3人の転生者が色々な世界を巡るようです 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「おお、このスマホでも動画撮影ができるのか」
「他の人から見えないから遊んでいるようにしか見えないね」
「ちびっこ達が遊んでいても再生数は伸びねぇんだよなぁ……まずはパソコンの勉強をしねーと」
ということでパソコンを買うために勉強を始めた。
まだ時代は2000年代初頭。
一家に1台パソコンがある時代でもない。
学校にもパソコン室みたいなのは無く、先生達がかろうじてパソコンを持っているくらいだ。
「お小遣い集めてジャンクから組み立てるのが一番手っ取り早いかもしれないな」
「冬できるの?」
「あたぼうよ!」
ここから一気にインターネットの時代となるので強くて損は無い。
春菜と叶もパソコンに詳しくなりたいと興味津々だ。
「とりあえず図書館とかでパソコンの基礎知識を身に着けてから現物を確保できるように親と交渉しよう」
パソコンの知識を覚えている最中、父親の仕事の関係で家でもパソコンが必要になり買うことになった。
最初は父親の仕事用だから触ったらいけないと言われたが、父親にパソコンのアドバイスをすると凄く感心され、私もパソコンで色々な事をしたいとクリスマスやお年玉がいらないのでパソコンが欲しいとねだると父親はしょうがないと秋葉に連れて行ってくれた。
父親的にはパソコンの値段の高さを見て諦めると思ったのだが、私はジャンク品からパーツを貯めていたお年玉と父親に足りない分を出してもらってパソコンを組み立てた。
性能が足りない分は私が持っているスマホをパソコンにぶっ刺す事で性能を引き上げて、2020年度の平均的なノートパソコンくらいの性能になった。
「凄いな冬! パソコンを組み立てられるのか!?」
「うん、覚えた。このパソコンは私が自由に使ってもいいよね?」
「勿論だ!」
パソコンを使えれば色々な事が楽になる。
例えば読書感想文の宿題が出た時に書くよりも楽に分量を出力できるので楽になったり、アプリでなぜかあったエクセル等を使って計算問題も素早く解くことができる。
まぁこれでは勉強にならないので基本はインターネットを使った調べ物が中心であるが……
私がパソコンを手に入れたので2人にもパソコンを触らせて感覚を覚えてもらう。
で、マイクを買ってきて実況動画を撮ってみることにした。
フリーゲームをダウンロードして3人でわちゃわちゃしながら実況するのは最初は全く再生数は取れなかったが、自作パソコンの作り方だったり、春菜は手先が器用だからプラモデルの組み立て動画や叶は体操を始めてバク転やバク宙、まだ日本で浸透していなかったパルクールを初心者の私と春菜に教えるという動画やコロコ◯コミックの玩具を購入して皆で本気で遊んでみたという動画は2000回再生を突破した。
その動画をニマニマ動画の方に転載したらそっちの方が伸びたが……
そのうち2人もパソコンを買うことになり、私が組み立てるハメになった。
で、動画の編集の方法を教えて同じチャンネルで3人で編集した動画をアップロードするようになると更に動画が伸びていった。
3人のメンバーがいるので主に対戦ゲームで遊ぶことが多く、シビライゼーションを遊んだり、ホラゲを皆で絶叫しながら遊んだりと楽しい日々を送った。
学業の方も勉強ができないと将来苦労することをよーく知っているので、私達は真面目に取り組み、中学受験を本格的に考えることになっていた。
「体操メダル獲得おめでとう!」
「ありがとう2人とも!」
叶が体操でメダルを取れたということでお祝いをしながら、椚ヶ丘中学への進学についての話に移る。
「動画で顔出しはしてないけど、登録者10万人突破した配信者なんだよね私達」
「そろそろ収益化プログラムが始まるから収益化申請も通りそうだし、お金の面もなんとかなりそうですわね」
「親達も私達の成績なら進学校の椚ヶ丘中学に行かせたいだろうからね」
中学受験については親達から許可を得ていた。
動画撮影についても最初は心配されていたが、楽しんでやっているのを見て今では普通に手伝いをしてくれたりもする。
「前世だとこんな経験はできなかったから僕楽しくてしょうがないよ! 2人共こんな経験をさせてくれてありがとうね!」
「はいはい、じゃあ今日も勉強をするわよ」
親を説得し、3人揃って椚ヶ丘中学校に進学し、別々のクラスになっても私達は動画活動を続けた。
クラスでは皆休み時間も勉強勉強勉強……息苦しくて仕方がない。
叶と春菜は少しずつ勉強で遅れを取るようになり、私も2人を教えながら学力を維持するので精一杯だ。
転生して知識があるとはいえ椚ヶ丘中学の勉強速度は尋常じゃなく、それで配信活動や部活もしていると少しばかり辛くなってきてしまう。
しかし、配信活動が月に30万円近く稼げ、3等分にしても毎月10万円が入ってくるとなると辞めるに辞めれない。
最近はマインクラフトに似たゲームばかりやっているが雑談配信は結構な同接が取れていた。
あとは空いた時間で私は絵の練習を始めた。
将来的にVチューバーに再びなりたいという思いがあったし、将来的なVチューバーブームに乗れればだいぶ稼げると知っていたからだ。
叶は体操の方が忙しそうだが、春菜は歌の練習をして、動画でも幾つか生歌配信をしたりしていたり、家にある電子ピアノを使った配信もしていた。
そんなある日、私達は職員室に呼ばれ配信の事を聞かれた。
「君達我が校の規則を破っている自覚はあるのかい?」
どうやら配信活動は別に良いが収益を取っているのが不味かったらしく、それが副業とみなされたらしい。
配信を辞めるかE組に行くか選択を迫られた。
私達はE組で暗殺教室が始まることを知っていたが、椚ヶ丘中学3年E組はエンドのE組と呼ばれ差別されることで有名だった。
E組は特別強化クラスと呼ばれ、成績不振や素行不良の生徒が入るクラスで、裏山の専用の校舎(木造かつ冷暖房施設も古い)で学ぶことになり、必要なく本校舎に入ることが禁じられる。
学業に集中するために部活動や校内活動の参加も禁じられ、全ての活動において他の組よりも優先順位が常に下に置かれる。
となっていた。
ただ学年順位50位以内に入り、かつ前のクラスの担任が許可をすればE組から脱出することができるが、私達の場合は配信活動を続ける限りE組から上がることは無いだろう。
先生からそう言われて、私達は3人は暗殺教室に入ったほうが身のためになると知っているので配信活動を続ける選択をした。
親達にもその事を説明する。
親達は配信活動を停止すればいいじゃないかと言うが、私達の生きがいになっており、それで将来も食べていける道筋みたいなのを資料を作って説明する。
そして今回も別に学業を疎かにしてクラスを落とされるのではない事も強調し、高校は配信活動等にも寛容な芸能学校に進みたいという話をすると本当に渋々了承された。
ただし学年順位を常に半分を超えることを条件とされた。
半分というと学年で約190人居るので95位以内に入り続けることという条件だ。
親達とそれを約束し、私達は勉強動画を出しながら配信活動を続けるのだった。