緋の目をした者 第九弾
アリアのお見舞いを行った次の日、安静と言われたのに無視してランニングしにいく、その後、部屋に戻るって適当にご飯を作りもぐもぐしているとキンジが起きてきた。
「よう、おはよう」
「おっはー」
キンジと俺は挨拶してからねぼけながら飯を食べていると
「その、鍵はアリアと組むのか?」
キンジは聞いてきた、ここは素直に答えておく
「あぁ、俺はパートナーを続けるよ」
微妙な表情をした
「お前はどうするんだ?」
「俺は…」
こいつは多分迷ってるな、なら俺が元気づけなければ
「だってアリアはお前のタイプだもんな(笑)助けたいに決まってるよなぁ~」
ちなみにキンジは昨日アリアにもういいと言われてしまったらしい。などと考えているとキンジに殴られた
「痛い!!何故に!?」
「お前が変な事言うからだ」
結局、俺のアムドへの用事にキンジか付き合ってくれるといく事で街に出る、何故アムドなのに街なのかはいろいろあって言いたくない…
すると、前方に前髪を作ったアリアが美容院から出てきたとき俺は胸に痛みを覚えた。
くそ、あれは俺の責任でもあるんだよな…
どうするか迷いつけてみる、キンジも異存はないらしく追撃が開始される。
俺とキンジは別れて追跡している
アリアは私服で白地に薄いピンク柄の入ったワンピースを着たアリアは電車に乗り新宿で降りる。
デートか?キンジが悲しむな(笑)
新宿警察署?知り合いか誰かに会いにか?
「下手な 尾行しっぽがちょろちょろ見えてるわよ」
振り返らずにいきなりいってきたアリアにキンジはおとなしく出て行くが、俺は様子見だ
「質問せず自分で探るのが武偵だろ?」
「教えるかどうか迷ってた・・・でも、ここまできたらついてきちゃうでしょ?」
あれ‼?マジで俺の事気づいてない!?
「ちょっと待って!?俺いるから!!」
叫んでたらあうやく補導されるところだった(泣)
その後本題に
疑問を感じながら俺とキンジは警察署にアリアに続いて入っていった。
留置人面会室でその人を見た瞬間俺は確信した。
ああ、この人はアリアのお母さんか…
「まあ、アリア その人達は彼氏さん?」
「ち、ちがうわよママ」
へー、アリアの母さんってどちらかといえばお姉さん見たいな感じだな、凄く若い、
って間違ってますよお母さん!なんで俺ら2人とも彼氏みたいになってるんだ?
いわゆる天然さんかな?なんでこんな人からアリア見たいのが生まれるんだ?
「じゃあ、大切なお友達かしら? へーえ、アリアもボーイフレンドを作るお年頃になったんだ。 友達を作ることも下手だったアリアがねぇ ふふ、うふふ…」
「違うのこいつは遠山キンジ! こっちは九十九鍵! ―そういうのじゃないわ絶対に」
うん、彼氏じゃ無いけど言われ続けると悲しい…
俺はアリアの母と目が合い
「…鍵さん、キンジさん初めまして、私アリアの母で―神崎かなえと申します。 娘がお世話になっているそうですね」
「「い、いやぁ」」
同時にどもる俺とキンジ
なんか少し照れるな(笑)
しかし、アリアはそれを無視するそうに
「ママ、時間が3分しかないから手短に話すけどキンジは武偵殺しの3人目の被害者なのよ。 先週武偵高で自転車で爆弾を仕掛けられたの」
なんかキンジの間抜け話しだな(笑)
「・・・まあ・・・」
かなえさんは表情を固くする。
「さらにもうひとつ、奴は一昨日バスジャック事件を起こしてる。 奴の活動は急激に活発になってきているのよ。 ってことはもうすぐ尻尾をだすはずだわ。 だから、あたし狙い通りまず武偵殺しを捕まえる。 奴の件だけでも無実を証明すればママの懲役1064年から942年まで減刑されるわ。 他の事件も最高裁までに全部なんとかするから」
事実上の終身刑か…
だからアリアは武偵殺しに躍起になっていたのか…
「そして、ママをスケープゴートにしたイ・ウ―の連中を全員ここにぶちこんでやるわ」
「アリア気持ちは嬉しいけどイ・ウ―に挑むのはまだ早いわ―『パートナー』は見つかったの?」
「それは大丈夫よ!!鍵がいるもの!!」
まさかの頼りにしてるよ宣言!!
ちらりと俺を見て言うアリア
だよな
「でも油断しては駄目よアリア あなたの才能は遺伝性のものでも、あなたは一族のよくない一面 ―プライドが高くて子供っぽい一面も遺伝してしまっているのよ。 そのままではあなたは半分も能力を発揮できないわ。 あなたにはあなたを理解してくれる…」
「それはロンドンで耳がタコになるぐらい聞かされたわよ。 いつまでもパートナーを作れないから欠陥品とまでいわれて…でも」
「人生はゆっくり歩みなさい。 早く走る子は転ぶものよ」
かなえさんはすいうと長い睫毛の目をゆっくりまばたかせた。
「神崎時間だ」
管理官が時間を見ながら告げる。
「ママ、待ってて!必ず公判までに犯人は全員捕まえるから」
「焦っては駄目よアリア。 あたしはあなたが心配なの1人で先走ってはいけない」
「やだ! あたしはすぐにママを助けたいの」
「アリア私の最高裁は弁護士先生が必死に引き延ばしてくれてるわ。 だからあなたは落ち着いて、まずはパートナーを見つけなさい。 その額の傷はもう、あなた1人では対応しきれない危険に踏み込んでいる証拠よ」
「やだやだやだ!」
「アリア・・・」
「時間だ」
興奮するアリアをなだめようとアクリル板の向こうから身をのりだした管理官がはがいじめにする。
「やめろ! ママに乱暴するな」
アリアは激高してアクリル板に飛びかかるがびくともしなかった。
かなえさんはアリアを悲しそうな目で見ながら管理官2人に力づくで引きずられ向かいの部屋から運ばれていった。
「訴えてやる! あんな扱いしていいわけがない。 絶対に訴えてやる」
曇り空の下で新宿駅に向かうアリアの後ろで俺達は声をかけられずにいた。
ああ、分かったよアリア。
なんでパートナーを探していたかを…
イ・ウ―に濡れ衣をきせられた母親を助けるために。
「・・・」
そのアリアが突然止まる。
俺たちも止まり見るとアリアは手を握り締め肩を怒らせ顔を伏せていた。
その足元に水滴がぽたぽたと落ち始めている。
アリアの……涙だ。
「アリア…」
「泣いてなんかない」
怒ったようにいうアリアの肩は震えていた。
町を歩く人々は道の真ん中で立ち止まる俺たちを見てにやにやしている。
痴話げんかかなにかと思っているのだろう。ざけんなよ
俺が睨み返すとそそくさと逃げていく
「おい、アリア」
キンジがアリアの前に出て声をかける。
俺も行くとアリアは歯を食いしばりきつく閉じた目から涙をあふれさせ続けていた。
糸が切れたように泣き始める。子供のように・・・大きな声で
「うあああああぁあ! ママぁー・・・ママあああぁぁぁぁぁ!」
ネオンの光が道を照らしまるでアリアの涙に呼応したように通り雨が降り出す。
ただ単純に悲しいと言う感情だけが俺の心を支配していた。
でも、泣き続けるアリアに俺もキンジも何もしてあげることはできない…
できないんだ。
ただ、無言でその時間は過ぎて行く。