クリスマスのダンスパーティーから数日後、私達は図書室で遂に答えらしきものを見つけた。
金の卵から聞こえてくるキーキー声の正体…それは恐らくマーミッシュ語ではないか、という結論である。
「…ああ、セドリックの言っていたのはそういう事か。この卵を水かお湯につければいいんだ」
ハリーが言った。ハリー曰く、ディゴリー先輩はダンスパーティーの後、卵のヒントとして『風呂に入れ』という言葉をくれたそうだ。
そして、マーミッシュ語の特性から推定される答えは水中で卵を開く、である。
早速、試してみる事にしたハリーは夜の散歩に出かけた。
そしてそこで若干のトラブルに会いつつも答えが正しかったことを確認した。
制限時間1時間の間にマーピープルに奪われた『何か』を取り戻すというのが課題の様だった。
「まあ、事前にわかっていれば簡単な課題だね。最低限、泡呪文と水中歩行ができれば課題にチャレンジはできる。ほかにも手はいくらでもある…そう言う魔法薬を煎じておくとか、つまらない解法だけれども鰓昆布でも取り寄せるとかね」
夜の散歩の成果を話すハリーは事も無げにそう言った。
ハリーは魔法薬を調合する傍ら念のため鰓昆布も調達して準備は万端であった。
ハリーにヒントをもたらしたディゴリー先輩は当然の事として、ビクトール・クラムも水中での活動についていろいろと試している様子が見て取れたため、卵の謎は解けているものとしてハリーは特に隠そうともせず、魔法薬の試験を実施した。
だが、新学期が始まる少し前、リータ・スキーターがとんでもない記事を出した。
それはハグリッドが半巨人であるという特ダネである。この事はクリスマスの夜にマダム・マクシームに話している所をハリーとロンが聞いてしまっており、私も知ってはいた。しかし、リータ・スキーターがなぜそれを知れたのかという謎が出来てしまった。
当然、私達はハグリッドに教職を辞さないようにと話しに行ったが、ハグリッドは小屋の扉を開いてはくれなかった。
結果、ハグリッドの魔法生物飼育学は代理教師が入る事となった。
それは半月ほど続き、最終的にはハグリッドは主にダンブルドアに説得され…その場面に私達も出くわし、助力した…教職に復帰する事となった。
そうこうしていると課題の日がやってきた。
その日、私とハーマイオニーはマクゴナガル先生に呼び出された。
それは課題の為であった。どうやら、ダンスパーティーのパートナーはこの課題の為の人質候補選定の為でもあったらしく、ほかにはディゴリー先輩のパートナーだったチョウ・チャン先輩がいた。しかし、フラー・デクラールの人質はダンスパーティーの相手ではなく、彼女の妹が選出されていた。
私達人質はダンブルドア先生に事情を説明され、眠りの呪文を受け入れた…私はその為に幾つかの自作の護身具を先生に預ける事になった…そして目を覚ますと私はハリーの腕に抱かれ、湖に浮いていた。
そしてハリーのもう片方の腕にはフラー・デクラールの人質の子が抱かれていた。
「ハリー、その子はどうしたの?その子はフラー・デクラールの人質の筈よ?」
「…うん、歌を真に受けて課題だって忘れて人質全員を助けようとしちゃってさ…その結果」
「なるほど?まあ、とりあえず、湖から上がりましょうか。ダンブルドア先生のかけてくれたらしい保護呪文の効果があるとはいえ、寒いわ」
「そうだね、上がろうか。僕はこの子を連れていくから、アイリスは自分で泳いでくれる?」
「…一応、わたし、貴方の人質なんだけれど…まあ良いか。それじゃあ行きましょう」
というわけで私達は湖岸へと向かう事にした。
途中、マーピープルたちが凱旋する勇者にするかのように私達を…ハリーを取り囲み、マーミッシュ語の歌らしきものを歌っていた。
湖岸に近づくとその様子が見えた。マダム・ポンフリーが先に湖から上がった選手と人質の手当てをしていた…フラー・デクラール以外の。
彼女は湖に戻ろうと半狂乱でもがいているのをマダム・マクシームに抑えられていた。
「ガブリエール!ガブリエール!あの子は生きているの?ケガしていないの?」
ハリーは大声で大丈夫だ、と告げ、魔法で一足先にフラー・デクラールの妹を岸に届けた。
それから少しして岸に上がったハリーと私はロンに迎えられ、マダム・ポンフリーに引き渡された。
