例えばこんな従姉殿   作:紅シズク

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絶命日パーティーと石になった猫

昼食後、私とハリーはマクゴナガル先生のオフィスを訪ねた。

「どなたですか?」

ノックに対してマクゴナガル先生の声がする。

「グリフィンドールの2年生、ハリー・ポッターとアイリス・エヴァンズです」

「入室を許可します」

マクゴナガル先生のオフィスは印象通り、整理整頓された厳格さがにじみ出るオフィスだった。

「何かありましたか?ポッター、エヴァンズ」

「ええっと…マクゴナガル先生、僕達、諸事情で幾つか呪文の自習をしたくて…」

「諸事情、ですか?」

マクゴナガル先生の瞳がきらりと光る。

「あ、えっと…伯母から今年、ホグワーツで取り組むべき課題をいくつか出されまして…それで、呪文の練習をする必要があるんです」

「課題…?ああ、そう言えば、貴方達は去年、非常に高度な魔法薬学のレポートに取り組んでいたと聞いています。

安全な呪文ならば談話室や空き教室で練習しても差支えはありませんが…」

と、マクゴナガル先生は言いかけて首を振った。

「その顔は、そうではない、と。いったい何の呪文の練習をしたいのです?」

「ええっと…まずは妨害呪文から取り組む予定です」

「…5年生で習う呪文ですね。まあ、難度は兎も角、それくらいなら空き教室でクッションでも使って交代で練習すればいいでしょう。他は?」

「その次の予定は武装解除呪文です」

「それも5年生の呪文ですね。まあ、案山子を用意した方が良いですが、校庭の隅の方で人にあたらない様に気を付けるならば、練習する事を許可します。その次は?」

「失神呪文と盾の呪文で悩んでいます」

それを聞いたマクゴナガル先生は頭を抱えた。

「エヴァンズ、失礼ですが、貴方の母親は正気ですか?それらはどう考えても2年生に出す課題ではないですよ」

「ええっと、マクゴナガル先生。母は別に今学年中に全て達成する必要はない、とは言っていました。

ただ、自分が前倒しで習得出来たから理論学習だけは早くから始めていた私達ならもっと早くできるだろう、と」

「…なるほど、確かに、ペチュニア・エヴァンズは非常に優秀な魔女でしたね…覚えていますよ、色々と…その課題とやらはそれで全てですか?」

「あーえっと…いいえ、マクゴナガル先生…他には守護霊呪文の習得といくつかの技術の習得にレポート類です」

「…事情はわかりました。では、失神呪文以外は先ほど述べた様に安全対策を施した上で自習を許可します。

失神呪文については…貴方方だけを優遇するわけにはいきませんが、遅くとも、来年の今頃迄には何かしらの練習する場を整えてあげましょう。

それまでは他の課題に取り組みなさい…ああ、もちろん、学校の課程をおろそかにしてはいけませんよ。

ポッターはクィディッチの練習も怠けない様に…そうそう、ポッター、ウッドから聞く事になるとは思いますが、今朝の事は私とスネイプ先生の間で話し合いを持ちました。

今後はあのような横槍はしないと約束させましたし、マルフォイの極めて不適切な言動についても指導すると言質を頂きましたのであの件でこれ以上もめてはいけませんよ」

マクゴナガル先生はそう言うと私達に退出するように言った。

その後、私達はグリフィンドール寮にほど近い空き教室でハーマイオニーとロンを含めた4人で夕食まで妨害呪文の練習に励んだ。

そして夕食後は真実薬の調合法とその成分について議論を交わした。

 

尚、翌日の朝食でマルフォイが不機嫌そうにしていた事から、スネイプ教授はマクゴナガル先生との約束を守ったのだろうと推測できた。

 

 

 

