不明なユニットが生成されました   作:五足歩行

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V.Ⅱスネイル(軟体動物門、腹足綱)
「フィーカなど、泥そのもの。誰が好き好んで飲むものですか。」
V.Ⅲオキーフ(不味補給食門、泥珈琲網)
「は?」



カタツムリはコーヒーが嫌いらしい

 

 

 独立傭兵レイヴンただ一人によってウォッチポイント・アルファの防衛システムは壊滅。そしてその先にはかつての技研の都市とその遺産であるバスキュラープラントが荘厳に聳え立っていた。

 

『あれは…バスキュラープラント…やはりか…』

今回はオールマインドの依頼も来るでしょう。どうするかはお任せします。…ただ、私はレイヴンの隣に居たい。きっと、あなたなら理解して頂けるはずです。

 

 この地に眠るコーラルを利益とすべくアーキバスは調査を開始。深度1〜3で学んだのかMTら先行調査を打ち切り、AC部隊のV.Ⅶメーテルリンク、ベイラムを見限りアーキバスについたG3五花海を現地に派遣。無人兵器との交戦を始める。

 

 そしてハンドラー・ウォルターも参戦。アーキバスのAC部隊を叩きのめし集積地点に真っ先に到達せよと猟犬に命令を出す。

 

 

「で、俺も連れてこられたってワケか。」

「ふふ、貴方との会話もなんだか久しぶりね。今日は楽しめそう。」

「そういえば協働もアイスワーム以来か。実力はあるとはいえ油断はするなよ?遠足はもう始まっているんだ。」

「地獄を踏み倒したジンメルなら大丈夫。それに私がいるもの、敵なんてあってないようなものよ。」

「フ、それもそうだな。」

 

 既に想定外が多発しているこのルートで更に敵ACが追加されたりするかもしれないと考えたレイヴンは、ウォルターから何度も聞いた教えの通り不測の予測を実行する。50を超える敵の襲撃から生還した僚機をつけ磐石の態勢を敷く。

 

V.ⅦメーテルリンクとG3五花海はもう交戦しているようです。今なら奇襲をかける好機です。

「貴方はG3をよろしく。四脚はもう慣れたでしょ?」

「そうだな…それもうんざりする程。」

 

 ビル群に降り立つ。爆発が起きているところから見るにAC部隊と無人兵器の戦闘は既に始まっているようだ。

 

 

「スネイル第2隊長閣下、こちらメーテルリンク。敵兵器の増加が止まりません。安定して任務を遂行する為にも増援を。」

「技研のガラクタが、鬱陶しいですよ!今更兵站など時代遅れという事を知りなさい!」

 

 

 敵にやられスタッガーを起こしている所に直撃補正の高いオマバズを背後に喰らわせる。

 

 

「ほう?おやおや、誰かと思えば我が総長を殺害した憎き傭兵ではありませんか。それにあのレイヴンもいるようだ、纏めてその首を持っていけば良い貢物になる事請け合いでしょう。」

 

 ピンチだと言うのにあくまで余裕のある態度を取り繕い、寧ろ仕留める事を想定している。それは腐っても元レッドガンのNo.3だった意地故か。

 

 ビル群の影を縫うように動き回り分裂ミサイルを掻い潜る。

 

「シールドがダルいな…お、いいの居るじゃん。」

 

 五花海の位置を再度把握がてらスキャン。付近にまだ稼働している軽MTを発見。龍鯉を蹴り飛ばしシールドの無い後ろ側に上手く砲撃を当ててもらうことに成功。体勢を崩し前につんのめるようにたたらを踏む五花海に合わせゼロ距離でオマバズのトリガーを引く。

 

「な…凶穴…だったとは…」

 

G3、五花海沈黙。手早いですね、ジンメル。

「おう、そっちはどうだ?」

 

「なぜです…スネイル…!」

 

「終わったか。気にする程でも無かったな。」

 

 ちょうどメーテルリンクの叫び声が聞こえ、レイヴンがこちらに歩いてくる。傷も塗装剥げもなく完璧なワンサイドゲームだったようだ。

 

『片付いたか。これである程度時間稼ぎに…』

『む、62…どう…た 通信が……』

 

『独立傭兵レイヴン、失礼します。指定した地点にV.Ⅱスネイルを確認しました。貴方を襲う準備を進めているようです。』

「それは行くしかない。…貴方も来て。」

「何故オールマインドが……ウォルターさんはいいのか?」

 

 数瞬の沈黙。

 

「…大丈夫。…えぇ、大丈夫。」

 

 自分に言い聞かせるように大丈夫、と繰り返すレイヴン。とうとう無言で進み始めるので不思議に思いながらついて行く。

 

「ここは…はは、懐かしいな、ジャンクACに乗ったレイヴンに殺されかけた場所じゃないか。」

「…」

あの時のジンメルはとても弱ってましたね。虚勢なのが丸わかりでしたよ。

「そりゃあ仲間を沢山殺されたら誰だってそうなるでしょ?」

 

