『ピカチュウ、もう友達が出来たのか?』
『ピカピカ』
『ありがとう』
『その服どこで買ったの?ラティアス』
『この子のファッションチェックしてあげてるだけよ』
『嫌がってるじゃないか!!』
『なぁ、さっきの奴は何なん……あれ?』
『ピカチュ』
『どこ行っちゃったんだ』
『ねぇ、君!!さっきはどうして急にいなくなっちゃったわけ?』
『なんのことかしら?』
『なんで怒ってるんだ?』
『ピカ?』
『あなたたちどこから入ってきたの!!』
『ラティアス、お前はこの子と遊びたかったのか?』
『ラティアス!?』
『ねぇ、ラティアスってポケモンの名前だろ』
『ラティオス、ラティアス、お前ら面白すぎるぜ』
『けっこういいところね』
『私の別荘ここに作ろうかしら?』
『こころのしずくが……』
『なんということじゃ』
『サトシ君が言ってた奴等の仕業だわ』
『これで敵の侵入を防いでいたのね』
『こころのしずくは私が貰うわよ、いいわね』
『さわっちゃいかん!!』
『えっ』
『こころのしずくが……』
『悪しき者こころのしずくを使うとき心は汚れしずくは消える、この町と共に……』
『町が沈む……』
光の中、宝石のようにラティオスは輝いていた……ラティアスがラティオスの手に触れるとラティオスから鈴のような音がなった……そして、ラティオスは光輝き、アルトマーレの空に一直線の光が射していた。
『お前が見せてくれてるんだよな、ラティオス』
『青い水の星、綺麗…』
そして、カノンの手にこころのしずくが降りてきた。
『ラティオス……』
『ピカ……』
『世界で一番綺麗な光じゃ……』
『ずっとこの町を守っていてね、ラティオス……』
『……カノン!!サトシ君たちが出発するそうじゃぞ!!カノン……ん?おらんのか……すまんな、さっきまでおったんじゃが……』
『ピカピカ!!』
『カノン……すいません、止めてください』
『カノン!!』
少女は一枚の紙を渡した、そして、そのまま少女は少年の頬に自分の唇を近づけると振り返ることなく走り去っていった。
その紙にはその少年とその相棒が描かれていたのだった。
―ポケットモンスター―アルトマーレの誓い―
とても静かな楽園のような庭、そこでベレー帽を被った少女がキャンパスに絵を描いていた。
「ラティオス、必ず貴方を元の姿に戻してあげるね、絶対にこれ以上ラティアスをひとりぼっちにはさせない、貴方もラティアスもひとりぼっちじゃない……」
少女の名はカノン、水の都、アルトマーレに住む絵を描くのが好きな少女である。
4年前に起きた事件、それはとある女怪盗たちによりアルトマーレの宝玉であるこころのしずくが奪われ、さらにそのこころのしずくの力を悪用され町を乗っ取られるも悪しきものがこころのしずくを使ったことによりしずくが汚れ失われ暴走し、波がアルトマーレに押し寄せて町が沈みそうになってしまったのだ。
町の危機に水の都の護神ラティオスとラティアスが2匹の力を使いその活躍により町は守られた、しかし、ラティオスは失われたこころのしずくを取り戻すために自ら犠牲となって新たなこころのしずくとなってしまった。
「さぁ、完成!!ラティアス見てよ」
『クゥクゥ?』
完成したその絵にはこころのしずくとラティアスとラティオスが描かれていたのだ。
「絶対にラティオスを助けようね!!」
『クゥクゥ!!』
しかし、問題は2つある、まず、ラティオスをどうやって元の姿に戻すか、また、戻すことによってこころのしずくが失われる、なので新たなこころのしずくが必要になること。
「どうしようかな……そうだ、とりあえず!!」
『クゥ?』
この少年の名はサトシ、今までに相棒のピカチュウとともに余多の地方を旅しており、現在はカロス地方の旅が終了し故郷であるマサラタウンに帰省していたのである。
「うまい、やっぱりママの料理は最高だよ!!」
「そう?」
その時
『さぁ、始まりました、ポケリンピック!!各国の優秀なトレーナーが集まりポケモンバトルやポケモンの競技をする大会、ニッポンからは3名、シンオウ地方のチャンピオンのシロナ選手、カロス地方のチャンピオンカルネ選手、そして、ニッポンのチャンピオン、タクト選手!!』
テレビには4年に一度開催されるポケリンピックの中継が放映されていた。
「タクト選手?……あ、ダークライとラティオスのトレーナーだ」