そして毛布にくるまれ、熱い煎じ薬…低体温症の治療効果を持たせた元気爆発薬だと思う…を流し込まれた。
それから、マーピープルの長らしいマーメイドと話していたダンブルドア先生が他の審査員に協議を申し込んだ。
それを見送るとフラー・デクラールがハリーに妹を助けてくれたお礼を言いに来てハリーの両頬に二回ずつキスをした。
それから少しして、点数が発表された。
ハリーは人質全員を助ける事に固執して時間を浪費したが、それを道徳的な行為だと審査員たちは評価し、バグマン氏の言い草からすると…恐らくカルカロフ校長以外が満点をつけ、45点を得た。
その夜も、また第1課題の日の夜の様に寮でパーティーが開かれた。
それから少しして、リータ・スキーターがハーマイオニーに反撃を始めた。
ハーマイオニーはリータ・スキーターに何度か噛み付いた事があるのでその仕返しだろう。初手は週刊魔女の記事だった。まあ、事情を知らなければ、ハーマイオニーはハリーとビクトール・クラムを手玉に取る悪女であるかのように書かれていた。
それから少ししたホグズミード休暇で私達はホグズミード村近くに潜伏中のシリウスおじさんに会いに行った、昼食の席から持ち出した食べ物と共に。
そこでは…まあ色々な話をしたが主な議題はクラウチ氏についてだった。
そこで私たちは多くの情報を知った。
クラウチ氏がかつて、『死喰い人の主』全盛期には魔法大臣最有力とみなされていた事、
それは闇の勢力と対抗する為の強権的で暴力的な政策によるものである事、
シリウスおじさんを無裁判でアズカバンに送り込んだ超本人である事、
クラウチ氏の息子が死喰い人と共に捕まり、一年後にはアズカバンで死んだ事、
クラウチ氏の奥方も同様になくなった事、などなど。
そして、話題は父の…スネイプ教授の事にまで広がった。
まあ、父はああいう人なのであるし、死喰い人であったかどうかも定かではない…母にその事を聞いてみた事もない。
最後に、シリウスおじさんは自身を『スナッフルズ』と呼ぶように言って私達は城に帰る事になった。
翌日曜日、私達は朝食後、シリウスおじさんの助言通り、パーシー宛に最近クラウチ氏を直接見かけたかという質問をする手紙を送った。
そしてシリウスおじさんに送る為に少し食べ物を分けてもらいに厨房に降りて行った。
そこで見たものはみすぼらしい姿でバタービールを飲んだくれるウィンキーの姿だった。
ウィンキーは嘆きながらクラウチ氏を今も主人とみなすような発言を続け、最終的にはクラウチ氏の秘密を預かっていたのだと漏らした。
しかし、聞けたのはそこまでで遂にウィンキーは眠りこけてしまい、他の屋敷しもべ妖精たちにテーブルクロスで包まれ、隠された。
「…こう…なんというか…クラウチ氏の元に帰りたいなら、ホグワーツを出てそうすればいいのに…再雇用を願い出てはいけないなんて規則はないでしょう?」
「原理的にはそうです、お嬢様」
いつの間にかやってきていたディークが私に応えた。
「私どもも、バタービールなどに手を出し、仕事もせずにいるのはお給料を頂くよりも悪いことだ、そんな事ではダンブルドア校長様は元より、クラウチ氏にも面目が立たないと何度も言い聞かせているのですが…彼女はお聞き入れにならないのです」
「ダンブルドア先生に相談してみたら?」
「校長様のお手を煩わせる事は致したくないのですが…折を見てご報告だけは差し上げなさるべきでしょうな」
そこでハーマイオニーが爆発した。
「ウィンキーは不幸なのよ!隠したりせずに、どうして元気付けてあげないの?」
「お嬢様…その段階はとうに過ぎているのです。実際、新たなご主人さまを見つけようとせずに野良として死を選ぶ屋敷しもべ妖精がいないわけではございません。ですが、ウィンキーはドビーと共にこのホグワーツで校長様にお仕えになるべくやってきたのです。ならばやるべき仕事をし、新しい主人にお仕えするべきです。そうしていれば以前の主人に対する忠誠を全て捨てろとまでは申し上げなさるものは少ないでしょうが…」
そう言ってディークはテーブルクロスに包まれたウィンキーの方を見て頭を振った。
ディークの正論にハーマイオニーがたじろぐ。
