自宅でガンダムブレイカー4遊んでたらSEED世界に愛機+前作キャラと来ちゃっだぜ☆ガッデム!!   作:くまこう

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筆が乗ったので投稿します。


第16話 先遣隊と赤い機体 後編

第16話 先遣隊と赤い機体 後編

 

ミスターのケンプファーと鍔迫り合いをしているのを尻目に、後続のMSが次々と横を通り抜けていく。

 

「!これが目的かぁ…!ミスター!」

 

「[そうさ!クルーゼから君がいることは聞いていたからね…しばらくは私に付き合ってもらうよ!]」

 

とケンプファーがスラスターを吹かして俺のアストレイを押し込んでくる。

 

「チッ!ウィル!キラ君!フラガ大尉!護衛の方は頼みます!ZAFTのエースに絡まれた!」

 

俺は一方的に通信をした後、負けじとアストレイのスラスターを吹かす。

 

やがて互いの馬力が拮抗すると、どちらかともなく剣を払い戦闘宙域から付かず離れずの位置で剣を交える。

 

ケンプファーは細身の重斬刀を右手に、左手にシールドを装備しており、腰にマシンガンをマウントしている。

 

お互い、流星の様に宇宙を駆け何度もぶつかり合う。

 

「[ハッハッハァ!流石はオーブの紅龍!一筋縄では行かないか!]」

 

「そっちこそ!流石白服で専用機なだけはあるなぁ!」

 

とお互い好戦的な笑みを浮かべて斬り結ぶ。

 

「てか、なんでアンタがクルーゼ隊と行動してるんだよ⁉︎ミスターはプラントでも穏健派だったはずだろ⁉︎」

 

アストレイが上段から剣を振り下ろす。

 

「[いや何!穏健派筆頭のクライン氏のご令嬢が行方不明でな!その捜索でクルーゼ隊とここの宙域に来ていたのだよ!]」

 

「(えぇ…令嬢って間違いなくラクス・クラインのことだよなぁ…)」

 

ケンプファーが盾で受け止めて弾き返し、カウンターとして重斬刀でコックピット目掛けて叩きつけてくる。

 

それに対して、俺はシールドで受け止め、勢いを殺さずに後退し距離を取る。

 

俺とミスターは互角に渡り合っていた。

 

そもそも、なぜミスターと面識があるのかと言うと、それは第一次オーブ戦役まで遡ることになる。

 

あの日、オーブより多額の賠償を要求されたプラントは、賠償に対しての交渉のためにオーブ本国に護衛と使節団が派遣されていた。

 

その護衛隊の中にミスターがいたのだ。当時はシグーを操縦しており、なにより護衛隊の隊長を務めていた本物の実力者だ。

 

官僚同士の交渉の席から外れ、お互い扉の前で待機している時に会話したことが始まりであった。

 

 

 

 

 

「ちょっといいかな?」

 

とZAFTの白スーツを着こなし、俺の隣で待機していた彼が話しかけて来たのだ。

 

「何か?」

 

そう声をかけられた時、最初は誰だか分からなかったのだが…、話していくうちに目の前にいる彼の出立があの居酒屋で落ち込んでいた時のシルエットにそっくりなもので…。

 

なによりも…、

 

「私かい?私はミスターガンプラさ!」

 

通り名がそのまま採用されててびっくりしたよ。

 

「偽名か?」

 

「すまないが、私は自分の名前があまり好きじゃなくてね…名乗りたく無いんだよ」

 

やめてやれよ親が泣くぞ。

 

「それに、この名はある野望に懸けて名乗っているのさ」

 

野望ねぇ…。

 

「いつか戦争が終わって、子供達がのびのびと育てる様になった時に…今、私たちが乗っているMSが争いの道具から、子供の夢を膨らませられる様なおもちゃとして活躍できるように」

 

こっちのミスターもあっちのミスターと変わらないのか。

 

「それを叶えるために、そんな未来を信じて…私はこの名前を名乗っているのさ」

 

まぁ…

 

「またとんでも無い話だ…」

 

ミスターならこれくらい大口叩いていたほうがカッコいいか。

 

「ま、その夢を叶える前に、ウチに攻め込んだ償いはしてもらわないとな」

 

「いやぁ…それはそうなんだがねぇ…」

 

と悩ましげに笑うミスター。そんな顔が少し面白かったもので、

 

「話がまとまって…帰るまでに時間があったら…一緒に飯でも行こうや」

 

そう誘ってしまった。

 

「良い居酒屋を知ってるんだ」

 

その後、いつもの三人とミスター、居酒屋の女将さんに肉屋のおっちゃん、さらにはご近所の人と一緒にワイワイ酒を楽しんだりした。

 

 

 

 

そんな仲良く酒を飲んで飯を食べた奴が、今目の前で斬りかかってくるのが…戦争というものなのだろうと思ってしまう。

 

お互いに致命の間合いでの攻防。集中を切らした方が死ぬ。

 

銃器は牽制にもならない。俺も彼も近接で名を轟かせた人間だから。

 

だからお互い考えていることは同じ。

 

「「(先に銃を抜いた方が斬られる)」」

 

銃を構えて打つ前に、銃を持った方の腕が斬られ、そのまま詰みの一手まで止まらない。

 