10月に入り、冷たく湿った空気がホグワーツに訪れ、風邪が流行り始めた。

私達4人は特に体調を崩したりはしなかったが、ジニーがパーシーに無理矢理、マダム・ポンフリー特製の『元気爆発薬』と言う免疫増強効果のある栄養剤を飲まされていた。

それはさておき、10月も半ばになる頃には妨害呪文の習得が終わった。

習得順は当然のようにハーマイオニーが最初に習得し、私がそれに続き、クィディッチの練習で呪文の練習時間が削られるハリー、杖が万全ではないロンの順であった。

予定では次は武装解除呪文の練習に入る事になっていたが、雨の日が多く、あまり屋外で練習ができない為、屋内練習は盾の呪文の練習という同時並行形式になった。

そんな大雨のある日の事…ハリーがハロウィンの日に行われる、寮のゴーストである『ほとんど首無しニック』の500回目の絶命日を祝うパーティーへの出席を誘ってきた。

ハーマイオニーと私は知的好奇心からその誘いを受け、ロンは私たち3人が行くならば、という事で出席を決めた。

尚、ハリーは好奇心半分、ニックへの恩返し(フィルチから見せしめに罰せられるところを助けてもらったとの事である)半分らしい。

 

 

 

そうして訪れたハロウィンの日…私達は賑やかな大広間の前を通り過ぎ、絶命日パーティーの会場である地下牢に向かって歩を進めた…若干の後悔で後ろ髪をひかれながら。

階段を下りるたびに空気が冷たくなっていく…厚着をしてきて正解だった。

階段を下りきった頃、耳を塞ぎたくなるような音が聞こえてくる…あれがゴーストたちの音楽なのだろう、多分。

廊下を進み、角を曲がるとニックが会場の地下牢の入口に立っているのが見えた。

ニックに招き入れられて地下牢に入るとそこは確かにパーティー会場だった。

楽団が30本ものノコギリを用いて怪音波…もとい、音楽を奏で、何百もの半透明のゴーストたちがふわふわと浮遊しながらワルツを踊っていた。

頭上のシャンデリアは漆黒の蝋燭で群青色に輝き、奥の方に長テーブルが置かれていた。

音楽も不快だが、ゴーストたちが密集している事による寒さも中々だった…息が白い。

ゴーストたちが歓談している間を通り過ぎて会場を歩いているとハーマイオニーが足を止めた。

嘆きのマートルがいたらしい…露骨に避けるのはどうかと思う、ハーマイオニーの気持ちはよくわかるが…ここはゴーストたちの領域だ。

結果、マートルを迂回して会場を進む事になった。

そして、私達は何かが置かれていた長テーブルの近くまでやってきた。

「見て。食べ物だ」

ロンが言った。

確かに、その長テーブルには食べ物らしきシルエットが見えた。

近づいてみると…ひどい臭いが、腐敗臭がした。

腐った魚に、黒焦げのケーキ、蛆の沸いた肉類、カビたおつまみ…等

そして、テーブルの一番良い場所にはニックの没日が書かれた墓石型の灰色のケーキがおかれていた。

ゴーストたちの一部は終わった食べ物を通り抜ける事で『味わって』いるようにも見えた。

食べ物だった物たちを観察しようとしたが、ロンが気持ち悪いというので、テーブルから離れる事にした。

その時、ポルターガイストのピープスが現れた。

ピープスは私達にカビだらけのピーナッツをすすめてきた。

それをハーマイオニーが断ると、楽しそうにマートルに酷い事を言ったな、と言いだした。

ピープスが大声でマートルを呼ぶとずんぐりとした私達より少し年上の少女のゴーストが滑るように現れた…マートルである。

どうせ、最終的にはピープスのオモチャになるだけなのに…正直、来ないでほしかった。

いや、その場合はピープスが無差別に暴れるのか…そう考えると的が絞られる分ましか。

