VRMMO作ってみたくない?   作:ゴロゴロ鼠

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SAO事件なんて悪夢そのものだったわ

「皆お疲れ~、今年の新入社員たちも面白い表情してたねー」

 

「涼風さん趣味悪くないですか?結構楽しんでいる私が言うのもなんですが」

 

「ふう・・・それにしても長時間付けてると疲れるわね、これって本当に必要なの?」

 

涼風がワイワイと話をする中、一人の女性が身に着けていたヘルメットを外し蒸れて熱くなった顔を手で仰ぎながら少し面倒くさそうに話す

 

「私はこういうの好きですよ、誰も正体を知らない有名企業のトップって何か良くないですか?」

 

「そお~?」

 

「まああの新入社員たちみたいに初めて知った人たちの反応が面白いのもありますが一応プライベートを守るためですからね。有名人みたく休みの日に外に出たら写真を撮られていたなんて嫌でしょう?」

 

「それは確かに嫌ね・・・」

 

「ただでさえ注目度が高いですからねぇ、なるべく目立たないようにしないと」

 

「まあ今日もまた注目度が上がるだろうしね~?」

 

「あと数時間・・・楽しみです」

 

「さてさて、主人公たちのいないこの世界で彼ら七人を倒せる猛者は出てくるのか、そこも楽しみだねえ」

 

 

 

ここはイーグルジャンプの近くにある飲食店、ここに涼風青葉は先輩である篠田はじめと飯島ゆんに誘われ昼食を食べに来ていた

 

「う~・・・」

 

「はじめやかましいで」

 

昼食を食べ席で少し落ち着いていた時、先輩の一人であるはじめが携帯を片手にソワソワとしており同期であるゆんにたしなめられていた

 

「だってしょうがないじゃ~ん、シードグループの配信が気になるんだもん!」

 

「あれ15時からでがっつり仕事中やん。アーカイブが残るやろうから、仕事が終わるまでおとなしく我慢しとき」

 

「そうだけど~、どんな発表があるか気になる~」

 

「はじめさんシードグループのゲームがお好きなんですか?」

 

「もちろん!シードのゲームは何本も遊んできたけど最近はギャラクシア・ヒーローズシリーズにハマってるんだ!」

 

「あー、あのヒーロー物の対戦ゲームですね」

 

「お、青葉ちゃん知ってるの?もしかしてプレイしてる?」

 

「いえ、私はプレイしたことが無いんですが兄が全シリーズ持っていて」

 

「へぇ、青葉ちゃんお兄さん居るんや」

 

「はい、10歳年上の兄が。兄もゲーム会社に勤めていて時々会社であった面白い話を聞かせてくれるんです」

 

「兄弟そろってゲーム会社か~、お兄さんは何処の会社なの?」

 

「それが・・・『青葉の進路に影響を与えるかもしれないから社会人になるまで秘密』って言われてて。私昔から兄の後に付いていくことが多くて、それを心配したみたいです」

 

「なるほど、ウチも妹と弟がおるからお兄さんの気持ちわかるわ」

 

「じゃあもしかしたら青葉ちゃんはお兄さんの後を追って別のゲーム会社に行ってた可能性もあるのかぁ、そう考えたらお兄さんには感謝しないとだね!」

 

「せやな、こんな可愛い後輩が出来たんやし感謝の一つや二つしとかんとな」

 

「えぇ!?大袈裟ですよ~」

 

三人が一通り楽しくおしゃべりをした後、午後の業務開始まで丁度良い時間になったため会計を行いイーグルジャンプへと戻っていると街頭ビジョンから先ほどまで話していたシードグループの宣伝を行う声が聞こえてきた

 

『本日の15時!シードグループからの重大発表!みんな見てね~!』

 

「わあ、あんな所でも宣伝されてる」

 

「シードグループの重大発表がある時はだいたいこんな感じにお祭り状態になるからなあ」

 