サトシはかつてシンオウ地方のポケモンリーグで圧倒的な強さで敗北したトレーナー、タクトのことを思い出したのだ。
タクトさんとても強かったからな、いつの間にニッポンリーグのチャンピオンになったんだろう。
『えぇと、カルネ選手でした、次のインタビューはタクト選手です!!よろしくお願いいたします』
『はい、よろしくお願いします』
『タクト選手は今まで印象に残った試合は何ですか?』
『そうですね、ニッポンリーグも大変でしたが、やはり、シンオウリーグで戦ったピカチュウを連れたサトシという少年ですね、あのリーグで唯一ダークライを倒しラティオスを出陣させたトレーナーですから』
「あ、俺だ」
『ピカピカ』
『そうですか、所でタクト選手の最初のポケモンはダークライなのですよね、そのダークライとはどこで出会いましたか?』
『子供の時から住んでいたジョウト地方の海の町で出会いました』
『ジョウト地方のご出身だったんですね』
『はい、私の育った町は他の町とは雰囲気が異なる町で水の都と呼ばれています』
「……水の都」
『ピカ』
『その町とは?』
『……アルトマーレです』
アルトマーレ……サトシの脳裏にそこでの出来事が過ったのである。
夏のフェスタの水上レースに参加したこと、カノンという少女に変身したラティアスと出会い、秘密の庭に誘い込まれ、敵と間違われてラティオスと少しであったがバトルしたことや、こころのしずくが奪われて大変なことになったこと、そして、ラティオスが犠牲になったこと。
「……ラティオス」
『ピカピ……』
そして、サトシは自室に戻り、引き出しから1枚の紙を取り出した。
その紙こそアルトマーレを去る際に少女から渡された絵だった。
「こころのしずくはまた悪いやつに盗られてないかな、カノンやボンゴレさんは元気かな、ラティアスはひとりで寂しくないかな……」
『ピカピ……』
「ママ、行ってきます」
『ピカチュ』
「行ってらっしゃい」
サトシのママはサトシが見えなくなるまで家の前に立っていたのだ。
「サトシ、また、旅に出てしまって……でも、今回は新しい地方じゃなくてジョウト地方のアルトマーレに行くだなんてどうゆうことかしら?もしかして、好きな女の子でもいるんじゃないかしら……な、分けないか……」
サトシはその後オーキド研究所に挨拶をしてルアーボールを持って研究所から出たのである。
「来いよ、ワニノコ!!」
『ワニワニ?』
「今回行くところは前に水上レースに出場したアルトマーレだ、だからワニノコも来てくれ」
『ワニワニィィ』
そして、ワニノコはサトシに飛び付いたのだった。
「……カノン」
「ねぇ、お爺さん、お願い!!」
「どうしても行きたいんじゃな?」
「うん、ラティアスを連れて旅に出たいの!!そして、ラティオスを元に戻す方法を探してもちろん代わりのこころのしずくも見つけるから」
「代わりのこころのしずく、そんなものが簡単に見つかるとは思えんがな」
「でも、それでも行きたいの!!この4年間ひとりぼっちのラティアスを見ていたけど、もう耐えきれない、じっとしてるなんてできない」
「……わかった、行ってきなさいカノン、そして、カノンなりの答えを見つけるのじゃ、その間の庭の管理は任せなさい」
「ありがとう!!ボンゴレお爺さん」
次の日の昼頃、アルトマーレに1隻のモーターボートが近づいていた。
そして、モーターボートはゆっくりと桟橋に着岸しそのモーターボートからピカチュウを肩に乗せたひとりの少年が降り立ったのだ。
「アルトマーレ、久しぶりだな、なっ、ピカチュウ、ワニノコ!!」
『ピカッチュウ!!』
『ワニワニッ!!』
サトシはひとまず町を散策しながら大聖堂へと行ってみることにしたのである。
しかし、
「ここどこ……やっぱりこの町って迷路みたいだよな」
『ピカピ……』
その時
『ピカッ!!』
「どうした?ピカチュ……カノン!!」
そこにはあの少女、そうカノンがいた。
しかし、少女の頭にはベレー帽はなかったのだった。
TO BE CONTINUED…
はじめまして、他作品でお会いしてるかたはお久しぶりです、私はラティアスとラティオスの映画を見てモーレツに感動していました、なのでこの小説を投稿しました。また、あらすじにもあります通り本作は私の他のポケモン関連の小説とは無関係の別次元の設定です。