魔法少女世界の特撮ヒーロー   作:瓶詰め蜂蜜

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EPISODE6.5 幕間Ⅱ

Side:一

 

「あっ……」

「あ……」

 

 学校帰り、コンビニで買い食いをしようと寄ったら、また貴田さんに遭遇した。……なんかデジャヴを感じる。

 

「えーっと……」

「……四方田です」

「……そうだったわね」

 

 同じクラスであることは覚えていたようだけど、名前はまた忘れられていたみたいで、チョットショックだった。

 

「……それで、四方田君は何してるの?」

「何って……買い食い」

 

 右手で持っていたビニール袋から肉まんを取り出して見せる。

 

「……そう」

「……あ、興味無いよね」

 

 気も漫ろな返事を貰い、肉まんをしまうと「それじゃあ」と別れた。

 

 

 

 

_____________________________

 

 

 

「あっ……」

「……どうも」

 

 また別の日、今度は図書館で貴田さんと遭遇した。……やっぱりデジャヴを感じる。

 

「……その本」

「あ、はい。ロストメモリー*1です」

「……好きなの、神山飛羽真」

「ええと、まあ……はい」

 

 貴田さんの質問に抱えていた本を見せつつ答えると、「そう……」とだけ答えられた。

 

「……それじゃあ、俺はこれで」

「うん。さようなら」

 

 貴田さんと別れの挨拶をすると、図書館を後にした。

 

 

 

_____________________________

 

 

「もしかして、ストーカー……?」

「いや、違います……」

 

 またもや、貴田さんと遭遇した。今度は週末のゲームセンターでだった。

 

「何で最近になって遭遇しまくるんでしょうかね……」

「偶然にしても出来過ぎだと疑いたくなるぐらいなんだけど……」

 

 ゲームセンターの中を移動しつつ会話をする。

 暫く歩いていると、突然貴田さんが歩みを止めた。視線の先を見てみると、ふうとくん*2のぬいぐるみが景品のクレーンゲームを見ていた。

 

「……ふうとくん、好きなんですか?」

「えっと……。うん」

 

 コクリと恥ずかしそうに頷く貴田さんの反応を見て、クレーンゲームの筐体に近づく。

 

「どうしたの……」

「ん?いや、ちょっとクレーンゲームをやりたくなって」

 

 そう返して、筐体に百円玉を二枚投入して、レバーを動かして、制限時間内に狙いのポイントまで動かす。

 

「よーし……。ここ!!」

 

 ボタンを落としてアームを降ろす。

 

「あっ……」

 

 ふうとくんぬいぐるみの真横に落ちたアームを見て、隣で見守っていた貴田さんが思わず声を出す。

 

「大丈夫。このまま見てて」

「えっ……?」

 

 首を傾げる貴田さん。だが、アームが上へと持ち上がり、ふうとくんぬいぐるみのタグに引っ掛かったアームの爪を見て、「あっ!?」と驚きの声を上げる。

 

「よし、一発ゲット!!」

 

 ガッツポーズをしつつ、落ちてきたふうとくんぬいぐるみを取り出し、貴田さんへとそれを渡す。

 

「はい」

「……いいの?」

「うん。百円しかかかってないから、遠慮なくどうぞ」

「……ありがと」

 

 嬉しそうに、恥ずかしそうに、はにかむ貴田さんの顔を見て、思わずドキリとした。やっぱり美少女だな。貴田さんって。

*1
『仮面ライダーセイバー』劇中で登場する書籍。主人公の神山飛羽真が執筆した作品。

*2
『仮面ライダーW』に登場する、仮面ライダーWの舞台となった風都のマスコットキャラクター




 ジャンル:ラブコメではないから、雑でも許して……。
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