 自嘲気味に発言して和ませようとしてもだんまりと塞ぎ込み。エアだけは真面目に返してくれる。

 

「あれは…独立傭兵レイヴンとジンメル!?何故ここに…第2隊長閣下に通信を急げ!」

「っはい!…繋がりません!ジャミングを受けています!」

『増援は来ません。安心してお進み下さい。』

 

 道中の敵もレイヴンが全て倒す。そうしてスネイルとMT数機がいる開けた場所に到着。

 

「さて、どう行く…っておい!」

 

 作戦も練らずに突撃。アサルトアーマーでMTを消してからひたすらスネイルに噛み付く。

 

「!?駄犬…それにその腰巾着も…糞に集るハエのように鬱陶しい害獣どもめ…」

「どうせレイヴンが到達し次第後ろから刺す予定だったんだろ?させるものかよ。あとそれだとお前糞だぞ?アーキバスの糞。」

「は……ぎざま゙ぁ゙!

 

 

 相手からするとかなり絶望を感じる2対1の幕開け。煽られたスネイルは()慨し、怒りでジンメルのみを狙い続けるので、レイヴンの攻撃を全て許してしまっている。重量二脚だろうが呆気なくスタッガーしてしまう。

 

「貴様だけは…貴様だけは赦さん…必ず殺す!」

「おぉ哀れな第2隊長サン、そんなんだからいつまで経ってもお偉いさんの使いっ走りなんだぜ?アンタ。企業の掌握は夢のまた夢だな。」

(泣いてるのか怒ってるのか判別不明な叫び)

っふ、くっ、あまりに笑わせないで下さいジンメル。

 

 煽りの効果はてきめん。スネイルがぐちゃぐちゃに暴れ散らかしていると、新たに一人乱入者が参戦。

 

 

「見つけたぜ、野良犬に…オマケ野郎!…あァ?なんだコイツは…うるせェな。」

「イグアス?なんでここに…あれ、その腕パーツオールマインドじゃん。」

 

 参入者はG5イグアス。しかしまだスネイルの暴走が止まらない為一旦機体ごと黙らせることに集中する。

 

 実質3対1で袋叩きにされ、為す術なくV.Ⅱスネイルは散滅。

 

企業()を踏みにじる…害獣どもめ…」

 

「へっ、木端役人も消えたことだ、キッチリ野良犬を倒して気持ちよく終わるとするかね。」

 

 シールドとライフルを構え、いつでも戦えるイグアス。しかしレイヴンはやる気なく両腕の重ショが垂れ下がり、チラリとイグアスを一瞥するもまたそっぽを向く。

 

「…おい、テメェやる気あンのか?おぉ?」

「…」

「何とか言ってみろやぁ!」

 

 返答を求めるも何も言わずただ突っ立っているだけ。

 

「チッ…そんな状態のテメェに勝ってもスカッとしねェな。帰る。」

「えぇ…」

 

 一体何しに来たのか分からないイグアス帰還。場に残ったのはジンメルとレイヴン。あと燃えカスネイル。

 

「ねぇ…ちょっと休憩していかない?」

「あぁ、丁度いいタイミングだし少し休もうか。」

「ありがと。なんだか疲れちゃった。」

レイヴンがずっと喋らないなんて、頭からつま先までピッチリ包帯に巻かれていた頃を思い出しますね。

「それは喋らないというか喋れなかっただけ。声帯取られてたから。」

「え、じゃあ今は人工声帯なのか。」

「知らなかったの?この皮膚のテクスチャーに器官系、本物と区別つかないでしょ。高い金払った甲斐があったわ。」

 

 

 2人と波形1つ以外に人はいない無人都市、ヘリアンサスはここまで来ないのでACから降りビルの屋上に腰掛け休む。落ち着いたのか会話は弾んでいる。

 

「あのさ、ジンメルにウォルターのこと聞かれたじゃない。」

「そうだな。」

「いつもなら何まも思わないのにさ、なぜかこの先の事を深く考えるようになっちゃって…それで…整理がつかなくて…上手く言葉にできないや…」

「…ルビコンの行く末…とか?」

「うん。どう足掻こうが大切な人が死んじゃう救いのない結末。ここまで来たらもう戻れないの…」

「そっか…俺はラスティさんに殺されたから最後はどうなったかは分からないが、仲間を喪う気持ちは分かる。ましてや家族同然の奴なら尚更な。」

私も唯一信頼していた人に裏切られる気分は体験しましたよ。

「……ごめんね?」

 

 

 センチメンタルな方向に会話が進み、オールマインドが次の指令を出すまでそれは続いた。

 





オマ「ここでイグアスを召喚してついでに倒してもらって後で一体化を…」
G5「野良犬の態度が気に食わんから帰る。」
オマ「!??!?!!?!?」

621「(途中からスネイルが面白過ぎて笑いをこらえるのに必死で黙ってたなんて言えない…)」


短めでごめん
活動報告にも書いたけどこれが年内最後になるかも。
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