生はそう言う。

 それには、宝翔たちも反応する。

 

「えっ?どういう事?」

「りんなちゃんって、将来の進路が決まってるんだ!」

「まあ…………な。九堂の進路、決まってると言えば、決まってるんだ。…………先祖代々な」

「へぇ…………」

 

 宝翔とはながそう聞くと、ミナト先生はそう答える。

 そして、クラスに向かい、授業を受ける事に。

 

『……………先祖代々。今時、先祖代々って…………』

 

 宝翔は、窓際にいたりんなを見ながら、ミナト先生の言葉を考えていた。

 すると。

 

「宝翔君、宝翔君!」

「そこの余所見している一ノ瀬」

「はい!」

「答えてみろ。ルネサンスとは?」

 

 さあやが話しかけている中、ミナト先生はそう話しかける。

 すると。

 

「はい…………えっと…………大きな夢を探す…………人?」

『ハハハハッ!』

「やっちゃった…………」

「やれやれ…………」

 

 宝翔はそんな風に答えて、周囲は笑い、さあやとほまれはそう反応する。

 すると、ミナト先生はりんなに話しかける。

 

「もう一人余所見してる九堂」

「ルネサンスとは、14世紀イタリアに始まった、古の文化を復興する運動です。この時代、鉛などの卑金属から、金を生み出そうとする錬金術が、最盛期を迎え…………」

「よし、そこまで。流石だな」

「どこかの夢ばかり見ているポエムな人じゃありませんから」

『アハハハ!!』

 

 ミナト先生がそう話しかけると、りんなはそうスラスラと答えていく。

 ミナト先生が止めると、りんなは嫌味っぽく宝翔の事をそう言い、宝翔はクラスメイトから笑われる。

 

「何だよ、ポエムな人って…………!」

 

 それを聞いた宝翔は、イラつきながらそう言う。

 それを聞いていたはなはというと。

 

「…………なんか、めちょっく」

「まあまあ…………」

「……………」

 

 目の前で、友人が馬鹿にされていたのを見て、複雑な表情を浮かべていた。

 夢ばかり見ているポエムな人という言葉は、はなにも少なくないダメージを与えていたのだ。

 さあやが落ち着かせる中、ほまれはりんなの事を見ていた。

 その後、放課後になり、宝翔が靴を取ろうとすると。

 

「宝翔!なあ、出たんだよ!出たの………」

「落ち着け、加治木。何が出たって?」

 

 宝翔に話しかける人がいた。

 それは、加治木諒。

 宝翔達のクラスメイトであり、オカルトマニアである。

 ちなみに、はな達は用事があるとの事で、先に帰った。

 

「いやいや、出たの!恐ろしい怪物だよ!」

「怪物!?」

「うん。ギリギリギリ………ギリギリギリ………って、音がしてな。ガサガサガサ!ガサガサって!こう、背後から来るんだよ!ガサガサ!ガサガサって!」

 

 加治木がそう言うと、宝翔はそう聞く。

 加治木がそう話す中、宝翔の前に、りんなの姿が目に入る。

 

「悪い、その楽しそうなオカルト話、また今度」

「おい、違う!なあ、これ、実話なんだよ!宝翔!」

 

 宝翔がそう言うと、りんなの後を追い、加治木はそう言う。

 何故、宝翔はりんなの後を追っているかというと…………。

 

「さっきのあれ、一言文句言ってやんないと」

 

 とのことだった。

 先ほどの発言を、根に持っていたのだ。

 りんなの後を追う中、とある階段やら、廃材などが置かれている場所につく。

 すると。

 

「下にあるものは上にあるもののごとく、上にあるものは下にあるもののごとく。ただ一つなる奇跡をなさん」

 

 りんながそう言うと、りんなの指輪が光り、自転車などの廃材が動き出す。

 

「えっ!?」

 

 それを見ていた宝翔がそう反応すると、その廃材などは階段の下へと向かい、目の前の壁に現れた扉にりんなが入る。

 すると、廃材は元の場所に戻る。

 宝翔はその壁の方に向かうが、何もなかった。

 宝翔が首を傾げる中、宝翔の背後の扉が開く。

 

「どういう仕掛け?」

 

 宝翔は首を傾げつつも、その開いた扉の方へと向かう。

 その中に入ると、扉が勝手に閉まる。

 

「うわっ!?」

 

 宝翔が驚く中、何かの音が聞こえてくる。

 

「…………まさか、怪物!?」

 

 宝翔がそう反応すると、何かの影が出てくる。

 そして、宝翔は加治木の言葉を思い出していた。

 

『うん。ギリギリギリ………ギリギリギリ………って、音がしてな。ガサガサガサ!ガサガサって!こう、背後から来るんだよ!ガサガサ!ガサガサって!』

 

 宝翔がそれを思い出すと。

 

「俺…………食われちゃうの?」

 

 宝翔はそんな不安な言葉を漏らす。

 そして、意を決して、後ろを振り向く。

 視線の先には、何もいなかった。

 宝翔は首を傾げつつ、下を向くと。

 

「ホッパー!」

「……………は?」

 