等と考えていると、不機嫌なマートルの御機嫌を取ろうとハーマイオニーがおべっかを使い…そして失敗した。

そして、ヒステリーを起こしたマートルをピープスがからかい、マートルが地下牢から逃げ出し、ピープスがそれを追っていった。

「なんとまあ」

ハーマイオニーがその光景を見て憐れむ様に呟いた。

そうこうしていると、ニックが私達の元にやってきた。

「楽しんでいますか?」

「ええ」

流石に、そろそろ中座させて頂きます、と言うのは早かろうと私達は適当に誤魔化した。

ニックは誇らしげに遠方から客人がやって来てくれた事を誇り、そろそろスピーチの時間なのだと述べた。

ニックが楽団の方に行こうとした瞬間、楽団が演奏をやめ、狩りの角笛のような音が鳴り響いた。

「あぁ、始まった」

ニックが苦々し気にいうが早いか、壁から12騎の馬のゴーストに騎乗した首無しゴーストたちが現れた。

観衆の拍手の中…私達はニックが微妙な顔をしていたので拍手しなかった…ゴーストの騎士たちは部屋の真ん中まで進み出て、停止した。

先頭のゴーストは馬から飛び降りると脇に抱えていた己の首を首級でも挙げたかのように掲げた。会場中が笑った。

そして、私達の方に大股で近づいてくると首をあるべき場所に戻した。

「ニック!」

彼は吠えるような声で親し気にニックに呼びかけた。

「元気かね?首はまだぶら下がっておるのか?」

そう言って、彼はニックの肩をバンバンと叩いた。

「ようこそ、パトリック」

ニックは冷めた声で答えた。

「生きている連中だ!」

パトリックと呼ばれたゴーストはわざとらしく驚いたように飛びあがった。

そして、首が転げ落ちた…どうやらゴーストにとって、首がポロリは鉄板ギャグらしい…ゴーストたちはそれを見て笑い転げていた。

「まことに愉快ですな」

ニックは沈んだ声で言った。

その後、ニックとパトリックとハリーが『狩クラブ』とやらについて話し始めた。

そして、ニックは壇上に堂々と進み出てスピーチを始めたが、『狩クラブ』の余興の方に注目が集まって、しまいにはニックは悲しげに壇上から降りていった。

「…ニックの挨拶も終わったみたいだし、帰りましょうか…うまくいけばデザートくらいにはありつけるかもしれないわ…ダメだったら買い置きのお菓子で誤魔化しましょう」

私の言葉に他の三人も賛同した為、私達は再び音楽とダンスが始まったフロアをそそくさと後にした。

階段への道を進んでいると、ハリーが急に足を止めた。

「…何か聞こえない?」

「大広間のざわめきじゃなくて?」

「うん…冷たくて残忍な声で…何か…ほらまた!殺してやる、って!」

ハリーに言われて耳を澄ますが何も聞こえない。

「声が上の方にいく…追わなくちゃ!何かが誰かを殺すつもりだ!」

「待って、ハリー、来客のゴーストじゃないの!?」

私の叫びを無視してハリーは階段を駆け上がっていき、大広間を無視してさらに上を目指していった。

それを私、ハーマイオニー、ロンが追う…三階の廊下でハリーが止まった。

「一体全体どうしたんだい、ハリー」

ロンが息を切らせながら言う。

「見て!」

ハーマイオニーが指さす先を見ると何かが鈍く光っていた…それは壁に塗りつけられた文字らしきものであった。

杖に光をともして恐る恐る皆で近付いてみるとそこにはこう書かれていた。

 

秘密の部屋は開かれたり

継承者の敵よ、気をつけよ

 

「なにこれ…イタズラ?」

床に出来た水たまりに立ちながら私は言った。

「アイリス!アレ見て!」

ハリーがさす先には松明の腕木に引っ掛けられた何かが揺れていた…それは管理人フィルチの飼い猫、ミセス・ノリスだった。

カッと目を見開き、石の様に硬直している。

 

