普段は多くの人が集まり、楽しげな雰囲気にあふれるショッピングモール。しかし、今は阿鼻叫喚の地獄絵図とかしていた。
「グリュリュオーン!!」
「また人型……!!」
現場に駆けつけた私……青色の衣装を纏った魔法少女ノブレスセイレーンは忌々しげに暴れまわる人型の魔物を睨みつけた。
「これ以上、好き勝手はさせないわ!!」
叫び、人型へと蹴りを叩き込むが、人型はびくともせず、逆に私が弾き飛ばされてしまう。
瓦礫に突っ込み、苦痛に呻きながらも人型の魔物を睨みつける。人型の魔物はノソノソと私へと向かって歩いてきていた。そして、人型は鋭く凶悪な爪の生えた手を大きく振り被り、私へと振り下ろそうとする。
が、しかし
ブオオオオーン!!ドガッ!!
「グギャッ!?」
ズサァァァァアッ!!
「……え?」
突如として、視界の外から黒がメインの配色の改造バイクが人型の魔物へと激突して弾き飛ばしたのだ。
「グッギャッ!!」
ふらふらと立ち上がり、自らを弾き飛ばしたバイクに腹立たし気に唸り声を上げる人型の魔物。それをフルフェイスのヘルメットを被った男は何も言わずに跨っていたバイクから降りると、右手でポケットから黄色っぽいサイコロのようなもの*1を取り出した。
『ライジングヒーロー!!』
そして、いつの間に腰に現れたのか分からない装置に手に持つサイコロもどき*2をセットすると、謎の音楽と共に男の前に黄色の鎧のようなものが現れた。
男はゆったりと右腕を上に上げる。
男へ向かった人型を黄色い鎧みたいなのが弾き飛ばす。
男が上げた右腕を左側へと振り下ろしそのまま自身の顔の右側へと持っていき動きを止めた。そして、
「変身!!」
と叫び、腰の装置にセットしたサイコロもどきを前方に90°回転させた。
すると、男を対角線上の位置にした一つの角が天辺、一つの角が真下になった立方体状の光の線が現れ、ゆっくりと右回りで回転する。
そして、いつの間にか男が全身真っ黒になっていた。
『CUBE UP!!』
そんな音声が激しめな曲と共に流れながると、人型の魔物と戦っていた黄色い鎧が飛び上がり、空中で分解して、黒くなった男へと飛んでいき、男の身体に装着されていく。
『仮面ライダーキュビズム!!ライジングヒーロー!!』
そんな音声と共に、何処からともなく現れた黄色い立方体が左肩に装着され、曲が終わった。そして、黄色い怪人となった男が人型の魔物を指差し、こう叫んだ。
「俺はキュビズム、仮面ライダーキュビズム。お前を倒す者だ!!」
そう叫んで駆け出し、キュビズムは人型の魔物と激突する。身軽な動きで、人型の魔物へと蹴りや拳を叩き込み、後退させる。
「凄い……」
「自分の攻撃は一切効かなかったのに……」。そんな思いを抱きながら、私はキュビズムと人型の魔物の戦いを呆然と見続ける。
「ギュオンッ!!」
「グハアッ!!」
鋭い爪で胸を切り裂かれ、胸部装甲から激しく火花を散らして吹き飛ばされるキュビズム。
ゴロゴロと転がって勢いを殺しつつ人型の魔物と距離を取る。
「ったく、強いなー……あいつ」
そんな事を言いつつ立ち上がると、今度は紫色のサイコロもどきを取り出した。
「んじゃ、戦闘スタイルを変えさせて貰うわ」
『ナンジャニンジャ!!』
『CUBE UP!!』
『ナンジャニンジャ!!』
素早く操作を終わらせると、また何処からともなく飛んできた紫色の大きな手裏剣が変形して立方体の形になると、左肩についてた黄色い立方体を弾き飛ばして、そのまま左肩に装着された。
「忍ばず……暴れるよ!」
そう叫んで走り、人型の魔物との距離を詰めて連続でパンチを繰り出すキュビズム。人型の魔物が爪を振るうと、それを身軽に躱し、距離を取って腰を落として構えを取ると、両手にそれぞれ紫色の大きな手裏剣型のオーラが現れた。
「ほいほいっと!!」
手裏剣型のオーラを人型の魔物へと向けて投げつける。手裏剣型のオーラは人型の魔物に命中すると、大きな火花を散らし、ダメージを与えながら消えていく。
「お次はこれっ……と」
『ドタバッタ!!』
『CUBE UP!!』
『ドタバッタ!!』
また素早く操作を済まし、今度は緑っぽい色*3のバッタが現れたかと思うと自動で分解され、両足に合体。そして、立方体が左肩に装着される。
「これで、止めだ」
キュビズムはそう言ってまた腰の装置に。セットしたサイコロもどきを更に90°回転させる。
『ヒッサツ!!ステンバーイ!!』
そんな音声が響き、その後また不思議な曲が流れ始める。そして、腰の装置の左側についていたボタンを押すと、キュビズムは空高くへと跳び上がった。
『ドタバッタ!!フィニッシュ!!』
そして、人型の魔物へと高所からの落下の勢いを乗せた跳び蹴りを食らわせ、その反動を使ってすぐさま距離を取り着地した。
ゆっくりと人型の魔物は後ろへと背中から倒れ、そして、激しい音と炎と共に爆発四散した。
その光景を見届けたキュビズムはゆっくりとそこから立ち去ろうと歩き始める。
「……っは!!止まりなさい!!」
私は慌てて短杖型の魔法デバイスを向け、叫ぶ。すると、キュビズムはピタリと立ち止まった。
「貴方は一体何者?その力は何!」
「……知らなくてもいいことだよ。魔法少女」
そう言ってキュビズムがまた操作を行う。
『モトクロチェイサー!!』
『CUBE UP!!』
『モトクロチェイサー!!』
すると、キュビズムが現れた時に乗っていた改造バイクがキュビズムの前に出現した。
「ちょっ……!?」
「んじゃ、あばよ!!」
そう残し、キュビズムは素早くバイクに跨り走り去っていった。慌てて追いかけるが、すでに何処にもその姿は残ってなかった。
「一体、何だったのよ……」
イメージ的に、スレがない回のタイトルは仮面ライダーっぽくしようと思ってます。はい。