 そこには、緑色のバッタが居た。

 ただし、ただのバッタではなく、少し大きかった。

 宝翔は、首を傾げる。

 その頃、加治木は。

 

「あ〜あ…………証拠写真、撮っときゃよかったなぁ…………」

 

 加治木は、そんな風に呟く。

 その手には、加治木が愛読しているオカルト雑誌である『超常惑星』があった。

 すると。

 

『まもなく、2番線に…………え、SL!?』

「え、え?SL!?」

 

 そんな戸惑ったようなアナウンスが聞こえてくると、加治木は2番線の方に向かう。

 すると。

 

「スチーム!」

「怪物SL!?うわっ!?」

 

 線路をスチームライナーが走っており、加治木は写真を撮ろうとする。 

 すると、スチームライナーが出す煙に怯んだ。

 その頃、はな達は。

 

「それにしても、あのりんなさんって、なんか大人っぽい感じがあるよね」

「確かにね…………」

「大人っぽいというよりは、合理的すぎて、どこか冷めた感じがあるけどね」

「へぇ〜…………!そんな感じなのですね!」

 

 はな達はそんな風に話す。

 はな達以外には、野乃はなの妹であることりのクラスメイトである愛崎えみるの姿もあった。

 すると。

 

「……………お久しぶりです」

「「「「っ!?」」」」

 

 そんな声がして、はな達が後ろを振り向くと、そこにはルールーとはぐたんの姿があった。

 

「ルールー!?はぐたん!?」

「どうしてここに…………!?」

「お久しぶりですね。皆さん」

「はぎゅ〜!」

 

 はなとさあやが驚く中、ルールーとはぐたんはそんな風に言う。

 

「ルールー…………!?これは…………夢じゃないのです…………!?」

「夢じゃないですよ」

「ルールー!」

 

 えみるがそう聞くと、ルールーはそんな風に答える。

 すると、えみるはルールーを抱きしめる。

 えみるは涙を流していた。

 すると、ほまれが口を開く。

 

「でも…………一体どうしたの?」

「実は…………私たちの未来が不安定になりまして…………」

「不安定?それって、どういう事?」

「でも、クライアス社は改心したよね………?」

「それが…………クライアス社とは関係ない存在によって、未来が脅かされようとしているのです。きっかけとなる時代は…………まさにこの時」

「えっ!?」

 

 ほまれがそう聞くと、ルールーは来た経緯を説明する。

 別の時空と混線した結果、未来が不安定になりつつあったのだ。

 

「それって…………めちょっくじゃん!」

「申し訳ないのですが、はな達の力を借りたく、やってきました」

「…………そういう事か」

「分かったよ。未来は終わらせない!」

「ええ!」

「私も手伝います!」

 

 はながそう言うと、また戦いに巻き込んでしまう事になるからか、ルールーは申し訳ないようにそう言う。

 それに対して、はな達はそんな風に答える。

 

「……………ありがとうございます」

「ところで、ハリーはどうしたの?」

「ハリーは用事があるそうで、別行動です」

「用事?」

 

 ルールーがそう言うと、ほまれはそう聞く。

 ルールーはそんな風に答え、はなは首を傾げる。

 そんな中、ハリーは。

 

「……………よぉ、ミナト先生」

「君は誰だ?ここは部外者は立ち入り禁止だが」

「そう硬い事言いなはんな。錬金術師のミナト先生」

「…………!?何故、俺の事を…………?」

「少し、頼みたい事があるんや」

「…………ここでは話しづらい。場所を変えるぞ」

 

 ハリーはミナト先生に接触しており、ミナト先生がそう言う。

 ハリーがそう言うと、ミナト先生はそんな風に反応する。

 二人は場所を移す事になった。

 その頃、宝翔はホッパー1と話をする事に。

 

「ホッパー!ホッパー!」

「弁当の残りなんだけどさ、これ、食べる?」

「ホ?ホッパー…………」

 

 ホッパー1がそんな風に鳴く中、宝翔は弁当箱を取り出す。

 ホッパー1が首を傾げると、椅子の背もたれの部分に移動する。

 

「ホッパー!ホッパー!」

「もしかして、俺になんか言いたい事があるの?」

「ホッパーーーーーーっ!!」

「うるさい…………!」

 

 ホッパー1は、何かを伝えたいという反応をして、宝翔はそう聞く。

 すると、ホッパー1はそんな叫び声を出す。

 それには、近くを歩いていたりんなが反応する。

 それだけでなく。

 

「何、この声?」

「ホッパーって聞こえたけど…………?」

「もしかして、お化け!?」

「ひっ!?」

「探してみましょう」

 

 はな達にも、ホッパー1の声が聞こえており、そんな風に話していた。

 そして、加治木の方は。

 

「何だ?この声?」

「スチーム…………」

「えっ?」

 

 ホッパー1の叫び声に加治木がそんな風に反応する。

 すると、走り去っていたスチームライナーが戻ってきた。

 

「スチーム!スチーム!」

「ああっ!戻ってきた!よし、今度こそ…………!」

 

 スチームライナーが戻ってきた事に気づいて、加治木は撮影しようとする。

 すると。

 

「スチーム!」

「ああっ…………!?」

「ああっ!?」

 

