3人の転生者が色々な世界を巡るようです 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
5月中旬……中間テスト
全校生徒が本校舎で受ける決まりの本試験、E組だけがアウェーでの戦いになる。
そして本校舎でのテストだが、先生達もE組に対して差別的だ。
コツコツコツと机を指で叩いたり、わざとらしく咳払いをしたりと露骨に集中力を乱してくる。
私は周りの音とかも気にならなくなるくらい集中することを前世のFPSゲームで鍛えていたりするのであんまり気にならないが、他の生徒……特に前の席にいる人はきつそうである。
問スター(問題)との戦いは熾烈を極めた。
手札にはナイフを握り問スターを倒していく。
基礎問題を殴り倒し、公式と言う刃を使い、応用問題の問スターに攻撃を加える。
二次方程式の問スターが殴りかかってくるが、それをひらりとかわして逆に問題文の急所を瞬時に解体していく。
(問題文の急所はここ!)
大問5までの方式の問題を突破し、続いて文章問題に切り替わる。
文章の中から必要な問を見つけ出さなければならない。
イメージは宝箱のピッキング。
問題文という鍵穴に数式を当て込み、宝箱が開くように問題を解いていく。
時折引掛けとして宝箱から問スターが出現するが、それをナイフに持ち替えて瞬時に倒していく。
大問10までクリア。
残るは大問11と大問12……配点はそれぞれ10点。
ズゾゾと問スターが矢を放っていく。
私は持ち前の公式でガードするが、隣で戦っていた矢田さんの盾は貫通していた。
(テスト範囲外の問題だと!)
テスト範囲から外れた問題が出てきた。
社会科の時事問題ならまだしも数学でテスト範囲から大きくハズレた問題がここで出てくるか!
二次方程式中心のテスト範囲に対してここで立体図形の面積を求める問題。
しかも部分加点の範囲も広く、正解まで時間もかかる。
1題5分はかけないと難しい。
時間配分をミスれば時間切れになる。
私は時計を見るとテスト終了まで残り15分。
(私は間に合うけど、他の皆はテスト範囲外からの一撃に対応できない! 全員50位以内が難しくなるぞ)
私は別解を用意することで短時間。
(というか通常の方式だと間に合わない問題になってる!)
手榴弾型の特殊解を問スターの口に投げ込み爆発四散。
残り5分で見直しをして数学は終わった。
残り4教科は更に露骨だ。
通常問題から範囲外の問題が普通に出てくる。
社会なんかは事前範囲だと室町までの歴史だった筈なのに、明治維新少し前の江戸時代末期までが範囲になっていたり、英語には次の単元の問題が普通に出題されていた。
国語も範囲外の漢字がでてくるので答えようが無かったり、理科も物理、化学、生物混合の問題が出題される。
しかも椚ヶ丘中学校のテストは中間テストは1日で全教科をやるので疲労困憊である。
学校側は高校入試や大学入試を想定した日程と言っているが、それでもエグい。
家に帰ればそのまま自己採点をし、配信も中間テストが殆どの学校であったと思うのでテストに関する雑談を行った。
「いやぁ、焦った。まさか出題範囲外の問題を出されるとは」
〈は? 〉
〈許されざるよ〉
〈エグくない〉
『マジでヤバい。僕フリーズしたもん』
『学校側は生徒の自主的にどれくらい勉強をしているかと、事前に通達済みと言われましたが、うちのクラスは問題範囲の修正がされませんでしたわね』
〈担任がわるいんじゃね? 〉
〈先生側の連絡ミス? 〉
「うちの担任も何も聞かされてなかったらしいからなぁ」
私達リカネが所属している中学等は身バレをしていないので特定されていないが、先程の発言の反響は凄まじかった。
ニマニマ動画の配信コメントは荒れに荒れており、自己採点結果を発表する。
『じゃあ僕から……国語69点、英語65点、数学72点、社会75点、理科70点! 合計351点』
〈普通くらい? 〉
〈やっぱりカナエはバカ枠〉
〈テスト範囲変更なければもう50点は上乗せできたんじゃないか? 〉
〈テスト問題がわからないけど平均70点ちょっとなら十分なのでは? 〉
『次は私ですわね。国語80点、英語70点、数学55点、社会79点、理科64点! 合計348点ですわね! カナエに負けましたわ!』
『よっしゃぁ久しぶりにハルナに勝った!』
〈あと3点! 〉
〈でも前回のテストの点数よりは増えてる! 〉
〈ハルナもカナエも馬鹿じゃないんだけどなぁ〉
〈本当に中学生なのか? ゲームのレベルがガキとは思えないんだが〉
〈国語と社会の得意科目が際立つなぁ苦手の数学と理科も目立つが〉
『さあ締めはフユだよ』
『何点ですの?』
「国語95点、英語97点、数学95点、社会100点、理科97点、合計484点」
〈すげぇ! 〉
〈流石だわ〉
〈天才じゃったか〉
〈学年順位もトップ5にはいるんじゃね? 〉
〈前回67位だったのにめっちゃ上がってるじゃん〉
〈ワシが育てた〉
〈ちくわ大明神〉
「ただあくまでまだ自己採点だから10点位は下がる可能性もあるからね」
『前回よりは上がったけど正直今回50位以内が目標だったから厳しいなぁ』
『ですわね』
「夏休みに先生に言って配信で学力テストを行おうかな。それで私達の学力がだいたいわかるだろうし」
『夏休みも勉強するの〜』
『夏休みは毎年24時間配信をしていますが、今年はテスト配信があるなら気が抜けませんわね』
『ええ、琵琶湖1周サイクリングとかしたいのに!』
「体力オバケのカナエしかできないからね! 琵琶湖1周が200キロだからサイクリングでも10時間かかるからね」
『まぁ今回先生のミスということで弱みを握りましたので夏休みはコキ使いましょう』
「まぁその前に期末テストがあるけどね」
『次回のテストで本来の順位がわかるかなぁ』
『期待していろよお前ら!』