《悲報》ワイ、マジシャン。魔法の才能ゼロなのに勘違いされて王国魔法学園に入学してトップにならなきゃいけない模様www 作:おれ
「もう一回言ってみろよ」
分かっている。あぁ、そうだ。何も間違っちゃいない。その通りだ。だけど。
『何度でも言いますよ。マジックは、昔の人間が生み出した暇つぶしの為の子供の遊戯に過ぎません。いわば、魔法に至る前の基礎の入門編に近いモノで、魔法のイミテーションに過ぎない。それでこの学校に入学出来たのは大したモノだと思いますが、貴方の奇跡はそれで終わりです』
「……」
『図星みたいで何も言えないみたいですね。貴方と私では全てにおいて差があります。今、ここで私の犬になれば安全に飼ってあげますよ。家畜として、何処にも出さず日の目を見る事は無いでしょうが安心して下さい。ちゃんとご主人様が可愛がってくれるでしょうから』
「いやぁ、良かった」
『何がですか?』
「見た目が良いから、躊躇してたんだ。」
綺麗なお人形さんやロボットみたいで、完璧で少し怖い様な。近寄りがたい感じだった。でも、中身はちゃんと醜くて見ていられないくらいドロドロとした物を抱えていた。なら、少なくとも無反応でスベるみたいな事は無さそうだ。
『?……ええ、戦いましょう。ね?皆さん』
そう彼女が生徒に声を掛けると、皆が一斉に席を立った。各々、準備をして、俺を睨んでいる。だから、何かした?何でそんな睨まれるんだよ!
「悪いな、転入生」
ハトヅラ……。
「ねえ、何が気に食わないの?私もあの人のペットなの。私と一緒に飼われましょうよ!」
「死ねぇ!」
エリートってもしかして、何処か性格がアレな人が多いのか?カラフルな属性の魔法が一斉に放たれた。教室中が眩い光に囲まれ、逃げる場所も無い。
綺麗な花火だなぁ。なんて、現実逃避しながらも脳を動かす。
生きる為の生存本能って言う奴は、時々火事場の馬鹿力で常識をぶっ壊してくれる。それはまるで
「逃げられないなら、逆に増えてやろうと思ったら成功するなんて。どう言うタネなんですかね、戻るのかな」
俺1がそう言うと。
「参ったね、俺」
俺2が困惑した顔で、アメリカンリアクションを決める。我ながらウザいなと他人事の様に思った。
「まぁ、数には数で対抗するのがアレか?」
俺3がそう言うのに、頷く。
「諺でも数の利は強いって昔から言われてますしね」
俺1、いや2に返す。確かにそうかも。
「ってか、あの性悪極悪エルフやばいな、めっちゃクラス牛耳ってんじゃん」
また別の俺が喋るので相槌を打つ。と言うかさぁ。
「まもなく魔法来るけど、どうするよ俺」
「当たったら熱かったり、寒かったりするから当たらない方向で行こうぜ俺。それとも任せてくれって奴いる?」
それなー。
「あ、そうだ。俺決めたわ」
俺が腕組みをしたと思ったらそう言う。俺ながら、他人事すぎる。もう当たるぞ魔法。まぁ、俺だし話を聞いてやるか。自分の味方は自分しかいないし、話を聞いてやれるのも自分しかいないのだから。
「ん?」
「この学校での俺の目標、マジックの凄さをマジシャンとして生徒や教員への
それから数秒後。輝かしい花火を目眩しにして、クラスの半分を鳩へと変えた。もう半分の生徒は突如現れた箱に詰められて、何も分からないまま実家に戻した。
そんな俺自身、何が起きたか理解ができてない教室に残されたのは、笑いを隠せていない先生と同じく何が起きたか理解出来ていないエルフだけだった。