「よし、これでもう大丈夫だ」
『チルゥ!!』
「ありがとうタケシ、ラッキーもな」
『ラッキー』
ロケット団との戦いでどくを受けてしまったチルットはタケシとタケシのポケモンであるラッキーの治療により元気になった。
「しかし、びっくりしたぜタケシ」
『ピカピカ』
「ああ、自然館にロケット団が入って行くのを見てな、サトシこそ来てるとは……しかも……」
「お久しぶりです、タケシさん」
『クゥクゥ!!』
「意外すぎるな」
「かな……で、タケシはどうしてここに?そういえばポケモンドクターは?」
「そう!!研修一通り終えて最後に卒業研修受けるためにトウキョウ地方へ来たんだ」
「研修かぁ……大変そうだな」
『ピカピカ』
「いや、そうでもない、鉄道使わなくてもシティバスで十分に間に合うし研修さえ終えればすぐにドクターの資格が貰える、その後は受け入れ先を決めるまで自由だからな」
「それって……」
「また、よろしくなサトシ!!」
「おう!!」
「俺も一緒に行ってもいいかな、カノン」
「もちろんです!!」
その後、
「これあげるよ」
タケシはサトシとカノンに何かを渡したのだ。
「これは?」
「トウキョウブロック共通シティバスパスだ、ポケモンドクター協会から貰ったんだ、なんか家族多いし同伴するならって俺と含めて3枚貰ったんだけど誰も来ないみたいだし、やるよ」
「ありがとう」
「ありがとうございます」
「カノン、あれからラティアスはどう?」
「タケシさん……あの後、ラティアスと仲良くしてくれるラティオスはいるんですけど、やっぱり、お兄ちゃんを忘れられないみたいで……」
『クゥ……』
「そうなのか……」
「カノン、そのラティオスって?」
『ピカピカ?』
「うん、気まぐれで今はどこかへ行っちゃってるけどよくアルトマーレに来るんだ」
「思い出した!!ラティアス、そのラティオスってあのときのラティオスだろ」
『クゥ?……クゥ!!』
「えっ、サトシ君どういうこと?」
「デセルシティっていうカロス地方の町でラティアスとそのラティオスに助けてもらったんだよ!!」
サトシはフーパというポケモンによって引き起こされたデセルシティでの出来事を手短に教えたのである。
「……そんなことがあったの」
「ありがとうな!!ラティアス」
『クゥクゥ!!』
「本当によくそういうことに巻き込まれるよな」
「ん?タケシどうした?」
「いや、なんでもない」
「ふぅん、それで、その研修はどこでやるんだ?」
「ああ、トウキョウシティだ」
「トウキョウシティか」
『ピカピカ』
「だけど、遠回りしてもいい、サトシ、ジムに挑戦すんんだろ?」
「ああ!!もちろん、トウキョウリーグ、絶対優勝だぜ」
『ピカピカ!!』
「ユカワ博士がたしかチュウオウシティのツキシマエリアにジムがあるって言ってたよね」
「チュウオウシティか、ここからだとまずシナガワシティとミナトシティを抜けると行けるな」
「シティバス乗り継いで移動する?鉄道使えば一発で行けるけど?」
「そりゃ、カノン、もちろん歩けるところは歩くぜ!!」
『ピカピカ!!』
「それじゃ、シティバスでオオモリエリアまで行ってそっからシナガワシティに入るか、それでいいな、サトシ、カノン」
「おう!!」
『ピカ!!』
「はい!!……とりあえず、目立つからラティアスはモンスターボールに戻ってね」
『!?クゥゥゥ~』
ラティアスはカノンにモンスターボールに戻されてしまったのだった。
その後、3人はオオタシティのシティバスに乗ってオオモリエリアまでやって来た。
「ここから歩いていけばシナガワシティに入れるぞ」
「早く行こうぜ、チュウオウシティ、ジムジム!!」
「もう、サトシ君、焦らなくてもジムは逃げないよ~」
「でも、どんなジムリーダーなのか気になるなぁ~」
「サトシ、チュウオウジムのリーダーなら知ってるぞ」
「えっ!?タケシ本当!!」
「ああ、詳しいことを言うつもりはないが変人だからな気を付けて」
「変人?」
「まぁな、さぁ、もうすぐシナガワシティだぞ」
「おう!!」
「ねぇ、私、シナガワシティで寄っていきたい場所があるんだけど」
「どこいくんだカノン?」
『ピカピカ?』
「えぇっとね船の科学博物館ってところだよ」
「船の?」
『ピカピカ?』
「たしかホウエンにある海の科学博物館の本部じゃなかったか?」
「そう!!ほら、アルトマーレはさ、小さいけど船とは深い関係にあるでしょ、だから行きたいなぁって」
「どうするタケシ?」
「その前に俺はテレビトウキョウの本社を見学したいな」
「シナガワシティにテレビトウキョウがあるのか?」
「ああ」
「じゃあそうしましょう!!」
その後、サトシたちはオダイバエリアにあるテレビトウキョウの本社を訪れたのだ。
「うわぁぁぁ!!おっきいね~」
カノンとカノンの姿をしたラティアスははしゃいでいたのである。
「ねぇ、早く入ろう!!」
「おう!!」
『ピカピカ』
そして、サトシ一行はテレビトウキョウの中へ入ると受付のお姉さんが出迎えてきてくれた。
「ようこそ、テレビトウキョウ本社へ社内の見学はどなたでもご自由にご見学できます」
その時
「うぉぉぉ!!お姉さん~」
「えっ!?」
「始まった……」
『ピカピカ』
「えぇっと……」