「昔なじみのドビーが彼女の傍におります、私たちは二人を許容いたします。それで彼女が立ち直れるか否かはわかりませんが」
それが屋敷しもべ妖精達の価値観では相当甘やかしているのだと理解できるようになってしまっているハーマイオニーはもう何も言えなかった。
それから、ハーマイオニーはS・P・E・Wの活動のためだけではなく、ウィンキーを励ます為にも厨房に降りるようになった。
だが、ハーマイオニーは他の事で手を煩わせられるようになった。
それは週刊魔女の読者から送られてくる嫌がらせのフクロウ便である。
油断していた最初期は手紙に仕込まれた腫れ草の膿に手をやられて医務室に行く羽目になった。
その後は読まずに捨てる様になったが、吠えメールはそうもいかなかった。おかげでリータ・スキーターのかき立てたデマ記事の内容はホグワーツ中が知ることとなった。
5月の末ごろ、ハリーはマクゴナガル先生に呼び出された。やっと課題が発表されるらしい。
その帰り、ハリーは飛んでもない人物と遭遇した…正気を失ったクラウチ氏である。
彼はダンブルドアに会いに来たといい、ハリーとハーマイオニーについて話をしていたビクトール・クラムにクラウチ氏を任せてハリーは城に戻り…校長室前で合言葉を探っている所でスネイプ教授に遭遇、校長室に通してもらって状況を説明、現場に戻った。
するとそこには失神術で伸びたビクトール・クラムがおり、クラウチ氏は消えていた。
そして駆けつけたハグリッドが読んできたカルカロフ校長がダンブルドア先生を侮辱した。
激昂したハグリッドは当然カルカロフ校長を吊るしたが、それを止め、ダンブルドア先生はハリーをハグリッドに城に送らせた。
その後ハリーはその事と課題の事を談話室で待っていた私達に話した。
そしてその事をシリウスおじさんと母に知らせた。
母には時々三大魔法学校対抗試合の情報を提供していたが、これも知らせるべきだと思ったからだ。
そして母からの返事は…次があれば花火の呪文で誰彼かまわず呼び集めた方がよかったね、というありがたい助言と、ハリーも私も年の割には強いが過信はするな、という言葉が添えられていた。
それからしばらくして…ハリーが占い学の授業中に死喰い人の主に関する悪夢を見た。
それは後で話してくれた事だが、ハリーはトレローニー先生の授業の催眠効果で意識がもうろうとしたときにそれを見て床に倒れた。
そして、ダンブルドア先生の所に向かい…ダンブルドア先生とムーディ先生がファッジ魔法大臣と出かけてしばらく待たされた際に愚かなことをした。
ダンブルドア先生のペンシープ、憂いの篩に触れて記憶に引き込まれた。
そこでハリーはカルカロフ校長への尋問…スネイプ教授の告発を含む…司法取引の現場、バグマン氏の裁判、クラウチ氏の息子の裁判の3つを見た。
そしてダンブルドア先生に夢の話を…ワームテールが死喰い人の主と話す悪夢の内容を話した。
それからハリーは死喰い人の主が強くなっている事について話をした…ダンブルドア先生は傷跡を通じてハリーと死喰い人の主が繋がっていると考えているようだ。
そして、いろんな呪文…今更ながら言及するが、ハリーはプロテゴ・エンジェリカの習得と練度向上にも励んでいたし、ハーマイオニーとロン、当然私もその教授を受けている…の訓練に励んでいるとあっという間に課題の日になった。
そしてその日の日刊予言者新聞の記事にはハリーを中傷する記事が出た。
その記事ではハリーの傷跡が痛んで授業から離脱したことが書かれていたし、母に養育されているハリーは闇の魔術に精通しているに違いない、とも書かれていた。
実際の所は…まだ7年生までに習う範囲である筈だ。いくつか、ラインを踏み越えてはいるが。
そして記事と同時に、ある物が母から届けられた。犠牲の石のペンダントである。
それは先行量産型で、ハーマイオニーとロン宛だった。
そこではじめて私とハリーはハーマイオニーとロンに犠牲の石について話した。
「…よくもまあそんなモノ、作れたわね。しかも量産できるって」
ハーマイオニーはあきれたように言った。
「でも、防げるのは一撃だけ、しかも死の呪文以外には反応しないから油断は禁物よ」
2人はさっそくそのペンダントを身に着けた。
そしてその日は期末試験最終日でもあり、私たち…力試しにとハリーも参加していた…は午後に最後の試験である魔法史の試験を受けようとしていた。