 スチームライナーは、加治木の方に線路を伸ばす。

 すると、スチームライナーがその線路を走っていく。

 ちなみに、加治木はギリギリ躱す事に成功した。

 その頃、宝翔はホッパー1を手に持っていた。

 

「ホッパ、ホッパー!」

「何でだろう…………お前と一緒にいると、こう…………胸がザワザワ…………っ!」

「ホッパー?」

 

 ホッパー1がどこか嬉しそうにそう言う中、宝翔はそう呟く。

 すると、りんなが近づいてくる事に気づいた。

 

「やばっ!?」

「ホッパー!?ホッパー!ホッパー!」

 

 りんなに気づいた宝翔は、ホッパー1をすぐにリュックに押し込む。

 すると、りんなが話しかける。

 

「君。今、何か隠したよね?」

「いや…………何も別に」

「ホッパー!ホッパー!」

 

 りんながそう聞くと、宝翔はそう誤魔化す。

 すると、リュックの中のホッパー1がそう言いながら、動く。

 

「今の鳴き声…………まさか、君…………!」

 

 りんなはそれを見て、そんな風に問い詰める。

 すると。

 

「あれ?宝翔君にりんなさんじゃん!」

「本当だ」

「あれ?はな達、何してんの?っていうか………後の二人は誰なの?」

「私は、ルールー・アムールと申します」

「私は、愛崎えみるなのです!」

「へぇ…………俺は一ノ瀬宝翔!よろしくね!」

 

 そこに、はな達もやってくる。

 宝翔は、初めて会うルールーとえみるを見て、そんな風に聞く。

 ルールーとえみるがそう言うと。

 

「スチーム!スチーム!」

 

 そんな声と共に、スチームライナーが宝翔達の元に向かっていた。

 

「えっ!?SL!?」

「めちょっく!?何でここに!?」

「ていうか、こっちに来てない!?」

 

 それを見た宝翔達はそう言う。

 すると。

 

「君たちは逃げて!」

「わっ!?」

 

 りんなが宝翔達を突き飛ばすと、リュックを下ろして、右手の薬指につけてた指輪を人差し指に移す。

 すると、りんなの制服が違う服に変わる。

 

「九堂が変身した!?」

「めちょっく!?」

「あれは一体、何なのです!?」

「万物はこれなる一者の改造として生まれうく」

 

 宝翔とはなとえみるがそう言う中、りんなはそう言う。

 すると、周囲に散っていた葉っぱが浮かび上がり、スチームライナーへと向かっていく。

 

「うっ…………!?」

「どういう事!?」

「これが…………錬金術」

「スチーム…………!ムーッ!」

 

 それには、宝翔は顔を覆いつつ、ほまれとルールーはそう言う。

 スチームライナーの煙突を塞いだ葉っぱだったが、スチームライナーはすぐに熱で温まった葉っぱを飛ばす。

 

「熱い!熱い!熱い!」

「うわぁぁぁぁ!?」

「熱い!?」

「はっ!」

 

 熱せられた葉っぱが飛んできて、宝翔達がそう言う中、りんなはその葉っぱを飛ばす。

 すると、スチームライナーの先の線路が葉っぱによって、二つに裂けた。

 

「スチーム…………!?」

「九堂、逃げよう!皆も!」

「スチーム…………!」

 

 スチームライナーが横に滑りながら近づいてくると、宝翔はりんなを連れて、はな達にも逃げるように言う。

 すると、スチームライナーは新たな線路を生み出して、再び走り出す。

 

「離して!ケミーを止めないと!」

「無理だろ!」

「無理でもやらなきゃ!それが私の…………錬金術師の使命だから!」

「……………っ!」

 

 りんなは宝翔の手を振り払う。

 りんなの言葉には、はなが反応していた。

 すると。

 

「スチーム!」

「九堂!」

 

 再びスチームライナーが迫ってくると、宝翔はりんなを突き飛ばす。

 すると、宝翔はスチームライナーに掴まる。

 

「ああっ…………!」

「スチーム!」

「うわぁっ!あっ…………!えっ!?うわぁぁぁぁ!?」

 

 スチームライナーが走る中、宝翔はスチームライナーの上の方に乗る。

 すると、鉄骨が迫ってきているのに気づいて、宝翔はスチームライナーの後方部に向かって走る。

 だが、スチームライナーが走り去ってしまい、宝翔は鉄骨に掴まる。

 

「大丈夫!?宝翔君!」

「こんな事して、何のつもり!?」

「使命だか何だか知らないけど、九堂だけ置いて逃げるわけにはいかねぇだろ!」

「宝翔君…………」

 

 はながそう聞くと、りんなは宝翔の行動について問う。

 すると、宝翔はそんな風に叫び、さあやがそう反応する。

 りんなは口を開く。

 

「君、名前は?」

「一ノ瀬宝翔だ!」

 

 りんながそう聞くと、宝翔はそう答える。

 すると。

 

「ホッパー…………!」

「何あれ…………?バッタ?」

 

 宝翔のリュックから、ホッパー1が顔を出す。

 ホッパー1に気づいたはながそう言う。

 すると、ホッパー1は地面に降り立つ。

 

