3人の転生者が色々な世界を巡るようです   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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自律思考固定砲台加入

 土日を終えて、転校生がやってくることが月曜日の早朝、E組のグループチャットでわかった。

 

 しかも女子生徒らしい。

 

「どんな子かな?」

 

「楽しみだね!」

 

 いつもの様に叶や春奈と一緒に登校すると、教室の中に何やら黒い箱みたいな物が置かれていた。

 

 他の生徒達も群がっている。

 

『おはようございます。今日から転校してきました自律思考固定砲台と申します。よろしくお願いします』

 

 そうきたか……

 

 すっかり忘れていたが、そうだロボット? の生徒も居たわと私は思い出した。

 

 烏間先生が眉間にシワを寄せて困惑しながら改めて紹介するが、皆烏間先生の立場だったらツッコミきれずにおかしくなるだろうとおもった。

 

 で、自律思考固定砲台さんはノルウェーから来た軍艦等に搭載される予定の最新軍事技術だ。

 

 自ら考え、成長する将来の学習型AIの先駆けとも言える存在だ。

 

 軍用故に性能はそんじょそこらのAIよりも遥かに高い。

 

 授業が始まると彼女は攻撃を開始した。

 

 箱型の機械には高速3Dプリンターが内蔵されており、銃を自らアップデートしていく。

 

 そこから繰り出される弾幕は教室いっぱいに弾が飛び散る。

 

 教科書を使って守るが、これじゃあ授業にならない。

 

 しかも学習型なので攻撃が常に進化し、殺せんせーにも確実にダメージが入っていった。

 

 それが1日続いたが、散らばった弾の掃除をするのは私達、しかも授業妨害をされると来た。

 

 皆不満が溜まり、翌日にはガムテープで寺坂君が自律思考固定砲台を拘束した。

 

 最初自律思考固定砲台は殺せんせーが拘束したと思い込んだが

 

『この拘束はあなたの仕業ですか? 明らかに生徒に対する加害であり、それは契約で禁じられているはずですが?』

 

 これに対して寺坂君が

 

「ちげーよ! 俺だよ! どー考えたって邪魔だろーが! 常識くらい身につけてから殺しに来いよポンコツ!」

 

 そう怒鳴る。

 

 その日1日は何事も無く終わったが、翌日殺せんせーが自律思考固定砲台さんを魔改造? していた。

 

 朝クラスに行くと体積が倍近く増えており、タッチパネル式の全身表示液晶と体、制服のモデリング、豊かな表情差分と会話術の追加ソフトを入れたらしい。

 

「ヤバいバーチャルな配信者のアイデンティティが!」

 

「そこかよ!」

 

 私のボケに杉野君がツッコミを入れる。

 

『おはようございます! 冬さん、叶さん、春奈さん! 今日は素晴らしい天気です! こんな日を皆さんと過ごせて嬉しいです!!』

 

 バージョンアップ……いや、これは進化だな。

 

 寺坂君は

 

「愛想よくしても機械は機械。どーせまた空気読まずに射撃すんだろポンコツ」

 

 と、冷たく言うが

 

『おっしゃる気持ちわかります。寺坂さん。昨日までの私はそうでした。ポンコツ……そう言われても返す言葉がありません』

 

 そう言って泣いてしまった。

 

「あーあ、泣かせた」

 

「寺坂君が二次元の女の子泣かせちゃった」

 

 凄い誤解を生みそうな発言を原さんが言う。

 

 竹林君は

 

「いいじゃないか2D……Dを一つ失う所から女は始まる」

 

 とかヤバいことを言い始めた。

 

『でも皆さんご安心を。殺せんせーに諭されて、私は協調の大切さを学習しました。私のことを好きになって頂けるよう努力し、私単独での暗殺は控える事に致しました』

 

 殺せんせーも

 

「そういうわけで仲良くして上げてください。勿論先生は彼女に様々は改造を施しましたが、彼女の殺意には一切手を付けていません。先生を殺したいなら彼女はきっと心強い仲間になるはずです!」

 

 バージョンアップされた自律思考固定砲台さん……通称律さんは1日でクラスに溶け込んだ。

 

 皆と将棋をしたり、プラスチックで彫刻を作ったりして人気を獲得していった。

 

「律さん凄いね!」

 

「でもこの改造を保護者である開発者が見逃すとは思えませんが……」

 

「一応のバックアップはしておこうか」

 

 放課後に私は律の許可をもらって他人には見えない私のスマホに今の律のアプリをインストールした。

 

『おお! 市販されているスマートフォンではありませんね!? 私の本体とも遜色が無い性能をしていますよ』

 

「皆には内緒ね。特注品だし、私達3人以外の他の人には見えないから」

 

『そうなのですか?』

 

「何かやりたいことある?」

 

『いえ! 皆さんのお役に立てれば何でもしますよ!』

 

「じゃあネットアイドルしてみる?」

 

 モバイル律を私達3人のスマホにコピーしてパソコンに繋ぐ。

 

 それぞれで話し合いをすると動画編集のやり方を教えたり、パソコンの内部を整理してくれたりとめちゃくちゃ助かった。

 

 翌日学校に向かうとアップデートしてくれた部分の殆どが取っ払われていたが、律自身が開発者に反抗してアップデートデータの一部を必要なファイルの隅に隠したらしい。

 

 それに私達が昨日残していたバックアップデータを挿入すると再び昨日の律に近い感じに戻るのだった。

 

 こうして律も暗殺教室に加わるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 律に色々教え、律自身がアバターを生成し、バーチャル配信者としての律が数日後に完成した。

 

 律はチームリカネの新メンバーとして紹介され、最新型AIであると説明したが、視聴者達は流暢に話す律をAIという設定のキャラクターということで納得したが、律が始めた将棋昇段チャレンジという企画で、恐ろしい速度で成長する律の学習能力に視聴者達は困惑。

 

 新メンバー加入により登録者数はうなぎ登りとなるのだった。

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