【第四章 完結】異世界かぞく! ~人妻と不倫(こい)するNTR冒険譚~ 作:北条 ゆう(いすわーる)
蒸し暑い八月の夜。
月光が王都ルテティアの
激戦の
エドアルト王の命により、ウォーリアーズは貴族屋敷を乗っ取っていたサキュバスを
英雄たちの疲労を
「団長! 今日の剣さばき、本当にスゴかったですよ」
酒場の壁に掛かる魔力灯の光が、湿った夏の夜に幻のように揺らめいている。木目の温かみと、床に敷かれた柔らかな絨毯の感触。
優雅な装いの空間であった。香辛料とアロマの心地よい香りが漂っている。
「今日の勝利は、ただ力だけでは成しえなかった! 誇りと信念……俺たちウォーリアーズは、闇夜に潜む誘惑にも屈しはしなかった! これからも大魔王討伐のため、そして王国の繁栄と平和のため、己を磨き上げよう!!」
長いテーブルにはご
装飾された金属グラスに注がれた濃厚なワイン、新鮮な野菜と
駆が料理や団員の仲間たちをエルパッドのカメラで撮影している。覗き込むレオン。
ミケやおーちゃん、しろちゃんにも席が設けられ、食べ物にありついたり、駆やレオンにじゃれついたりしている。
「……ふふっ」
数多の戦いや悲喜こもごもの過去の記憶の数々。酒場の暖かな光の中で彼女の瞳は柔らかに輝き、秘めた
「……」
弾む会話に笑い声に歌声。夜が
そんな周囲の雰囲気とは対照的に、酒場の隅で、ジェイクは一人、グラスを傾けながら、浮かない様子で酔いどれていた。
「どうしたの、ジェイク……」
「ヒッく……セイラ、か……」
トランスジェンダーの槍戦士:セイラが、そっとジェイクのもとへ。側に腰を下ろすと、
「……俺達は、何のために戦ってるんだ?」
ジェイクは、グラスに浮かぶ自身の顔を見つめ、呟く。
濃紺に染まる、
「俺達は大魔王討伐という
身売りされ、傷ついた心。社会の冷酷さに絶望し、遂には魔物へと変貌した娼婦。
性の闇を抱え、魔に取り込まれ、魔人と化した女性のなれの果て。それがサキュバスだ。
「彼女が死の直前に語った、叫んだ想いは……ええ、きっと真実だったと思う。この社会が、この
サキュバスが貴族の屋敷を乗っ取ったのは、ただ欲望や破壊
「私たちが絶対に忘れてはいけない、守るべき社会が抱える
社会の悪意に絶望したある女性の社会への
・あとがき
今回は少し重めのテーマを扱いました。
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それでは、またお会いしましょう。