「ホッパー!」

「スチーム………!」

「戻れ、バッタ君!」

「ホッパー!」

「スチーム!」

 

 ホッパー1が地面に降り立つと、宝翔はそう言う。

 すると、ホッパー1はスチームライナーに乗る。

 

「くっ…………!?うわぁぁぁぁ!?」

「スチーム!」

 

 宝翔の手が限界を迎えてしまい、宝翔は落ちてしまう。

 すると、スチームライナーが宝翔を咥えて、そのままどこかへと去っていく。

 

「…………あれ!?宝翔君は!?」

「いない…………!」

「あの機関車に連れて行かれたの!?」

「その可能性が高いかと」

「ていうか、あれは何なのです!?」

 

 突如として、何処かへと去ったスチームライナーを見て、はな達は困惑しながらそう話す。

 そんな中、スチームライナーはウロボロス界に到着した。

 

「スチーム!」

「うわっ…………!?ここは…………?」

 

 宝翔がスチームライナーから下ろされると、周囲を見渡す。

 周囲には、フラスコが大量に並び立っており、頭上には、ウロボロスと思われる自分の尻尾を食んでいる蛇がいた。

 すると、ホッパー1とスチームライナーは、カードの中へと戻る。

 

「すげぇ…………!皆、生きてる!」

「スチーム…………!」

「ホッパー!」

「感じるか?ケミーの魂を」

 

 宝翔はそれを見て、そんな風に言うと、スチームライナーとホッパー1はそう言う。

 すると、宝翔に九堂風雅が話しかける。

 

「ここに来たという事は、ホッパー1とスチームライナーが、お前を認めたという事だ」

「俺を認めてくれてたの!?」

「スチーム…………!」

「ホッパー!」

「何だよ…………分かりにくっ!」

 

 風雅がそう言うと、ホッパー1とスチームライナーは、同意する様にそう言う。

 それを聞いた宝翔がそう言うと、風雅はある物を取り出す。

 

「このドライバーを…………お前に託す!」

 

 風雅がそう言って出したのは、ドライバーだった。

 宝翔はそれを手に取る。

 

「……………何ですか、これ?」

「それは…………未来への…………希望だ!」

「いいや」

 

 そのドライバーを見ていた宝翔がそう聞くと、風雅はそう答える。

 すると、その声と共に、空間に穴が開く。

 そこには、冥黒の三姉妹の姿があった。

 

「今あるのは、絶望だよ」

「イケオジ、見ぃ〜つけた」

「今度は逃さない!」

 

 アトロポス達がそう言うと、ラケシスとクロトーはベールを外す。

 

「ふっ!ふっ!くっ…………!」

 

 ラケシスは炎を纏った剣を投擲すると、風雅は宝翔を守る様に、剣を持ち出して、応戦する。

 

「くっ!?」

「うわぁぁぁぁ!?」

 

 風雅はラケシスの剣を地面に叩きつけるが、その際に爆発してしまい、風雅と宝翔は吹き飛んでしまう。

 

「ここは、俺が防ぐ!」

「でも…………!そんな…………!」

「そのドライバーがこいつらの手に渡れば、世界は滅ぶ!」

「ふっ!ふっ!」

 

 風雅は宝翔を守るように応戦して、宝翔にそう言う。

 二対一であり、風雅は年老いているのもあり、劣勢になっていた。

 風雅はクロトーに脇腹を何度も蹴られるが、剣で薙ぎ払い、ラケシスとクロトーを下がらせる。

 ケミーのカードが風雅の後ろに来る。

 すると、ラケシスとクロトー、アトロポスは力を合わせる様に攻撃をする。

 風雅がその攻撃を剣で受け止めるが、剣はすぐに溶けてしまう。

 風雅は、宝翔に話しかける。

 

「少年!今よりお前の字は、仮面ライダーだ!」

「えっ?あっ…………!」

 

 風雅がそう言うと、右手につけた指輪を光らせる。

 すると、ドライバーが一人でに宝翔の腰に装着される。

 宝翔の脳裏に、何かのポーズを取る男が映り、その男がドライバーを操作すると、姿が変わる。

 宝翔が驚いている中、風雅は背中を向けて、攻撃を一身に受け止めていた。

 

「託したぞ!未来を!」

「「ハァァァァァ!」」

 

 風雅は宝翔にそう叫ぶ。

 そんな中、アトロポス達は力を強めていき、風雅の体が溶けていく。

 すると、カードに封じ込められていたケミー達が解き放たれていく。

 強い光が放たれる中、光が晴れると、宝翔は元の場所に戻っていた。

 

「あっ!戻ってきた!」

「無事だったんだね!」

「何があったの!?急に、君とケミー2体が消えて…………!」

「それは…………?」

 

 宝翔に気づいたはな達が駆け寄る中、りんなはそう聞く。

 すると。

 

「俺……………仮面ライダーらしい」

「えっ?」

「仮面ライダー…………?」

「彼が……………!」

「すごくでっかい物、託されたみたいだ…………」

 

 宝翔はそう呟くと、りんなとえみるは首を傾げ、ルールーはそう呟く。

 宝翔がドライバーを腰に装着すると。

 