「死んでいる…?」

沈黙を破るように私はそう口にした。

「わからない…単に金縛りにあっているだけかも…」

「ここを離れよう」

私とハリーの会話に割り込む様にロンが言った。

「ここにいる所を見られない方が良い」

しかし、それは遅かった。

私達の逃げ道を塞ぐように、廊下の両側の会談から何百もの足音が聞こえてきた。

そして、その足音は止まった、私達を挟む様にして。

沈黙が囁きを集めた騒めき変わった時も、私達は廊下の真ん中に取り残されていた。

少しして、誰かが叫び声を上げた。

「継承者の敵よ、気をつけよ!次はお前たちの番だぞ、『穢れた血』め!」

それは、ドラコ・マルフォイだった。彼は青白い顔を上気させ、ニヤリと笑った。

「…マルフォイ、コレは君がやったのか?」

ハリーが言った。

「何?」

「継承者の敵?秘密の部屋?何の事かさっぱりだ。

だが、君はこの謎めいたメッセージの意味を即座に理解した、まるで君がこのメッセージを書いたかのように。

継承者の敵とやらがマグル生まれの事を指すというのはどういう事だ、マルフォイ」

ハリーは大声でそう叫んだ。

「フン、これだからマグル育ちは無知で困る…ああ、血を裏切る者もわかっていない様だ」

マルフォイがハリーとロンを馬鹿にする様にそう言った時、フィルチが現れた。

「なんだ、なんだ?何事だ?」

フィルチはそう叫びながらやってきて、ミセス・ノリスを発見し、わめき始めた。

「わたしの猫!わたしの!ミセス・ノリスになにが起こったというんだ?」

そして、ハリーを犯人扱いするような言動を始めた。

「アーガス!」

その時、ダンブルドア先生が他の何人かの先生たちを引き連れてやってきた。

ダンブルドアはミセス・ノリスを降ろすと、フィルチと私達4人についてくるように言った。

ロックハートが自身のオフィスを使ってはどうかと提案し、ダンブルドア先生は同意した。

「ダンブルドア先生!マルフォイも連れていくべきです!彼は明らかに何か知っています!」

ハリーがそう言った時には、既にマルフォイの姿はなかった…逃げたな。

「…必要があれば、ミスター・マルフォイからも話を聞こう。おいで」

ダンブルドア先生に率いられて私達はロックハートのオフィスに移動した。

ナルシスと丸出しのロックハートのオフィスで、ダンブルドア先生はマクゴナガル先生と共にミセス・ノリスを調べ始めた。

スネイプ先生は影の中に立ち、その様子を漠然とその様子を奇妙な表情で眺めていた。

ロックハートはあたりをうろつきながら、ミセス・ノリスを調べもせずに見当違いな事を言っていた。

そして、フィルチは涙も枯れた様子で激しくしゃくりあげる声を発していた。

私達4人はその様子を少し離れた場所にあるソファーから眺めていた。

 

暫くして、ダンブルドアが何かしらの呪文を唱えてミセス・ノリスを杖で軽く叩いた。

そして、ミセス・ノリスが死んではいないと言った。

「それじゃ、どうしてこんなに―固まって、冷たくなって?」

「石になっただけじゃ」

ロックハートの発する雑音を無視してダンブルドア先生が続ける。

「ただし、どうしてそうなったのか、わしには答えられん……」

「あいつに聞いてくれ!」

フィルチがハリーを見ていった。

「二年生がこんなことをできるはずがない。最も高度な闇の魔術をもってしてはじめて…」

「あいつがやったんだ。あいつだ!あいつなら、灰色の魔女に育てられたあいつならできてもおかしくない!」

ダンブルドア先生の言葉を遮ってフィルチが言った。

「あいつが壁に書いた文字を読んだでしょう!あいつは見たんだ。―わたしの事務所で-あいつは知っているんだ。わたしが…わたしが…」

フィルチの顔が苦し気に歪んだ。

「わたしができそこないの『スクイブ』だって知っているんだ!」

「僕、ミセス・ノリスに指一本触れていませんし、何の呪文もかけていません!直前呪文を使って頂いても結構です!