「う~ん、やっぱり気になる・・・」

 

「はじめ・・・まだ言うとったんか、業務サボる気?おとなしく諦めや」

 

「うん・・・しょうがないか」

 

やっとリアルタイム視聴を諦めたはじめ。テンションが低くなり足取りが重いはじめの姿を見て少し心配となりながらも一緒にイーグルジャンプへと戻るゆんと青葉だったが、この時の心配は無用であった

 

 

「え!シードグループの配信見て良いんですか!?」

 

「うん、見てる間分の業務を後できっちり行ってくれるなら良いよ。あそこはこの業界の影響力高いから上の方でも情報はこまめにチェックしておきたいんだよね」

 

「つまり八神さん達も見たいってことですか?」

 

「う~ん・・・まあ簡単に言えばそういう事かな?」

 

「やった~!リアルタイム視聴できる!!」

 

「はじめさん良かったですね」

 

「うん!どんな作品が発表されるんだろう。もしかしてギャラクシア・ヒーローズシリーズの最新作かな?それとも全く新しいゲームかな」

 

「嬉しいのは分かるけどはしゃぎすぎやで、少し落ち着き」

 

 

はじめたちがブースで騒いでいた時、会議室の一室では葉月しずくと大和・クリスティーナ・和子がモニターの前でシードグループの配信を待っていた。楽しみで騒いでいたはじめたちとは違って反対に少し暗い空気が流れている

 

「はあ・・・何度経験してもこの時期は憂鬱だわ」

 

「ため息ばかりついていても仕方がないよクリスティーナ、私達に出来るのは情報をしっかり入手して対策を考える事だけなんだ」

 

「対策って言っても今作っているゲームの発売時期を動かすくらいしかできないけどね」

 

「そうなのよねえ・・・はあ」

 

現在ゲーム会社にとってシードという会社は例えるなら台風、突然大きなことをして人気を搔っ攫いこちらの売り上げに大きな影響を与え何をしてくるか予想がつかない

 

「SAO事件なんて悪夢そのものだったわ」

 

「ああ、あの時は本当にゲームが売れず困ったね」

 

シードグループがこれほどまでに他ゲーム会社から警戒される理由は単純、新しいゲームの分野を切り開いたからだ

 

「VRゲーム・・・ゴーグルを付けてリアルに体を動かして遊ぶ方ではなく意識をゲームの世界に入れる完全なVR機器『アミュスフィア』の発表。未来の話だと思っていたら突然出てきて驚いたね」

 

「『アミュスフィア』と同時に発表されたのがVRMMO『ソード・アート・オンライン』、当時はゲーム業界だけじゃなくてどこもこの話で持ちきりだったわね」

 

「ああ、世間はSAO一色、同じ時期に出たゲームは有名どころを除いてほぼ赤字だったらしいね」

 

「ウチもあの時期は大変だったわよ、売上報告が軒並み赤文字で書かれた報告書なんてもう見たくないわ」

 

頭がどんどんと下がり最終的に机に突っ伏したクリスティーナを見てなれたように背中をさする。このように片方が落ち込み片方が慰めると言うのはこの時期のゲーム業界ではよく見られる光景だった。

 

「さあ、そろそろシードグループの配信が始まるよ。起きてくれクリスティーナ」

 

「うう、せめてVRMMOはやめて・・・あれが出ると最低2~3ヵ月は売り上げがあからさまに落ちるのよ」

 

「う~ん・・・まあ見てみないとわからないよ!」

 

長年シードグループを見た限り高確率で新しいVRMMOゲームの発表だと考えるしずくだったがクリスティーナが更に落ち込むため言葉には出さず配信が始まるのを待った。

 

 




主人公は青葉と10歳差!青葉がイーグルジャンプに入社時にあの規模の会社に成長させるためにはチートありとはいえこれ位の歳月は必要かなと

次投稿は今日か明日に出来そうです。出来なかったらすいません。
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