「これって…………!」

「何これ?」

「さぁ…………?」

「「「「「「「っ!?」」」」」」」

 

 宝翔がドライバーを腰に装着する中、りんながそう言う中、はな達は首を傾げていた。

 すると、変な音が聞こえてきて、宝翔達は移動する。

 宝翔達が移動すると。

 

「嘘でしょ…………!?」

「リッパー!」

「デンジ!」

「ダーッシュ!」

「めちょっく!?何あれ!?」

「失われていた…………101体のケミーが………全て解放された!」

「えっ!?」

 

 空間に空いた穴から、無数のケミー達が解き放たれ、街に向かう。

 それを見たはなやりんな達はそう言う。

 街では、ケミー達が好き勝手に暴れており、大混乱になっていた。

 

「ダッシュ!ダーッシュ!」

 

 バイクのケミーであるゴルドダッシュが暴れている中、キッチンカーの近くに一人の男がいた。

 

「あれがケミーなんやな…………」

「見ていろ」

 

 近くにいたハリーがそう呟く中、その男はそう言う。

 高台から街を見ていた宝翔達は。

 

「一体、何が起きているんだ…………?」

「分からない…………!」

「どうなってるの!?」

「あれが…………ルールーの言ってた存在」

「違います」

 

 混乱の渦にある街を見て、宝翔達はそう話す。

 すると。

 

「世界はまた、大きく動き出したのさ」

「お前ら、さっきの…………!」

「あんた達、何者なの!?」

「そのドライバーは、君が持つべき物じゃない」

 

 アトロポスの声が響くと、空間に穴が開き、再び冥黒の三姉妹が現れる。

 ほまれがそう聞くが、アトロポスは無視する。

 

「アトロポス。私が仕留めてくる」

「分かったよ、クロトー」

「ふっ!」

 

 クロトーがそう言うと、アトロポスは了承する。

 すると、クロトーは宝翔達に襲いかかる。

 

「ふっ!ハァァァァァ!」

 

 クロトーは宝翔とりんなの首を抑えて、何処かへと移動する。

 

「あっ!待って!」

「一体、何が起ころうとしてるの!?」

「分かんないけど…………あいつら、相当やばいよ!」

「追いかけるのです!」

「ええ」

 

 それを見ていたはな達は、宝翔達を追いかける。

 一方、どこかのスタジアムにまで移動した宝翔達は。

 

「フッ!」

「うわっ!?」

 

 りんなが反撃しようとするも、宝翔とぶつかってしまい、倒れてしまう。

 

「二人とも!」

「大丈夫!?」

「何とか…………!」

 

 そこにはな達も到着して、宝翔達に駆け寄る。

 すると。

 

「カマカマ!カマカマ!」

「あれは…………カマキリでしょうか?」

 

 クロトーの横に、カマキリの様な見た目のケミー、カマンティスがいた。

 さあやが困惑する中、クロトーは笑みを浮かべる。

 

「使ってやる…………!暗黒に…………染まれ!」

 

 クロトーはそう言うと、ベールを再びつけて、そう叫ぶ。

 すると、クロトーから黒いモヤが出てきて、カマンティスを捕獲する。

 

「カマ!?カマカマカマ!?」

 

 カマンティスが抵抗しようとするが、虚しくクロトーに吸い込まれる。

 すると、クロトーの姿が変わっていき、まるで、複数のカマキリの鎌を銀色の包帯で強引に固定したような頭部と両腕を持ち、カマキリの腕の節に当たる部分がオレンジ色にギラギラ光る単眼になっている怪人に変貌する。

 

「えぇぇぇぇぇ!?」

「こいつ、ケミーを飲み込んで…………!?何だ、この凄く嫌な感じ…………!」

「ケミーの掟!人の悪意に触れさせてはならない!」

「悪意…………!?」

「確かに感じる…………!最悪にドス黒い………!」

「あれが…………!」

 

 はなが驚く中、宝翔がそう言うと、りんなはそう言う。

 クロトーは、カマンティスを取り込んだマンティスマルガムに変貌したのだ。

 ほまれが驚き、宝翔がそう言うと。

 

「そうさ。存分に味わいな!」

 

 クロトーがそう叫ぶと、緑色の鎌の斬撃波を放つ。

 宝翔達が避けると、背後にあった柱が切断される。

 

「めちょっく!?」

「あのまま放っておくと、かなり危険なのです!」

「皆、行こう!」

「「ええ!」」

 

 それを見たはなが驚く中、えみるはそう言う。

 すると、はな達は何かを取り出す。

 それは、プリハートと呼ばれるアイテムだった。

 

『ミライクリスタル!ハートキラッと!』

 

 はな達は、プリハートと呼ばれるアイテムにミライクリスタルを装填して、変身していく。

 

「輝く未来を〜抱き締めて!みんなを応援!元気のプリキュア!キュアエール!」

「みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」

「みんな輝け!力のプリキュア!キュアエトワール!」

「「みんな大好き!愛のプリキュア!」」

「キュアマシェリ!」

「キュアアムール!」

 

「「「「「HUGっと!プリキュア!」」」」」

 

 変身したはな達はそんな風に名乗る。

 