その寸前、ハーマイオニーはリータ・スキーターの秘密がわかったと確認のために図書室に向かって走っていった。
そしてハリーは家族が招待されていると言われ、連れ出されて行った。
魔法史の試験が終わり、母に会うべく探しに出るとそこにはウィーズリーおばさんとビルがいた。どうやら、母は忙しいらしく、招待権をウィーズリー一家に譲ったらしかった。
そして夕食後、競技が始まった。
ハリーは極めて順調に進んでいるらしかった。闇を見通す呪文で迷路の中の人影を観客席から見るとハリーだけ大した関門の無い道を選んで進めている様に見えた。
バグマン氏の解説にもハリーが対象になることはめったになく、運がいいとかいう形容でギリギリ魔法生物などに出くわさなかった場面を解説するモノだった。
そうしていると赤の花火が上がった…それの発射地点からは失神したビクトール・クラムが救出された。
そうこうしている内にハリーとディゴリー先輩がついに優勝杯傍にまでたどり着いた。
そして大蜘蛛と戦い、ハリーが足を負傷したハリーはポーションですぐに治療したようだが、あくまで応急処置だ。
これはディゴリー先輩の勝ちか?と思っていると二人は思いもよらない行動に出た…同時に優勝杯を掴み…そして消えた。
それから、会場は大混乱であった。
混乱の渦の最中、私は母に連絡をした。それは今朝のフクロウ便で私宛に、何かあれば使えというメッセージと共に送られてきた通信魔法が込められたコンパクト・ミラーだった。
「母さん!ハリーが攫われた!」
「…やはりか。わかった、後は任せてもらおう。アイリス、おまえはホグワーツから出るな」
母はそれだけ言って通信を切った。
そして…しばらくして…ハリーが戻ってきた。ディゴリー先輩の亡骸と共に。
突如、ハリーが迷路の入り口に現れたのである、優勝杯とディゴリー先輩と共に。
再び起きる混乱…そのさなか、ハリーは連れ去られた、ムーディ先生に。
それを知ったダンブルドア先生は見た事もない形相でムーディ…いや、ムーディ先生に化けた何者かを追跡し始めた。私はその後について行こうとしたが、それに付き従う父…スネイプ教授に医務室で待つようにと言われ、そのようにした。
医務室で待っていると、まず、スネイプ教授がやってきて、マダム・ポンフリーを連れていった。そしてマダム・ポンフリーはひどく衰弱した様子のムーディ先生…恐らく、本物…を連れて帰ってきた。その頃にはハーマイオニーとロン、それにウィーズリーおばさんとビルも医務室にやってきていた。
しかし、ハリーもダンブルドア先生もスネイプ教授もやってこない。何も説明してくれない。無意味だとわかりつつも、わずかでも情報を持っていそうなマダム・ポンフリーに皆は話を聞こうとした。
更に待っていると、ハリーとダンブルドア先生と犬の姿のシリウスおじさんとが現れた。
ダンブルドア先生はハリーへの質問を禁じ、ハリーを眠らせる事になった。
ハリーが眠りに落ちた後、夜通しハリーに付き添うと言ってきかない皆に私は付き合うための物を取りに行った…すなわち、本を。
寮から医務室に戻る際、ダンブルドア先生に出くわした。母と一緒だ。
「母さん!?」
「どうした、幽霊でも見るような顔をして」
「どうしてここに?」
「今後の事をダンブルドアと相談する為に、だよ」
それだけ言って母は黙ってしまった。医務室に近づくと何やら騒がしい様子だった。
「何事じゃ」
ダンブルドア先生を先頭に私達は病室に入った。
「病人たちに迷惑じゃろう?ミネルバ、あなたらしくもない―バーティ・クラウチを監視するようにお願いしたはずじゃが―」
「もう見張る必要が無くなりました。ダンブルドア!」
その後、口論をしながらスネイプ教授、マクゴナガル先生、ファッジ大臣が言った事を纏めると、要するにファッジ大臣が吸魂鬼を連れていき、死喰い人…クラウチ氏?に奪魂のキスをしたという事だった…あとで聞いた情報を補正すると息子の方らしかったが。
で、クラウチ・ジュニアは死喰い人の主が復活するのを助け、実際、今晩、死喰い人の主は復活したらしい。その後の口論はハリーの正常性にまで及び…ハリーは今夜見た死喰い人の名前を次々と挙げたが、ファッジ大臣はそれでも信じない。
