貴田さんの家に行った日から一週間経った。
俺が部屋に籠もって漫画を読んでいると、突然満が部屋へと入って来た。
「お兄ちゃーん」
「突然何?満」
体を起こし、ベッドの上で胡座をかきながら聞くと、満は背中に隠していたドリルを前に出し、口元を隠しながら恥ずかしそうに言った。
「宿題、手伝って……?」
「……また?」
呆れてため息を吐いてしまう。が、可愛い妹のおねだりはつい聞いてしまうのが、お兄ちゃんというもの。バッチリ手伝いました。
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満の宿題を手伝い終わった後の昼食時、母親に「休日だからってあまり引きこもっていなさんな」と家を追い出された。なので俺は、暇つぶしがてら、ショッピングモールへと来ていた。
「相変わらず修繕が早いことで……」
既に元通りになったショッピングモールを見渡しながら歩いていると、遠くで爆発音が響き、ポケットの中のライジングヒーローキュービットが騒ぎ出す。
「…………」
思わずしかめっ面になりながらも、爆発音がした方角へ向けて走り出した。
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Side:海歌
「くっ……ううっ……」
肉が抉れて血が溢れ出る左肩に手を当てて、圧迫止血を試みながら魔法で少しずつ治療する。
「あら、まだ立てるなんて凄いわね」
「ウッシー!!」
目の前で、太く鋭い角を持った人型の魔物とアフールと名乗った仮面ライダーが私を嘲笑う。
他の魔法少女達……。グリーンリーフ先輩は脚を消し飛ばされ、クリムゾンファイア先輩は首の骨を折られてしまった。
桃はなんとか息はあるが、脇腹からの出血が酷い。
一番軽傷の私でも、もう既に戦えないだろう。メアバは一週間前の戦闘でシステムに負荷をかけすぎてしまってまだ修復中。
(……私もここで終わりかな。ごめんね、お父さんお母さん、お祖母ちゃん……っ!!)
少しずつ近づいてくるアフールと人型の魔物の姿を見て、諦念とともに目を閉じた。すると、ザッ……。という音とともに、私の前に誰かが立ちはだかった。
「っ!?貴方はっ!!」
「……よくもやってくれたね、アビスマータ」
ゆっくりと目を開けると、そこには見覚えのある人物がいた。
「貴方は……」
「……ごめん、待たせちゃって」
何か悲痛そうな笑みを浮かべて私へ話しかける彼……四方田君。最近仲良くなった異性だ。
「何で?」という疑問が脳裏を占める中、四方田君はポケットから見覚えのある四角い物を取り出した。
「それは……っ!!」
「……最初から本気で行くよ」
『チャンバラザムライ!!』
『SET!!』
『インフェルノリアクター!!』
『CONNECTLINK!!』
『WOWWOW!!』『WOWWOW!!』
『WOWWOW!!』『WOWWOW!!』
四方田君の周りに反射炉の様な機械が組み上がり、激しい音が鳴り響く。
「変身!!」
『CUBE UP!!』『BURST!!』
『チャンバラァ〜ザムライ!!』『ブレイジング!!』
『IGNITION……』
そして、四方田君は私の目の前で、仮面ライダーへと変身したのだった。