受付のお姉さんはさぞかし困った表情をしたのだ。
「御姉様!!ここで出会ったのも何かの縁!!この後、二人でお茶でも……ぬぅ!?」
タケシはグレッグルにどくづきをされたのである。
「えっ!?大丈夫なの!?」
「いつものこと」
『ピカピカ』
「しびれびれ……」
そして、タケシはその場に倒れた。
「グレッグル、久しぶりだな」
『ピカ!!』
『ケッ』
グレッグルは慣れた手付きで倒れたタケシの足をもち引き摺っていったのだ。
「タケシさん、大丈夫かな」
「平気平気、すいません、ここの見学をしたいんですけど」
「えぇっと……あ、はい!!ご自由にご見学できます」
「それじゃ行こうか、ふたりとも」
先程、どくづきをされたタケシはすでに立ち上がり奥へと進もうとしていたのである。
「え、復活早くないですか?」
「フッ、もう慣れたさ、さすがにな」
「長い付き合いだもんな」
『ピカピカ』
その後、中をいろいろ見学しながら歩き続けていた。
「しかし、こうしてみるとカノンもラティアスも双子みたいだな」
「そうだな、服装も一緒だしな」
『ピカピカ』
「うん、最初は私に変身されるのあれだったから嫌だったけど今は平気かな」
「でも、カノン、アルトマーレには他にもラティアスやラティオスが来るんだよな」
「うん、サトシ君、そうだよ」
「でも、どうしてこのラティアスと仲がいいんだ?」
「あぁね、ちょっとしたエピソードがあるんだけど」
「聞きたい聞きたい!!」
『ピカピカ!!』
「俺もぜひ聞きたいな」
「うん、私がまだ小さかった頃ね……」
アルトマーレ秘密の庭。
「カノンは本当に絵を描くのが好きじゃな」
「うん、おじいちゃん私、絵好き~」
「カノン、絵を描くのもいいが庭の手入れもちゃんと手伝うんじゃよ」
「はぁい!!」
その時
『クゥクゥ~』
そこへ、1体のラティアスが元気よく飛んできてカノンの描いていた絵にぶつかったのだ。
「きゃぁ!!」
『クゥゥゥ!!』
「イタタ……!!あぁぁ、私のクレヨンがぁ~」
カノンのクレヨンはその衝撃で地面に転がり粉々になっていたのである。
「大丈夫かカノン!?」
「わ、私のクレヨン」
『クゥクゥ……』
そこへ、
『ホゥホゥ!!』
兄のラティオスがやって来てカノンにラティオスが謝るかのような素振りを見せているがカノンは全く応じる様子もなかった。
「何よ!!クレヨンこんなにしてあなたたち何なのよ、もう、アルトマーレから出ていってよ!!」
「やめるんじゃカノン!!」
『クゥクゥ……』
その後、何日もラティアスはカノンに謝りに来ていたがカノンは許してはくれなかったのだ。
そんなある日には……
「ひぇ、なんで私が……」
カノンの目の前に自分自身が現れたのである。
「なんで……」
もうひとりのカノンはボールを持ってきてカノンに渡した。
「……!!ラティアスね……もう、その姿で町歩かないでね!!」
――そんなこんなで私とラティアス、ラティオスとも少しずつ打ち解けていったの……そんな時、事件が起きたわ――
「ラティアス、どうしたの!?」
『クゥクゥ!!』
「あれは……」
何かが黒いオーラを放っていたのだ。
「なんだその黒いオーラって?」
『ピカピカ』
「ポケモンか?」
「わからない、私もその時頭打っちゃって記憶曖昧なの、けど、ラティアスとラティオスが私を守ってくれたんだってのはわかったわ、それから、ずっと仲良し!!」
カノンの言葉にカノンの姿をしたラティアスは頷いていたのである。
その時
「昔々アルトマーレという島におじいさんとおばあさんがいました。
ある日、ふたりは海岸で小さな兄弟がケガをしているのを見つけました。
おじいさんとおばあさんの手あつい看護でふたりはみるみる良くなっていきました。
しかし、突然、邪悪な怪物が島に攻めてきたのです。
島はたちまち怪物にのみこまれました。
と、そのとき。
おじいさんとおばあさんの目の前でふたりの姿は変わっていきました。
ふたりはむげんポケモンラティオスとラティアスだったのです。
2匹は空から仲間を呼び寄せました。
かれらは邪悪な闇を追い払う力をもってきてくれました。
それは「こころのしずく」という宝石だったのです。
島には平和がもどりました。
それからというもの「こころのしずく」のあるこの島にラティオスとラティアスたちはしばしば立ち寄るようになりました。
この島が邪悪な怪物におそわれることはその後二度とありませんでした。
しかし、怪物は哀しみました。
怪物はアルトマーレを襲うつもりはなくただその大きな力を押さえることが出来なかっただけなのでした。
アルトマーレは怪物にとって理想郷だったのです。
理想郷を追われた怪物は哀しみいつか怪物の理想郷を取り戻すことを誓ったのでした。
おしまい」
青年がテレビ局に来ていた子供たちに読み聞かせとしてアルトマーレのおとぎ話を聞かせていた。
「これってアルトマーレの……でも、最後、ちょっと違うような……」
『ピカピカ……』
「ちょっとちょっと!!」
カノンは青年に近づいたのだ。
「どうして、そのアルトマーレのおとぎ話を知ってるのよ!!それに、最後の怪物の話はなによ!!」
「……」
青年は静かに微笑えんだのである。
「僕もアルトマーレの出身なんだ」
TO BE CONTINUED…
お台場は品川にしました。