「えっ!?はな達が変身した!?」

「あれが…………プリキュア…………」

「ほう…………お前達がプリキュアだったのか。回収ついでに戦ってやる!」

 

 それを見た宝翔、りんなはそう言う。

 すると、クロトーは宝翔だけでなく、プリキュアにも緑色の鎌の斬撃波を放つ。

 

「ふっ!ハァァァァァ!」

「はっ!ハァァァァァ!」

「ふっ!」

「ハァァァァァ!」

「てやっ!」

 

 はな達は、クロトーと応戦していく。

 5人は連携して、クロトーに攻撃を仕掛けていく。

 だが。

 

「ああっ!?うわぁぁぁ!?」

 

 はな達とクロトーの戦闘の余波で飛んできた斬撃波が、宝翔の方へと向かい、宝翔の地面に着弾する。

 爆発を起こして、宝翔は吹き飛ぶ。

 

「こいつ…………強い!」

「オシマイダーとは、違う強さ!」

「お前達の強さは悪くないが…………あのクソガキからドライバーをいただく!」

 

 さあやとほまれはそう言う。

 クロトーは、プリキュアという存在に感心しつつも、当初の目的を優先する。

 

「ハァァァァァ!」

「「「「「きゃあああ!?」」」」」

「ふっ!」

 

 クロトーは宝翔に斬撃波を放ち、その余波で、プリキュア達は吹き飛ぶ。

 りんなは錬金術を発動して、攻撃するが、クロトーによって、あっさりと切断される。

 

「まずはお前を切り刻んで、そのドライバーを頂く!」

「渡すか!」

「宝翔君!」

「無理をしないで!」

「宝翔先輩じゃ、やられちゃうのです!」

「「…………!」」

 

 クロトーはそう言って、攻撃しようとする。

 すると、宝翔はそう叫ぶ。

 それに対して、はな達はそう叫ぶ。

 だが、宝翔は口を開く。

 

「これは俺に託された…………そう。ガッチャードライバーだ!」

「え……………?」

「ガッチャードライバー…………!?」

「そして俺は!仮面ライダーガッチャードだ!」

「ホッパー!」

 

 宝翔はそう叫ぶ。

 それを聞いたりんなとはながそう困惑すると、宝翔はそう叫び、ホッパー1のカードを構えて、ガッチャードライバーに装填する。

 

HOPPER(ホッパー)1!

 

 ドライバーからそんな音が鳴ると、宝翔の右側に、ホッパー1のカードが現れる。

 そして。

 

「スチーム!」

 

 スチームライナーがそう言うと、スチームライナーのカードもドライバーに装填する。

 

STEAMLINER(スチームライナー)

 

 その音声が鳴ると、宝翔の左側に、スチームライナーのカードが現れる。

 2枚のカードからそれぞれのケミーが現れる中、宝翔はポーズを取って叫ぶ。

 

「変身!」

 

 宝翔はそう叫ぶと、ガッチャードライバーのアルトヴォークを操作する。

 

ガッチャーンコ!

 

 その音声が鳴ると、宝翔の周囲をホッパー1とスチームライナーが浮かび上がる。

 

「ホッパー!」

「スチーム!」

 

 ホッパー1とスチームライナーは、2枚のカードが合わさった場所から現れたフラスコの入り口へと向かっていく。

 フラスコの中には、宝翔が居るように見える中、二体は宝翔と組み合わさる。

 すると、ホッパー1とスチームライナーは、宝翔に合わさり、だんだんと宝翔の姿が変わっていく。

 

スチームホッパー!

 

 その音声が鳴ると、宝翔は巨大な青いバッタへと変身する。

 宝翔が変身したのは、スチームホッパーワイルドという姿だった。

 

「あれ……………?」

「これが…………仮面ライダー…………?」

「めちょっく!?ほとんどバッタだよね!?」

「機関車の要素もありますが…………」

「人型じゃないんだ…………」

「どうなっているのです!?」

「あれは……………」

「なんか…………イメージと違う…………まあ、いっか!」

 

 宝翔は、自分が見た姿とは違う姿に困惑する中、りんなやプリキュア達も困惑していた。

 宝翔はすぐに意識を変えると、飛び上がる。

 

「はっ!うぉぉぉ!すっげぇ!俺、めっちゃ高く飛べんじゃん!ふぉぉぉ!」

 

 宝翔は飛び上がりながらそう言うと、ジャンプ攻撃をしていく。

 

「凄…………!」

「あの人を翻弄してます!」

「はっ!はっ!」

 

 はなとさあやがそう言う中、クロトーは斬撃波を宝翔の進行方向の柱に向かって放つ。

 すると。

 

「あっ!?うわぁぁ!?」

「宝翔!」

「いいざまだなぁ…………!死ねぇぇぇぇ!」

「危ないのです!」

「回避を!」

 

 宝翔は、柱の倒壊に巻き込まれてしまう。

 クロトーがそんな風に嘲笑うと、宝翔に斬撃波を飛ばす。

 ほまれ、えみる、ルールーがそう叫ぶ中、宝翔は。

 

「やばい…………!」

「一ノ瀬!」

「うっ…………!」

 

 宝翔がそう言う中、りんなはそう叫ぶ。

 すると、宝翔の脳裏に先ほどのイメージが浮かび上がる。

 

「あっ…………!そうだ…………!」

 

 宝翔はそう言うと、ガッチャードライバーのアルトヴォークを操作する。

 

ガッチャーンコ!