力はケンプファーが勝り、速度はアストレイが勝る。しかし技量はほぼ互角、だからこそ次の一手を間違えてはいけない。

 

「[さずかアキヒロ君だ!僕を相手にここまで戦えるなんて…君はまさに僕の好敵手足り得る存在だ!]」

 

「…確かに、剣一本では埒が開かないらしいな…」

 

「[なんだって?]」

 

「悪いねミスター…あまり時間をかけてられないんだ…だから…ココからは死に物狂い…だ!」

 

その宣言と共に…、

 

種が…開く。

 

俺はもう一本の刀[タイガーピアス]を抜刀すると、両腕を前でクロスする様に畳み込んだ状態で突貫する。

 

「[くっ!]」

 

ケンプファーが重斬刀を突っ込んでくるアストレイの顔目掛けて突き出してくるが、

 

「(止まって見える)」

 

俺はアストレイの顔を逸らして突き出された剣を躱し、懐に入る。

 

そして、無防備のケンプファーの両脚を二本の刀で膝から両断する。

 

「[なに⁉︎]」

 

通信からミスターの声がするが耳に入らない。

 

動揺しているミスターのケンプファーは慌てて剣を振り上げようとするが、それよりも先にアストレイの身体を捻り上がりきっていない重斬刀を持った腕を延伸力が加わった刀で手首を斬り捨てる。

 

一瞬でミスターのケンプファーを左手以外無力化し、コックピットに刀を添える。

 

「ミスター、悪いがココは俺の勝ちだ。さっさと撤退しな」

 

そう撤退するように促す。

 

「[致し方ない…か]」

 

「アークエンジェルに手を出さないならこちらから攻撃するつもりはない」

 

そう話がまとまりかけてたその時、

 

「[ZAFTにつぐ!コチラはアークエンジェル!現在、本艦では、ラクス・クラインを保護している。ZAFTは直ちに戦闘行為を停止せよ!]」

 

その宣言を聞き、振り返るとそこには…、

 

事務次官が載っていた戦艦が轟音を上げて爆散し、守ろうとしたストライクが爆風に吹き飛ばされている場面だった。

 

「…ダメだったか…」

 

先遣隊の全滅を見届けた後、目の前の人物に目を向ける。

 

「[ラクス・クライン…だと?]」

 

先程の宣言を聞いて、ミスターが困惑した声をあげる。

 

「聞いた通りだミスター。ラクス・クライン嬢はコチラで保護している」

 

「[…なんで、すぐに教えてくれなかったんだい?]」

 

「声を掛ける前に戦闘になってしまったからな…決着がついた時点で交渉しようと考えていたんだ」

 

半ば言い訳の様に聞こえてしまっているだろうが仕方ない。

 

「ミスター、ラクス嬢はオーブに着き次第そちらにお返しする。連邦軍に引渡したりはしないと約束する。だから今は、兵を引いてくれ」

 

「[その言葉をそっくりそのまま信じろと?]」

 

ミスターから疑いの声が向けられるが…ココで引くわけにはいかない。

 

「ラクス嬢の身辺にはアスラン・ザラ、ニコル・アマルフィがいる。それに…オーブ軍である俺達が責任を持って彼女に危害を加えられない様に目を光らすつもりだ。実際、今艦内で部下の1人が彼等を監視している」

 

アストレイとケンプファーが向かい合っている。

 

「頼む。今は引いてくれ」

 

「………」

 

長い沈黙が流れる。

 

「(ダメか…)」

 

「[…分かった。兵は引こう]」

 

ミスターから了承が得られた。

 

「[だが…コチラとしてもラクス嬢がそちらにいるか確認したい。確認が取れれば、私がプラントに戻り報告しよう]」

 

「分かった。なら一緒にアークエンジェルまで来てくれ」

 

「[撃ち落としてくれるなよ…]」

 

俺はミスターを伴ってアークエンジェルに帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、ミスターにはアークエンジェル内まで来てもらいラクス嬢や重鎮の息子達の安否を確認してもらった。

 

去り際、

 

「アキヒロ君」

 

「なんだ?ミスター」

 

「どうか、彼等のことをよろしく頼む」

 

と握手を求めてきたので、力強く手を握る。

 

「任せろ。無理言ってすまんな」

 

「気にすることないさ!本音を言ってしまうとすぐに連れ帰ってしまいたいところだが…」

 

そこで区切り、周りを見回すと、

 

「キミの部下2人に、エンデュミオンの鷹から逃げるには…今のケンプファーには荷が重い。今はおとなしく、龍の棲家で守ってもらうこととしよう」

 

そう言って、ミスターはケンプファーに乗ってアークエンジェルを離れた。その後、クルーゼ隊を含めたZAFT全艦隊が撤退していくことになった。

 

一先ず、攻め込まれる危険は無くなったが…まだもう一つ、艦内に火種が残っている。

 

「(次は身内の火消しかぁ…あぁ…胃が痛い)」

 

俺はそう思いながら腹をさすってドックから出ていくのだった。




勢いが付くとサラサラいけちゃう不思議。

とりあえず一難は去った?
まぁそれで終われば良いですけどね。

次回はいつになるかわかりませんが、次回も読んでくれると嬉しいです。
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