それに、僕はマグルの祖父母に育てられました。スクイブに対して何の悪感情も抱いていませんし、それが壁のメッセージと何の関係があるのかもわかりません!」

静寂が場を覆う…

「校長、一言よろしいですかな」

スネイプ先生がその静寂を破った。

「ポッター、なぜ君達はあの場にいた?なぜハロウィンのパーティーに参加せずに三階の廊下にいたのか…それを聞き取らなければなりますまい」

「ハロウィンのパーティーに出席しなかったのは、ニックの…『ほとんど首無しニック』の絶命日パーティーに出席していたからです。ゴーストたちに聞いていただければ証言してくれるでしょうし、この件は事前に寮監マクゴナガル先生にお届けしています。」

「ええ、確かに、その旨は聞いています」

「なるほど…しかし、それだけではハロウィンのパーティーに合流せずに三階の廊下に行った理由にはなりませんな」

「それは…絶命日パーティーで想像以上に疲労したので、寮に戻って寝ようと思ったからです」

ハリーが少し詰まってそう誤魔化した。

「夕食も食べずにかね?ゴーストのパーティーで、生きた人間にふさわしい食べ物が出るとは思えんがね」

「まさにそれが原因です、スネイプ先生。彼らの御馳走を見て嗅いで食欲を失っていました」

「…矛盾点はないようだな」

スネイプ先生が少し考えた後に苦々し気にそう言った。

「僕からも、一言よろしいでしょうか」

ハリーが言った。

「なんですか、ポッター」

マクゴナガル先生が言った。

「ドラコ・マルフォイの事です。彼は先生方がいらっしゃる少し前に現場でこう発言しました。

『継承者の敵よ、気をつけよ!次はお前たちの番だぞ、『穢れた血』め!』

と。彼は明らかに何か知っている様子でしたし、公然とマグル生まれを侮辱する言葉を使いました。今すぐである必要はないと思いますが、明日にでも参考人として聞き取りをしては如何でしょうか」

ハリーの発言に先生方が顔をしかめた。

「…なるほど。ポッター、君のいう事は理解した。寮監として差別的発言については再度指導を行うことを約束しよう。だが、参考人としての聞き取りをする必要はないと吾輩は考える。彼が単にホグワーツの伝説について詳しいだけだ」

「そうですね、極端な純血主義者であって、ホグワーツの伝説について精通していればその発言も説明はつきます」

スネイプ先生とマクゴナガル先生が続いて言った。

「…そうそう、この事をハッキリと言っておかねば。アーガス、君の猫は治してあげられますぞ。

スプラウト先生が、最近やっとマンドレイクを手に入れられてな。

十分に成長したら、すぐにもミセス・ノリスを蘇生させる薬を作らせましょうぞ」

「私がそれをお作りしましょう」

ロックハートが突然口を挟んだ。

「私は何百回作ったかわからない位ですよ。『マンドレイク回復薬』なんて、眠ってたって作れます」

私はロックハートのその発言を無知からくるものか虚言癖からくるものか判断できなかった。

ダンブルドア先生がおっしゃっている様な『新鮮で成熟した』マンドレイクを用いた『マンドレイク系解呪薬』の調合はいずれも非常に危険で難易度の高い行為である。

それを眠っていたって作れるというのはかなり質の落ちる別の薬と混同しているか、そもそも虚言かの何れかであると私は認識した。なお、何百回と作った、という部分は最初から無視している。

「お伺いしますがね。この学校では、吾輩が『魔法薬』の担当教師のはずだが」

スネイプ先生が不機嫌そうにそう言い、とても気まずい沈黙が流れた。

「帰ってよろしい」

ダンブルドア先生は私達4人に退出を許可した。

私達は走り出す一歩手前の速度でその場を離れ、寮に向かった。

その途中、私達は空き教室に入り、内緒話を始めた。

「三階の廊下に行った本当の理由…あの声のこと、先生たちに話したほうがよかったかな」

「いや」

ロンがきっぱりと言った。

「誰にも聞こえない声が聞こえるのは、魔法界でも狂気の始まりだって思われてる」

その後、ハリーの聞いた声についてあれこれ話をしたが、午前0時の鐘がどこかでなった為、急いで寮に戻り、寝支度をしてベッドにもぐりこんだ。

 

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