 

「ううぅ…………!ハァァァァァ!」

 

 宝翔がそう叫ぶと、宝翔から黒い煙が出てくる。

 すると、ホッパー1とスチームライナーは、宝翔と合わさる。

 そこから、アーマーが宝翔に装着され、ゴーグルがついたバイザーがおでこに移動する。

 

「はっ!はっ!」

 

 宝翔は、クロトーが放った斬撃波を叩き落とす。

 りんな達が宝翔の方を見ると、竜巻の様な突風が起こる中、中心部分からオレンジ色の光が出る。

 

スチームホッパー!

 

 その音声が鳴ると、竜巻が晴れる。

 そこに居たのは、先ほどのスチームホッパーワイルドのアーマーを全身に装着し、両目が矢印の複眼になっている戦士の姿だった。

 これが、仮面ライダーガッチャード・スチームホッパーだ。

 

「凄い…………!」

「あれが…………仮面ライダー…………!?」

「なんか、かっこいい」

「すごくかっこいいのです!」

「遂に誕生しましたか……………!」

 

 それを見たはな達は、そんな風に呟く。

 すると。

 

「今度はこっちの番だ!たっぷりお返しするぜ!はっ!」

 

 宝翔はそう言うと、クロトーが変身するマンティスマルガムへと向かう。

 そこから、クロトーの攻撃を避けていく。

 

「ハァァァァ…………!ハァァァァァ!!はっ!はっ!てやっ!」

 

 宝翔はそう叫ぶと、マンティスマルガムにパンチによる攻撃をしていく。

 クロトーは反撃と言わんがばかりに両手の鎌で攻撃する。

 だが、宝翔は身軽に動き、キックを叩き込む。

 

「おお!軽い、軽い!よいしょ!」

 

 宝翔はそう言うと、クロトーの足を引っ掛けて、そのまま倒す。

 

「はっ!フッ!はっ!」

 

 宝翔は倒れたクロトーに馬乗りになり、攻撃をしていく。

 だが、クロトーの攻撃によって吹き飛ばされる。

 

「いったぁ…………!?」

「はっ!」

 

 宝翔が倒れる中、クロトーは斬撃波を放ち、宝翔に天井だった瓦礫を落とす。

 

「危ない!」

「はっ!」

 

 はながそう叫ぶと、りんなが錬金術を発動して、瓦礫を紙飛行機に変える。

 

「瓦礫が紙飛行機になった………!?」

「何なの、あの力…………!?」

「うん!」

 

 さあやとほまれがそう話す中、りんなは頷き、宝翔も頷く。

 すると、宝翔はある物を取り出す。

 

ガッチャージガン!

 

 それは、ガッチャードの武器であるガッチャージガンだった。

 宝翔は、左の手首に付いているガッチャードローホルダーから、ブランクのライドケミーカードを装填する。

 そして、ガッチャードライバーから、スチームライナーのカードを取り出す。

 

「SL君、頼む!」

 

STEAMLINER(スチームライナー)

 

 宝翔はそう言って、スチームライナーのカードをガッチャージガンにスキャンし、ガッチャージガンにスチームライナーのカードを装填する。

 

「ハァァァァァ!」

 

 クロトーが向かってくると、宝翔はガッチャージガンをクロトーに向けて、トリガーを引く。

 

ガッチャージバスター!

 

 宝翔がトリガーを引くと、ガッチャージガンから機関車の煙が放たれ、クロトーの視界を奪う。

 宝翔は、クロトーの後ろへと向かう。

 

「そこか!」

「はっ!はっ!はっ!ハァァァァァ!」

「うわっ!?ぐぅぅぅぅ!?」

 

 クロトーは攻撃しようとするが、宝翔には躱されてしまい、宝翔のパンチを受ける。

 クロトーが倒れる中、宝翔は。

 

「これで……………決める!はっ!ハァァァァァ……………!!」

 

 宝翔はそう言うと、アルトヴォークを操作する。

 待機音が流れる中、必殺待機状態になり、宝翔は片足を上げて、力を溜める。

 そして、再びガッチャードライバーを操作する。

 

「はっ!」

 

スチームホッパー!フィーバー!