ダンブルドア先生は色々な方策をファッジ大臣に勧めるがファッジ大臣はとんでもないと拒絶する…正常性バイアスに囚われて事態を認識できない、信じたくない、という奴か。
最後にはスネイプ教授が…父が左の裾をまくり上げながら前に出た。そして腕に焼き付けられた闇の印を見せつけ、説得したがそれでもファッジ大臣は信じない、現実を受け入れられない。
「ファッジ大臣、信じられないならそれでも良い。だが、ハリーとダンブルドアに『死喰い人の主』が戻ってきたと認識させられる程度の企みを企てる死喰い人の一派が活動していたことは揺るぎのない事実だ、その事は努々お忘れなく…警戒を怠らない事ですな」
母が部屋を出て行こうとするファッジ大臣にそう言ったがそれでもファッジ大臣は頭を振るばかりだった。
そして、最後にファッジ大臣は思い出したように、優勝賞金をハリーに渡し去って行った。
それから、ダンブルドア先生はまず、ウィーズリーおばさんに声をかけた。そして、ビルがアーサー・ウィーズリーおじさんに向けて送られる事になった。
次にマクゴナガル先生がハグリッドとマダム・マクシームを校長室に連れてきて欲しいと告げた。
その次はマダム・ポンフリーにウィンキーを厨房のドビーに引き渡すように言った。
そしてマダム・ポンフリーが去って行ったのを確認した後に、シリウスおじさんとスネイプ教授に握手をさせ、シリウスおじさんにルーピン先生の元へ行き、昔の仲間と連絡を取るように言った。
スネイプ教授…父にダンブルドア先生はあいまいな指示を出したが、私はきっと死喰い人として『死喰い人の主』の元へ潜入せよ、と言っているように聞こえた。
「ペチュニア…君は君の友人たちに今回の情報を伝えてほしい」
「承知した。だがアルバス、私は今回もう明確に連中と敵対している…最悪の事態は防げなかったがね…から間接的にあなたの味方だが、他の皆がどうするかは各々の判断だ…それはわかっているね?」
「無論だとも」
「では、そのようにしよう…甥が眠りに着いたらすぐにでも取り掛かる」
そして数分の沈黙ののち、ダンブルドア先生はディゴリー先輩の両親と話をするといい、去って行った。
その後、ハリーが薬を飲み、眠りにつくと母も去って行き、後には私とハーマイオニーとロンとウィーズリーおばさんだけが残った。
学期末の宴の飾りつけは黒一色…喪に服している色だった。
宴が始まる前、ダンブルドア先生は演説をした。まず、ディゴリー先輩の死を悼み、その徳目をたたえた。
そして…ディゴリー先輩が死喰い人の主に殺されたのだと告げた。
当然、大広間を恐怖が覆った。
ダンブルドア先生は続けて死喰い人の主が、ヴォルデモート卿が復活したという事を重ねて述べ、信じられないかもしれないが、と告げ、続いてハリーの名前を挙げた。
ハリーが辛くもヴォルデモート卿の手を逃れ、命がけでディゴリー先輩の亡骸をホグワーツに連れ帰ったのだと告げた。
そしてダンブルドアに続いて大広間はハリーの名を呼ぶ唱和で満ちた。
それから、他校の生徒たちにいつでもホグワーツを訪れてほしいと述べ、団結と結束の大切さを確認し、いざ選択が迫られた時はディゴリー先輩の事を思い出してほしい、と述べた。
そうそう、あの夜の事だが、別れの宴の後にハリーから色々と聞いた…母と来たらハリーとヴォルデモートが決闘をして兄弟杖の共鳴が起きている所に乱入して大暴れしたらしい。
爆発呪文を空から死喰い人たちに連射して包囲網が乱れた隙にハリーは兄弟杖の共鳴を切り、共鳴が生み出したヴォルデモートの犠牲者の影の協力の下、逃げ出したのだという。
あとで母を問い詰めると、第三課題にハリーの応援に来なかったのも、その為…万一ハリーが攫われてもすぐに姿現しできないから…らしかった。
ただ、ヴォルデモートが復活の際に母親の骨を使うと読んでいた母の読みが外れたため、一手後手に回り、復活を阻止できなかったのだとも言っていた。
それはさておき、ハリーは研究費に使うと思っていた優勝賞金をなんとウィーズリー兄弟…フレッドとジョージに悪戯専門店を開く資金にと寄付した。
どうやら、ディゴリー先輩への引け目から自分の物にするのに抵抗があったらしく、笑いを必要としているからとそうしたらしい。