 

 宝翔がクロトーに向かうと、その音声が鳴り、一度、スチームホッパー・ワイルドのままカートに急接近する。

 そこから、スチームホッパーに戻ると、低空のライダーキックをクロトーに向かって放つ。

 

「ハァァァァァ!」

 

 宝翔のライダーキックが炸裂すると、クロトーを貫き、着地する。

 宝翔がクロトーを見ると。

 

「うわぁぁぁぁ!?」

 

 マンティスマルガムは爆発する。

 すると。

 

「カマ〜!」

「おっと!」


 

 爆炎からカマンティスが現れ、そのまま宝翔の方に向かい、宝翔はブランクのライドケミーカードをカマンティスに向ける。
 

 すると、カマンティスはカードに吸い込まれて、封印される。

 

「おお〜…………!ガッチャ!」

「カマ!」

「これが…………仮面ライダーの力!」

「凄いよ!」

「仮面ライダーガッチャード…………!」

「凄いね…………」

「凄いのです!」

「ええ」

 

 宝翔がそう言うと、りんなやはな達はそう言う。

 すると。

 

「いいな、お前…………!」

「えっ…………!?」

 

 そんな声が聞こえてくると、炎が消えていき、そこにはクロトーがいた。

 

「たっぷり地獄を見せてから…………消してやる!」

 

 クロトーはそんな捨て台詞を吐くと、撤退していく。

 

「捨て台詞、怖…………何者なんだ、あいつら」

 

 宝翔はそう言うと、ガッチャードライバーを外す。

 宝翔が変身解除すると同時に、はな達も変身解除する。

 

「へぇ〜…………!お前、ホッパー1って言うのか!」

「ホッパー!」

「それに…………スチームライナーに…………カマンティスか!」

「スチーム!」

「カマカマカマ!」

「ホッパー!」

「皆…………よろしくな!」

 

 宝翔は、ホッパー1、スチームライナー、カマンティスのカードを持って、そんな風に話す。

 それを見ていたはな達は。

 

「凄いね…………!」

「でも、あの人たち(冥黒の三姉妹)は何者なんでしょうか?」

「さぁ…………ただ、クライアス社とは、違う存在なのは間違いないわね」

「これは…………とんでもない事になってきたのです!」

「彼が希望になるかもしれませんね」

 

 はな達はそんな風に話していた。

 冥黒の三姉妹が何者なのかが、気になっていたのだ。

 すると。

 

「お〜い、宝翔?おお、宝翔!」

「加治木!」

「なぁ、やっぱり、怪物は実在したんだよ!ちょっと見て!証拠写真!」

 

 そこに、加治木がやってくる。

 加治木がスマホを見せようとすると、一人の男が指輪を光らせる。

 すると、加治木が撮った写真に写っていたスチームライナーが消えた。

 

「えっ?ん?あれ?今、何の話してたっけ?」

「は?いや…………」

「……………まあ、いいか。それじゃあ、一ノ瀬!また明日な!バイバイ!」

「加治木!」

「ケミーの掟」

 

 加治木は、何かを忘れた様なリアクションを取る。

 加治木が帰り、宝翔が声をかけようとすると、そんな声が聞こえてくる。

 宝翔が振り返ると、そこにはミナト先生とはぐたんを抱えたハリーの姿があった。

 

「ケミーを目撃した者の記憶。そして記録。全て消し去るべし」

「よっ!久しぶりやな!」

「はぎゅ!」

「ハリー!?」

「はぐたんも!」

「どうしてここに!?」

「えっ!?」

「ミナト先生?」

「秩序を守る為の、我々のルールだ」

 

 ミナト先生がそう言う中、ハリーはそう言う。

 それを見たはな達がそう反応する中、ミナト先生は指輪を人差し指に移す。

 すると、ミナト先生の服装が変わる。

 その服は、りんなの物と同じだが、黒を基調としていた。

 

「ミナト先生まで!?」

「めちょっく!?どうなってるの!?」

「人とケミーによる多重錬成。120年ぶりかな」

 

 宝翔とはながそう叫ぶ中、ミナト先生はそう言う。

 ここから、宝翔とプリキュア達の物語が始まる。




今回はここまでです。
今回は、HUGっとプリキュアと、仮面ライダーガッチャードのクロスオーバーです。
結構、共通点が多く、主人公の未来の姿として、デイブレイクと未来のはながいたり、ラスボスであるジョージ・クライとグリオンはベクトルは違えど、永遠を求めていたり、はなと宝太郎はその永遠を否定して、未来を求めたり、ガッチャードはザ・フューチャー・デイブレイク限定になりますが、未来から敵が現代に向かってきたり、あとは、ガッチャード側は本人ではないとはいえ、HUGプリもガッチャードも、過去作品のヒーローが登場したりしますし。
ちなみに、HUGプリ側の時系列は、最終回の後、はな達が高校生になった頃です。
時空の混線というのも、デイブレイク時空が関係しています。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
このプリキュアと仮面ライダーのクロスオーバー短編ですが、仮面ライダーだけに拘らず、他の作品ともクロスオーバーさせられたら、させたいと思っています。
考えているのは、仮面ライダー、プリキュアと同じくニチアサのスーパー戦隊だったり、人間の主要キャラがプリキュアと同じく中学生であるケロロ軍曹だったりですね。
ケロロ軍曹の場合は、どこかのタイミングで出会った前提で、映画のエピソードに絡むみたいな感じですね。
一作目、四作目、五作目は考え中ですが、二作目は海が舞台という事で、トロピカル〜ジュプリキュア、三作目は友情だったり、空がメイン舞台というのもあって、ひろがるスカイ!プリキュアを絡ませる事を考えています。
意見があれば、活動報告から承っております。

連載するならどれにするか

  • ひろプリとギーツ
  • GOプリとジオウ
  • HUGプリとガッチャード
  • まほプリとオーズ
  • ひろプリとゼンカイジャー
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